ひらがなの上手な教え方は小学生だけでなく幼児のママにも重要課題!
「そろそろ自分の名前くらい書けた方がいいかな?」「お友達はもうお手紙を書いているのに…」と、ひらがなの上手な教え方は、入学後の小学生のママだけでなく幼児のママにとっても重要な課題ですよね。最近は小学校入学前の幼児の間でお手紙交換が流行り、平仮名だけでなくカタカナの読み書きまでできる子が増えているため、入学時には多くの子供がひらがなを書ける環境になっています。
一方で、早期教育の弊害を知っているが故にひらがな教育に興味がないママでも、「ママ、これなんて書いてあるの?」「〇〇ちゃんにお手紙書きたいから教えて!」と子供に言われたら教えざるを得ません。しかし、教え方を間違えたり無理強いしてしまったりしたために、かえって子供を文字嫌い・勉強嫌いにしてしまうことも。
ひらがな学習は年齢に関係なく、子供が自分から「読みたい」「書きたい」と興味を持った時が絶好のタイミングです。求めに応じて学ぶ楽しさを体験させられるように、親として知っておきたい「ひらがなの上手な教え方」と発達段階に合わせたサポート方法をご紹介します。
子育て4コマ漫画:ひらがなの教え方!一番のポイントは?
ひらがなの教え方は、永岡さくらさんの子育て4コマ漫画のように、ママ同士でも公園や幼稚園のお迎え時によく話題になる「入学前の登龍門」です。
「あいうえお表」を買ってきて普通に「あ」から教えても、スムーズに進まない子が多くいます。そこでママやパパが気合を入れて「ほら、ここはまっすぐ!」と熱血指導をしてしまうと、子供のやる気を削いでひらがなだけでなく勉強嫌いになりやすいので、モチベーションをアップさせる対応やタイミングの見極めが非常に重要になってきます。
子供にひらがなを教える2つのベストタイミング
ひらがなの効率の良い教え方では、文字への敏感期(タイミング)を見計らうことが何よりも大切です!日頃から子供の遊びの様子をしっかり見て、ベストタイミングを逃さないようにしましょう。
子供が文字に興味を持った時|入園後のお手紙交換など
子どもの脳が急激に発達する時期には、自発的な好奇心を利用しない手はありません。3歳頃は毎晩の絵本の読み聞かせや街の看板、園のおともだちの下駄箱の名札などから文字の形を認識し始めます。5歳頃は園のお友達とのお手紙交換、小学校1年生前後はお兄ちゃんのゲームの攻略本など、子供をよく観察していると、文字に興味を持つチャンスは日常の中に案外たくさん転がっているものです。
「あ!これ、〇〇ちゃんの『の』だね!」と子供が看板の文字を指差した時が最大のチャンスです。「おもしろそう!」「自分も読みたい、文字を覚えたい!」というワクワクした気持ちが脳の吸収力を高め、スポンジのようにどんどん覚えてくれます。
周りの子がひらがなをどんどん覚えてお手紙を書いていても、焦る必要はありません。その子にはその子の発達のペースがあり、ひらがなへの自発的な興味がなければ、どんなに教え方が上手でもやる気は生まれません。「今はまだお外で走るのが楽しい時期なんだな」と割り切って待つことも親の重要なサポートです。
小学校に入学してひらがなを本格的に習うまでは、子ども自身が興味を持ったときこそが、その子のベストタイミングだと覚えておきましょう。
小学生になり本人が必要性を感じた時|入学直前や入学後の宿題
ちっとも平仮名に興味を持たないまま年長児になったり、小学1年生になったりして「授業についていけるかしら」と心配しているママも焦る必要はありません。発達心理学の観点からも、文字への興味が湧く時期には個人差があって当然なのです。
すでに平仮名が完璧に書ける状態で入学した子は、知っていることを授業で何度も繰り返し習うため、黙って座って聞くのが退屈で苦痛になりがちです。しかし、平仮名を知らずに入学した子は、授業で黒板を見て「知らない事を沢山学べる!」という新鮮な喜びに満ちているため、むしろ集中して楽しく勉強し、あっという間に追いついてできるようになる子が多いのです。
