赤ちゃんの祝い行事~産まれてから1歳までのイベント6つ
生まれてきてくれただけで、お祝いしたくなるのが赤ちゃんですが、1歳の誕生日までに「定番のお祝い」が6つもあるって知ってましたか?もちろん強制とかではないので、絶対にやらなきゃいけないということではありません。
でも昔から行われてきた行事には必ず理由があって、多くが赤ちゃんの健康を祈るイベントとなります。赤ちゃんにとっては一生に一度しか無いチャンスですから、おめかしして写真を撮る絶好のタイミングとも言えますから、赤ちゃんの行事は覚えておいて損はありませんよ!
1帯祝い(おびいわい)
帯祝いは、着帯祝い(ちゃくたいいわい)とも呼ばれるママのお腹に腹帯を巻く行事です。妊娠後、初めて行われるママの安産と赤ちゃんの成長を祈願するイベントなので、特に初産のプレママにとっては感慨深いはず。お腹の中で元気に育つ赤ちゃんの鼓動を感じられる安定期に入って行われることから、もうすぐ新米ママになる喜びが感じられます。
帯祝いはいつやるの
帯祝いとは、赤ちゃんが安産で産まれてくるよう、お産が軽くてたくさんの子供を産む犬にあやかって、妊娠5ヶ月が過ぎた最初の戌の日に行います。十二支で日付を表したこと古い暦では、戌の日は12日に一度めぐってくるのですが、現代のカレンダーでは戌の日が分かりにくいことから、最近は戌の日がわかる「戌の日カレンダー」がインターネットで公開されていますので、ご利用することをおススメします。
帯祝いって何をするの
帯祝いという名前は、妊娠しているママが「岩田帯(いわたおび)」と呼ばれる腹帯をお腹に締めることから由来しています。岩田帯は、結肌帯(ゆわたおび)とも呼ばれる、さらしで作られた長さは5m程度の帯。お腹が大きくなってきたママを冷えから守り、お腹の中の赤ちゃんを支えます。一般的に、おじいちゃんおばあちゃんが集まって、食事会などが行われます。
岩田帯って、誰が買うの
岩田帯は、妊婦の実家から、上質の和紙で作られた「奉書(ほうしょ)」に包んで贈られるのが古くからの習わしで、仲人さんから贈られる場合もあります。最近では、昔から伝わる岩田帯ではなく、脱ぎ着がしやすいガードルタイプのものが好評で、自分で買うという人も増えました。
出産後は、帯を神社へ持っていきお焚きあげしてもらうか、または、きれいに洗ってとっておいてもいいですね。
2お七夜(おしちや)
お七夜は、赤ちゃんが生まれてから初めてのお祝い行事で、赤ちゃんの誕生を祝い、赤ちゃんの名前をお披露目します。
お七夜っていつやるの
お七夜は、赤ちゃんが生まれた日(含む)から数えて7日目に行います。ただし、産後1週間といえばママが退院する時期で、体調がすぐれないママも多いはず。そのような場合は、頑張った新米ママの体をいたわることが大事なので、先に延ばしても失礼にはあたりません。
お七夜では何をするの
お七夜では、赤ちゃんの名前を書いた命名書(半紙)を神棚や床の間に貼るのが一般的です。神棚や床の間がない場合は、みんなが見やすい所に飾りましょう。そして、その命名書を囲んで、これからも赤ちゃんが元気に育ちますようにと願い、みんなでごちそうを食べます。
お七夜の祝い膳としては、尾頭付きの鯛、お赤飯などを用意するのが習わしです。最近では、あまりこだわりがないようで、お寿司やオードブルの出前を取ったり、ママが好きなメニューを用意したりすることもあります。また、出産後はバタバタしているので、おじいちゃんおばあちゃんに用意してもらうのもいいかもしれませんね。
使い終わった命名書はどうすればいいの
命名書は、赤ちゃんが生まれてから1か月後に行う「お宮参り」の頃まで貼っておくとよいでしょう。何枚か用意して、お七夜のお祝いに来られなかった家族や友人に贈ると喜ばれます。また、お宮参りが終わったら、へその緒と一緒にとっておいたり、アルバムに貼って大切にとっておくと良い思い出になりますよ。
3お宮参り(おみやまいり)
