赤ちゃんが靴を嫌がる原因と対策!ファーストシューズ選び方から嫌がる時の対処法、時期まで徹底解説
赤ちゃんのためにと張り切ってファーストシューズを選んだものの、靴を履くのを嫌がる赤ちゃんにギャン泣きされて、落ち込んでしまうパパやママは多いものです。靴を履かせると固まって動かない、靴を見るだけで逃げるなど嫌がり方はさまざまです。
赤ちゃんが靴を嫌がる背景には、感触への違和感や身体的な負担、そして心理的な不安など、いくつかの原因が考えられます。ここでは、赤ちゃんが靴を嫌がる場合によくある原因と、靴を好きになってもらうための具体的な対策方法について詳しく解説します。
赤ちゃんが靴を嫌がる主な原因6つ
赤ちゃんは言葉で気持ちを伝えられないため、泣いたり、固まったりすることで「靴が嫌だ」と表現します。その行動の裏には、次のような理由が隠されていることが考えられます。
1靴の違和感が強い!足の指が動かせない感覚がイヤ
赤ちゃんが靴を嫌がる原因としてまず考えられるのは、靴の感触に不慣れなことからくる違和感や不安です。赤ちゃんの手の平や足裏の皮膚は大人よりも柔らかく薄いため、大人の想像以上に触感がダイレクトに伝わります。
初めて靴を履かせる時期やタイミングを調べて準備したのに嫌がられる場合は、靴の圧迫感から足の指が自由に動かしにくくなり、足を引っ張られているような感じや、足が締め付けられている感覚がするため怖くて泣き出している可能性もあります。
2靴が重すぎて足を上げにくい!歩行が不安定になる
大人にとって赤ちゃんの靴は些細な重さですが、まだ足底筋群や脚の筋肉が十分に発達していない赤ちゃんにとって靴は重く、足を持ち上げにくいと感じて嫌がっている可能性があります。歩き始めの時期が一人一人で違うように、赤ちゃんなりに靴を履いて歩きだすタイミングはさまざまです。
足が重いと裸足とは勝手が違い、バランスがとりにくく転びそうで怖いのです。特に、ファーストシューズとしては不向きな、底が分厚すぎる靴や重い靴を選んでいないか確認しましょう。
3靴底が硬くて歩きにくい!前方への蹴り出しが上手くできない
赤ちゃんが靴下は嫌がることなく履くのに靴は嫌がるという場合、靴底の硬さが気になっている可能性があります。赤ちゃんは足首や足の関節が柔らかく、本来は足全体を使って地面を掴むように歩きますが、硬すぎる靴底はその自然な動きを妨げてしまいます。
靴底が硬いと前へけり出しにくくて歩きにくくなってしまうのは大人も同じです。赤ちゃんは感覚が非常に敏感なので、自分の足の動きに合わないものには拒否感を強く示す傾向があります。
4靴のサイズや形が合わなくて足が痛い!合わない靴は転倒の原因にも
足の形は一人一人違うため、そもそも靴の形やサイズが赤ちゃんに合わないことが嫌がる原因の可能性もあります。赤ちゃんが初めて靴を履くときに違和感があるのは当然ですが、サイズがきつくて足が痛いのでは目も当てられません。
お下がりやリサイクルショップで購入した靴は、すでに靴底が削れて変形しているため、見た目のサイズがあっていても赤ちゃんの足にフィットせず、痛みを感じることがあります。靴底のチェックはもちろん、必ず子どもの足のサイズを測り、フィッティングしてから購入しましょう。
5なぜ靴を履く必要があるのか分からない!靴を履かされる「待ち時間」が嫌
赤ちゃんは自分で足を丸めて靴に差し入れることができないため、ママが靴を履かせてあげる必要がありますが、このとき足が動かないように押さえつけられるのを嫌がる子もいます。赤ちゃんはじっとしているのが苦手です。
好奇心旺盛で興味のある方にすぐ行きたがり、待つことがかなり苦痛な子もいます。靴を履き始める時期の赤ちゃんには、靴を履くまでの必要性は分かりませんので、最初のうちは靴を履かされる待ち時間を嫌がることがあります。