幼稚園や保育園でも年長になれば文字への興味を持たせる活動をしていますし、入学直前になると自分の名前をクレヨンで書かせる園もあります。小学生になれば連絡帳の宿題もあり、クラスの子の前で読み書きをさせられるため、嫌でも「自分も書けるようになりたい」と必要性を感じて興味を持たざるを得ない時は必ず来ます。
その時こそ、ひらがなをグンと伸ばして学ぶチャンスです。ママは側で見守り、つっかえながらの音読を笑顔で聞いて「昨日よりスラスラ読めたね!」と褒めてあげましょう。ひらがなに興味を持たせる遊びや上手な教え方で、「文字が読めると新しいことが知れて楽しい!」という勉強の楽しさを体験させてあげてください。
ひらがなの教え方の順番|簡単なことからできる達成感を積み重ねる
幼児にいざ平仮名を教えようと思っても、一体何から手をつければ良いのか迷いますよね。実は、教える順番によって、子供の脳がスムーズに情報を吸収できるかどうかが大きく変わってきます。ひらがなを教えるときは、次のような「スモールステップ」の順番でやってみると良いでしょう。
1興味を持ちやすい読み方を先に教える
ママ自身がロシア語やアラビア語など、全く新しい言語を覚えるとしたら、何から始めるか考えてみてください。いきなり複雑な文字を書く練習はしませんよね?まずは「これは『あ』と読む」という読み方を覚えます。ひらがなも全く同じです。
3歳くらいになったら、リビングの壁やお風呂の壁など目に付くところにカラフルな「あいうえお表」を貼って、文字の形と音が1つずつ一致することをゲーム感覚で教えましょう。「りんごの『り』はどれだ?」「あった!これ!」といった親子のクイズ大会にするのがおすすめです。
大好きな絵本を読みながら、「これ、〇〇ちゃんの『り』だね」と文に出てくる単語の文字を教えたり、自分の名前や家族の名前など興味を持つ文字列をマグネットで並べて教えたりしても良いと思います。
一緒にひらがなかるたで遊ぶことは、文字の読みの教え方としてとても良いのですが、幼児は文字の形よりも「横に描いてあるイラスト」で丸暗記してしまうことがあります。そのため、キャラクターの絵が大きくて印象に残り過ぎるかるたは、純粋に文字の読み方を覚えるのには不向きな場合があります。文字が主役のシンプルなかるたを選ぶのが上達のコツです。
2ひらがなを読める自信がついてから運筆を教える
「絵本をスラスラ読むのは好きだけれど、鉛筆を持って書く事は嫌がって逃げてしまう!」という子供は結構多いです。なぜなら、鉛筆を正しい指の形で上手に持って、自分の思い通りの方向に動かす「運筆(うんぴつ)」の作業は、幼児の未発達な手先の筋肉にとっては、大人が利き手と逆の手でお箸を使って文字を書くのと同じくらい高度で難しいことだからです。
鉛筆を紙の上でスラスラと動かすのには、指先の絶妙な力加減が必要です。しかし幼児は手首の固定がうまくできず、筆圧を入れ過ぎて紙を破ってしまったり、逆に力が足りずに線が薄すぎたり、書くスピードのブレーキ加減が難しかったりします。いきなり鉛筆を持ってひらがなの「あ」を書かせても、弱弱しいガタガタした線になったり、力を入れ過ぎて丸い曲線を書く事ができずイライラして失敗してしまいがちです。
まずはこの手先の筋肉を育てる「運筆力」を養うため、ひらがなを書く前に、何でも良いので鉛筆を動かして「線を引く」ということから始めましょう。3歳前の子や、あまりお絵かきが好きではない子の場合は、持ちやすくて折れにくいクレヨンからスタートして筆圧に慣らしてもよいでしょう。プリントの迷路や点つなぎなど、子どもが「楽しい!」と思えるものなら何でも良いのです。まずは「紙の上に自分の線を書くって楽しいな」と実感できることが一番です。
ひらがなや漢字などの複雑な文字は、すべて「まっすぐな直線」や「くるっと回る曲線」「カクッと折れる線」の組み合わせからできています。お絵かきを楽しむことや、迷路で線をはみ出さずに引く事というのは、手首のコントロールを養い、ひらがなをスムーズに書くための立派な1ステップになるのです!
