小学生が抱っこをせがんだらに関する記事

小学生が抱っこをせがむのは変?OK?親がすべきチェック

小学生が抱っこをせがむのは変?OK?親がすべきチェック

小学生が抱っこをせがんできたら、あなたはどうしますか?親を不安にさせる大きな子供のスキンシップ欲求には、言葉に出来ない悩みが隠されていることがありますので、「甘ったれ~」と軽く捉えずに寄り添ってあげましょう。

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小学生への抱っこはいつまで?NG?せがむ子どもへの母親の対応

小学生になると親の目が届きにくくなり、そのぶん子どもの気持ちがわからなくなってしまったり、子どもの感情が不安定になったりするなど、母親の悩みが増えてきます。体も大きくなり、男の子によってはママの身長を越えてしまう子もいるため、「いつまで抱っこしていいのだろうか」と悩んでしまうこともありますよね。

そこで今回は、小学生への抱っこに対する考え方、抱っこをせがまれた時にチェックすべき点、親の対応や対処方法などについて、詳しくご紹介していきます。抱っこを求める行動の裏に、深刻な不安が隠れていることもあります。「甘えているだけ」と軽く受け流さずに、しっかりと受け止めてあげましょう。

小学生への抱っこはいつまで?NG?

お母さんと楽しく話す小学生の男の子

小学生の子どもに抱っこをせがまれると、母親としては少し複雑な気持ちになることがありますよね。低学年でも「もう小学生なのに甘えすぎでは?」と感じたり、「うちの子は周りと違うのでは?」と思ったり…。高学年の思春期の子どもだと、見た目も大人に近づき、口調や態度も反抗的になるため、余計に複雑な心境になるでしょう。

けれど、子どもたちは抱っこを通して「心を抱きしめてもらうこと」を求めています。親と離れて過ごす時間が増えたことで、母親には分からない不安や悲しみ、恐怖で怯えていることもあるのです。親にしてみればただの甘えに見えるかもしれませんが、実は元気に生きていくために親からパワーを充電している大切な行動です。

ですから、「変なの?」などと思ったり、年齢を限定したりせず、「この子なりに一生懸命生きようとしているんだ」と肯定的に受け止めましょう。小学生はもちろん、中学生や高校生になっても、抱っこやスキンシップを求めてきたのであれば、いつでも受け入れてあげてください。

小学生の抱っことマズローの欲求5段階説

アメリカの心理学者であるマズローは、私たち人間の欲求は次の5段階に階層されていて、低次の欲求が満たされないと、高次の欲求が現れないと提唱しています。つまり、欲求を単なるワガママと捉えず、欲求を満たすことで、より成長しようとする高い欲求を求めるようになるという考え方です。

最も基本的な第一段階の欲求は「生理的欲求」と呼ばれ、「食べる」「寝る」などの生きるために必要な欲求です。この生理的欲求が満たされると、次に第二段階の「安全欲求」と呼ばれる、安全に安心して暮らしたいという欲求を持つようになります。例えば、「安定した経済状況を保ちたい」「健康でいたい」「精神的に安心して暮らしたい」といった欲求です。

安全欲求が満たされると、第三段階の「所属と愛の欲求(社会的欲求)」を持つようになります。これは、家族や学校、会社などの組織に属していたいという欲求です。子どもが学校に行きたくないと感じるのは、この段階までの欲求が満たせていない不安定な状態を示している可能性があります。

所属と愛の欲求が満たされると、第四段階の「承認欲求」、つまり周囲の人から自分の存在価値を認められたいという欲求を強く持つようになります。そして、これが満たされることで第五段階の「自己実現の欲求」が生まれ、自分の能力や可能性を活かして、さらに活躍したいと思うようになるのです。

 

マズローの欲求5段階説で考えると…

 

不安になった小学生が抱っこをせがんだ時、親が拒否することで、安全や所属の欲求が満たされず、「努力して自分の能力をさらに高め活躍しよう!」という高次の欲求を抱くための土台が揺らぐ可能性があります。ですから、遠慮なく抱っこで安心感を充電してあげて下さいね。

小学生でも抱っこをせがむ?ママ達の体験談

小学生になると生意気になって、何かとママに反抗する子が多いです。「うちの子、最近何を考えているか分からない」「ろくに話しをしなくなった」というママ友も多いため、自分の子が抱っこをせがんで来たら「幼稚なのかなぁ?」なんて不安になるかもしれません。しかし、小学生以降でもパパやママに抱っこをせがんでくる子どもは意外と多いのです。

抱っこをせがむ小学生はどんな感じなのでしょうか?その時の先輩ママの対応とは?

 
   

節子
41歳

 
 

添い寝でスキンシップしてます

靴下  

小学6年生の長男を頭に、小学3年、1年生の女の子2人と、2歳になる男の子の4人を育てています。次男を出産する時、長男は小学4年生で、それまでは親子全員で同じ部屋で眠っていたのですが、手狭になってきたこともあり、長男だけ子ども部屋で寝かせることにしました。

 

初めのうちは長男も自分で目覚ましをかけ、一人で眠っていたのですが、次男が生まれたことをきっかけに赤ちゃん返りをしたのか、「みんなと一緒がいい」と言い出し、また元のように狭い部屋で、結局家族全員で眠っています(笑)

 

スポーツ大好きな長男は体格が良く、小柄な私よりも背が高くなってしまったので、さすがに抱っこはしませんが、一緒の部屋にいるだけで落ち着くようです。たまに妹たちにくっついて寝ていたり、手を握っていたりするので、大きくなっても家族の体温が恋しいんだなと実感しています。

 
   

榎本・M
34歳

 
 

いくつになっても甘えたです!

