学童保育の料金は公立でも自治体で違う!民間との違いも早めにチェック
学童保育の料金は、運営元によって利用料金が違います。同じ公立の学童保育でも自治体によって違いますし、民間では料金を抑えるために利用日数を少なくすると、翌年から継続できない学童もあります。
また公立の学童保育に定員オーバーで入れなかった際、ママの就業形態によっては民間学童よりベビーシッターの方がお得なことも。
学童保育の料金の公立と民間の違い、学童以外に預けた場合の費用、母子家庭では学童保育料が免除になるのか、自営業では学童保育料が確定申告の必要経費として認められるのかなど、知っておくと損をしない学童保育の料金情報をお届けします。
学童保育の料金は形態でも変わる!施設によっては無料
一同に学童保育の料金と言っても、施設や運営主体によって料金はピンからキリです。一般的には、自治体が運営している学童保育は、料金の負担額が安く、法人など民間に業務委託している学童は負担額が高くなっています。
また学童保育は、「学童クラブ」「留守家庭児童会」「放課後児童クラブ」など呼び名も各施設で違い、施設の形態から負担する料金も異なります。
「放課後こども教室」は実施時間が短いもの無料のところが多い
「放課後こども教室」と呼ばれるが学童保育施設は、保護者の就労の有無は関係なく放課後一旦家に帰ってから学校や児童館などを開放して遊ぶことが主のため、料金は無料のところもあります。
けれど実施時間が短いことや、土曜日や夏休みは受け入れをおこなっていないこともあるため、働くママには不便に感じることもあるでしょう。
最近では、この放課後こども教室と学童クラブとの一体化が推進されており、すでに放課後こども教室と学童クラブが併設されている施設では、料金も学童クラブのみ利用のときとほとんど変わらず、子供も遊びを楽しめるのでお得感があります。
東京の学童保育料金の相場は公立で0~8,000円!民間で5~6万円
東京23区の公立学童だけをみても、自治体によって学童保育料金はさまざまで、月額0円から8000円(おやつ代、時間外料金は別途)と幅広くなっています。
料金が高いところは、地域性などもありますが、夜間も対応してくれたり学童カリキュラムが充実していたりするなどの利点があるところが多いです。
一方、東京の民間学童保育になると、その料金は万単位。5万から6万円が相場。民間学童では保育時間を延長すると10万円になるところも!
しかし公的な補助のない民間学童では、子供一人につき6万円でもほとんど利益がないのが現状なのです。
民間の学童保育料金は公立より高額!?実は習い事つきが多い
民間学童は公的な補助がない分、保育料金が公立よりも高額ですが、英語教室や塾、スポーツなどの習い事をさせられるところが多いです。
中学受験を考えている保護者や、習い事をさせたくても送迎ができず諦めていた保護者などには人気。。
確かに習い事への送迎の手間や月謝を考えると、料金が高額でも民間学童の方が安心でお得に感じられる保護者も多いでしょう。
学童保育に平日5日通えない!休んだ分の料金は基本的に返金なし
学童保育に平日5日通えない、ママのパートの都合や子供の習い事、インフルエンザなどの感染症による学級閉鎖などの学童保育料金は、基本的に返金してもらえません。
公立は月極で低額に設定されているため返金は難しいく、民間も学童によっては月極だと時間別の返金が不可能なケースが多いです。
民間で習い事のカリキュラムがある学童では休んだ分を振替にすることもあるので、入所時に確認しておきましょう。
ただし返金システムのある民間学童保育では、利用の日数が少ないと次年度からの継続利用が難しくなってしまうので、なるべく休ませないように習い事の時間等は調整した方が良いです。
学童保育に入れない時にかかる料金|ファミリーサポートやシッター代
公立の学童保育が定員オーバーで預けられなかった場合は、民間の学童保育に預けるママも多いのですが、それも無理な場合、学童保育ではなくファミリーサポートやベビーシッターにお願いすることになります。これらはどれくらいの費用がかかるのか、みていきましょう。
ファミリーサポートの場合は月5万円前後
ファミリーサポートとは、地域で育児の援助を受けたい人と育児の援助をおこないたい人とを結び、子育てをサポートしてくれるシステムのことです。子供が軽度の病気のときや、日曜祝日も対応してもらえ、時間単位での料金設定なので、ママの就業形態によっては、ママのニーズとマッチするかもしれません。
東京都内の一部地域を参考に挙げると、子供一人あたり一時間利用の料金は次のとおりです。赤ちゃんから小学6年生まで見てもらえるので、兄弟の利用も可能です。
ファミリーサポート利用料金(時給例)
- 月~土(7~20時)800円
- 日祝/早朝夜間/年末年始1000円
- 2人目以降は半額
- おやつ代や交通費は別途かかる
※上記は東京都内の一部地域の料金です。
月曜から金曜まで、放課後15時~18時までの3時間預かってもらったとして、1ヶ月20日利用で、48,000円となっています。
自治体が運営していることや、援助をしてくれる人は特別な資格を持たない分、ベビーシッターより低額になっていますが、子供がアットホームな環境で楽しく過ごせ、ママも子供の様子を聞いたり、子育ての悩みを相談できたりと、メリットも大きいです。
ベビーシッター(キッズシッター)の場合は1時間2,000円前後で高額
ファミリーサポートと違って、民間運営のため高額になるのがベビーシッター(キッズシッター)です。入会金や年会費各10,000円程度、1時間の料金が2,000円程度と、ファミリーサポートとは比べものにならないくらいの高額です。ただ、感染症にかかったときや一泊で預かってくれるなど、融通がきくところが良いです。
また、シッター業界は信用第一なので、保育士や幼稚園教諭の免許を持っているシッターさんも多く、安心して預けられるところも良いと思います。保育時間中に知育教育や英語教育をおこなっているところもあり、「先生」に預けるような感覚かもしれません。
学童保育料金は確定申告で必要経費にできない!
