てるてる坊主の作り方!左目や飾る場所を失敗すると雨が降る!?
今回はてるてる坊主の由来や効果、正しい作り方や飾り方、処分の方法まで徹底的に詳しく解説していきます。実はこのてるてる坊主、作り方を間違えると「ふれふれ坊主」になって雨を呼んでしまうかも。
遠足の前や運動会の前日が雨だと、てるてる坊主に「明日は天気にしてください!」と願わずにはいられませんが、子供の頃に作った経験はあるものの、久しぶりに作ってみたら意外と上手に作れなくて悩んでしまうパパやママも多いんです。
4コマ漫画:てるてる坊主の作り方って意外と難しい!?
てるてる坊主の由来~中国の「掃晴娘(さおちんにゃん)」
「てるてる坊主(照る照る坊主)」は、日本に昔からある晴れを願う風習です。白い布などを使ってお坊さんのような丸い頭部のお人形を作り、窓辺に吊るして雨が上がるのを祈願するのが一般的な方法。
「てれてれ坊主(照れ照れ坊主)」や「ひより坊主(日和坊主)」、「てるてる法師(照る照る法師)」など地方によってさまざまな名前で呼ばれています。
もともとの由来は中国発祥の「掃晴娘(さおちんにゃん)」という人形が日本に伝わったものだと言われていますが、アニメの海外進出で日本のてるてる坊主が世界中に広がり、意外と知名度も高いのだとか。
日本でてるてる坊主の風習が確認できるのは江戸時代の文献が最初ですが、もっと古い年代からてるてる坊主は風習として根付いていたとする説もあります。
正しいてるてる坊主の作り方や飾り方!効果アップが期待できる4つの注意点
掃晴娘のスカートだけが残ったもの、雨ごいをする法師の姿を模したものなど、てるてる坊主の縁起や作り方には諸説あります。
「てるてる坊主、てる坊主、明日天気にしておくれ」という同名の童謡があるように、てるてる坊主は小さな子供たちに昔から頼りにされてきたのですが、意外にも願掛け効果アップに繋がると言われている正しい作り方や飾り方への4つの注意点があるんです。
1色は白が基本!黒い色は雨を呼ぶかも
カラフルな布で作るとおしゃれではあるのですが、てるてる坊主はまっさらな白色で作るとお願いが叶いやすいそうです。
逆に嵐を連想させる黒色は、雨を呼ぶ「ふれふれ坊主」を作るときに使うのだとか。どうしても色を入れたい場合はパステル調の淡いものや縁取り、粗いチェックなどにして全体的に白っぽいものを選ぶことをおすすめします。
2顔はのっぺらぼうか右目だけ!左目は晴れたら書き足す
てるてる坊主はのっぺらぼうが基本で、顔をかいても左目を入れません。これは縁起物の「ダルマ」と同じです。理由には諸説あるのですが、「目」と「願」が同じ読みのため最初に完全に目を入れてしまうとお願いが叶わないのだとか。
のっぺらぼうや片目のてるてる坊主を怖がる小さな子供と作る場合は、願いが叶うように可愛くニッコリとした顔を書き入れてあげるといいでしょう。
3頭の向きをチェック!お願いが叶わないかも
てるてる坊主を吊るす際に一番気をつけないといけないことは、頭の向きだと言われています。というのも頭を下に吊るすと、雨を願う「ふれふれ坊主」になってしまうから。
農作物のために雨を願う時にふれふれ坊主を窓辺に飾る農家の人もいますので、晴れを願う場合は頭が上になるように向きに注意をして飾りましょう。
4吊るす場所に注意!太陽を望む南側に飾る
てるてる坊主は一般的に窓辺に飾るものですが、理想的なのは一番日当たりの良い南側。太陽を見ることができない場所に飾っても、祈願が通らないと言われています。
飾る場所も家の中ではなく本来は屋外の軒下に飾るのが正式なのですが、雨ざらしになってしまう場合は顔を外に向けてカーテンレールなどに飾ってもいいでしょう。
キッチンペーパーやティッシュで手軽に作れる!基本のてるてる坊主の作り方
まずはキッチンペーパーやティッシュで作れる、てるてる坊主の基本的な作り方をご紹介していきましょう。
一見簡単ですが、小さな幼児は先走って顔を描いてしまうことがあるため、一緒に作るママやパパは注意して見てあげてください。
キッチンペーパー製てるてる坊主の材料
- キッチンペーパー又はティッシュ
- サランラップ
- 輪ゴム
- タコ糸
- 油性ペン
てるてる坊主を作る時、頭の部分に新聞紙やチラシを丸めて詰める人が多いのですが、実はこれが失敗のもと。
キッチンペーパーやティッシュ自体がとても軽いので、頭に重い物を詰めてしまうとどうしても下を向いてしまいます。
ラップをクシャクシャと丸めたものであれば軽いですし、復元力でふっくらと丸い頭部を作ることができます。
キッチンペーパー製てるてる坊主の簡単な作り方
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ラップを適量使ってクシャクシャと丸め、てるてる坊主の頭の土台を作ります。 -