はじめてのめいろ1集
くもん出版
子どもが喜びそうな動物や乗り物の楽しい絵の中で、迷路の入り口から出口まで鉛筆で線を引いていきます。「ウサギさんのところまで、道からはみ出さないで行けるかな?」と迷路遊びに夢中になる中で、自然に思い通りの方向に線を引く運筆力が養われます。「はじめてのめいろ」はシリーズ化されており、最初は太い直線から始まり、徐々に細い道や曲がる線、いろいろな方向に書いたりと、子供の達成感を刺激しながらレベルアップしていけます。
もちやすい!はじめてえんぴつ
ベネッセコーポレーション
まだ手が小さく握力の弱い2歳〜3歳代の子どもでも、太くて短いのでギュッと持ちやすく、断面の形も丸軸ではなく「三角軸」になっているため、指を置くだけで自然に正しい鉛筆の持ち方が身に着きやすい設計です。濃くてスラスラ書ける6Bの鉛筆5本と、円や直線、波線、しまじろうの輪郭を書く練習ができるなぞり書き用レッスンプレートもついているため、子供も「自分で書けた!」と楽しく運筆の練習ができます。
はじめてのひらがなボード
くもん出版
子どもは鉛筆や水性ペンで文字を書く練習中に、手の側面を真っ黒に汚してしまいがちですが、これなら水で書く専用ペンなので手や机も汚れずに何度でも乾かして使うことができます。迷路のような運筆練習から始まり、「し」や「く」「つ」などの一筆書きでできる簡単なひらがな10文字が書けるようになります!
3運筆に慣れたらひらがなの書き方を教える
幼児の場合、大人のように「横においたお手本を見ながら、白い白紙の上の同じ位置に文字を真似して書く(模写)」という空間認知能力がまだ育っていません。そのため、いきなりお手本だけを見せて「これと同じように書いてごらん」と言うのは非常に稀な才能がない限り不可能です。平仮名は、いくつかの線が絶妙なバランスで組み合わさって図形のようになったものですが、一般的に幼児は、お手本の図形を頭の中で認識して、画用紙の上に同じサイズ・同じバランスで出力するという情報処理ができないのです。そのため、まずは手本の薄い線を直接なぞる「なぞり書き」から始めてみましょう。
なぞり書きを何度も繰り返すと、手首が「ここは長く伸ばす」「ここは丸くカーブする」というひらがなのバランスや全体像を筋肉の動きとしてイメージしやすくなり、自力でひらがなを書く大きな手助けになります。
ただし、ここで要注意なのが「あいうえお順」どおりの「あ」からスタートしてしまうことです。「あ」はバツ印のように線が交差し、さらに丸く回転して抜けるという幼児にとって超高難度の文字です。最初から挫折しないよう、まずは画数が1画でカーブがゆるやかな「く」「し」「つ」「へ」などのなぞりやすいひらがなから始め、「できた!」という成功体験を積ませましょう。
何度でもできる! れんしゅうシート ひらがな・カタカナ
PIROT
大人気の「すいすいおえかきシリーズ」の一つで、専用のペンに水道水を入れて書くことができます。インクではなく水なので、はみ出しても机が汚れず、服に付いても安心です。それに、数分経って乾かすと文字がフワッと消えるので、ノートを何冊も買わずに何度でも反復練習ができてお得感いっぱいです。
はじめてのおけいこ ひらがな
小学館
紙と鉛筆での練習以外に、ツルツルした素材のホワイトボード用ペンで何度も書いたり消したりできる付属のおけいこボードでも練習できます!直線を引く運筆から始まり、幼児にとって書きやすい画数の少ない順番でひらがながでてきます。1ページ終わるごとに貼れる「できたよシール」もついているので、子供が「シール貼りたいからもっとやる!」「ぼく(わたし)できる!」という前向きな気持ちで取り組み始められます。
4正しい書き順を教える
