子供の想像力・発想力を伸ばす育て方!豊かな子の特徴やユニークな思いつきを育むには
子供の頃の創造性や発想力は素晴らしいものです。常識や経験がないからこそ、子供は固定概念にとらわれない自由な発想を持っています。
大人が「なるほど!」と驚いたり、思わず笑顔になったりする子供の柔軟な思考は、現在および未来の社会において非常に重要な「宝」とされています。特にAI技術が進化し、単なる知識の丸暗記だけでは通用しなくなるこれからの時代においては、人間ならではの「ゼロから1を生み出す想像力(創造力)」が何よりの武器になります。
しかし残念ながら、無意識に行っている子育てによって、子供の発想力の芽を潰している親もいるのが現状です。「うちの子は想像力がない」「小学生になってから急に発想が乏しくなり、想像力が低下した気がする」と悩む声も少なくありません。ここでは、子供の想像力が豊かである理由や、創造性を育む具体的な育て方、おすすめの習い事までを、先輩パパママの体験談とともに詳しくご紹介します。
なぜ子供の想像力は豊か?面白い発想が生まれる理由と豊かな子の特徴
子供の口から飛び出す予想外の言葉に、「なんでそんなこと思いつくの?すごい!」と驚かされた経験を持つ親は多いでしょう。なぜ子供の発想はあんなにも面白く、想像力が豊かなのでしょうか。そこには、子供特有の発達心理学的な背景が隠されています。
幼児期(特に2歳〜6歳頃)の子供は、心理学で「アニミズム(汎霊説)」と呼ばれる思考の特徴を持っています。これは、「すべてのものに命があり、自分と同じように心がある」と考える無意識の捉え方です。太陽が笑っている、風が怒っている、ぬいぐるみが悲しんでいる……大人から見れば非現実的なファンタジーですが、子供にとってはそれが「真実の現実」なのです。この世界観があるからこそ、大人の理屈では到底思いつかないようなユニークで共感力の高い発想が次々と生まれます。
また、想像力が豊かな子には、以下のような共通する特徴が見られます。
- 好奇心が旺盛で「なぜ?」「どうして?」の質問が多い
日常の些細なことにも疑問を持ち、自分なりの仮説を立てようとします。 - ごっこ遊びや見立て遊びが大好き
ただの空き箱を「ロケット」や「お家」に見立てて、何時間でも自分だけのストーリーを展開させることができます。 - 失敗を恐れず、とりあえず試してみる行動力がある
「こうしたらどうなるだろう?」というワクワク感が先行し、大人から見るとイタズラに思えるような実験を日常的に繰り返します。 - 独特の言葉選びや「言い間違い」が多い
まだ語彙が少ない中で、自分の知っている言葉を組み合わせて未知のものを表現しようとするため、詩的な表現やユーモラスな造語が生まれます。
これらの特徴は、子供が世界を理解し、自分の内面に取り込んでいくための大切なプロセスです。「ただの遊び」「ただの言い間違い」と片付けず、その裏にある豊かな想像の世界を大人が一緒に面白がることが、発想力をさらに伸ばす第一歩となります。
「想像力がない・低下した」と悩む前に!子供の想像力を潰す親のNG行動
一方で、「うちの子は想像力がない」「昔はもっと面白いことを言っていたのに、最近は想像力が低下した」と悩むケースもあります。実は、子供の想像力は成長とともに自然に洗練されていくものですが、親の日常的な関わり方次第で、発想の芽を無意識に摘み取ってしまっていることがあります。
以下は、子供の想像力を低下させてしまう可能性が高い親のNG行動です。
① すぐに「正解」を教えてしまう
子供が「どうして空は青いの?」と聞いた時、すぐに図鑑を開いて科学的な事実を一方的に教え込むのは、想像力を育むという観点では少しもったいない対応です。「なんだろうね?〇〇ちゃんはどうしてだと思う?」と問い返し、まずは子供なりのファンタジーな答え(例:「神様が青い絵の具で塗ったから!」など)を引き出す余白を残しましょう。
② 子供の突拍子もない意見を「そんなわけないでしょ」と即座に否定する
