稚児行列の募集時期・申込に関する記事

『稚児行列のお稚児さんになる方法~衣装や化粧はどうする?』

稚児行列とは、無病息災を祈るために、子供自身が神様に仕える日本の伝統行事です。参加する子供たちは「お稚児さん」と呼ばれています。稚児行列の募集はいつ、どのように行われているのか。衣装や髪形、化粧はどうするべきかの疑問にお答えします。

マーミーTOP  >  子育て  >  稚児行列のお稚児さんになる方法~衣装や化粧はどうする?

稚児行列の参加方法・衣装・費用相場を徹底解説!特別な思い出作りませんか?

鮮やかな衣装を身にまとい、化粧をした子供たちが街中を練り歩く稚児行列。多くは寺院や神社で、日本の伝統行事として執り行われます。

「堅苦しい行事で簡単には参加できない」というイメージもあるかもしれませんが、寺院や地域が主体となり、ホームページやチラシで参加を呼び掛けているため、意外と気軽に申し込むことができる行事です。

今回は、稚児行列とはどんな行事かについて解説すると共に、申し込み方法、当日の服装や費用、注意点についてもご紹介します。お子様の子供時代ならではの特別な思い出作りに、ぜひご検討ください。

稚児行列・お稚児さんとは?その歴史と意義

稚児行列とは、仏様や神様に奉仕するとともに、子供の無病息災を祈り、健やかな成長を願う儀式です。

稚児(ちご)」とは、平安時代に宮中や大寺院で召し使われた年少の者のことを指し、後に乳児・幼児を意味するようになりました。古くから穢れのない子供には神霊が宿ると信じられており、祭事において大切な役割を担ってきました。

現代でも、寺院や神社のお祭りなどの際に、独特の化粧や衣装を整えた子供たちを「お稚児さん」と呼び、街中を練り歩く稚児行列は全国各地で行われています。

堅苦しいイメージのある稚児行列ですが、最近では子供の健やかな成長を願うとともに、貴重な思い出作りとして気軽に参加できるイベントとしても人気が高まっています。

稚児行列に参加したい!募集時期と申し込み方法

稚児行列に参加するお稚児さんの募集は、開催の数ヶ月ほど前から開始されることが一般的です。最近は、大きな寺院だとホームページでも情報を公開してくれるので、定期的にチェックしてみましょう。地域主催の行事もありますので、観光協会や商工会のホームページもチェックしてみましょう。新聞や広報誌などで告知している場合もあります。

地域主催で行われる稚児行列は、幼稚園や保育園でお稚児さんの募集を募る場合もあります。先輩ママの口コミや地域の情報を参考にするとよいでしょう。

ホームページ内のフォームで申し込んだり、電話のみで受け付けてくれるところもあれば、申込用紙の郵送を求められることもあります。参加要項や申込締切日をしっかり確認し、余裕を持って申し込むようにしましょう。あまりギリギリだと、人数が定員に達して参加できなくなる場合もあります。

稚児行列が最も行われやすい時期は?

稚児行列が行われる時期は、地域や寺院によって異なりますが、一般的に開催が多いのは4月です。これは、4月8日がお釈迦様の誕生日であり、寺院にとってたいへん特別な日であるためです。4月に「花まつり(灌仏会)」というお祭りを行う寺院も多く、その際に稚児行列を行うのが習わしとなっている場合もあります。

その他、稚児行列は、寺院の特別な行事(本堂の建て替え、新住職の就任、式年大祭など)や、秋祭り、節分に開催する地域もあるようです。
毎年開催されている寺院もあれば、数年に1回のみの開催という寺院もありますので、稚児行列の開催時期については早めにチェックしておきましょう。

稚児行列に参加できる年齢は?男の子も女の子もOK?

稚児行列に参加できるのは「お稚児さん」と呼んで違和感のない年齢の子供たちです。そのため、寺院や地域によって年齢制限が設けられています。

一般的には3歳~10歳までが多く、衣装のサイズにより参加を制限している寺院もあります。参加を検討する際は、参加できる年齢をチェックしておきましょう。男の子も女の子も、性別に関係なく参加できます

稚児行列の参加料の相場と納め方

参加費や初穂料、冥加金など呼び名は様々ですが、寺院へ納める稚児行列の費用には、貸衣装代・写真代などが含まれていることが多く、記念品がいただけることもあります。費用の相場は5,000円~10,000円程度です。当日納めるところもあれば、申込書と一緒に事前に渡すところもあります。

