モンスター教師の実態~我が子を守るために親ができる5つの対応
近年、グローバル化と共に社会の変化のスピードはどんどん速くなっていますが、こうした時代の波に追いつけずに旧体制の教育を今なお子供達に行ったり、教職者としての使命感を持てずに教育現場に立ったりと、能力や資質が不足している教師も多く、保護者や子供、あるいは同僚などとトラブルになるモンスター教師も少なくありません。
そこで今回は、ママ達が見た小学校のモンスター教師の実態、教育現場における教師の現状、モンスター教師から我が子を守るために親ができる対応についてご紹介します。「子供を人質にとられているようなものだ」と憤りを感じている、あるいは賢く子供を守る方法が知りたいというママ必見です!
Qあなたが見た小学校のモンスター教師の実態を教えて!
モンスターペアレント、モンスターチルドレンの存在は以前から叫ばれていて、学校の先生が精神的に病んでしまったり、保護者間のトラブルに発展したりといった問題も起こっています。
ですがその一方で、親が教師からモンスター扱いされることを覚悟して、子供達を守るために話し合いに行かなければならないモンスター教師もいます。ママ達が見た戦慄の小学校モンスター教師の実態。あなたはこうした教師の対応を、一人の大人としてどう思いますか?
特定の子供だけをひいきするモンスター教師
小学生の男の子の母親です。子供が小学生の時の女性の担任がモンスター教師でした。子供が授業中に横を向いて話を聞かずにいたら、先生が子供に向かって鉛筆を投げてきたそうです。子供が避けて当たらなかったそうですが、子供に物を投げつける教師は最低だと思い、校長に直接話を聞いてもらうことにしました。
担任はうちの子供だけではなく、気に入らない生徒には暴言も吐いていたようで、何人もの保護者から学校にクレームがあり、他の学校へ異動になりました。
教師の過酷な労働環境については理解しているつもりですが、そのストレスを子供に向けて欲しくはないし、労働環境改善のため国がしっかり対応して欲しいです。
モンスター教師から子供を守るために、親は子供の話にはしっかり耳を傾け、周りの情報収集も欠かさないようにすべきだと思います。
吐いても食べさすモンスター教師
私は小学一年生の娘をもつ母親です。今まさに娘の担任がモンスター教師です。女性ですが、口癖が「吐いてもなんでも食べなさい」です。
娘は小柄で食も細い方です。家でも好き嫌いはせず、食べる量は少なめですが日中は元気よく外で遊び、体力もある方だと思います。ですから少しくらい食が細くても健康なので、娘にあった食事の量で今まで生活をしていました。しかし、学校の給食は娘には少し多く、娘も頑張って食べようとするので、吐きそうになりながら食べています。
私は「残してもいいんだよ」と言うのですが、娘が「先生が吐いてもなんでも食べなさい」と毎回言うので、吐きそうになりながらでも食べているそうです。この話を聞いて私は「先生に食の細い子ですが、健康なので娘にあった量でお願いします」と伝えたら、「みんなこの量を食べているので、この子だけ残していいという事は出来ません」と言われました。
私は教師の過酷な労働環境などは知りませんでした。しかし子供が吐きそうになりながらも無理して給食を食べる必要はないと思います。
あまりしつこく言い過ぎて子供がその教師から嫌われても困るので、娘には「絶対に無理をしてまで食べなくていいんだよ」としっかり伝え、モンスター教師に関しては「娘だけではなく人はそれぞれ食べられる量が違い、皆同じに接するのではなくその人その人に合った対応をしていってもらいたい」と、根気よく伝えていきたいです。
頭ごなしに生徒を叱りつけるモンスター教師
私は小学生の息子を持つ父親です。息子が小学3年生のときの担任はモンスター教師でした。その先生は30代の男性教師で、生徒を激しく叱りつけることで保護者の間では有名でした。私の息子も授業中にふとよそ見をしただけで、怒鳴られた経験があります。
息子にしてもなぜ先生に怒られたのかわからないようです。何の説明のないまま頭ごなしに叱る姿勢に、私としては我慢がならなかったのです。私は学校に電話をしてその担任と話しをしました。こういったクレームに慣れていなかったのか、相手はしどろもどろになって一方的に電話を切られてしまいました。
後日、その先生は休職しました。どうやら激務に耐えられず、以前から精神のバランスに支障をきたしていたようです。ニュースでも教師の激務は話題になっており、大変な職業であることは十分承知しています。先生にとって良い職場環境を整えることは急務です。そのことが子どもにとっても良い学校環境につながると思います。
