【職場の人間関係】女性同士のトラブル対処法!マウンティング・陰口の心理と対応スキル
女性が複数集まる職場では、人間関係のトラブルが発生しやすいといわれています。コソコソと悪口や陰口を言われたり、冷たい無視をされたり、怖い女性同士の派閥争いや女性上司の嫉妬など、ストレスを感じる場面は少なくありません。
しかし、職場における女性同士の人間関係は、相手の心理的な傾向と、プロフェッショナルとしての適切な距離感を理解することで、自分に降りかかる火の粉を振り払うことができるかもしれません。
女性同士の人間関係に困る前に知っておきたい、ケース別のトラブル対処方法と、職場で精神的な健康を保つためのスキルについてご紹介します。
マウンティング?!同性に嫌われる女性の行動パターン
自分が優位であると思わせたがるマウンティング行動をはじめ、同性に嫌われるタイプの女性は、職場で集団無視をされたり、嫌がらせをされたりするリスクを抱えがちです。原因の一部は、他者の「承認欲求」や「共感の欲求」を刺激してしまう彼女たちの行動にあります。
また、女性の多い職場で起こりがちな、派閥争いなどの人間関係のトラブルの大半は、特定の女性1人が起こすものではありません。複数の女性が集まり、集団になり共感回路が働いてこそ、トラブルは起こりやすくなります。この背景には、女性は所属集団の中で安定した関係性を築きたいという本能的な欲求(所属の欲求)が強いという特性があります。
集団の安定を脅かす存在や、集団の価値観と異なる存在を排除しようとする力が働きやすいため、自分を優位に見せようとする行動は特に警戒されやすいのです。
女性同士のトラブルを上手にやり過ごすためには、このような集団心理や女性特有の承認欲求を理解することから始めましょう。
そして派閥などの集団と関わるときは、「自分は仕事をする上での協力者である」と、相手に伝える努力をすることが大切です。
女性が社会人として、健全な精神状態でキャリアを続けるために必要なスキルの一つだと割り切りましょう。
同性から嫌われる行動につながりやすい特徴
- 挨拶をしない、または表情に乏しい(敵意と受け取られやすい)
- 自分の自慢や幸せ自慢ばかりを過度にしている(相手の嫉妬心を刺激する)
- 自己主張が激しすぎ、他者の意見を否定しがち
- 「だって」「でも」が多く、言い訳や責任転嫁が多い
職場の人間関係改善!女性トラブル対処法5つのプロフェッショナルな対応
人間関係のトラブルは、相手との距離感を調整することで改善すると言われていますが、職場の人間関係の場合はなかなか距離をとりにくく、精神的ストレスから健康被害を受けてしまう人などもいます。
深刻な場合は、産業医やカウンセラー、社内のハラスメント相談窓口、公的な機関などに正直に相談する勇気が大切です。長期的な精神的ストレスで業務に支障が出れば、あなたにとっても職場の人にとっても良いことは一つもありません。
「私はそこまで深刻じゃないけど、日々のイライラを解消したい」という場合は、次のようなプロフェッショナルな態度と対処法を実践してみましょう。あなたの態度が変わることで、相手の態度が変わることがあります。
1無視や冷たい仕打ちには「プロとしての平常心」
敵対心を持たれた原因が自分の態度などにあるのなら、それを改めることで、徐々に相手の態度が軟化してくるのを、辛抱強く待ちましょう。
けれどこれといった原因が見当たらないのなら、何も恐れる必要はありません。堂々として、普段通りの態度で仕事をすることが、一番の解決策になるはずです。これは、「あなたからの負の感情は受け取りません」という、プロとしての境界線を引く行為に相当します。
同じ職場の人を無視するケースは、相手の困ったところを見たいという悪意や幼稚な支配欲が隠れていることがあります。しかし悪意には悪意で返すのではなく、努めて平常心を装って、萎縮せずに仕事に関する必要な会話はどんどん相手に話しかけましょう。
あなたが困っていないことをアピールすることで、相手の心は冷静になります。冷たい仕打ちをされると、相手への悪感情を抱え込んでしまいがちですが、ここは社会人としてグッと堪えて、感情的にならずに一貫した態度を保つことが重要です。
あなたが相手より大人になることで、建設的な職場の人間関係を構築するきっかけを作りましょう。
無視や冷たい仕打ちへの対処のコツ
職場の人には元気で明るい挨拶をしましょう。これは社会人としての基本です。同僚から冷たくされても、「仕事に集中している」という強い心を持っていると、次第にトラブルが避けて通ってくれるようになります。
2陰口・妬み対策としての「自己開示のコントロール」
表面上は何の問題なく付き合っていても、陰ではコソコソ悪口の大会を開いていた・・・。というのも女性同士のトラブルで良く聞くケースです。悪口を言われる原因の大半は、相手の妬みや満たされない承認欲求です。
相手の嫉妬心をあおるような自慢や、過度な幸せのアピールをしていると、「マウンティング女子」だと思われ、妬みを買いやすく、トラブルに巻き込まれるリスクも高くなってきます。まずは自分のプライベートな情報を無駄に流してしまっていないか、再確認しましょう。
職場にいる女性たちは、あくまでも仕事上のお付き合いの相手です。プライベートな情報は必要最小限に留め、自己開示を戦略的にコントロールすることが賢明です。
女性の同僚に対しては、「私って、ちょっとついてないのよね~」「私なんてまだまだよ」といった謙遜の姿勢を見せる方が、敵を作りません。これは、相手の優越感を満たし、攻撃の対象から外れるための有効な手段です。