封筒の種類やのしの書き方

稚児行列の参加費の納め方に厳密な決まりはありません。実際には、財布から出したお金をそのまま渡す人が多いようですが、できればのし袋などに包んで納めるようにしたいものです。のし袋は、紅白の花結び白封筒を選びます。表書きは「御初穂料」や「稚児奉仕冥加金」とし、お稚児さんであるお子様の名前を書きましょう。

稚児行列の衣装と準備:足元や化粧の注意点

お稚児さんの衣装は参加費に含まれており、貸し出してくれる場合がほとんどです。事前に着付け方法や髪形の指導を受け、自宅や会場で保護者が着付けをしたり、メイクも着付けも全てお任せできる場合もあります。

お稚児さんの衣装と髪形

お稚児さんの衣装は、着物・金襴(きんらん)・袴で1セットです。着物も金襴も合わせ順は着物と同じで、右が内、左が外となります。袴の丈を短めにし、裾を踏んで転ぶことのないようにします。袴のサイズに迷う時には、大きいサイズよりも小さめのサイズを選んであげましょう。大きいものは、歩いている途中にずり落ちたり、引きずってしまう可能性があります。

頭には男の子ならシンプルな冠又は鳥帽子をかぶります。女の子は、装飾の華やかな天冠(てんがん)をかぶりますので、髪の長い女の子は、アップかおさげなどの髪形にしておきましょう。天冠は重い場合があるため、できるだけ出発の直前に身につけることをおすすめします。ヘアピンで固定すると安定しますのでいくつか用意すると安心です。

足袋や草履は自分で用意。履きなれた靴を指定される場合も!

一般的にお稚児さんの衣装は貸し出されますが、足元は自分で用意することがほとんどです。本来であれば足袋や草履を履くところですが、安全に歩きやすいように履きなれた靴での参加をすすめているところもあります。

季節により稚児衣装では寒さを感じることもありますので、上はロングTシャツや長袖のインナー、下はタイツ、レギンスなどで調整するようにしましょう。その際は、袖や裾から見えてしまうことも意識し、地味な配色かつ無地で統一すると良いでしょう。特に小さい子の場合、付き添いの大人と手を繋いだ時に、袖口は見えてしまいがちです。

{/p}

また、メイクをした後でも脱ぎ着しやすいように前で開閉できる服装がおすすめです。

お化粧も必須?

お稚児さんの化粧には「神様が降臨した子供を示す」という意味があることから、しっかりしてあげたいところですが、肌の弱い子供もいるため、化粧を強制しなかったり、薄めに済ませてくれるところもあります。アレルギーなどが心配な場合は事前に確認してみましょう。顔を白く塗り「殿上眉」という黒丸の眉を描き、おちょぼ口に紅を塗るのが基本的な化粧です。

稚児行列に付き添う親の服装とマナー

子供たちがメインとなる稚児行列ですが、小さな子供の場合、付き添いの保護者も一緒に歩きます。パパママも参拝に相応しい、歩きやすい服装を心がけましょう。パパは普段のスーツやジャケットにパンツのスタイルで問題ありません。
ママは、入園式などに着るフォーマルスーツや、ワンピースにジャケットスタイルがおすすめです。

主催が寺院であれ、自治体であれ、稚児行列はもともと神聖な儀式として執り行われてきた伝統行事であるということを踏まえて、装いを決めましょう。特に、ヒョウやトラなどの動物柄は「殺生」を連想するため、仏教上タブーとされています。服装だけでなく、持ち物にも気をつけましょう。

稚児行列の1日のスケジュール

寺院や地域により違いはありますが、おおまかな稚児行列当日のスケジュールをご紹介します。

     
  • 午前9時    集合後着付け(自宅で保護者が着付けをする場合もあります)
  •  
  • 午前10時   稚児行列出発
  •  
  • 午前10時半  稚児行列到着(御祈祷、記念撮影、記念品受取など)
  •  
  • 午前11時半  着替えを済ませて解散後、お祭りに自由参加

お稚児さんになるのは、未就学児など低年齢の子供も多いことから、半日で終了する場合がほとんどです。

「3回参加で幸福が訪れる」と言われる特別なご縁

現代では毎年のように稚児行列を主催する寺院もありますが、本来、稚児行列は数年に一度、大規模な祝賀行事がある場合にのみ執り行われてきました。稚児行列は、子供時代の限られた期間にしか参加できないことから、そのご縁を幸運として「3回参加すると幸せになれる」とも言いわれています。

日本の伝統に触れながら子供の成長を祈願する稚児行列は、親にとっても子供の成長に感謝する良い機会です。もし参加する機会に恵まれたら、ぜひこの貴重な体験に参加してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いたライター

木下みずき

ウォーキング始めました!運動と食事で5kg減を目指すダイエッターです!