顔の部分のラップにキッチンペーパーを被せてしわが寄らないように調整し、輪ゴムでクルクルと首元の部分を止め、このとき一緒にタコ糸を首に結び付けます。吊るすヒモは首につけるのが正式な作り方。これで基本のてるてる坊主は完成です。
お好みで右目を描き入れましょう。左目入れないように注意してください。怖い顔になるとお願いを聞いてくれないかもしれないので気をつけてください。
てるてる坊主の首の部分のゴムが気になる場合は、マスキングテープで隠すことでより可愛いいてるてる坊主が作れます。
てるてる坊主の頭は大きいと可愛いのですが、そのぶん重くなって下を向いてしまいます。もし吊るした時にどうしても頭が下に向いてしまう場合は、軽い材料を詰めて頭を小さく作り、スカート部分を大きくすればバランスが取れて頭が上に向くので試してみてください。
ただしティッシュを使う場合はとても軽いのでラップを詰めてもうまく上を向かないことが多いです。その場合は吊るしヒモを首から頭頂部に向けて通し、マスキングテープなどで止めておくといいでしょう。
可愛いくアレンジできる!布製てるてる坊主の作り方
ティッシュやキッチンペーパーだと顔を書くくらいですが、布を使うとてるてる坊主にさまざまなアレンジができます。
目鼻などのパーツは、刺繍で縫い付けるとしっかりとした仕上がりになります。ただし平面で刺繍をすると立体的に丸めた時に目鼻の位置がずれてしまうので、てるてる坊主を完成させてから刺繍をして可愛く仕上げましょう。
今回は小さな子供でも目入れができるように、フェルトを使った布製てるてる坊主の作り方をご紹介していきます。
布製てるてる坊主の材料
- 布巾
- サランラップ
- 輪ゴム
- タコ糸
- フェルト
- コットンレース
- 両面テープ
両面テープがない場合は普通のフェルトの代わりに100均のシールフェルトを使ったり、コットンレースの代わりにリボンを使っててるてる坊主の首に巻いたりして飾ってもOK!
100均のつけまつげや目玉シールを使えば、パッチリおめめやキョロキョロおめめの子供がクスッと笑ってくれるてるてる坊主になります。
布製てるてる坊主の作り方
布てるてる坊主の作り方は、キッチンペーパー製の基本てるてる坊主の作り方と同じ。
100均のシールフェルトを使うか、フェルトで必要なパーツを作りレースと一緒に両面テープで飾りつければ、簡単に王様とお姫様風のてるてる坊主なんかも作れます。この作り方なら刺繍ができない幼児でも簡単に布製てるてる坊主が作れるのでおすすめ。
こちらの写真は左目を入れてある使用済みのてるてる坊主の写真ですが、顔のパーツを作成する時に左目も作っておき、願掛けが叶って雨が降らなかったら、子供に左目をつけさせてあげましょう。
布で作ったてるてる坊主はスカートに重みがあるので、頭がきれいに上を向きます。もし下を向いてしまうのであれば、吊るしヒモを首にとめるのではなく、頭頂部に縫い付けるといいでしょう。
効果もビッグ!?ビニール製巨大てるてる坊主の作り方
「どうしても、明日は晴れて欲しい!」と、てるてる坊主にお願いをする場合は、てるてる坊主を窓辺にたくさん吊るすか、巨大てるてる坊主を手作りするのも良い手です。
ただし写真のような巨大てるてる坊主を作る場合、風で飛ばされるとけが人を出す恐れがありますので、お天気や風邪の様子を見て強風の場合は屋内の窓際に移動しましょう。
一方、こちらの写真のサイズの巨大てるてる坊主であれば、万が一風で飛ばされてもけが人を出さずに安心です。
紙や布だと巨大な作品は作りにくいのですが、スーパーなどで貰うレジ袋を使うと巨大サイズのてるてる坊主も簡単に作れます。ビニール製なので雨にも強いため軒下に吊るすのにおすすめです。
巨大てるてる坊主の材料
- レジ袋 数枚
- 輪ゴム
- タコ糸
- サインペン
超巨大なてるてる坊主を作りたい場合は、45L以上の白いゴミ袋を使って作って下さい。
巨大てるてる坊主をレジ袋で作る場合は、できるだけ絵柄や店名が入っていない、真っ白なビニール袋を選びましょう。
頭に詰めるものは新聞ビリビリやシュレッダーから出たゴミなどでもいいのですが、ビニール製のレジ袋を使えば軽くなりますし、廃材のリサイクルもできて一石二鳥です。
巨大てるてる坊主の作り方
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ビニール製のレジ袋やゴミ袋はそのまま使うと耳ができてしまうので、一度裏にひっくり返し、角を三角に折ってセロハンテープで止めておきます。 -
ビニール袋をまたひっくり返し、頭に詰めるレジ袋をクシャクシャと丸めて袋に詰め、首の部分を輪ゴムで止め、スカート部分をハサミで切りそろえて、頭頂部にぶら下げるための紐をつけたら完成!
