【PTA役員決めトラブル回避】仕事はNG!?上手に断る方法
毎日の家事や育児、仕事など、ただでさえ大変なのに、これ以上に負担の増えるPTA役員を喜んで引き受ける人は少ないです。最近では共働きの家庭が増えていて、ママが仕事をしていても免除の理由にはならないため、役員選出会では、なるべく先生や現役員さんと目を合わさないように下を向いて、重苦しい空気にひたすら耐えることになります。
これもママの試練とはいえ、役員を引き受けるか引き受けないかで周囲にとやかく言われることは、ママにとって大きなストレスになってしまいます。ここでは、役員を回避するために上手に断る方法や、断り方をしくじったママの失敗談、役員をして良かったママの体験談などを参考に、役員決めでトラブルにならない方法を伝授しましょう。
役員決めトラブルにならない!10の断る方法
役員をしたくないからといって、嘘や適当な言い訳をすると、後でトラブルにもなりかねません。断る理由はもちろん大切ですが、それ以上に、「自分が役員をしないことで他の人に任せることになり申し訳ない」という周囲への配慮がなければ角が立ってしまうもの。では、角が立たない断り方とはどのようなものなのでしょうか?
1今、妊娠中ですので遠慮させてください
出産を経験した女性なら誰にでも、出産前後の身体的・精神的負担は容易に想像がつき、「出産を控えているので役員をできない」と言えば納得してもらえると思います。特に地域の見回りや旗当番など身体を動かす活動をする場合であれば、妊娠中だと体調面に不安があるため、無理に役員を引き受けさせられることはないでしょう。
2母子家庭なので仕事を優先させたいです
共働きの家庭が増えているので、「仕事をしているから」との言い訳は通用しないけれど、母子家庭なので主に生計を立てているのが自分であること、夫の協力がないことをアピールすれば、仕事を理由に役員免除を申し出るのもアリです。その家庭の生活が懸かっているのだから、辞退するための理由になります。
3下の子が3歳未満(未就園児)であるためできません
未就園児がいる場合には最初から役員を免除にしてくれる学校も多いようですし、皆子育て経験者で小さい子がいては役員ができないことを理解してくれやすいので、PTA役員を断る理由としては充分です。さらに「子供が保育園や幼稚園に通うようになったら快く引き受けます」と一言添えると印象もアップです。
4前の学校で役員をしていました
ほとんどの学校で「子供一人につき役員を1回する」というPTA役員の決め方を採用しているため、高学年になると役員を経験していない人は少なくなり、役員を引き受ける確率も上がってしまいます。子供が高学年で転校してきたママは、「まだ役員を経験していない人」と思われてしまうので、前の学校で役員をしていたことを伝えると免除にしてくれることもあります。
5親の介護があるのでできません
未就園児の育児と同じくらい大変な介護も、役員免除の立派な理由になります。しかし、育児は皆が経験しているのに対して、介護の経験がない人は多いため、理解されにくいこともあります。介護経験者でなくても伝わるように、「母が要介護○で、○時から○時までは私以外に介護をする人がいない」などと具体的に現状を述べることで、快く辞退を認めてもらえます。
6持病があるため引き受けられません。
持病があって通院をしていることを伝えれば、大抵の場合は免除になると思います。自分の病気のことを大勢の人に話すのは気がすすまないかもしれませんが、「このような病気で週に○回通院が必要」などと具体的なことを付け加えて伝えた方が、信憑性もあり理解されやすいと思います。
7他の役員(上の子の中学校や地域の役員)を引き受けているのでできません