幼児は「出来上がった形が同じなら、どの順番で線を引いても同じでしょ?」と考えがちですが、一旦自己流でついてしまった書き順の癖は、小学生になってから直すのが非常に困難です。そのため、最初のなぞり書きのときから「1、2、3」と正しい書き順で筆を下ろすように導くことがベストです。もし子供が下から上へ突き上げるように間違った書き順を覚えてしまっている場合は、ママが子供の手の上から優しく手を添えて、一緒に正しい書き順で大きく書いてみせてあげましょう。
ただし、一生懸命書いた文字に対して頭ごなしに「違うでしょ!書き順が間違っている!」と否定してしまうと、子供のプライドが傷ついて「もう書かない!」と鉛筆を投げてしまう子もいます。「まるくて上手に書けたね!でもね、こっちの順番で書いた方が、もっとお兄さんみたいにきれいに書けるんだよ」「ママの順番で書くと、魔法みたいに早く書けるよ、見ててね」などと、正しい書き順のメリットをポジティブな言葉で伝えましょう。子供は書き順を「手の動作の記憶」として覚えるので、言葉でくどくど伝えるよりも、ママが目の前でリズミカルに書いてみせる方が早く正確に伝わります。
ひらがなの上手な教え方のポイント|楽しく効率のよい方法
ひらがなを教える時は、ママが眉間にシワを寄せて教えるのではなく、いかに効率よく子供が「楽しい遊び」として取り組める方法で進めたいですよね。こんなひらがなの教え方・環境づくりで、上手に子供のやる気を刺激してあげましょう。
1同じことを繰り返す
子どもは同じおままごと遊びを何度も繰り返し、絵本やテレビの録画などで、セリフを覚えるほど同じようなシーンを繰り返してはキャッキャと喜びますよね。子どもは脳の回路を作るために「知っていることを繰り返して安心感を得ること」が大好きなので、その習性を利用しない手はありません。ひらがなの教え方も、毎日同じカードを使ったり、同じ絵本のフレーズを指差したりと、同じことを繰り返しましょう。「またこれ?もう飽きたんじゃない?」と大人は思いがちですが、子供にとっては「次は何が来るか分かっている!」ということが自信につながります。同じことの繰り返しで段々と図形処理のスピードがアップし、「あ!これ知ってる!」と自信を持って取り組む様になりますよ。
2そばにいて見守りながら教える
プリントをポンと渡して「これやっておいてね」とキッチンに戻ってしまうと、子どもはすぐに飽きてしまいます。子どもは何か新しい挑戦をするとき、大好きなママがすぐそばに座って見ていてくれるだけで絶大な安心感が生まれ、やる気がグンとアップします。子どもにひらがなを教えるときは、夕食作りの片手間やスマホ・テレビを観ながらの「ながら作業」ではなく、1日たった5分間の短い時間でも良いので、子どもの真横に座って鉛筆の動きを見守り、「上手上手!」と声をかけてあげることが大切なのです。
3できたことを褒めてあげる
子どものやる気を最大限に引き伸ばすには、ご褒美のおもちゃよりもママの心からの褒め言葉が一番です。その日の「今日は『の』を3回なぞってみよう」という簡単な目標を決めて、それができるようになったら拍手をしてたくさん褒めてあげましょう。「偉いね」「すごいね」という抽象的な言葉も嬉しいですが、「鉛筆を持つ手がかっこよくなったね」「ここのカーブが、見本みたいにピタッときれいに書けているね!」など、ママがしっかり見ていることが伝わるように具体的に褒めてあげると、「もっと見てほしい!」とさらに子供のやる気がアップします。
4丁寧に書く習慣を身につける
早く終わらせたいからと雑に書く癖がついてしまうと、どうしても鉛筆の「とめ」「はね」「はらい」が適当になり、字形が崩れてしまいます。しかし「もっと丁寧に書いて!」「はみ出してるよ!」などと注意・ダメ出しをする方法では、子供は書くこと自体が苦痛になってしまいます。そこで、遠くに住んでいるお祖父ちゃんやお祖母ちゃん、あるいはお友達に「お手紙を書かせる」という実践的なミッションを与えてあげましょう。「ばぁばが読みやすいように、ゆっくり丁寧に書いてあげようね」「なんて書いてあるか、ばぁばビックリして喜ぶだろうね」と伝えると、自分が書いたひらがなが相手にもちゃんと読めるかどうか、相手のことを思って一文字ずつ丁寧に書く意識を自然と持ってくれるようになります。
