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感情のコントロールができない子ども:特徴と原因、接し方のコツ

感情のコントロールができない子ども:特徴と原因、接し方のコツ

すぐ怒る、思い通りにならないと大声を出す。そんな子どもの感情コントロールを育てるために、待つ練習や約束、自己肯定感の高め方、穏やかな接し方を具体的に解説。声かけ例や、気になる様子が続くときの相談先も紹介します。

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感情のコントロールができない子供の怒りをコントロールするには

怒っている子供のイラスト

子育てをしていると、子どもが自分の気持ちをうまく抑えられず、大声を出したり泣きわめいたりして「爆発」してしまう場面に出会います。あまり続くと「私の育て方が悪いのかな」「何かの病気なのかな」と思い悩んでしまう方も少なくありません。

でも、感情をコントロールする力は生まれつき備わっているものではなく、脳の発達とともに少しずつ育つスキルです。特に幼い子どもは、感情にブレーキをかける脳の部分(前頭前野)が育っている途中のため、うまく抑えられないのが自然です。ここでは、感情のコントロールが苦手な子どもの特徴と原因を整理し、家庭でできる関わり方のコツ、そして気になるときの相談先まで紹介します。対応にお困りの方は、肩の力を抜いて読んでみてください。

感情のコントロールができない子供の特徴

感情のコントロールが苦手な子どもは、ルールや相手の気持ちよりも、自分の感情をそのまま出してしまいがちです。次のような様子は、程度の差こそあれ多くの子どもに見られます。当てはまるからと心配しすぎず、「今はこういう時期」と捉えてみてください。

思い通りにならないと大声を出す・泣く

大声を出す子供のイラスト

思い通りにならないと、大声を出したり泣き出したりするタイプです。スーパーで欲しいお菓子を買ってもらえず、床にひっくり返って泣くといった場面が代表的でしょう。「要求が通らない悔しさを、言葉より先に体と声で表しているサイン」だと考えると、落ち着いて対応しやすくなります。

すぐイライラする・怒りっぽい

ちょっとしたことですぐイライラし、怒りっぽいのも特徴の一つです。友達に少し指摘されただけで腹を立てるなど、周りから見れば「そんなことで」と思う場面でも、本人は出来事を大きく受け取ってしまう傾向があります。まだ気持ちの整理が追いつかないのだと理解しておきましょう。

自分の邪魔をする相手に暴力を振るう

暴力を振る子供のイラスト

やりたいことを邪魔されると、つい手が出てしまうこともあります。自分の世界に入り込んでいて、そこに踏み込まれたくないのでしょう。おもちゃで遊んでいるときに他の子がそばに来ただけで「邪魔された」と感じ、押したり叩いたりしてしまう、というケースです。手が出たときは、まず双方の安全を確保してから対応します。

人の話を聞けない

自分の感情が先に立ち、人の話が耳に入らないときがあります。友達と話すとき、自分の話は長々とするのに相手の話にはあまり反応せず、会話のキャッチボールが続かないことも。悪気があるわけではなく、まだ「聞く」より「伝えたい」が勝ってしまう段階だと考えられます。

相手に自分の考え・やり方を押しつける

仲良く遊んでいる子供達のイラスト

相手の考えを聞かず、自分のやり方を押しつける傾向が見られることもあります。集団遊びで自分の納得するルールを通そうとし、周りが合わせてくれないとふてくされて輪から抜けてしまう、といった様子です。これも成長の中で、少しずつ折り合いのつけ方を学んでいきます。

子供が感情のコントロールをできない原因

感情を上手に抑えられる子もいれば、そのままぶつけてしまう子もいます。その背景には、次のような原因が重なっていることが多いものです。関係の深い原因を5つにまとめました。

欲求不満

背景に欲求不満があることは少なくありません。下にきょうだいが生まれた、ママの体調が悪いなどの理由で、「もっと相手にしてほしい」「もっと大事にされたい」という気持ちが満たされない場合です。周りが十分に愛情を注いでいても、その子が求める量が多く、本人が満たされないと感じることもあります。

心の不安や寂しさを抱えている

不安を感じる子供のイラスト

不安や寂しさを抱えていると、気持ちが不安定になり、感情のコントロールが難しくなります。生活の変化やうまくいかなかった経験が積み重なって「誰も自分を分かってくれない」という思いが強くなると、心のバランスを保ちにくくなるのです。

自分に自信が持てない

「自分はダメだ」という気持ちが強いと、ささいなことでも落ち込みやすくなります。過去に否定された経験などから自信が持てず、自分を責める状態が続くと、たまったストレスが感情の爆発として表れることがあります。

言葉で気持ちを上手く表現できない

気持ちを言葉にできず、感情に任せて行動してしまうこともあります。言葉の少ない幼児がかんしゃくを起こしたり噛んだりするのと同じで、「伝えたいのに伝わらない」もどかしさが、感情的な行動につながるのです。

空腹や疲れ

空腹の子供のイラスト

お腹が空いていたり疲れがたまっていたりすると、感情のコントロールはききにくくなります。これは大人も同じですが、子どもはその影響がはっきり表れやすく、体調によって機嫌が大きく左右されます。「お昼前」「昼寝前」など、荒れやすい時間帯を知っておくだけでも対応が変わります。なお、これらの原因は生まれ持った気質や発達の個人差が関係することもあり、「親のせい」と抱え込む必要はありません。

怒りを抑えるアンガーマネジメントとは?