お宮参りは、初宮詣(はつみやもうで)とも呼ばれる赤ちゃんの誕生を祝う行事の一つで、家族そろって近くの神社を訪れて、赤ちゃんの誕生を報告します。
お宮参りはいつやるの
お宮参りは、男の子は生後31日目、女の子は生後32日目に行います。地方によって風習が異なるので、事前に神社に確認しておくと安心できますね。お参りの日は、家族と話し合って決めます。1ヶ月健診を受けるこの時期は、ようやく赤ちゃんの外出が可能になることから、初めての外出がお宮参りという赤ちゃんも多いようです。
お宮参りって何をするの
お宮参りは、赤ちゃんと両親・祖父母で近くの神社を訪れて、元気で長生きできますようにと願い、土地の守り神から祝福を受けます。その際、初穂料(はつほりょう)または玉串料(たまぐしりょう)と呼ばれる謝礼金を神社に納めます。相場は5,000円~10,000円程度で、紅白の花結びまたは蝶結びの水引が付いた熨斗袋(のしぶくろ)に包みます。
また、お参りの後は、集まった親族で食事会をする家庭が多いようです。レストランを予約する場合は、できるだけ個室を予約するようおススメします。赤ちゃんにとって長時間の外出は負担も大きいですし、授乳をするママも安心できます。食事会の最後には、忘れずにお祝いしてくれた人たちへの感謝の言葉を伝えましょう。
お宮参りにはどんな服装で出かける
赤ちゃんの服装は、レンタル(貸衣装)を上手に利用しましょう。赤ちゃんにとって大きな初めてのイベントですが、たった一度しか着ない祝い着を購入するのはもったいないですよね。最近のレンタル衣装は、ベビードレスも和服も品ぞろえが充実しているので、予算に合わせて記念に残るカワイイ服を選びましょう。
また、両親ともに正装が望ましいとえます。ママはスーツを着る方が多いですが、着物を着る場合は訪問着がベストです。ただし、いくら晴れの日とはいえお宮参りの主役はあくまでも赤ちゃんなので、あまり目立ちすぎないように気を遣いたいものです。
4お食い初め(おくいそめ)
お食い初めは、一生食べ物に困りませんようにと赤ちゃんの成長に願いを込めて行う行事です。そろそろ乳歯がえ始め、離乳食へ切り替わる頃なので、そのきっかけと考える家庭も多いようです。新米ママも、赤ちゃんの成長が一つ進んだことを、しみじみ実感できる行事の一つといえます。
お食い初めはいつやるの
お食い初めは、赤ちゃんの生後100日目または120日目に行います。お祝いする日は、特にその日でなければならないという決まりはないので、家庭の都合に合わせて決めるといいでしょう。
お食い初めには何をするの
お食い初めでは、赤ちゃんが生まれて初めて食べ物を口にします。といっても実際に食べるわけではなく、食べる真似をするだけ。赤ちゃんの食事は、一汁三菜(いちじゅうさんさい)といい、ご飯と汁物を1つ、おかずを3つ用意します。お食い初めの献立は、お赤飯や尾頭付きの鯛、お吸い物が一般的です。
赤ちゃんが残した料理は、集まってくれた人たちみんなで分けていただきます。一口一口に赤ちゃんの成長を願い、食べられることの幸せを感じましょう。
お食い初めで用意するものは
お祝い膳は「漆塗りの食器を用意する」「お嫁さんの実家が担当する」など、古くからのしきたりが伝えられていますが、そのままの形で執り行うことは少なくなっているようです。その家庭に合ったやり方でお祝いしましょう。
また、お食い初めでは、石のような丈夫な歯が生えることを願って、箸の先を石に当ててからその箸を赤ちゃんの口に当てる「歯固め(はがため)の儀式」を行うため、歯固め石を準備します。石は、お宮参りの時に神社から小石を拾ってきたり、ネットで買うこともできます。お食い初めが終わったら神社へ返すか、大事にとっておいてもいいでしょう。
最近は、100日祝いの記念写真を撮る家庭も多いことから、お宮参りの時と同じようにレンタル(貸衣装)で可愛くおしゃれすると、きっと素敵な思い出が残りますね。
5初節句(はつぜっく)