子供が空想の話を楽しそうにしている時に、「現実にはあり得ない」「間違っている」と大人の常識でバッサリ切り捨ててしまうと、子供は「自分の考えは間違っているんだ」「言っても無駄だ」と学習してしまい、自分の内面を表現することをやめてしまいます。まずは「わあ、それは面白いね!」「もし本当にそうだとしたら、どうなるかな?」と乗っかる姿勢が不可欠です。
③ 失敗を過度に恐れさせ、先回りして指示を出しすぎる
「危ないからダメ」「汚れるからやめて」「こうしなさい」と、親が常にレールを敷いてしまう環境では、子供が自分で試行錯誤して「新しいやり方」を発見するチャンスが奪われます。命に関わる危険や他人への迷惑がない限り、多少の泥んこや失敗は「貴重な実験」として見守る忍耐力が親には求められます。
④ 受動的な娯楽(動画視聴など)の時間が長すぎる
テレビやタブレットの動画は、次々と鮮やかな映像と音が提供されるため、子供自身が頭の中で情景を思い描く必要がありません。こればかりの生活になると、「何もないところから自分で遊びを生み出す力」が低下しやすくなります。デジタル機器は適度に楽しみつつ、絵本の読み聞かせや、ブロック、粘土といったアナログな遊びの時間を意図的に確保することが重要です。
子供の想像力・発想力を伸ばす育て方のコツ!小学生にも効果的な声かけ
目まぐるしく変化する社会に対応できる子供を育てるためには、教わった知識をインプットしてアウトプットするだけでなく、子供の自由な発想を発展させる育て方が重要です。今回、幼児や小学生の自由でユニークな発想の体験談をお寄せくださったパパやママは、子供の創造性を伸ばすために、日頃から次のようなことを心がけていると教えてくれました。
- 日頃から家族で仲良く、楽しいコミュニケーションをとる
- さまざまな種類の体験をさせる(自然、文化、遊びなど)
- 幼い頃は科学的事実をすぐに教え込まず、想像の余地を残す
- お絵描きなどから子供の物語や世界観を展開させる手助けをする
- 自然に触れさせ、五感を養う機会を作る
- 生き物の気持ちになって考える「共感力」を育む工夫をする
- できるだけ外遊びをさせて、発見や工夫の機会を与える
- 怒鳴ったり、きつく叱ったりせず、対話を通じて教える
- 本当に危険なことや人に迷惑をかけること以外は自由にやらせる
- ユニークな発想でも、まずは最後まで聞いて共感する
- 非現実的な夢や発言でも「無理だ」とは言わず、可能性を探る
特に小学生になると、幼児期のような「何でもありのファンタジー」から、論理的な思考へと移行していきます。この時期に想像力を高めるには、「もし〇〇だったら?」という仮説思考を促す対話が効果的です。
例えば、家族でニュースを見ている時に「もし自分がこの町の市長だったら、どうやって渋滞をなくす?」と問いかけたり、家事で困っている時に「このお皿をもっと早く乾かすには、どんな発明があったらいいと思う?」とアイデアを募集したりしてみてください。小学生の「現実の枠組みの中で、新しい解決策を生み出す力」=「実社会で役立つ創造性」がぐんぐん磨かれていきます。
家庭などの学校以外の場所は、子供の創造性を伸ばすのに最適な学習環境です。ぜひ先輩ママやパパが心がけるこれらの育て方を、あなたの子育てにも取り入れてみましょう。
子供の想像力を高める・伸ばすおすすめの習い事と遊び
「家庭での声かけに加えて、もっと積極的に想像力を伸ばす機会を与えたい」という場合は、習い事を活用するのも一つの手です。想像力や創造力を高めるのに適した習い事には、以下のようなものがあります。
・プログラミング教室
近年、小学生を中心に爆発的な人気を誇るプログラミング。ただパソコンのスキルを学ぶだけでなく、「自分が作りたいゲームやアニメーションを頭の中で思い描き(想像力)、それを実現するための手順を論理的に組み立てる(論理的思考力)」という、クリエイティブなプロセスを存分に体験できます。試行錯誤と失敗を繰り返しながら「自分だけの作品」を完成させる喜びは、子供の発想力と自信を大きく飛躍させます。