巨大てるてる坊主はビニール製のため、サインペンがにじまないのでお顔の表情もつけやすくなります。
写真のてるてる坊主は少し大人っぽい顔ですが、もう少し赤ちゃんのような可愛らしさを出したい場合は目入れの位置を下げましょう。
目の位置を頭の中心より下、眉毛をつける場合は中心より上にし、口は目からあまり離さないように描くと、赤ちゃんのような可愛いてるてる坊主になります。
折り紙で簡単工作!お顔が可愛いてるてる坊主の作り方
てるてる坊主は窓辺に吊るしてしまうと手が届かなくなり、小さな子供が楽しめません。そんな場合は折り紙でてるてる坊主を作って、棚などに飾ってみてください。
折り紙で作るてるてる坊主の材料
- 折り紙かサインペン
- 色鉛筆
材料は折り紙と顔を描き入れる色鉛筆やサインペンだけですが、
折り紙で作って遊ぼう!てるてる坊主の折り方
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折り紙を二つ折りにして中央に線を付け、色が内側になるようにして上下を折ります。 -
1:3程度の長さで、左側を右側に横向きに折ります。 -
左側を一度開いて、右端のスカートになる部分を上下に折り開きます。 -
左側を元の折りたたんだ状態に戻し、4隅を裏に折り返して頭部を作ると、てるてる坊主の原型の完成です。 -
子供が好きなように可愛く目鼻を書き入れたら、折り紙のてるてる坊主の完成!
完成した折り紙のてるてる坊主は飾って楽しみましょう。裏側にヒモをセロハンテープで止めて窓辺につるしたり、ガーランドのモチーフにしたり、窓ガラスにマスキングテープで貼りだすのも面白いです。
心が晴れやかになぁれ!てるてる坊主のキーホルダーストラップの作り方
丸々として愛らしいキャラクターでもあるため、てるてる坊主をキーホルダーやストラップのモチーフに使うのもおすすめです。
お天気を願うというよりはいつも心が晴れやかになるようにという願いを込めて、てるてる坊主のキーホルダーやストラップを手作りしてあげると子供が大喜び。もちろん親子で手作りしても楽しめます。
てるてる坊主のキーホルダーストラップの材料
- アクリル毛糸
- コットンヤーン
- リボン
- 目玉シール(動眼タイプ)
- フェルト
- キーホルダーストラップ金具
- 鈴
- 手芸用ボンド
てるてる坊主につけるキーホルダーストラップの金具や目玉シールなどの材料は、全て100均で購入できます。ただし人気があるので売り切れることも。手芸がお好きな方は100均をのぞくたびにチェックして、1つ買い置きしておくと結構使えます。
本来てるてる坊主は白色ですが、東日本の復興を願い黄色いてるてる坊主「幸せの黄色いてるぼうストラップ」がネット通販などで話題に。てるてる坊主は毛がないので「ケガない」と、験(げん)担ぎグッズとしても人気を集めています。
色や糸の種類を変えるとてるてる坊主の仕上がりが変わり違いを楽しめますので、余り毛糸を利用して、てるてる坊主の手作りを楽しんでください。
てるてる坊主のキーホルダーストラップの作り方
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指を4本そろえて、毛糸を30巻き程度クルクルと巻きつけます -
巻き付けた毛糸の上の部分を縛って止め、和の下側をハサミで切り離します。 -
結び目を内側にしてひっくり返し、丸みをつけて頭部を形作ったら、首の部分を毛糸で結びます。 -
スカート部分をハサミで切り揃えます。首の結び目部分にリボンを巻き、目玉シールを手芸用ボンドでしっかりと付けます。 -
頭の結び目部分にキーホルダーストラップと鈴をつければ、てるてる坊主のキーホルダーストラップの完成です。
アクリル毛糸を使うとふっくらとしたてるてる坊主になりますが、コットンヤーンを使うとまた印象が変わります。
雨をインテリアで楽しんで!てるてる坊主のガーランドの作り方
てるてる坊主をインテリアとしてお部屋に飾るなら、こんな夏向きのガーランドはいかがでしょうか?