勉強する女の子  

小学3年生の女の子のママです。うちの娘は一人っ子で引っ込み思案、とっても甘えん坊です。大人しすぎて我の強いお友達とうまくいかなかったり、勉強がわからなかったりするとよく泣きながら抱っこをせがんでくるので、もう膝に収まることはないのですが、抱っこをしてあげています。

 

小さい頃からの習慣ですし、我が子はいつまでたっても可愛いので、私は甘えてくることが嬉しいのですが、娘は恥ずかしいようで、「絶対他のママには言わないで!」と言っています。

 

同級生のママ達と話をしていたところ、家の中ではベタベタ甘えてくるけど、外では絶対しないという子はやっぱり男の子に多いようですね。まだまだ甘えん坊ではありますが、抱っこは恥ずかしいなんて、少しずつ成長はしているのかなと、ちょっと寂しく感じます。

 
   

紺花ママ
45歳

 
 

スキンシップは中高生にも大切

 

我が家には高校生の息子と中学生の娘がいますが、どちらもいまだにスキンシップを欲していますよ。二人とも激しい反抗期ですが、買い物の時に私がモタモタしていると息子が手を引っ張ってくることがあるので、さりげなく息子の腕にぶら下がったりして、若い彼氏ができたような気分を楽しんでいます。体も大きくニキビ面で不機嫌な反抗期の男の子は、母親でも少し怖いと感じますが、こちらが少しふざけてスキンシップをすると、まんざらでもない顔で口調が穏やかになります

 

一方、中学生の娘も朝不機嫌だと「うっせー!黙れ」などと言うのに、仕事から帰った私に抱きついてぶら下がってきたり、私が飼い犬を抱っこしていると犬をどけてすり寄ってきたりします。可愛がられる犬をライバル視しているようにも見えます。ですから、そんな時は家事を放り出してハグしたり、手を繋いだり、体を撫でながら「嫌なことあった?」などと話しを聞くようにしています。今のうちに一生分のパワーを充電してあげるつもりでいます。

小学生が抱っこをせがんだら?親がチェックすべき点

子どもは小さなときには、親に、特に母乳を与えてくれるママに心身ともに依存しています。ところが、小学生2年生以降になれば身の回りのことが自分でできるようになり、必要以上に親に依存する必要はなくなります。

ですから、子どもが急に抱っこをせがんできた場合には、体調不良や、非常に深刻なトラブルを抱えている可能性があります。子どもの欲求を満たしてあげながら、次のようなことをチェックして、子どもに寄り添ってあげるようにしましょう。

体調をチェック

自分の体温をチェックする女の子

小学生の子どもが急に抱っこをせがんできた場合、体調が悪くてママに甘えたがっている可能性があります。人の体温は熱をやわらげてくれるので、体温の高い子どもはママにくっついて安心したいという思いもありますね。抱っこをしながら熱や目の充血、呼吸の音などをしっかりチェックし、体調面で不安がある場合には早めに病院を受診して対処していきましょう。

不安やストレスの要素をチェック

小学校での友達同士のトラブル

普段はあまり甘える機会がなくなっていた小学生の子どもが、急に甘えて抱っこをせがむ場合には、学校で嫌がらせを受けているなど、深刻なトラブルやストレスに巻き込まれている可能性があります。まずは子どもの身体に怪我などがないか確認して、担任の先生に近況を確認しておくといいでしょう。

報告したいことや褒められたいことをチェック

お父さんに褒められている子供

子どもは嬉しいこと、褒められたいことがあると、真っ先にパパやママのところにやってきます。小さい頃だったら素直に「見て見て!」とか、「褒めて褒めて!」とアピールできるのに、小学生になると気恥ずかしさから言葉にできず、甘えて「分かって!」とアピールしてくることも多いです。

子どもの表情をよく確認して、会話の中から報告をしたいことがあるかどうかを見極め、できるだけ子どもの頑張りを褒めてあげましょう。

小学生への抱っこ(スキンシップ)法

お兄ちゃんを抱っこするママ

「抱っこ法」は、もともと周りの人との交流が苦手な子どもの心のケアをするために用いられる心理技法です。何らかの原因で攻撃的になってしまったり、トラブルを繰り返してしまったりする子どもの心の内を理解し受け止めることで、子どもの心を良い方向に向かわせるといった効果が期待できますので、小学生であっても積極的に取り入れていきたい方法です。

小学生になると本人が嫌がることもありますし、体が大きくなっているため横抱っこは難しいかもしれません。ですが、抱っこ法は心を抱っこすることが大切ですので、無理に抱っこを強要せず、手を繋ぐ、肩を抱く、ハグをするといったスキンシップをプラスして、心地よい体温と気持ちを共有し、子どもの苦しみや悲しみを聞いて受け止めてあげて下さいね。

小学生の抱っこ欲求への母親の対処

子供と親の喧嘩

家庭内暴力を振るう思春期の子どもへの心理療法に取り入れられることもあるほど、母親と子どもの関係は子どもの情緒の安定に大事です。子どもは泣いて甘える経験をして、「ここは安心できる場所」という心の安全基地を確保することで、初めて勉強や将来の目標に向かって努力し、安心して親元を離れて独り立ちしていくことができます。

どんなに成長しても、子どもにとってママは特別な存在で、困った時に無条件で受け入れてくれるのは母親であることを、無意識のうちに知っています。だからこそ、小学生になってもママに助けを求めて抱っこを求めるわけです。どうか子どもの欲求を無視せずに、たっぷりと甘えさせてあげてくださいね。

この記事を書いたライター
羽根田るみこ

羽根田るみこ

第一子から15年間保育園に通い続け、まだまだ記録更新中です!