・絵画教室・造形教室
正解のないキャンバスに向かい、自分の頭の中にあるイメージを色や形にして表現するアート系の習い事は、想像力を伸ばす王道です。家庭ではなかなかダイナミックにできない「絵の具まみれになる体験」や「立体物を作る体験」を通して、手先の感覚(五感)が刺激され、豊かな感性が育ちます。上手い下手ではなく、「自分はどう感じたか」を表現する楽しさを知ることができます。
・自然体験プログラム(キャンプやボーイスカウト)
デジタルな娯楽に囲まれた現代において、自然の中での不便な体験は最高の「想像力トレーニング」になります。「火を起こすにはどうやって木を組めばいいか」「雨をしのぐにはどう工夫するか」など、与えられた環境の中で知恵を絞る経験は、生きる力に直結する創造性を養います。葉っぱの色、土の匂い、川の水の冷たさなど、五感をフルに使う体験が脳を活性化させます。
これらに通わなくても、週末に家族で「地図を持たずに散歩して、新しい秘密の道を探す冒険」をしたり、「冷蔵庫の残り物だけでオリジナルメニューを考える料理対決」をしたりするだけでも、子供の想像力は十分に刺激されます。大切なのは、「正解が一つではない活動」を日常にたくさん取り入れることです。
体験談から学ぶ!創造性を育む親の関わり方(パパ編)
小さな子供の目と心を通して見る世界は、本当に自由で面白いものです。ここでは、パパやママが驚いた子供のユニークな発想と、それを育んだ日頃の親の関わり方をご紹介します。あなたの子供の発想力を伸ばすヒントにしてください。
大きな飛行機より強い小さなUFO
子供が3歳だったある日の朝、公園で遊んでいると近くにある航空自衛隊の飛行機が、私たちの真上を通過していきました。その飛行機には早期警戒管制機という、飛行機の上にレーダーが入った円盤がついていました。
普段何気なく見ている光景ですが、息子は「飛行機がUFOに連れ去られている!」と言いました。レーダーをUFOと呼んだのにも驚きましたが、UFO(レーダー)は飛行機より小さいのに、UFOの方が強いから飛行機だって簡単に連れ去れると解釈したのです。
強いか弱いかを大きさではなく「力」で判断するという発想力は、非常に豊かだと感じました。まさか自分の息子が…と思うくらいの想像力に、将来の可能性は大きいと感じました。
【パパの関わり方】子供の解釈を否定せず、そのユニークな発想を驚きと喜びを持って受け止めています。
このエピソードは、子供ならではの「見立て」の才能が見事に発揮された例です。大人は過去の知識から「あれはレーダーだ」と即座に判断してしまいがちですが、子供は自分の知っている限られた知識(飛行機、UFO)をフル活用し、独自の論理(大きさではなく未知の力が勝る)を組み立てて世界を解釈します。
ここでパパが「いや、あれはUFOじゃなくてレーダーだよ」と現実を突きつけるのではなく、「本当だ!UFOが飛行機を捕まえてるね!どこに連れて行くのかな?」と想像の世界を一緒に広げる声かけをすることで、子供は自分の発想に自信を持ち、さらに豊かなストーリーを展開させていくことができます。
無言で「仲良くしよう」と伝えたおもちゃ
まだ息子が3歳の時でした。公民館で開かれている子供との触れ合い会に参加した時のことです。最後に子供達だけで遊ばせていた時間、男の子2人がおもちゃの取り合いで喧嘩を始めました。それを見た息子は、自分が遊んでいたおもちゃを無言で喧嘩している子に差し出しました。
息子は無言でしたが、私は「喧嘩をやめて仲良くしよう」という意味だと解釈しました。まだ3歳で喧嘩の意味も分かっていなかったかもしれませんが、息子に感心してしまいました。
家では駄目なことは駄目だと言っていますが、怒鳴ったりきつく叱ったりはしません。何故駄目なのかをきちんと説明するようにはしています。それ以外は、出来るだけ息子の自由に、やりたいようにやらせています。子供は、自然と学ぶ術を持っていると思います。