6まだ外ではひとり歩きをしたくない!安心できる抱っこやベビーカーを選ぶ
ファーストシューズはいつから履かせるものなのでしょうか。一般的にはつかまり立ちや伝い歩きを卒業し、屋外で一人歩きを安定して始めた時期ですが、体だけでなく心の成長にも個人差は大きいです。月齢によっては、赤ちゃんが靴ではなく外で独り歩きすること自体を不安で嫌がることもあります。
外で歩くことが不安でほとんどファーストシューズを使わず、お散歩は抱っこかベビーカーばかりだったという赤ちゃんも少なくありません。靴を嫌がるのではなく、「外の地面に立つこと」を嫌がっている可能性も考慮に入れる必要があります。
靴を嫌がる赤ちゃんにしないためのデビュー前の対策6選
靴を嫌がる赤ちゃんにさせないためには、最初のファーストシューズの与え方が非常に重要です。抵抗なく靴を赤ちゃんに受け入れてもらえるよう、次のような工夫をして備えましょう。
1ファーストシューズ選びは慎重に!正しいサイズと試し履きを徹底
ファーストシューズ選びを慎重に行い、赤ちゃんによい靴を選んでも、実際に履かせてみると嫌がることがあります。どんなによいファーストシューズを選んでも、「試し履き」が必須です。
必ずお店で試し履きをさせ、その場に立たせてしばらく様子を見るのがおすすめです。靴を履かせた状態で、つま先に0.5~1cm程度の余裕があるか、そして足の甲がマジックテープなどでしっかり押さえられているかを必ず確認してください。試し履きで嫌がらなかった靴は、購入後に暫くベビーカーや抱っこで履き慣らしましょう。
2靴下から徐々にステップアップ!足の違和感に慣れさせる
赤ちゃんの足はデリケートなので硬い靴をいきなり履かせるより、最初は柔らかな靴下やソックスシューズを履くことに慣れさせた方が嫌がることが少ないです。ポイントは短時間でもできるだけ頻繁に靴下を履かせることです。
特に外出する時は黙って靴下を履かせるのではなく、「お外行くよ、靴下履こうね」と声をかけてください。「外に行く=足に何かをつける」という習慣を赤ちゃんに覚えさせておくと、実際に靴を履いた時の違和感が少なくなり、靴を嫌がらなくなります。
3ファーストシューズは部屋の中に飾る!目で見て触れて慣れさせる
靴は玄関に置いておくのが一般的ですが、ファーストシューズを実際に履き出す前は部屋の目につくところに飾りましょう。頻繁に目にすることで、赤ちゃんに靴が身近なものであることを教え、嫌がる気持ちを拭い去りましょう。
「この靴は、〇〇ちゃんのだよ」と繰り返し見せ、興味を示したら自由に手に持たせることで、靴が自分のものであることを覚えさせると抵抗感を軽減できます。
4靴でお人形・ぬいぐるみ遊びに誘う!靴の役割を知るきっかけに
靴は足に履くものであるということを覚えてもらうために、赤ちゃんのお気に入りの人形やぬいぐるみに靴を履かせて、トコトコを歩かせるなど遊びに誘うのも良い方法です。遊びの要素を取り入れることで、赤ちゃんが靴の役割を楽しく学ぶことができます。
赤ちゃんが自分の靴をお人形にとられたと感じ、取り上げて自分の足に持っていったら、それは靴を履く意欲が芽生えたサインかもしれません。
5リズムにあわせて履く練習をする!素早い着脱を心がける
靴についているマジックテープのバリバリッという音を嫌がる赤ちゃんもいますので、赤ちゃんが抵抗感なくファーストシューズを履くことができたら、着脱の練習も楽しく教えましょう。
明るく声を出し、「イニ・チイ・サン!ペリッ!」で素早く履かせ、「イチ・ニイ・サン!スポッ!」とリズムをつけて脱がせて、笑いを誘うのがポイントです。「靴を履く=面白い」と覚えさせて、赤ちゃんを着脱の動作に慣れさせましょう。