PTAといえば小学校のイメージが強いと思いますが、高校でもPTA役員になる可能性はあります。上の子の中学校や高校、地域の子供会役員などを引き受けている場合には、会や行事が重なったときに役員の仕事を遂行できないことがあるため、断りやすいと思います。他の役員を優先する理由(役職が高いことなど)や他の役員の仕事がないときには手伝う旨を伝えると良いでしょう。
8主人が転勤になるかもしれません
公務員などは年度末に転勤の辞令が出ることも多く、その時期に次年度のPTA役員を選出する学校も多いようです。もし役員を引き受けてから転勤になったときの再選出の手間を嫌がる学校も多く、「8割くらいの確率で主人が転勤になるかもしれません」と言えばほぼ大丈夫。
よっぽど他に役員のなり手がいない限りは充分に免除の言い訳になります。ただし、あくまで転勤は可能性があるということなので、もしも転勤にならなかった場合のトラブルを避けるためにも、「転勤になるまで良ければできることがあればする」「転勤にならなければ引き受けてもいい」という一言を添えると良いですね。
9仕事が忙しいことを具体的に説明する
前述したように、「フルタイムで働いている」「仕事が忙しい」では役員免除の言い訳には通用しないけれど、「○○業界に勤務しているので毎日夜9時まで働いている」「学校行事のある土曜日や日曜日に仕事がある」などと具体的に説明すると、周囲の人も「仕事が忙しくて役員の仕事を引き受けられない生活」がイメージしやすいでしょう。
10役員の選考会を仕切る現役員さんに事前に断っておく
断りの理由が同じでも、当事者が伝えるよりは第三者に言ってもらった方が、後々角が立たないので良いこともあります。役員の選考会を仕切る現役員さんや先生に、事前に断りの理由を伝え、会のときに皆の前で「○○さんは~だから役員はできないですね」と言ってもらうと良いです。
ストレス解消に!?PTA役員になってよかった体験談
誰もが引き受けたがらない役員だけど、やってみると意外と「役員をしてよかった!」というママも多いのです。役員を引き受けることは、確かに負担も大きくデメリットもありますが、それ以上のメリットを感じることも!そんなママたちの体験談をみて、役員のことも前向きに考えられるようになると良いですね。
A引っ越してきたばかりでも良かったです
引っ越してきてすぐに役員を引き受けることになり、不安な気持ちでいっぱいでした。最初の頃は役員の会で学校に通うのも、足が重く、嫌で嫌で仕方なかったのですが、何度か通ううちに他のママたちともたくさん話せるようになり知り合いも増えました。今では役員会の帰りにランチに寄ったり、役員会が脱線して子育てや夫の愚痴を言い合う場になったりしていて、役員会の日が楽しみになっています。引っ越ししてきて数ヶ月しか経っていないのに、昔からここに住んでいるかのような錯覚してしまうくらい馴染んでしまいました。あんなに嫌でストレスを感じていた役員会が、今では私のストレス解消になっているほどです。(笑)
A大切なママ友ができました!
若くして母親になった私。子供の入学式で周囲のママたちを見渡しても私が一番若く、ママ友たるものができるのか不安でした。でも、子供のためにと思い、役員も積極的に立候補し、引き受けることにしました。最初は役員会でも周囲からういていた私ですが、役員の仕事と家事や育児を両立させるという大変なことをこなしているのはみんな同じ。いっしょに愚痴り合い乗り越えていくうちに絆も深まり、他のママたちとすっかり仲良くなりました。子供の年齢は変わらないけれど、ママたちの年代は本当に幅広い。本来なら知り合ってなかったかもしれないのに、子供が同じ学校で同じ学年になることで知り合えたということは、運命みたいなものすね。ここで出会ったママ友は私の生涯の宝です!
A情報網がハンパありません!