【パパの関わり方】頭ごなしに叱らず、理由を説明する対話を重視。自主性を尊重し、自由にやらせる環境を作っています。
想像力は、空想の世界だけでなく「他者の気持ちを推し量る力(共感力)」としても発揮されます。喧嘩をしている友達を見て「悲しい気持ち、怒っている気持ち」を想像し、それを解決するために「自分の大切なおもちゃを差し出す」という行動を自ら選択できたことは、非常に高度な問題解決能力(創造的行動)です。
日常的にパパが「なぜダメなのか」を論理的に説明し、子供を一個人の人間として尊重しているからこそ、子供自身も「状況を観察して、自分で解決策を考える力」を養うことができているのでしょう。「よく考えて優しい行動ができたね」と、結果だけでなくその行動に至るまでの子供の「思考のプロセス」を褒めてあげることが、さらなる成長に繋がります。
カレーパンマンはカミーカンマン!オリジナリティ溢れる言い間違い
現在子供は一歳半です。基本的には言い間違いなのですが、その発想が面白いので、報告させて頂きます。
朝食時にコップとコップをぶつけて「ぱんかーい」、水族館でアザラシを見て「さかな」と魚に見えたみたいです。カレーパンマンを「カミーカンマン」、こむすびまんを「コビーさん」、雪だるまを作って一言「ユキマンマン」、ドラえもんを見て「ダエモン」など、オリジナリティ溢れる名前を発案するのが得意です。
家では絵本の読み聞かせをしたり、想像力が膨らむブロック遊びをしたりしています。週末は公園で雪やそりで遊ぶなど、遊び心を大切に日々過ごしています。
【パパの関わり方】絵本やアニメ、ブロック遊びなど、想像力を刺激する遊びを積極的に取り入れています。
言葉を習得し始める1歳〜2歳頃に見られる「言い間違い」は、まさに子供の発想力の宝庫です。大人のように既存の単語の枠にはまっていないため、耳で聞いた音の響きと自分の感覚をミックスさせて、独自の新語(ネオロジズム)を作り出します。「ユキマンマン」などは、ヒーロー的な存在(アンパンマンなど)と雪を掛け合わせた、立派な創造的ネーミングと言えます。
この時期に親が「違うでしょ、雪だるまだよ」と訂正ばかりしていると、子供は話すことが楽しくなくなってしまいます。「ユキマンマン、かっこいいね!どんな技を出すのかな?」と一緒に笑い合い、その言葉遊びに乗っかることで、子供は「言葉を使って表現することは楽しい!」と感じ、言語表現の幅(=想像を伝える力)が飛躍的に広がります。
子供の発想って自由過ぎてすごい!ママ達の感動体験談
子供の発想力は本当に自由で、時として哲学的な深みすら感じさせます。そんな我が子の創造性を育てたママ達は、どのようなことを心がけて子育てをしてきたのでしょうか。ハッとさせられるような「すごい発想」の数々と、親の関わり方のヒントをぜひ参考にしてください。
三日月はウサギに食べられたお月様
子供が4歳のころ、夕方に月を窓から見つけるのを日課にしていました。そんなとき、「お月様、今日はちょっとしかないね。うさぎさんが食べちゃったのかな。」と残念そうに言ってきました。
三日月が自分のかじったおせんべいみたいに見えたらしく、自由な発想が可愛らしいなと感じました。
科学的事実はあまり伝えず、想像力豊かな物語の世界が好きなので、お絵かきしながら物語を展開するよう仕向けてきたのが功を奏したようです。
小さいうちから自由な発想力を伸ばすために、自然に触れさせて生き物の気持ちになれるよう工夫することも大切です。
【ママの関わり方】科学的事実をすぐに教え込まず、子供の想像の世界を広げるように促しています。
月の満ち欠けを「ウサギが食べた」と解釈するのは、まさに幼児期特有のアニミズム(万物への感情移入)の典型であり、同時に自分の日常の経験(おせんべいをかじる)を天体に投影する高度な連想能力です。
