フィンランドの教育に関する記事

『世界トップクラスの学力フィンランド!日本が見習うべき教育とは』

世界トップクラスを誇るフィンランドでは、どのような教育がされているのか、日本の教育と比較しながら考えていきましょう。

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世界トップクラスの学力を誇るフィンランドの教育と日本の違い

近年少子化の影響で子供への教育熱は高まり、海外の教育に興味を持っているパパ・ママも多いと思います。そのなかでも、今回注目するのは、世界トップクラスの学力を誇る国フィンランドです。

フィンランドといえば、北欧雑貨やムーミーンが好きなママには馴染みのある国かもしれませんね。
フィンランドが、その学力水準の高さを世に知らしめたのが、2003年に経済協力開発機構(OECD)が発表した国際学力比較調査(PISA)の結果で、リテラシー、数学、読解力に優れたフィンランドは総合1位を獲得しました。

子供の学力を高めるフィンランドの教育と日本の教育の違い

高い学力水準をキープし続けるフィンランド教育にはどのような特徴があるのでしょう。そして、日本の教育に足りないものとは何なのでしょうか?
フィンランドの優れた教育制度について5つご紹介します。

.教師の質が高い

まず、最初に挙げられる点として、教師の質が高いということです。フィンランドでは、優秀な人材は皆、教師という職業に就きます。したがって教師の学力自体が高いのです。

フィンランドでは修士号を取得した人のみが教師になることができます。つまり、日本では官僚や医者、弁護士になるような人材が、フィンランドでは教師になるのです。
その背景には子供たちの教師への憧れや信頼があります。教師は子供に一番人気の職業なのです。

また、課外授業や部活動もなく、教師は勉強を教えることのみに専念できています。日本の教員は授業以外の部活動や委員会などの雑務が多いため残業も多く、児童への学習指導に専念できません。

.教育費が無料

フィンランドの学校は就学前教育(6才)、義務教育の基礎総合教育(日本の小・中学校)、後期中等教育(高校or職業専門校)、高等教育(大学or高等職業専門学校)からなり、これらの学校の授業料が全て無料です。そのため子供たちは家庭の事情に関係なく、勉強に取り組めるのです。
日本でも高校の授業料無償化が進んでいますが、大学までというのはさすがに無理でしょう。

このような制度を実現できるのは、フィンランドの国土に関係があります。フィンランドは国土も狭く資源が少ないため、子供たちを人財(人は国の財産)と考え、国の政策として教育改革を行い、生まれた時から子供達一人一人を手厚く保護し、学習できる環境を与えるのです。

.学力格差の少なさ

フィンランドの学力が世界トップクラスを維持し続ける理由は、学力格差の少なさにあるとも言われています。
フィンランドでは、1クラス20人前後の少人数制や補習制度を導入し、学力の低い子、すなわち落ちこぼれをつくらない教育ができています。そのため、同じ学校内での格差はもちろん、他学校との格差も少ないのです。

一方日本では、小学校で1クラス平均28人、中学校で33人、どちらも最大で40人と1クラスの人数はとても多く、特別な支援を必要とする子供も増加してるなかで、一人ひとりに行き届く指導が行えないのが現状です。
また家庭や地域により学力差があり、中学・高校と進学するにつれ、学力格差は広がるばかりです。

.メリハリのついた教育

驚くべきことに、フィンランドの授業日数は、OECD加盟国34か国の中で最も少ないのです。 夏休みは6月中旬~8月中旬の2か月もあり、年間の授業日数は日本より40日も少なく、塾や家庭教師などの制度もありません。

休むときは存分に休むことで、勉強に対して新鮮な気持ちで取り組みモチベーションを保てているのでしょう。

ただし、小学生のうちは宿題がほとんどない学校もある一方、生徒一人一人に合った違う宿題に取り組ませる学校もあり、月に1回以上はコンピューターを使って宿題をする子供も、OECD(経済協力開発機構)が2012年に行った調査では40%以上いたそうですよ。

.読書量の多さ

フィンランドは、読書量も世界一位なのです。休みが多いことで読書をする時間が確保されることや、図書館が充実していることが理由と言われています。

読書をすることで読解力が身につきます。この読解力が実は学力向上において最も重要なのです。数学や科学においても問題が正しく読解できないと、答えが出せないからです。
日本でも、幼い頃から本に慣れ親しめるような環境がつくれたら良いですね。

この記事を書いたライター

小森ひなた

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