【帰省ストレス解消】夫の実家で好印象を与える振る舞いとマナー:滞在日数・手土産・手伝いのスマートな作法
嬉しいはずのお盆やお正月などの長期休みが、結婚した途端に苦痛になっていませんか。妻としての立場上、義父母には年に数回しか会わないからこそ、気を遣って疲れるという方は少なくありません。
また、ご自身のマナーや振る舞いが、夫の実家の文化や習慣的に正しいのか間違っているのか、誰にも聞けずに悩むこともありますよね。ここでは、夫の実家で過ごすときに義父母や親戚に好印象を与える振る舞い方と、お互いが気持ちよく過ごせるためのマナーについて紹介します。
帰省の成功は、「相手への敬意」と「事前の準備」にかかっています。不安を解消し、円滑な親族付き合いを目指しましょう。
円滑な帰省のための3つの基本マナー:期間・服装・手土産
年に数回しか会わないからこそ、「粗相があってはいけない」というプレッシャーを感じがちです。しかし、滞在期間や服装、手土産など、義両親に失礼のない基本的なマナーをきっちり守ることで、帰省中も気持ちが楽になります。
1.滞在期間は長すぎず短すぎず、夫と相談する
お泊りの期間については、頻度や距離にもよりますが、2泊程度が無難とされています。義実家から、「普段会えないからもっと長く居て欲しい」と言われるかもしれませんが、お互いの気疲れや、義実家側の準備の負担を考えても、最長で3泊が限度と考えるのが一般的です。
特に乳幼児など子どもがいる場合は、義実家での生活リズムへの影響や荷物の量も増えるため、無理のないスケジュールを組みましょう。また、期間は短くても、お盆の最終日や元旦など、夫の実家を大切にしている気持ちが伝わる日程を選ぶ配慮も大切です。
最も重要なのは、滞在期間を夫と事前に話し合い、義両親へは夫から打診・確認してもらうことです。勝手に決めず、夫を介して義実家の意向を尊重する姿勢を見せましょう。
2.服装は清潔感と動きやすさを優先する
せっかくの帰省ですから、女性としてはお洒落な服を着たい気持ちもあると思いますが、あまりにも派手なよそ行きの格好だと、「お客さんとして扱ってほしい」という印象を与えかねません。
清潔さや爽やかさを心がけることは大前提ですが、ご両親がご年配の場合は特に、お手伝いができる動きやすい恰好がよいでしょう。座敷に上がる場合はシワになりにくい素材を選んだり、正座をすることがある場合はスカート丈に配慮するなど、TPOに合わせた配慮が求められます。
特にキッチンや食事の準備を手伝う際に、「この服では汚れてしまう」と思わせないことが、親近感を持ってもらうための大切なポイントです。
3.手土産は相手の好みを考えた「心遣い」を贈る
食べ物や飲み物が無難ですが、「何が必要なのか」「どんな好みなのか」を事前に夫にリサーチし、相手のことを考えてじっくり選んだということが伝わるようなものを贈ることが一番大切です。また、渡す時にも「お義父様、これお好きでしたよね」「美味しいのでぜひ召し上がっていただきたくて」などと、思いが伝わるような言葉を添えて渡すことを心がけましょう。
自分の住んでいる土地の限定品や、日持ちする評判のお取り寄せ品なども喜ばれます。食べ物の場合は、賞味期限に余裕があるものや、個包装のものを選びましょう。金額は3000円〜5000円くらいが手頃ですが、無理のない範囲で、「気持ち」を重視することが大切です。また、到着後、勝手に仏壇にお供えすることは控えましょう。仏壇にお供えするかどうかは、自分ではなく義両親が決めるべきことです。
親戚や近所へのご挨拶の手土産の配慮
お土産は、普段両親がお世話になっている親戚やご近所の分も用意すると、「親戚づきあいを大切にしている」という印象を与え、喜ばれることが多いです。予めご両親に数をそっと確認しておきましょう。親戚に小さい子がいる場合は、日持ちする個包装のお菓子などを添えると、更に喜ばれます。