担任の体調を知らずにクレームを入れてしまって少し反省してしまいましたが、親としては子どもを守る義務があります。意見を教師に伝えることに関しては正しい行動だったと、今でも思っています。私のようにモンスター教師に悩まされている親御さんは多いはずです。他の保護者の方と一緒になって先生と話し合いをする場を設けるのもいいかもしれません。
一人勉強を無理強いするモンスター教師
私は母親です。子供が一年生の時の隣のクラスの先生が、モンスター教師でした。モンスター教師は男性です。一年生は毎日のプリントの宿題と音読があります。慣れてきたら一人勉強ノートに好きな勉強をします。「一人勉強ノートはできる子だけでいい」というのが学校の方針です。しかしそのモンスター教師は、「最初からやると続く」といって一年生に毎日2ページの一人勉強まで無理強いしました。
子どもは毎日5時間授業だし、習い事がある子どももいて疲れています。毎日2ページは多いと思いました。親たちが学校に懇談会で抗議をしました。その後は一人勉強は毎日しなくても良くなりました。
教師の労働環境がブラックなことは知っています。大変だけれど部活などは中学に比べて余裕があると思います。それに子供にあたるのは間違っています。親は一人で悩まず、他の保護者と相談したり情報交換する場を設けるといいと思います。
子供に対して凄むモンスター教師
子供が4年生の時の担任の先生の話です。帰宅次第肩を落として「お母さん、今日、すごく怒られちゃったの」と帰ってきました。子供の担任は教育熱心な地域から移動してきたばかりの女性で、イメージ的にはスネ夫のママという感じの人です。
子供に話を聞くと、仲良くなりたかったから先生と話していた時、子供たちの口調がタメ口だったのだそうです。それに対し「先生に向かってその口の聞き方はねえだろ」と凄んだそうなのです。確かに先生にそのような話し方をした子供達はいけなかったのかもしれませんが、それに対して凄んでいいわけではないと思いました。
その時に一緒にいた友達のママと連絡を取りましたが、「今回は学校にクレームを言うのをやめ、今後もあるようであれば言いましょう」という話し合いをしました。先生だって人間ですし、遅くまで働いていて大変なのは分かっていますが、そのストレスを子供にはぶつけないで欲しいと思っています。
今回は子供がすぐに話してくれたので助かりました。今後も子供が学校での話をしやすい会話の多い家庭を続けていきたいです。
嫌がらせを受ける息子への処置が「耐えろ」のモンスター校長
息子が小学四年生だった頃の話です。息子のクラスには情緒が不安定になると暴言を吐いたり暴力を振るってしまう男の子がいて、大人しい息子はその子のターゲットになりました。髪を引っ張られたり投げ飛ばされたり、痣や傷を作って帰って来た事もありました。
私から担任の先生に電話で抗議をしましたが、担任の先生は「すみません、以後同じ事が無いように気をつけますので…」を繰り返すばかりで、学校での様子に変化はありません。ある日、息子はとうとう学校へ行くのを嫌がるようになりました。
そこで直接校長先生とお話する事になりました。すると校長先生は「まぁまぁお母さん、あれは子供が戯れあっているだけですから。」で済ませようとするのです。こちらは現に怪我を負わせられているにも関わらず、「担任に注意しておきますので、ここはどうか穏便に…。」と話を切り上げてしまい、もはや息子を守るすべはありません。
「こうなったらやり返せ!」思わず息子に言いました。そして翌日、早速相手の子に傷を負わされた息子は「やめろよ!」と初めて相手を突き飛ばしました。すると担任より先に校長先生が出て来て、半ば脅すように息子にこう言いました。「暴力はやめなさい。君は耐えていればいい。」
結局息子が怒りの抗議を示した事で、相手は手を出さなくなり事態は収束しましたが、校長先生のこの対応は未だに思い出すだけで腹わたが煮えくり返る思いです。
教育者という立場を忘れたモンスター校長先生
今は中学生となった娘の母親です。娘が小学校5年生の時の女性の校長先生のことです。不登校が続いていた娘について「サボっているだけじゃないの」と言い放ちました。親身に相談にのってくださっていた教頭先生に話しましたが、不登校児に対する根本的な立ち位置が変わることはありませんでした。
教師の過酷な労働環境やうつ病増加等については知識として知っています。以前から職場としての学校というのは非常に特殊な場所だと感じていました。すべての先生に当てはまるわけではありませんが、そんな特殊な世界に長くいた年配の先生ほど考え方に柔軟さがなくなってしまうのかな?と残念に感じています。
今は一昔前と違い、保護者とオープンな関係を作ろうとしている学校が多くなりました。学校の中に必ず力になってくれる先生がいるはずです。私は校長先生と担任の先生には何もしてもらえませんでしたが、教頭先生から多くのサポートを受けることができました。
問題解決をしようとせず、頭がおかしいと一蹴するモンスター教師