役員を引き受けてよかったと思うことは、知り合いが増え、学校にもよく行き来するようになったことで、学校や子供に関しての情報量が増え、子供との共通の話題が増えたことです。役員を経験するまでは、子供が学校の話をしてくれても、「○○君が△△した」の「○○君」が誰なのかわからなくて、イマイチ話にのれなかったのですが、子供の名前はもちろん、人間関係まで把握できるようになりました。他の家庭では思春期で親と会話しなくなったという話を聞くのですが、我が家は私の方から子供との共通の話をふることも多く、夕食の時間はいつもおばちゃんの井戸端会議状態!役員会でのママたちとの会話をもとに子供と情報交換しています。特に子供同士の恋バナで盛り上がり、私も気分が若返っております。
断り方を失敗!PTA役員決めトラブル体験談
誰でも役員は引き受けたくないもの。断るためにその場しのぎの言い訳や嘘をつくことは、後々の悪いうわさやトラブルのもとになってしまいます。役員決めトラブルが原因で、村八分になったママや子供も肩身の狭い思いをしたママが続出!NGな断り方をしてしまったママの体験談を参考に、辞退の仕方には気をつけるようにしましょう。
A周囲との関係を築けていなかったことを反省
子供が1歳のときからフルタイムの仕事をしていて、保護者同士の付き合いとは無縁だった私。もともと社交的な方でもないので、ママ友と呼べる存在もいなくて、学校行事に参加しても挨拶し合う人もいませんでした。仕事が忙しかったのでこんな状態でも特に気にしていなかったのですが、役員選出の会で私が「フルタイムで仕事をしているので」と言って断ったら、「それは理由になりません」とピシャリ。結局役員を引き受けることにはならなかったのですが、その後の学校行事ではますます孤立状態。同じようにフルタイムで働いていることを理由にしていたママでも、もともとママ友がたくさんいるようで、仕事をしている大変さを周囲に理解してもらえていたぶん、クラスに馴染んでいました。私も挨拶を積極的するなどしてもっと他のママと関わるようにしていれば、役員を断っても孤立しなかったのだと思います。
A引っ越してきたばかりなので…は理由にならない
役員選出会のときに、「引っ越ししてきたばかりなので…」と断り、そのときは引き受けなくてすんでホッとしました。しかし安心したのも束の間。クラスでもボス的存在のママはそれが気に入らなかったらしく、「引っ越してきたばかりでも役員している人はたくさんいるのに、甘ったれている」と周囲の人を味方につけていました。引っ越してきたばかりで知り合いもいない私は、学校行事でも村八分状態。確かに引っ越してきたばかりだということは理由にはならないけれど、引っ越してきたばかりで役員を引き受けるっていうことを不安に思う気持ちをもう少し理解してほしかったです。ボスママには私が「この学校に馴染もうとしていない人」に見えたのかもしれませんね。断り方をもう少し考えていたらよかったと思いました。
A一度引き受けて断って失敗
役員を選出する会に仕事の都合で出席できませんでした。その際、「会においてPTA役員に選考された人は引き受けなければならない」というような主旨の委任状を書いて提出していたのですが、後日、私が役員に選出されたことを担任の先生から知らされました。そのときは「しょうがないな」と思い、引き受けることにしたのですが、後で夫から「選考会にも出席できないくらい仕事が忙しいのに、役員なんてできるわけがない」と言われ、もっともだと納得。先生に断りの電話を入れました。その後、先生が推薦した人が役員を引き受けてくれたのですが、その人は学校でも顔の広い人で、「○○さん(=私)が一度引き受けて断ったせいで、私が役員をすることになった」とことあるごとに言いふらしていました。私も子供も、しばらく学校では肩身が狭かったです。
PTA役員決めトラブルを減らすために
PTA役員を引き受けるのが嫌だからといって、下手な言い訳をしたり他の人に押しつけようとしたりすると、その後の保護者間の関係も険悪になってしまいます。たとえ正当な理由があって役員免除の対象になったとしても、家庭や仕事などで役員を引き受けにくい事情が少なからずあるのは皆同じなのです。
「そもそもPTAって必要なの?」と思う人も多くおりますが、PTAの意味を理解すると、子供のためと参加意欲も湧くと思います。
それらのことを理解したうえで、「自分だけが大変だ」という考えではなく、事情があるにもかかわらず引き受けてくれる人に感謝し、「自分もできることがあれば手伝う」というスタンスで、周囲への配慮を忘れてはいけません。そして、どうしても役員を引き受けなければならない状況になったときは、良い経験だと思って前向きに検討してみてはどうでしょう