ここで「あれは地球の影が月に映っているからだよ」と事実を教えるのは小学生になってからでも遅くありません。幼児期は、「本当だ、お腹を空かせたウサギさんが食べたのかもね!明日はもっと小さくなっちゃうかな?」とファンタジーの世界を共有することで、自然への親しみと深い感受性が育まれます。夜空を見上げて親と一緒に物語を紡いだ温かい記憶は、子供の心に生涯残る情緒的な豊かさとなります。
カッパの味もするかっぱえびせん
長男が小学生の低学年の頃の話です。おやつに「かっぱえびせん」を出したところ、「え?これ??」と嫌がるので、「海老の良い味がして美味しいよ」と伝えました。
すると息子から驚きのひとことが!!「ま、カッパの味もするけどな!」。知ったかぶりのところのある息子でしたが、中学2年になった今も家族のネタになっているお話です。
当時はパッケージにカッパの絵もなかったので、子供だからこその発想力豊かなコメントだったなと思います。子どもの発想力は本当に面白いと思います。
わが家では発想力を伸ばすためにも、子どもが思いついた事や一緒にできる事など、色んな体験をできるだけどんどんさせてやりたいなと思っています。子どもの発想力から生まれる面白エピソードは、すぐに忘れてしまうので、ぜひメモして残してあげて下さい。
【ママの関わり方】様々な体験を積極的にさせ、子供のユニークな発言を面白がって記録しています。
名前の響きだけで「カッパの味がする」と知ったかぶりをしてしまう、小学生らしい少し背伸びしたユーモアが光る体験談です。こうしたちょっとした強がりやジョークも、頭の回転の速さ(言葉遊びのセンス)を物語っています。
ママがアドバイスしている「面白エピソードをメモして残す」という手法は、子育てを楽しむ上で非常に有効です。親が自分の発言を面白がり、大切に覚えていてくれるという実感は、子供にとって大きな自己肯定感に繋がります。「自分の考えや言葉には価値がある」と思える子供は、萎縮することなく、どんどん新しい発想を口に出せるクリエイティブな人間へと成長していきます。
僕が進化したらパパになる!
三人兄弟の真ん中の子が4歳の時です。上のお兄ちゃんがやっていたポケモンのゲームで、モンスターがレベルアップして進化するのを見て、「僕が進化したらお兄ちゃんになって、また進化したらパパになるんでしょ。パパが進化したらジジになるんだよね」と私に言ってきました。その発想にちょっとビックリしました。
真ん中の子は上の子と下の子を見ているためか、日頃から観察力は鋭いと感じていますし、周囲からも賢い子だねと言われます。
家では発想力を伸ばすために特別なことはしていませんが、とにかく色々なことを体験させようとしています。子育て中の方は(私自身も含めてですが)子供の発想にビックリさせられることがあると思いますが、それを楽しんで欲しいと思います。
【ママの関わり方】特別なことはせず、日常の中で「様々な体験」を大切にし、子供の観察力を育んでいます。
ゲームの中の「進化」という概念を、現実世界の「人間の成長(年齢の段階)」に見事に当てはめた論理的な発想です。子供は日常の中で全く関係のない二つの事象(ゲームの仕組みと家族の年齢構成)を結びつける「アナロジー(類推)思考」を無意識に行っています。これは、スティーブ・ジョブズなどの偉大なイノベーターも得意とした、新しいアイデアを生み出すための核となる思考法です。
「じゃあママが進化したら何になるのかな?」「パパの次の進化はあるのかな?」と、子供が作った独自のルールに則って対話を広げてみることで、さらにユーモアあふれる思考の連鎖を楽しむことができます。
クリーニング店にママの洗濯物干しを頼んだ息子
長男が5歳のとき「ママの洗濯が楽になるように…」とすごいことを考えてくれたんです。自宅から3分程の距離にクリーニング店があるのですが、息子は「待っててね」と走りだし、クリーニング店に100円玉をもって「ママの洗濯物を干してあげて下さい」とお願いしてくれたんです。