自営業で働くママにとっては、「学童保育料は働くためには必要な経費」と考えることが当然でしょう。
けれど税務的には家事関連費とみなされ、確定申告での必要経費としては認められていません。
必要経費は所得の総収入金額を得るために直接要した費用や販売費、一般管理費などの必要不可欠なもののみに限定されています。
母子家庭の学童保育料金は免除にならず助成金がでる自治体が多い
自治体によって異なりますが公立の保育所では、所得に応じて保育料が設定されています。ですから、母子家庭で所得の少ない場合は、保育料が無料になることも多いです。
ところが学童保育料の場合、元々の会費が少ないため、所得や世帯状況に限らず一律であることが多いようです。
けれど母子、父子家庭のような「ひとり親家庭」の場合、一部助成金のある自治体も多いです。助成額は月2000円から5000円と、これも自治体によって差はあるようです。
また助成制度のない自治体でも、「就学援助制度」を利用して学童保育費を免除してもらっている家庭もあるので、自治体市役所に相談しましょう。
地域別の公立学童保育料金は?先輩ママの体験談
「分からないことは経験者に訊くのが一番!」ということで、実際に福岡市・名古屋市・さいたま市・横浜市で公立の学童保育を利用しているママたちに、その利用料金について教えてもらいました。同じ自治体が運営しているものでも、地域によって差があるようです。
A福岡市の学童保育
福岡市の学童保育に入会しています。私は平日17時までの利用なので月額3000円ですが、18時まででも4000円、19時までだと5000円と、民間学童よりかなりの低額となっています。
公立学童は低額で人気なので、競争率も高いし、提出する資料が多く、祖父母が同居している場合には病気やケガの証明がないと入会できないなど、規制も多いのですが、やっぱり料金の安さには変えられません!
A名古屋市トワイライトスクール
名古屋市には、「社会が子育てをしている!」と実感できるようなトワイライトスクールという施設があります。これは、学童保育と同じようなもので、放課後に子供を預かってくれるのですが、地域の方々との交流や、遊びやさまざまな体験をさせてくれます。
私は仕事をしていて子供を独りぼっちにしているという罪悪感もないくらい、本当に良い施設で助かっています。
娘は、茶道やアクセサリー作りが楽しかったと言っていました。これだけ良い施設なのに、利用料は無料。
保険料など別途かかりますが、遅くまで働くママでも18時までだと月額1500円、19時までは6500円と少し高くなりますが、学生時代の友達が住んでいる地域に比べると、コストパフォーマンスも保育内容も最高だと思っています。
Aさいたま市の児童クラブ
私がフルで仕事をしているため、学童保育の存在はとてもありがたいです。しかも、さいたま市が運営している児童クラブでは、19時までの利用で月額8000円、おやつ代が月額2000円となっていて、他の地域と比べると少々高額です。
しかし、この額で19時まで預かってくれるというのは本当にありがたい!民間ではありえません。同じクラスの子や近所の子もいるので、子供も楽しそうに通ってくれています。
A横浜市はまっ子ふれあいスクール
パート先から「お子さん春から入学だよね。時間増やせないかなぁ?」と言われ、大学にかかる費用なども考えて、入学後から学童に預けることにしました。
「幼稚園までは帰宅を迎えてあげていたので、寂しがるかな?」と思ったのですが、放課後学校の友達とのびのび遊べるため、抵抗なく通っています。
費用は傷害見舞金制度負担金のみで年額500円、その他の費用は無料で、平日は午後6時まで遊べ、土曜日や長期休みも朝9時~6時まで通えるので、とても助かっています。