5環境を変えてみる
親がマンツーマンで教えると、どうしても「ママにならワガママを言っても許される」という甘えが出てしまい、ダラダラしてしまったり、間違いを指摘されてスネてしまったりと、なかなかやる気が出ない子供もいます。ママがヤキモキしてストレスが溜まる場合には、思い切って市販の幼児教室や通信教育などを利用して、ひらがなを勉強する「環境や先生」を変えてみてみるのも非常に有効な一つの方法です。先生という第三者から褒められたり、他の同じ年くらいの子どもがいっしょにプリントに向かって学習している姿を見たりすることで、「自分も負けたくない!」「カッコいいところを見せたい!」と良い刺激を受け、モチベーションが一気に上がる子もたくさんいますよ。
ひらがなの教え方でやってはいけない4つのNG
小学校入学前の親のひらがなの教え方次第で、子供が文字への興味を失うだけでなく、「机に向かうこと=苦痛」という勉強そのものを嫌いになってしまうこともありますので、以下のNG対応には十分に気をつけましょう!
1できないと怒る
「さっきも言ったでしょ、なんでわからないの!?」「どうしてもっと綺麗にできないの!?」と、何度同じことを繰り返しても線がはみ出したり鏡文字になったりすれば、親としてもそう言いたくなる気持ちは痛いほどわかります。でもそこは深呼吸をしてグッとこらえてください。一度声を荒げて怒られると、子供の頭の中に「ひらがなの練習 = 大好きなママに怖い顔で怒られる悲しい時間」という方程式ができあがってしまいます。自己防衛のために子どもは文字を書く意欲を完全にそぎ落とし、最悪の場合、鉛筆を見るだけで逃げ出すほどの勉強嫌いになってしまうこともあります!
2急かす
子供が鉛筆を持ったままピタッと止まったり、文字を思い出すのに時間がかかってなかなか読めない・書けないと、つい「早く書きなさい!」「次は何だっけ?」と急かしてしまうこともあるでしょう。しかし、幼児の頭の中では今、記憶の引き出しから一生懸命「あの形だ」と検索をかけている最中なのです。その子にはその子の脳の処理ペースがあるので、じっくり考えたい子に大人のペースで急かしてしまうと、パニックになり過度なプレッシャーを与えてしまうことになります。子どもが宙を見つめて考えているときは、「『あ』の次は、かきくけ…?」とママが優しく最初のヒントを出してあげるなどのアシストをして、クイズ感覚で楽しく学習できるように見守りましょう。
3褒めない
子どもにとって「新しい文字という記号を覚える」ということは、未知の世界への期待や「書けた!」という嬉しさでいっぱいの大冒険です。それなのに、ママが腕を組んで側でしかめ面をして、「はみ出さないように」と監視するばかりで、一生懸命頑張っている姿を見ているのに全く褒めてあげなければ、「楽しい」「もっと覚えたい!」というワクワクした気持ちも急激に薄れて能力も伸びません。少しでも鉛筆を持てたこと、昨日は書けなかった線が書けたことを認め、笑顔で様子を見守り、「やったね!大成功!」と大袈裟なくらいにたくさん褒めてあげましょう。
4書き順を注意する
子どもは空間認識が未熟なため、正しい書き順よりも「自分の手首が動かしやすい、書きやすい順番」や「外側の輪郭から書く」といった独自の順序を優先してしまいがちです。けれど、それが癖になってしまうと小学校で漢字を習う時に直すのが大変になります。だからといって、書いている途中に鉛筆を取り上げて「違う!こっちの線が先って言ったでしょ」などと厳しく書き順を注意してしまうと、せっかくの「書きたい」という子どものやる気が一気に損なわれることになりかねません。「わあ、形はそっくりに書けたね!でもね、この書き順で書くともっとシュッとしてカッコイイよ」「こっちの書き方の方が早くてスーッとキレイに書けるよ、ママと一緒に書いてみよう」などと、子供のプライドを傷つけず、やる気を失わないポジティブな声かけの方法を常に心がけましょう。