6靴を履けたら褒める!大げさぐらいがちょうどよい
赤ちゃんが嫌がることなく上手に靴を履けたら、たくさん褒めてあげましょう。「やってみたい!」という赤ちゃんのチャレンジ精神や、「楽しい、大好き!」というやる気を誘うのには褒めるのが一番です。「上手に履けたね!」「やったね、スゴイね!」「靴履くと、かわいいね!」など、拍手をしながら少し大げさなくらいに誉めそやすのが、赤ちゃんを靴大好きにさせるポイントです。
赤ちゃんに効果があった!嫌がる時に試したい靴嫌い克服法6つ
パパやママが下準備をしても、ファーストシューズを嫌がる赤ちゃんもいます。そんな赤ちゃんに実際に先輩ママ達が試してみて、靴嫌いから好きになった6つの対処法をご紹介していきましょう。
1ソックスシューズで外出時に靴を履くことに慣らす
嫌がる場合はいきなり硬い靴底の靴を履かせるのではなく、まず靴下感覚で履けるソックスシューズ(プレシューズ)を最初に与えて、慣れさせていきましょう。ソックスシューズの中には見た目が可愛い商品も多く、外出着とのコーディネートもバッチリです。
周りからかわいいと褒めてもらえることで、赤ちゃんも靴を履くことを好きになりやすいです。また、ソックスシューズは軽量で柔軟性が高いため、違和感を覚えにくいというメリットもあります。
2室内で靴を履いて遊ばせる!慣れた環境なら安心できる
ファーストシューズを履いた時に嫌がる場合は、安心できる室内で靴を履かせて、立つ練習からはじめてみてください。靴を履いた時の感覚に慣れていないと、赤ちゃんは思うように足を動かすことができずに怖がってしまいます。
リラックスできる場所で信頼できるパパやママの手を支えに靴を履く練習をしておけば、赤ちゃんも自信が持てます。ただし、屋内での使用は底が汚れていない靴に限定してください。
3他の子が靴を履いているのを見せる!赤ちゃんの真似したい気持ちを利用
赤ちゃんが靴を嫌がるときは公園などの子供が多い場所に連れ出して、実際に靴を履いて遊んでいるお友達を見せるのも良い方法です。「〇〇ちゃんも、靴を履いているよ」「靴を履くと、自由に遊べるよ」と誘うと、赤ちゃんに靴を履くことへの興味が芽生えます。
赤ちゃんがなんでも真似をしたがる時期をうまく利用して、ゆっくりとすすめてみてください。お兄ちゃんやお姉ちゃんの靴に興味を持たせるのも効果的です。
4靴のサイズや素材が赤ちゃんに合っているかをもう一度見直す
念入りに試し履きして選んだファーストシューズでも、購入してからしばらくたっていると赤ちゃんの足の成長に追いつかずにきつくなってしまうので、赤ちゃんが嫌がる場合はもう一度サイズを見直しましょう。赤ちゃんの足はすぐに大きくなるため、2~3ヶ月に一度はサイズのチェックが必要です。
季節によっては通気性や保温性も嫌がる原因になりますので、靴下も含めて素材も見直してみてください。特に夏場にムレていないか、冬場に冷たくなっていないか確認しましょう。
5お気に入りのデザインを選ぶ!音の出る靴も効果的
大人は素材の柔らかさや機能だけにこだわってファーストシューズを選びがちですが、赤ちゃんは目を引くカラフルなデザインや大好きなキャラクターのついた靴のほうが受け入れやすいです。
ファーストシューズは歩くだけでなく、靴を履くことに慣れさせる役割も担っているので、赤ちゃんが履きたいというものを選んだほうが失敗は少なくなります。昔ながらの歩くたびに「ピッ、ピッ」と音を出す靴も、履きやすさと楽しさで赤ちゃんは大好きになることがあります。
6一旦靴を遠ざけてみる!誘ってじらす戦法で興味を引き出す