初節句は、赤ちゃんが生まれて初めての節句に赤ちゃんの成長と厄除けを願う行事です。最近では、写真スタジオで記念写真を撮影したり、知人を招いて料理をふるまうパーティーを開く家庭も増えています。おじいちゃんおばあちゃんも楽しみにしている大切なイベントなので、楽しくにぎやかにお祝いしましょう。
初節句はいつやるの
節句とは年間の節目となる5つの日のことで、そのうち女の子は生まれて初めて迎える3月3日の「上巳(じょうし)の節句」、男の子は5月5日の「端午(たんご)の節句」にそれぞれお祝いを行います。ただし、初節句が生まれて間もないときは、翌年にお祝いしても構いません。
初節句で何をするの
初節句は男の子と女の子それぞれが異なる時期に祝うお祝い行事です。時期だけでなく祝い方も異なりますので、初めて赤ちゃんを迎えたご家庭ではしっかりと確認しておきましょう。
女の子の初節句~桃の節句
3月3日は桃の節句と呼ばれ、雛人形と桃の花を飾ります。桃の節句は、邪気を祓うため、自分の代わりに人形を川へ流した儀式が起源です。人形遊びが大好きな女の子に重ね、桃の花が開く季節に行うことで桃の節句となりました。ちらし寿司、蛤のお吸い物、ひし餅、ひなあられのほか、蒸したお米を混ぜて作った白酒を用意します。
男の子の初節句~端午の節句
5月5日は端午の節句と呼ばれ、家の外に鯉のぼりを上げるほか、鎧兜(よろいかぶと)の人形を飾ることで、武将や将軍のように立派に成長してほしいと男の子の出世を願います。また、柏の葉は新しい芽が出ないと古い葉が落ちないことから、家が絶えませんようにと縁起を担いで柏餅を食べたり、邪気払いのために菖蒲(しょうぶ)の花を飾るのもよいでしょう。
節句に使う飾りは誰が買うの
一般的には、女の子の場合はお母さんの実家から、男の子の場合はお父さんの実家から贈るのが習わしです。今は飾りを置ける場所など住宅事情を考える必要があるので、みんなで話し合って決めることが多いようです。もちろんお下がりでも構いません
初節句のお祝い金をもらったら
初節句のお祝い金をいただいたら、内祝いとして女の子の場合は3月中に、男の子の場合は5月中にお返ししましょう。目安は、いただいた金額の半分程度で、お礼の手紙と赤ちゃんの写真を添えると、より感謝の気持ちが伝わりますよ。
お祝い金には決まった額はなく、立場によっても変わりますが、友人であれば3,000円~5,000円、兄弟や親せきであれば5,000円~10,000円、おじいちゃんおばあちゃんであればそれ以上が一般的です。
節句の飾りはいつ片づけるの
「雛人形は早く仕舞わないとお嫁に行けない」という言葉があるように、3月3日が過ぎたらできるだけ早く片付けるように言われています。これには厄払いのほか、ちゃんと片づけができるきちんとした女性になれますようにという、新米ママからしつけの意味も込められています。
それ対して、鯉のぼりには片づける時期に関する言い伝えはありませんが、どちらにしても湿度が低い晴れた日に片づけるのがベストです。
6初誕生(はつたんじょう)
初誕生は、赤ちゃんが生まれてから、満1歳を無事に迎えられたことに感謝をする行事です。プレママが新米ママへ成長したことも合わせて盛大にお祝いしましょう。
初誕生には何をするの
初誕生には、赤ちゃんに1升(約2キロ)の餅を背負わせる一升餅のお祝いや、赤ちゃんを餅の上に立たせる餅踏み(もちふみ)という儀式で厄払いする地域があります。ただし、最近は形にとらわれずに、家族や親しい人と普通にバースデーパーティーとしてお祝いする家庭が増えています。赤ちゃんの成長を撮影した写真やビデオを見て、おいしい料理とバースデーケーキを食べながらイベントを楽しみます。
初誕生のプレゼントは何がいいの
一歳の誕生日プレゼントは、赤ちゃんが喜ぶおもちゃや絵本のほか、洋服やファーストシューズなどが一般的です。もし、プレゼントをいただいた場合は、いただいた額の3分の1程度が目安にお返しをしましょう。それ以外に、赤ちゃんの成長が分かるベビーアルバムのお返しも喜ばれます。