義父母に好印象を与えるコミュニケーションと振る舞い方
年に数回しか会わないからこそ、一度悪い印象を与えてしまったら、挽回するのは難しいものです。失敗しないためにも、好印象を与える振る舞い方を知っておきましょう。
4.到着したら速やかに、心を込めて挨拶をする
到着すると玄関などで出迎えてもらえる場合が多いと思いますが、家の中に上がってから改めて「この度はお世話になります」「ご無沙汰しております」と、心を込めて挨拶をしましょう。
最初が肝心なので、きちんとした挨拶と丁寧な言葉遣いで相手への気遣いをみせましょう。特に「夫の妻として」ではなく、「一人の大人として」敬意を持って接することが重要です。挨拶の際には、手土産を渡すことも忘れないようにしましょう。
5.手伝いは義両親のペースを尊重し、3回まで声をかける
義実家にはそれぞれの「台所のルール」や「おもてなしの流儀」があります。義理の母は、せっかくの帰省だからと「お客さんとして休んでほしい」と考えていることも多いものです。そのため、すぐに台所に立ち入って欲しくないお姑さんも多いので、まずはお手伝いの有無を尋ねて確認しましょう。
一度お手伝いを断られても、それが本音ではないお姑さんもいるので、時間をずらして3回までは「何かお手伝いさせてください」と声をかけるのが、やる気と配慮を示すスマートな方法です。最終的に断られた場合は、「それでは、座って休ませていただきます」と素直に引き下がることも大切です。
また、エプロンや台所用のビニール手袋を持参で行くと、手伝う姿勢と衛生面への配慮が認められ、好印象を与えやすくなります。
6.滞在費は不要と理解し、代替の「心付け」を渡す
基本的には、滞在費は不要とされている義実家が多いです。受け取ってもらえないことが多いと思いますので、「滞在費」という名目ではなく、「お小遣い」「お茶代」といった「心付け」として、自分たちからの気持ちとして渡すのがスマートです。相場は2泊で1万円を目安に、ご夫婦で相談して決めましょう。
ただし、長期滞在になってしまうケースや、子どもの人数が多くて義実家の負担がどうしても気になるケースなどは、滞在中に外食の食事代をすべて支払うという形で、間接的に金銭的な負担を軽減するのも良い方法です。
7.会話は聞き上手に徹し、夫の話題で盛り上げる
自分の身内の学歴や収入についての自慢は絶対にNGです。義父母世代の人は、話を聞くよりも聞いてもらうことの方が好きなので、聞き上手になることがポイントです。
相槌を打つだけではなく、「それはすごいですね」「その後どうなったんですか?」などと、相手に興味を持っているという素振りを見せながら聞けると満点です。相手の言葉を否定せず、共感の姿勢で接しましょう。
世代も環境も違うので、共通の話題もなくお互い会話がギクシャクすることもあります。そんなときは、夫の子供の頃の話しを質問形式で聞くと良いでしょう。義父母にとっては懐かしい話題で楽しく会話できますし、あなたと夫の関係の良さもアピールできます。
8.帰省後は自宅についたらすぐにお礼の連絡をする
自宅に到着したら、改めて無事に家に着いたことを伝えるとともに、感謝のお礼の連絡をしましょう。親はいつまでも子どものことが可愛く、同時に心配もしています。無事の報告は安心に繋がります。
電話、メール、またはLINEなど、義両親が普段使っている連絡手段に合わせて、簡潔かつ丁寧に感謝の気持ちを伝えましょう。さらに後日、帰省中に撮った写真と一緒にお礼の手紙を送ると、「丁寧で気の利く嫁」というさらに良い印象を与えられます。
帰省が終わったからといって気を抜かず、このような細やかな配慮が、次回の帰省もあたたかく迎えてもらえるような良好な関係性を作る鍵になります。