爽やかなブルーを基調に作ると、梅雨時のうっとうしい気分を吹き飛ばすのに一役買ってくれます。
てるてる坊主のガーラントの材料
- フェルト
- コットンヤーン
- ビーズ
- 縫い糸
- 針
今回はガーランドの紐にコットンヤーンを使いましたが、麻ヒモやタコ糸を使っても可愛くておしゃれなてるてる坊主ガーランドに仕上がります。
てるてる坊主のガーランドの作り方
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フェルトをてるてる坊主や雨のしずく型、雲の形などのパーツをお好みの数だけ切り出します。 -
コットンヤーンにビーズを通し、縫い糸でフェルトのモチーフを結び付けていけば、てるてる坊主ガーランドの完成です。
窓辺に飾ると風や人の動きでユラユラとモチーフが揺れて涼しげです。オレンジ色の太陽などをモチーフに取り入れると、差し色の効果でぐっと華やかに。
フタを開けたら子供が大喜び!てるてる坊主のキャラ弁の作り方
てるてる坊主のイラストは、梅雨から夏にかけて季節感のあるモチーフです。キャラ弁などにも応用してみましょう。梅雨の時期に遠足などの行事が重なった場合は、お弁当でも晴れを祈願できそうです。
今回は一番簡単なキャラ弁、ご飯を握って、てるてる坊主やカエルのお顔の形を作りました。それにノリやチーズを切って目鼻をつけて、すき間部分におかずを詰めるだけ。
ご飯の形でキャラ弁を作る場合は、カラフルなシリコンカップなどを使って仕分けをするとおかずと味が混じりませんし、余計な空間が埋まって見栄えが良くなるたけでなく、夏場のお弁当の食中毒予防にもなります。
ご飯とおかずと別容器に入れる場合は、ラップを大きめに切っておにぎりを頭にてるてる坊主を作り、ラッピングタイで首の部分を可愛く止めるという手もあります。
てるてる坊主作りにおすすめの材料は?
江戸時代のてるてる坊主は白い布で作られていましたが、現代では次のようなさまざまなものを使って、てるてる坊主を作ることができます。
- 白い布
- ティッシュ
- お花紙
- キッチンペーパー
- ハンカチ
- タオル
- ビニール袋
- 不織布
- フェルト
- 毛糸
家庭であれば一番使いやすいのがティッシュやキッチンペーパーでしょう。ただし雨には弱いので、軒下に吊るす場合はビニールを選ぶことをおすすめします。
手芸が得意な人やキーホルダーなどにアレンジする場合は、毛糸を使ったてるてる坊主の編みぐるみを作ってみるのもおすすめです。
てるてる坊主の処分方法~感謝の気持ちを忘れずに!
てるてる坊主の場合は、お願いをして雨が上がったら、窓辺から降ろして感謝の気持ちを込めて左目を書き入れます。その後に頭からお酒をかけてお清めしてから処分するのが一般的。
昔は川に流したり、燃やして天に返したりしていたようですが、現代ではごみの処分方法が決まっています。子供の気持ちを大事にするためにも、てるてる坊主の体を紙などで包んで子供に「バイバイ」をさせたら、そっと陰で自治体のルールに従ってゴミとして処分するといいでしょう。
てるてる坊主や子供が愛着を持っていたぬいぐるみなどは、処分するときに気持ちよくお別れさせてあげると、物を大切にする気持ちや愛情を育ててあげるのに役立ちます。
また、てるてる坊主はあくまでも晴れの日を願う風習で、絶対にお願いをかなえてくれるものではありません。子供がどんなに頑張って作ってみても雨が降ることはあるので、その時はパパやママが雨の必要性を教えてあげましょう。
雨が降って願いをかなえてくれない場合には、てるてる坊主の頭を叩くという風習もあります。子供がどうしても納得しない場合は、てるてる坊主に「次回はお願いね」と罪をかぶってもらうのも一つの方法です。