海辺で遊んでいる子供達のイラスト

怒りとの付き合い方を学ぶ方法に、アンガーマネジメントがあります。アンガーマネジメントとは、アンガー(怒りの感情)とマネジメント(管理)を組み合わせた言葉で、怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニングです。1970年代のアメリカで生まれ、今では教育・職場・スポーツなど幅広い場面で取り入れられています。

目的は、怒りをゼロにすることではなく、自分の怒りに客観的に気づき、乱暴な行動でぶつける前に少し立ち止まれるようになることです。この考え方は大人にも子どもにも役立ち、普段の生活の中で少しずつ身につけていけます。

怒りを抑えられる子と抑えられない子の違い

怒りを抑えられるかどうかは、その瞬間の「考え方」に大きなヒントがあります。おもちゃを取られた場面を例に、怒りを上手に抑えられる子と抑えられない子の考え方を比べてみましょう。

怒りを抑えられる子の考え方の例
  1. 遊んでいたらおもちゃを取られた
  2. ○○ちゃんも、このおもちゃで遊びたかったのかな
  3. しょうがないな
  4. 別のおもちゃで遊ぼう

怒りを抑えられる子は、相手の気持ちに立って考えられるのが特徴です。相手の事情をくみ取ったうえで、そのおもちゃはいったん諦め、自分が楽しめる次の行動へと切り替えていきます。

怒りを抑えられない子の考え方の例
おもちゃの奪い合いで喧嘩をしている子供達のイラスト
  1. 遊んでいたらおもちゃを取られた
  2. 自分が遊んでいたおもちゃなのに…
  3. 楽しく遊んでいたのに許せない
  4. 怒りの感情

怒りが先にくる子は、相手の気持ちを想像するより、自分の感情に敏感です。「楽しい時間を邪魔された」という思いが強く、相手への怒りがそのまま噴き出してしまいます。この「間に別の考え方をはさむ」練習こそが、感情コントロールの土台になります。

感情をコントロールするために必要な訓練

怒りやすい子が感情をコントロールできるようになるには、普段からの練習で気持ちの扱い方を少しずつ身につけることが大切です。家庭で取り入れやすい訓練法をまとめました。うまくいかない日があっても焦らず、できた時にしっかり認めるのがコツです。

「待つ」練習をする

自分の番が来るまで待つ経験は、感情コントロールの練習になります。まだ早いのにおやつを欲しがったら、アナログ時計を見せて「長い針が6まで来たらおやつだよ」と、見通しを持たせて待たせます。トランプやすごろくのような順番のあるゲームも効果的です。

つまずきやすいのは、待てずに泣き出したとき。そこで根負けして早く与えると「泣けば早くなる」と学んでしまいます。待てたら「最後まで待てたね」と具体的にほめると、良い行動が本人の自信として残ります。

約束を守る

お母さんと約束する子供のイラスト

お菓子やおもちゃ売り場で「これが欲しい」と泣きわめく子には、事前の約束を守る練習が有効です。「泣けば手に入る」と誤って学んでいる子に、「約束を守るといいことがある」と伝えるのがねらいです。

買い物に行く前に「今日は1つだけ選んでいいよ」「この前買ったから今日は買わないよ」と約束しておきます。お店で感情的になっても、「ママとどんな約束したっけ?」と問いかけ、子ども自身の口から言わせましょう。落ち着けたらほめて、1つ買う約束をしていたなら親も必ず約束を守ります。親が約束を守る姿が、子どもの信頼と安心につながります。

自己主張する

気持ちを言えずに爆発してしまう子には、自己主張のしかたを教えるのが効果的です。言いたいことがあるのに伝えられないと、子どもは感情的になりやすいためです。「イヤだったんだね。じゃあ『やめて』って言ってみようか」と、使える言葉を具体的に渡してあげましょう。

自己主張は、強すぎても弱すぎてもうまくいきません。強すぎるとわがままを通そうとし、弱すぎると気持ちをのみ込んでしまいます。自己主張と自己抑制のバランスをとれるよう、少しずつ手伝っていきます。

自己主張を教える時のポイント

自己主張を教える時、親は「子供の主張を理解する」と、「わがままを受け入れる」は別だということを理解しましょう。子供の要求をそのまま受け入れるのではなく、会話をしながら、お互いが納得するところに持っていくのがベターです。

できないことをあきらめる

悲しそうな顔をしている子供のイラスト

どんなに望んでも、できないことはあります。「夕飯前なのにお菓子が食べたい」「寝る時間なのに遊びをやめない」などで癇癪を起こしたら、安全を確保したうえで、いったん要求には応じず落ち着くのを待ちましょう。駄々をこねても通らないと分かれば、少しずつ気持ちを切り替えられるようになります。

