赤ちゃんがバンザイ・がに股で寝る理由…ミトンはNG!?
赤ちゃん特有の、寝るときのバンザイポーズ。いつまでも見ていたくなるくらい可愛いですね。赤ちゃんが寝るときに手はバンザイ、足はがに股になってしまう理由は色々!布団から出た手に触れると冷たくなっていて、「寒いかなぁ?」「しもやけにならないかなぁ?」と、心配になってしまうママは少なくありません。
こちらでは、赤ちゃんがバンザイ・がに股で寝る理由と、寝ている時のミトン使用の赤ちゃんへの影響についてご紹介します。また、他のママ達はどうしているのか、体験談もぜひ参考にしてくださいね。
赤ちゃんがバンザイする理由
赤ちゃんがバンザイポーズをするのは、勝利宣言でも、何かに喜んでいるわけでも、癖でもありません。ママとしては手が冷えるからお布団に入れたくなりますが、実は手を使って体温調節をしているのです。
赤ちゃんは、汗をかく機能が未熟で、体温調節が苦手です。そのため全身に布団がかかったり、厚着になったり、室温が高かったり、成長ホルモンにより体の中心の温度が上がるなどの理由で、体に熱が溜まり過ぎてしまいます。その熱を外に放熱できずにいると、体が高温状態になるうつ熱になってしまいます。それを防ぐため、バンザイポーズで手を布団からだし、指先から放熱して体温を調節しているのです。
温めすぎに注意!
赤ちゃんは体温が上がり過ぎると、突然呼吸停止するSIDSという病気になるリスクが高くなると言われています!室温・湿度、着せすぎ、布団のかけ過ぎに注意し、バンザイする手を無理に布団に入れようとするのはやめましょう。
赤ちゃんのバンザイにまつわる諸説
赤ちゃんが寝るときにどうしてバンザイポーズになってしまうのか、他にもいくつかの説があるようです。
心身ともにリラックスしているから
赤ちゃんも大人も、体の力が抜けている自然で楽な体勢がバンザイのポーズのようです。パパやママがそばにいてくれるという安心感から、お腹がガラ空きの完全に無防備な体勢をとっている、という説があります。
そういえば犬も猫も、信頼している人の前ではお腹を出して眠りますよね。バンザイポーズは信頼しきっている心の表れなのかもしれません。
内臓の働きを妨げないため
生まれたばかりの赤ちゃんは、肺や呼吸器などもまだまだ未熟です。小さな肺で酸素をたくさん取り入れようと腹式呼吸をしています。バンザイをして胸を開くのが、内蔵を圧迫しない、呼吸のしやすい体勢なのかもしれません。
胎児のまるまった姿勢からの反動
胎児期の赤ちゃんは長期間ママのお腹の中で手足を曲げてまるまっています。その反動で、お腹の外に出てきてからは手足を大きく伸ばしたいのかもしれません。大人も、窮屈な体勢を続けていた後は伸びをしたくなりますよね。
頭が大きいからバランスをとっている
赤ちゃんの体は、頭が一番重たくなっています。手を上に上げると、体全体のバランスをとるのに丁度いいのかもしれません。
母性本能をくすぐるため
目が大きい、ほっぺがプニプニしている、といった赤ちゃん特有のかわいい容姿は、母性本能を刺激して周りの人から大切に育ててもらうためであると考えられています。バンザイをして無防備に眠るのも、「かわいい」「無防備だから守ってあげよう」と母性本能をくすぐるためではないか?という俗説があります。
バンザイで冷たくなった手は大丈夫?赤ちゃんにミトンは必要?
寒い冬にバンザイポーズで寝ている赤ちゃんの手が冷たくなっていると、ママやパパは心配でミトンをつけたくなりますが、赤ちゃんにミトンをつけることで逆に赤ちゃんを苦しめてしまうことがあるんです。
手が冷たくても、赤ちゃんは寒くない
赤ちゃんの手が冷たいと、「寒くないかな?」と温めてあげたくなります。でも実は、手が冷たくても、赤ちゃんは寒くないことの方が多いのです。
赤ちゃんの手は、温度センサーのような働きをしていて、指先の血管を伸縮させ、体の中心が暑過ぎたり寒過ぎたりしないように調節しています。そのため手が冷たいからといって、むやみに「風邪ひかないかな?」と心配したり、温めたりする必要はないのです。
赤ちゃんが寒がっていないかチェック
お腹や背中など、体が冷えていないか確認してみましょう。体が温かければ、赤ちゃんは寒くありません。手が冷たくても汗をかいている場合は、掛けるものを薄くするか、服を一枚少なくしましょう
ミトンや靴下は不要!
赤ちゃんは指先で体温を調節しているため、ミトンや靴下は必要ありません。むしろ、ミトンなどでママが赤ちゃんの手足を温め過ぎてしまうことで、うまく自分で体温調節できなくなってしまったりする可能性もあります。かわいいミトンや靴下をつけてあげたくなりますが、家の中では使わないようにしましょう。
指先が紫色だけど大丈夫?
赤ちゃんの指先が青ざめている、紫色になっているなどは、末端の血液の循環がよくないからだと考えられます。体がぽかぽかしている場合、赤ちゃんは寒さを感じていませんが、あまりに冷たくなり過ぎると血行が悪くなり、しもやけになってしまう場合もあります。
冬場に赤ちゃんの手がとても冷たくて心配なときは、エアコンやオイルヒーターを使用するなどして室温で調整してあげましょう。
がに股で寝るのはどうして?
生後間もない赤ちゃんの体は、ひざを曲げた、かえるのような足をしているのが自然な体勢です。むしろオムツやスリング、抱っこひもなどの使用方法を誤り、無理に伸ばしてしまうことで股関節が脱臼してしまうこともあります。O脚のように見えますが、みんな自然とそうなっているものなので、心配はありません。
2歳頃まではがに股(O脚)ですが、成長とともにまっすぐな足になります。赤ちゃんは股関節が外れやすいので、無理に真っ直ぐにするのはやめましょう。
バンザイをしなくても大丈夫!
眠りが深くなると自然にバンザイポーズになる赤ちゃんが多いようですが、バンザイをしないで手を下ろしたまま寝る赤ちゃんも中にはいるようです。赤ちゃんが自然に寝やすいポーズで寝ているため、無理にバンザイさせる必要はありません。暑くなると自然にバンザイポーズになっているかもしれませんので、あまり気にしないようにしましょう。