いろいろ試してみても赤ちゃんがどうしても嫌がる場合は、思い切って靴を履かせる練習をやめてみるのも良い方法です。ママもストレスから解放されますし、今まで目にしていたものが遠ざかることで、赤ちゃんの興味を逆に引き立てる効果が期待できます。
靴を手が届かないけど目につく高い場所などに置いて、1週間程度インターバルをあけましょう。再び靴を赤ちゃんの手の届く範囲において、人形などを使って遊びに誘い、反応を見ながら根気よく靴を履かす練習を進めてください。
赤ちゃんが靴を嫌がる時のQ&A
靴を履かせる練習中に、パパやママが抱きやすい具体的な疑問についてお答えします。
赤ちゃんが室内での靴の練習を嫌がったら?「お散歩=靴」と覚えさせて慣らす
赤ちゃんが靴を嫌がる場合は室内で練習するのが一つの方法ですが、室内で靴を履いてばかりでは赤ちゃんが靴を履くメリットを実感できません。室内でも靴を嫌がる場合は、思い切って「靴を履く=外に出られて楽しい」と覚えさせてみるのもよい方法です。
お散歩好きの赤ちゃんはとても多いので、赤ちゃんが靴を嫌がる場合もママは気にせず、外出する際にできるだけ靴を履かせるというルールを徹底してみましょう。「これからお散歩くから靴を履こうね」と声をかけてから靴を履かせ、そのまますぐにベビーカーに乗せてお散歩にでかけるのです。お散歩が楽しければ次第に気分が紛れて靴を嫌がらなくなり、そのうち「お散歩に行く時は、靴を履くもの」と覚えてくれます。
赤ちゃんが外で靴を脱ぎたがったら?「靴を履かないと痛い」を教えるチャンスと捉える
靴を履いて外に出られるようになった赤ちゃんが、地面に下ろしたとたんに靴を脱いで靴下で歩き出そうとしたら、困ってしまうママもいるでしょう。けれどそれはそれでOK。外を靴下や裸足で歩くのは痛い、靴を履いたほうが安全だと、赤ちゃんに実感させるチャンスだと捉えましょう。
このとき大声を出したり慌てたりすると「靴があるから、ママに怒られた!」と赤ちゃんが誤解し、靴嫌いが悪化する恐れがあります。汚れはちょっと目をつぶって、砂場など安全な場所を思い切って裸足で歩かせてみましょう。そのうち靴を履かせても嫌がらなくなります。
ただし周りにガラスや金属、尖った石などが無いか、安全確認はしっかりとしてください。道路やお店は危険性が高くて周りの目もあるので、安全な公園や庭で試すことをおすすめします。
赤ちゃんが自分で靴を履きたがって困る!「仕上げはママ」を徹底させて
ママが苦労して履かせた靴を嫌がって勝手に脱ぎ、自分で履こうとする赤ちゃんもいます。これは赤ちゃんが靴の必要性を認めて大好きになっている証拠ですから、赤ちゃんの好きなようにさせて良いのですが、「なんとなく履けた」靴で歩かせるのは危険です。
赤ちゃんが歯磨きを自分でしたがるときの対処と同じで、赤ちゃんの気がすむように自分で靴を履かせてもかまいませんが、「仕上げはママ」と声をかけて教えましょう。足が靴にしっかり入っているか、マジックテープが確実に止まっているかを必ずパパやママがチェックし、安全に靴を履かせてください。自分で履きたがる気持ちを大切にしつつ、正しい履き方を教えるのが大切です。
「靴を嫌がる赤ちゃんは泣く」とは限らない!固まる子の気持ちも汲もう
赤ちゃんがギャン泣きする場合は靴を嫌がっていると分かりやすいのですが、びっくりしたように動かなくなってしまったり、何も言わずに唇をかみしめて震えていたりする「固まった」状態も、赤ちゃんが靴を嫌がっている証拠です。
赤ちゃんが気持ちを表現する手段は個人差が大きく、激しい主張をしない子もいます。抵抗しないから大丈夫と見逃すのではなく、赤ちゃんの気持ちを汲み取って、寄り添ってあげたほうが早く靴嫌いを克服できますよ。
無理強いせず、「靴=楽しいもの」というポジティブなイメージを定着させてあげることが、靴嫌いを克服する一番の近道になります。