日頃から私のことを気にかけてくれ、「うちにエスカレーターをつける」と言うなど発想豊でした。近所の人からは「ママのことが本当に好きな子だね」と言ってくれます。
息子には自然を感じて欲しいので、よく外で土や石で遊ぶことが多いように思います。子どもが発想したことはユニークな内容でも、まず聞いて共感してあげることが一番だと思いますよ。
【ママの関わり方】自然遊びを多く取り入れ、子供の発想を「まず聞いて共感」することで、考える力を伸ばしています。
「クリーニング店=服を綺麗にしてくれる場所=ママの洗濯も代わりにやってくれるはず」という、見事な論理的推論に基づいた心温まるエピソードです。「大好きなママを楽にさせてあげたい」という愛情という原動力が、子供の行動力と問題解決のアイデア(クリーニング店に頼む)を引き出しました。
大人の常識では「クリーニング屋さんは家庭の洗濯物干しはやってくれないよ」とすぐ制止してしまいそうですが、ここで一旦その行動の背景にある思いやりに「ママのために考えてくれて本当にありがとう!」と深く感謝して共感することが重要です。この肯定的な関わりが、「誰かのために知恵を絞ることは素晴らしいことだ」というホスピタリティに溢れた創造性を大きく育てます。
涙は太陽が乾かしてくれる
まだ息子が4歳の頃、幼稚園のお友達と遊んでいて、その子が転んで足を擦りむいて泣いてしまった時のお話です。
息子はそのお友達の元へ行って「上を向きな。太陽で涙を乾かしてくれるからね。」と言って、「痛いの痛いの太陽に飛んでけ」とやっていました。教えていなかったので感動しました。周りの親たちからも思わず褒めてもらえました。
日頃からなるべく外で遊ばせて、色んな発見や新しい事を覚えさせるようにはしていますが、息子の急な発想力や行動には驚くことがあります。
【ママの関わり方】なるべく外遊びをさせて、子供自身の発見や学びの機会を増やしています。
まるで映画のセリフや詩人のような、美しく温かい発想です。「濡れたものは太陽が乾かしてくれる」という外遊びでの実体験(自然からの学び)と、「友達を慰めたい」という純粋な優しさが見事に結びついて生まれた言葉でしょう。
日頃から泥んこになって遊び、水たまりが太陽の光で消えていく様子などを無意識に観察しているからこそ、こうした自然の摂理を人間の感情に当てはめる力(比喩表現)が育ちます。外遊びは単なる運動ではなく、自然界の法則を肌で感じ、感性を豊かにするための最高の「情操教育」であることがよくわかるエピソードです。
妹なのに兄を助ける気満々の頼もしい娘
娘が3歳の頃、3つ年上の兄の影響で特撮シリーズを毎週欠かさず観ていました。兄が持っているオモチャの武器やベルトを、兄が幼稚園に行っている間にコッソリ身につけていたので「誰と戦うの?」と聞いてみたら、「お兄ちゃんが来年小学校でやられたら、私が意地悪な子を倒す!」と言ったので驚きました。
もちろん兄はやられるタイプではありませんが、兄妹の絆を感じることが出来ました。娘は今でも発想力が豊かで、周囲からもしっかり者だと思われています。
特に何も意識せずに育てていますが、常に兄を観察している感じなので、自然と知恵や発想力がついてくるのでしょう。また日頃から家族で仲良くワイワイやっていると伸び伸び育ちますので、そういった環境が影響しているのかも知れません。家族仲良くが一番ですね。
【ママの関わり方】家族仲の良い環境を提供し、子供の自発的な観察や学びを促しています。
テレビの特撮ヒーローという「正義の味方」の概念を、身近な大好きな家族(お兄ちゃん)を守るためのシミュレーションに活用している頼もしいお話です。「私が戦って助ける!」という仮想の物語(ロールプレイ)を頭の中で構築し、それに没入する力は、将来的に「想定外の事態が起きた時にどう対処するか」という危機管理能力やシミュレーション能力の基礎となります。