会話も自分が主導するよりは、相手の話の利き手に回るよう心掛けましょう。聞き上手は、周囲から「信頼できる協力者」として良い評価を得るポイントでもあります。
聞き上手になるポイント
・自分の意見を言うのではなく、まずは相手の意見を傾聴する
・相手の目をみて肯定的な相槌を打つ(例: 「なるほど」「そうなんですね」)
・相手の言ったことを要約して確認する(オウム返し)
・相手の努力や成果を適度に褒める(承認欲求を満たす)
3女性3人の時の「戦略的な一人の時間」の活用
「女が3人集まると姦しい(かしましい)」とよく言われますが、職場においては女性3人が集まれば1対2の「仲間割れ」という構図でトラブルが勃発しがちです。これは、集団から外れることへの恐怖から、他者を排斥してしまう女性特有の行動です。
もしこういったトラブルで一時的に1人になってしまったら、ぜひそれを「戦略的な一人の時間」として捉え、自由を楽しんでください。集団に入っているということは、確かに安心できるものですが、その代わりに常に他人に気を遣い、実際にはストレスをため込んでいることも多いのではないでしょうか。
1人になることで、本当に楽になります。昼食の時間や休憩時間も、食べたいものや、やりたいことを自分の自由な裁量で選べます。仲間内ではじかれて1人になった時こそ、自分の能力を鍛える良い機会です。
仕事に没頭し、資格の勉強やスキルアップに時間を使うことで、自分をしっかりと確立し、仕事でもリーダーシップをとる能力が養われていくこと間違いなしです。仕事で成果を上げれば、他者の評価や所属集団に関係なく、あなたの存在価値が認められるようになります。
職場で1人になった時の時間の使い方
・徹底的に仕事をこなす(成果を上げる)
・休憩時間に資格の勉強や情報収集を行う
・外部とのネットワーキングや異業種交流に参加する
4女性上司の仕事は「協力者」として積極的にフォロー
もし職場にいる女性の上司が「怖い上司」であるのなら、積極的に彼女の業務をサポートし、「協力者」としての信頼関係を築くように心掛けると、コミュニケーションがスムーズにいくようになります。
さりげなく仕事をフォローされることで余裕が生まれると、上司も周囲の人間関係に目を向ける余裕が生まれることがあります。
ここで注意したいのは、フォローする仕事はあくまでも簡単な、目立たない事務仕事や雑務だけにすることです。女性管理職は自分の仕事にプライドと強い責任感を持っていますので、コア業務自体に手を出されることは極端に嫌いますし、機密情報を扱っているケースもあります。
近年、女性の管理職が増えてきましたが、そういった女性の管理職は上昇志向が強く、プレッシャーも大きいため、部下に気を配る心の余裕がないために、「怖い上司」になりがちです。
嫌な女性の上司にあたってしまっても、感情的に相手を恨むのではなく、「立場上の大変さ」に理解を示す姿勢が大切です。「お手伝いしますか?」と声をかけて、任せてもらえる仕事からフォローをしていきましょう。
手伝いますという貢献の意思表示をし続けることで、上司の態度も軟化してくる可能性が高まります。
女性上司と上手に付き合うポイント
・相手の意見に頭ごなしに逆らわない(否定しない)
・傾聴に徹し、話は聞き役に回る
・相手の趣味や嗜好を把握して、仕事の成果と関連付けて話題にする
5女性の後輩には「仕事の楽しさ」と「プロの距離感」を教える
社会人生活が長くなってくると、意外と悩むのが後輩女性とのかかわり方です。こちらが気を使えば馴れ馴れしくなりすぎたり、突き放せば「嫌な先輩」として陰口を叩かれたり、後輩との適切な距離感がうまくつかめない女性は多いのではないでしょうか。
感情的になりやすい側面がある女性は、やはり職場の人間関係で悩みやすいものです。後輩を指導するあなたが感情的な応対をしてしまう面も、トラブルの原因の一つかもしれません。また、まだ社会人としての職場の人間関係を理解していない後輩に、全てうまく立ち回れという方が無理なのかもしれません。
女性の後輩とかかわりあう時には「良い先輩でいたい」という気負いを捨てて、「仕事の楽しさややりがいを教える」という心構えで、指導者として応対するのがベストです。また話の内容はプライベートなことではなく、仕事の内容に集中させましょう。
後輩と必要以上に親しくする必要が無くなる分、公私を分けたプロフェッショナルな付き合いが楽になります。
女性の後輩と上手に付き合うポイント
・与えた仕事をこなせたら具体的に相手を褒める
・仕事で成果が上がった場合には、後輩の手柄にしてあげる(承認欲求を満たす)
・相談をされたら突き放さず、解決策を一緒に考える姿勢を見せる
・相手のプライベートな部分には必要以上に踏み込まない
相手だけが悪い?!集団意識と自己の行動を再チェック!
男女の性別にかかわらず、本来人間という生き物は集団生活を営む生き物ですが、女性の方が男性よりも集団意識や共感の欲求が強い傾向があります。集団の力で子育てをする、女性特有の進化上の本能なのかもしれません。
「たまたま目の前にいる集団とは反りが合わないだけで、もし自分とピッタリ同調できる仲間と出会ってしまったら、自分も集団に入って他者への排斥行動を引き起こしてしまう可能性もあるかもしれない。」そう考えて、自分の言動が集団の和を乱していないか、他者の承認欲求を過度に刺激していないか、行動を見直すことも、社会で働く女性にとってとても大切なことなのではないでしょうか。