ひらがな学習が元で勉強嫌いになる教え方に注意!3つのポイント
幼児期のひらがなの教え方で最も大切なのが、親の心の余裕と学習への環境作りです!子供の現在の能力を親が客観的にきちんと把握し、無理な要求を押し付けず、平仮名を学ぶ「楽しさ」に集中させてあげる方法を心がけましょう。
親はイライラしたり怒ったりして教えない
子供に何度ひらがなを教えても翌日には忘れてしまったり、左右が反転した「鏡文字」になってしまったりしてイライラするママやパパは、「〇〇ちゃんはもう自分のお名前書けるのに」と無意識に他の子と比べて焦ったり、夕飯前で忙しいのに無理に教え込んだりしがちです。
しかし、子どもの理解力や空間認識能力、手先の器用さの発達スピードは十人十色です。鏡文字も脳の機能が発達途上である幼児期特有の一時的な現象であり、成長とともに自然と直るものがほとんどです。今だけの目に映る「書けない」という事象だけで判断せず、小学生・中学生へと続く長い学習の道のりを見据え、親自身にも時間と心の余裕がある休日の朝などに「まずは机に向かうことを好きにさせること」をメインの目的と捉えてひらがなを教えましょう。
ドリルだけでなく、寝る前に絵本の読み聞かせをして読書の世界を楽しませたり、「看板の字、読めるかな?」とクイズを出して音読させて褒めたりするのも、立派で効果的なひらがな学習になります。幼児期の目先の文字の読み書きスピードよりも、「知ることって楽しい!」という勉強好きな心を大切に育てた方が、最終的に自分から机に向かう、手がかからず勉強ができる子供に育ちやすいです。
子供が嫌がるのに無理強いしない
子どもは好奇心旺盛な反面とても飽きやすく、最初のうちは楽しそうにひらがなを書いていても、10分もすれば「もう疲れた」「あっちのおもちゃで遊びたい」と他のことに興味がいってしまうのがザラです。
子供の脳には大人のような長時間の集中力がないのは当たり前のことと親がわきまえ、「1ページ終わるまでダメ!」と無理にひらがなを教えて、文字へのやる気を完全に損なわないように注意して下さい。無理強いされた記憶は「勉強=やらされる嫌なこと」という強烈なネガティブイメージとして残ってしまいます。
1回5~10分、おやつを食べた後や夕食前のちょっとした隙間時間など、短めの学習時間を毎日のルーティンとして設定すると、子供の三日坊主を克服しやすいです。「もっとやりたい!」と言っている腹八分目のところで「今日はここまで。また明日やろうね」と切り上げるくらいが、翌日の学習意欲を引き出すコツです。長時間無理強いする方法は避け、子どものペースを尊重して学習させてあげましょう。
おもちゃが側にある集中できない環境で教えない
幼児にとって、じっと椅子に座って鉛筆を持ち、ひらがなを読んだり書いたりする頭を使う作業よりも、キラキラ音の鳴るおもちゃで自由に遊んだり、テレビのキャラクターを見たりする方が圧倒的に楽しいと思う子はたくさんいます。
リビングのテーブルのすぐ横におもちゃ箱があったり、テレビがついたままになっていたりする環境でプリント学習させると、視覚や聴覚の刺激が多すぎて文字に集中できなかったり、遊びたい気持ちを我慢できず「早く終わらせて遊びたい!」と字が雑になったりします。そのため、勉強する時はテレビを消す、机の上には鉛筆とプリント以外何も置かない、といった「静かで気が散らないスッキリとした環境を準備してあげる」のも、親ができる上手なひらがなの教え方には非常に重要です。「環境を整えること」が、子供の集中力を育てる第一歩になります。