「お兄ちゃんは強いから大丈夫だよ」と話を終わらせるのではなく、「すごい!〇〇ちゃんが守ってくれたらお兄ちゃんも安心だね。どんな必殺技でやっつけるの?」と尋ねることで、娘さんの想像の翼はさらに大きく広がり、兄妹の絆もより一層深まるでしょう。
読者モデルになるのが夢!何でも良い方向に考える力
娘が10歳の2分の1成人式の時の話です。本気で好きな子供用のファッション雑誌の読者モデルになりたいと言い出しました。なりたい子はいると思いますが、本気でなれると思っているようで、「読モになるために、努力したい」という手紙を娘からもらいました。
時々びっくりするようなことを言い出す子で、他にも「サンタクロースは存在する」「お店のデコレーションケーキを自分でも作れる」と何でも良い方向へ考えています。いつもニコニコして挨拶や勉強もできるので、大人からも子供からも好かれています。
子供がしたいことをさせて、子供が楽しくなるようにいろいろ会話をしています。無理だとは言いません。何でもやりたいという気持ちを壊さないようにしましょう。
【ママの関わり方】子供の夢や「やりたい」という気持ちを否定せず、「無理だ」と言わずに応援しています。
小学生(10歳頃)になると現実の厳しさが見え始め、多くの子供が「自分には無理だ」と夢を諦めたり、周りの目を気にして縮こまったりしがちです。しかし、この娘さんのように「努力すればなれる、自分で作れる」と何事もポジティブに捉える力(自己効力感)は、まさに親が日頃から「無理だと言わずに応援してきた」賜物です。
たとえ大人から見て実現困難に思える目標であっても、「どうやったら読者モデルになれるかな?ポーズの練習をしてみる?それとも服のコーディネートを勉強する?」と一緒に具体的なステップを想像し、作戦会議を立てることが重要です。その過程で得た「夢に向かって創意工夫する経験」は、結果がどうであれ、子供の人生において一生枯れない自信と創造性の源泉になります。
子育て4コマ漫画:子供の発想って!確かにそうだけどユニーク
AI時代に必須!子供の創造性(発想力)が注目される理由
子供の発想は小さい頃からそれぞれ個性的で自由ですが、残念ながら多くの子供達は成長とともに「正解を出すこと」を求められる環境に適応し、常識の枠にとらわれてしまい、いつの間にか自由な発想を手放してしまいます。
しかし、現代社会に欠かせない技術であるテレビやインターネット、スマートフォンなどは、子供のような自由な「もし〇〇ができたら?」という発想を失わなかった大人達によるイノベーション(技術革新や創造的な活用)によってこの世に存在しています。既存の知識を速く正確に処理する能力は、これからAI(人工知能)がすべて担うようになるでしょう。だからこそ、AIには決して真似できない「新しいアイデアを生み出す力」「他者の感情に寄り添う力」が、これからの人間に最も求められるのです。
そのため先進国では、単なる知識の詰め込みではなく、子供の様な枠にとらわれない自由な創造性が極めて重要視されています。
日本国内でも、独立行政法人IPA(情報処理推進機構)が「未踏IT人材発掘・育成事業」として、自由な発想とIT技術を持つ若い人材の育成を行っています。また、新学習指導要領にも創造性やSTEM教育(科学・技術・工学・数学)の重要性が強く反映されています。
この流れを受け、新学習指導要領が施行された令和2年度(小学校は令和2年度、中学校は令和3年度)から、全国の学校で、主体的・対話的で深い学びを促すアクティブラーニングや、論理的思考力を養いながら創造性を発揮するプログラミング教育の授業が行われるなど、学校やクラスの授業の様子は大きく変わってきています。
子供が時折口にする、突拍子もない空想や言い間違い、一見無駄に見える実験やイタズラこそが、実は未来を切り拓く力そのものです。子供の将来のためにも、親は大人の常識で子供の自由な発想や夢を否定せず、かけがえのない才能の芽として、一緒になって楽しみながら大らかに伸ばすように子育てしていきましょう。