中学生の息子を持つ母親です。息子が小学4年生のときにモンスター教師に出会いました。女性の先生で、最初は優しそうでいい先生だなぁと思っていたのですが、初めての三者面談でいきなり「あなたのお子さんは少し頭がおかしい。普通じゃない。病院に行って確かめてもらってください」と言われました。びっくりしました。「これはモンスターだ…」と即座に思いました。
確かに息子は嫌がらせを受けていました。嫌がらせをされる側にも原因があると私は思っていますので、うちの息子にもおかしい部分は少なからずあるのだろうとは思っていましたが、ここまでストレートに非難されるとは。
当時は息子の嫌がらせのこともあって私も完全に疲れ切っていたため、何か学校にアクションを取るということはできませんでしたが、その後その教師は突然他の学校に赴任することが決まりました。どうやらこのようなことを言われていたのはうちの息子だけではなかったようです。
たしかに昨今教師という職業は労働時間が法外な上、鬱になる人も多い大変な環境であると言われていますが、そのことに対してのストレスを子どもたちに向けるのはどうかと思います。
現状でモンスター教師に対する対処法はなかなか見つからないと思います。なので、子供がモンスター教師からの被害にあっているのならば、子供の話をたくさん聞いてあげましょう。普段は手の届かない学校にいる分、家庭でしっかり心のケアをしてあげることが大事だと、私は思います。
子供を否定するモンスター教師
私は小学校1年生の男の子を持つ母親です。子供の担任の先生が男の先生でとても厳しかったのです。ある日、息子は授業で先生の言ったことを勘違いし、答えを間違えたそうです。
すると「お前は馬鹿だな~」とみんなの前で言い、「みんなこんな馬鹿なやつにならないようにしっかり勉強しなさい」とからかってきたそうです。息子はショックを受け泣いてしまったのですが、フォローも何もなくそのまま授業を進めて言ったそうです。
私はそれを息子に聞き、有り得ないと思いました。そして「何故そんなことを言ったのか、注意するなら個別に注意すればいいのに、なぜみんなの前でからかったのか」と学校に行きモンスター教師に問いただしました。
するとモンスター教師は行き過ぎた行動だったと認め、謝罪してくれたのですが、顔を見ると疲れた顔をしていたので、学校の仕事が過酷で大変なんだろうと思いました。だけどいくら過酷でも、子供の気持ちを傷つけるようなことは絶対にしてはいけません。先生の対応が明らかに悪い時は、ハッキリ直接話し合うことが大切です。
安定した老後の為に教師になったと明言するモンスター先生
初めてこの先生に会ったのは、長女が1年入学で担任となった時でした。前から「給食を残さないように色々努力している先生がいる」とは聞いていましたが、それがこの先生でした。
とにかく給食を残す事を許さない。5時間目が終わっても机に給食が置かれている状態が、小学校1年生の1学期からありました。さらに休み時間以外にトイレに行く事を許さないため、常に長女は漏らしていました。
その件について尋ねたら「漏らしているのは知らない」と言われました。でもクラスの子供は知っていて、先生に「(長女が着替えているのを)見るな」と言われたそうです。他のお子さんも被害に遭い、その保護者が学校にクレームを入れました。
結局1年生の子供の話では親が脚色したのではないかという流れになり、モンスター教師は夏休み明けに「妊娠がわかったので10月で産休に入ります」と産休に入り、そのまま他の学校に異動でフェイドアウト。
最後の面談で何故先生になったのか聞いたら、「大学在学中に第一子を妊娠して、子供を産んでも将来安泰な教師になろうと思った」と言われました。
ところが次女が入学時にまた戻って来て担任に。この時は私も役員になり、無駄に学校に行く口実を作り、さらにそのモンスター教師に見えるところでわざと教頭先生や校長先生と話し込む姿を見せつけました。
そのため次女には特別待遇で優しくしてくれました。ただし長女は次女の教室で、他の親がいる前で「私にした事は、この子達にしないでね」と言ったそうです。
教育現場における学校の先生の現状
「教育は人なり」と言われるように、学校の先生の資質や能力は子供達の人格形成や教育の成功・失敗に多大な影響を与えます。ところが残念ながら資質や能力が不足している教員も多く、教育審議会でも提言が度々行われています。
教員としての資質や能力を高めるためには、時間や精神的な余裕、教員同士の学び合いや助け合いなどが必要となりますが、昨今の教育現場では昔のような先生同士の集団意識が希薄になり、学校の小規模化に伴い学年主任等の指導機能も低下しています。(注1)
先生一人一人も日々の激務で余裕を失っていて、ストレスを強く感じて精神的な問題を抱えながら働く教員も少なくないのが教育現場の現状なのです
教員の勤務実態