大切なのは、諦めさせて終わりにしないこと。落ち着いたら「我慢できたね」「悲しかったね」と気持ちを受け止めます。「できること・できないこと」「していいこと・いけないこと」の線引きが分かると、思い通りにいかない場面でも、気持ちを立て直しやすくなります。

自己肯定感を高める

感情のコントロールには、自己肯定感を育てることも欠かせません。自分に自信が持てない子は、存在を無視されたり否定されたりすると強くイライラし、癇癪につながりやすくなります。小さなことでも「できたね」「ありがとう、助かったよ」と認める声かけを積み重ねましょう。

子供を叱る時のポイント

「○○する子は嫌い」「○○する子は悪い子」のような、子供の存在を否定するような叱り方はNGです。「○○してはいけない」と、行動自体を叱るように心がけていきましょう。

感情をコントロールできない子供への接し方

感情をぶつけてくる子への接し方を誤ると、かえってエスカレートすることがあります。親はどんな態度で向き合えばよいのか、4つのポイントを紹介します。

1.感情的にならずに穏やかに接する

困った行動をしても、こちらは気持ちを抑えて穏やかに接しましょう。つい感情的になりがちですが、それでは本当に伝えたいことが届きません。声のトーンを少し下げ、落ち着いて話すよう心がけます。親が落ち着いている姿は、子どもにとって気持ちの静め方のお手本にもなります。

2.子供の意見に耳を傾ける

意見を頭ごなしに否定せず、まず話を聞くことが大切です。「話を聞いてもらえる」と分かれば、暴れる前に「今こういう気持ちなんだ」と言葉で伝えてくれるようになっていきます。「どうしたの?」と一呼吸おいて尋ねるだけでも変わります。

3.子供の気持ちを言葉で表す

まだ気持ちを言葉にできない子には、親が代わりに言葉にしてあげると効果的です。「○○がしたかったんだね」「疲れてイライラしちゃったのかな」と代弁すると、子どもは「分かってもらえた」と安心し、落ち着きやすくなります。

4.一貫性を持った態度をとる

話し合う夫婦のイラスト

接するときは、一貫した態度を心がけましょう。その時々で言うことが変わると、子どもは何に従えばよいか分からなくなります。ママとパパで言うことがバラバラなのも混乱のもとです。あらかじめ夫婦で方針を話し合い、「これはOK・これはダメ」の基準をそろえておくと、子どもも安心してルールを覚えられます。

気になる様子が続くときは相談を

ここで紹介した関わり方を続けても、感情の爆発や乱暴な行動がとても強い、長く続く、園や学校の集団生活に支障が出ている、本人がつらそう——そんなときは、無理に家庭だけで抱え込まず、専門家に相談してみてください。感情のコントロールのしにくさには、生まれ持った特性や発達の個人差が関係していることもあり、相談は「育て方が悪いから」ではありません。

身近な相談先としては、かかりつけの小児科、お住まいの市区町村の子育て・発達相談の窓口(保健センターや子育て世代包括支援センターなど)があります。園や学校のスクールカウンセラー、地域の発達支援センターも力になってくれます。早めに専門家の視点を借りることで、その子に合った関わり方のヒントが見つかり、親自身の気持ちもぐっと楽になります。

感情がコントロールできない子供に関するよくある質問

感情をコントロールできないのは病気なのでしょうか?

幼いうちは、感情にブレーキをかける脳の働きが未発達なため、うまく抑えられないのはごく自然なことです。多くは成長とともに落ち着いていきます。ただ、程度が強く長く続く、集団生活に支障が出る場合などは、生まれ持った特性が関係していることもあるので、気になるときは専門機関に相談すると安心です。

感情のコントロールは何歳くらいでできるようになりますか?

個人差が大きいですが、感情を扱う力は幼児期から少しずつ育ち、就学以降も時間をかけて発達していきます。年齢だけで判断せず、その子のペースを見守りながら、待つ・約束するといった練習を重ねていきましょう。

癇癪を起こしたとき、どう対応すればいいですか?

まず安全を確保し、こちらは落ち着いた声で見守ります。要求にその場で全て応じる必要はありませんが、落ち着いたら「悲しかったね」と気持ちを受け止めてあげましょう。感情的に怒鳴り返すと長引きやすいので避けたいところです。

叩く・噛むなどの乱暴が心配です。

まずは双方の安全を確保し、「叩かない。イヤなときは言葉で言おうね」と行動をはっきり止めます。人格を否定せず、行動だけを短く伝えるのがポイントです。頻度が高く続く場合は、園や専門機関に相談しましょう。

感情の力は少しずつ育っていく

子どもが感情をコントロールできないのは、脳が育つ途中で誰にでも見られることで、親の育て方や病気のせいと決めつける必要はありません。待つ練習や約束、自己肯定感を育てる声かけ、そして親自身が穏やかで一貫した態度でいることが、少しずつ気持ちの扱い方を育てます。うまくいかない日があっても大丈夫です。心配な様子が続くときは専門家の力も借りながら、その子のペースに寄り添っていきましょう。

この記事を書いたライター
小森ひなた

小森ひなた

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪

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