小学校の先生がモンスター教師となる一因は教員の激務にありますが、一体どれほどひどい状態なのか保護者として知っておくことも、モンスター教師問題への対応には必要です。
文部科学省が公立小中学校の校長、教頭、教諭、講師に行った実態調査(注2)では、次のような労働実態が明らかになりました。
学校の先生は朝学習や授業、質問への対応や生徒指導など直接生徒にかかわる時間と、授業準備や成績処理、提出物の確認、名簿やクラス掲示物作成など間接的にかかわる時間で既に8時間を超えた労働を行っています。
その他に教育実習生などへの指導や校内巡回、様々な会議や打ち合わせ、業務日誌、勉強会や研究会への参加や準備、図書室など学校運営にかかわる業務なども行っています。
これだけ見ると「2時間ならパパより多くない!」と思う保護者もいるのですが、ここには持ち帰って行った成績処理や授業準備の時間は含まれていません。1ヶ月当たりの残業時間は20日勤務で34時間20分ですが、担任を持つ教諭の残業時間(勤務日と休日)の平均は42時間で、昭和41年度の調査からなんと34時間も増えています。
日本の先生の勤務時間は諸外国と比べて最も長く、保護者から見えやすい部活指導以外に、保護者の目に触れにくい事務業務や授業準備などがあるため、早い先生は朝6時半前から学校に行き、連日夜10時過ぎまで残っていることもあるのです。
我が子を守るために親ができる対応
教員の勤務実態は過酷ですが、今も昔も多くの学校の先生は使命感を抱き、誇りや愛情をもって子供達の教育や指導に当たって下さっています。パパやママの中にも、昔を振り返って心に残る教育をしてくれた「恩師」を思い浮かべることができる人、子供が小学校に入学してから今日までにお世話になったことを感謝し信頼している先生がいる人もいることでしょう。
教員の資質や能力の問題は労働条件の改善を抜きにしては語れませんが、教員増加は簡単なことではなく、子供達にとっては今この瞬間も人格形成を行っている大切な日々ですので、親としては教員の労働条件が改善するまで待ってなどいられません。ですからモンスター教師問題を失くすために次のような対応をおすすめします。
今すぐできるモンスター教師対応
- 子供が何でも話せる家庭環境を作る
- PTA役員や学校ボランティアなどで、親が頻繁に学校に訪問する
- ママ友など他の保護者から情報を得る
- 穏便な話し合いによる解決が難しい場合、第3者(校長や教頭、学年主任など)を交えて話し合いの場を設ける
- 教員や学校の敵ではなく、一緒に子供を育てていく仲間として接する など
まずは親に見えない学校で、子供がモンスター教師から自尊心を傷つけられるような対応をされなかったか、把握することが大切です。家庭で悲しかったことを話しやすい環境を作りましょう。
また、先生も人間ですので愛情や負担を求められるばかりでは枯渇してしまいます。保護者が先生の努力や負担を十分に理解し、子供達のために出来ることは一緒に行っていく姿勢を見せましょう。先生も心強く感じて前向きな気持ちになりやすいです。
さらに校内に保護者の目が光っていることを先生が感じる雰囲気を作ることも効果的です。モンスター化してしまった教師の大人としての不適切な行いを我慢しやすくなります。ぜひPTAなどを活用して保護者も積極的に学校へ出向き、先生と協力して子供達を育てていきましょう。
PTAやボランティアでモンスター教師を撃退
私には中学生の息子と娘がいますが、下の子が入学してから卒業まで小学校の図書ボランティアやPTA活動を行ってきました。当時「ロボット先生」と呼ばれる女モンスター教師がいて、1~2年生の担任を繰り返し行っていたのですが、1年生だろうと容赦なく怒鳴り散らし、子供達は恐怖で怯えてロボットのようになっていました。
その先生は図書室の仕事もしていて、休み時間は児童ではなく先生の怒鳴り声が図書室中に響いていました。上の子がいたのでその先生のヒステリーが有名なことは知っていて、私は本好きな娘や息子を守るためにもPTAや図書ボランティアに参加しました。
初めのうちはその先生も私達がいるのに図書室で怒鳴り散らしていたのですが、私はわざと大きな声で子供達に親切に接し、お手伝いをしてくれる子供達にお礼を言うなど、普通の大人の対応をしました。他のママ達もそうしていました。
すると次第にモンスター教師が私達を気にするようになり、私達がいる時は怒鳴ることが減っていったのです。1年生の教室が図書室の真横だったのですが、教室から図書室まで聞こえてくるその先生の怒鳴り声も減っていきました。
次第に他の先生達や校長先生、教頭先生からも子供達への良い影響への感謝の声などをかけていただけるようにもなり、こちらも学校の様子や先生方が日々子供達のために頑張っていて下さることが分かり、親が学校に頻繁にいくことや先生と協力して育てていく姿勢の大切さを学ぶことができたと思っています。