赤ちゃんに効くクラシックの選び方とは?4つの効果や取り入れ方
「赤ちゃんにはクラシックを聴かせるといい」という話を耳にしたことがあるママは多く、お腹にいるうちから胎教に取り入れたり、毎日の寝かしつけのBGMとして活用したりしたいと思うママも多いですね。その一方で「クラシックの何がそんなに赤ちゃんにいいの?」と、具体的な効果や良いと言われる理由がわからない人も少なくありません。
そこで今回は、赤ちゃんへのクラシック音楽の効果、胎児や赤ちゃんの聴覚の発達スケジュール、CDの選び方、さらには手軽に試せるおすすめのアプリやCD・コンサート情報についてわかりやすくご紹介していきます。
なぜ赤ちゃんにいいの?クラシックの効果
胎教や赤ちゃんの情操教育に取り入れられることの多いクラシック。赤ちゃん用品店でも、オルゴール調にアレンジされたものなど、ベビー用のクラシックCDが必ず置かれていますね。クラシック音楽が具体的に赤ちゃんにどのような良い影響を与えてくれるのかをご紹介していきます。
1心が癒され、情緒が安定する
クラシックに限らず、音楽には人の心を癒し、リラックスさせる効果があります。ゆったりとしたテンポの心地よい音楽を聴くことで、自律神経の副交感神経が優位になり、興奮を落ち着かせる働きがあります。
心地よいと感じる曲や感じ方には個人差がありますが、夕暮れ時(黄昏泣き)などで理由もなくイライラして泣いている赤ちゃんにクラシックを聴かせることで、心が穏やかになる効果が期待できます。ママと一緒にゆったりとした音楽に身を任せる時間は、親子の愛着形成にもとても良い影響を与えます。
2豊かな感受性(感性)を育む
クラシック音楽は、一つの曲の中で音の強弱、速さ、そして多様な楽器の音色が複雑に絡み合って構成されています。ボーカル(歌声)がない分、メロディそのものの展開が豊かです。
「この音は楽しい感じがする」「ここは少し怖い音がする」と、言葉の代わりに音から感情を読み取る体験を重ねることは、赤ちゃんの想像力や豊かな感受性を育む立派な情操教育になります。言葉を話し始める前の赤ちゃんにとって、音楽はとても重要なコミュニケーションツールなのです。
3入眠儀式として「早く寝る」習慣づくりに
選ぶクラシック曲(特にテンポがゆっくりで刺激の少ない曲)によっては赤ちゃんがリラックスして眠くなり、スムーズな入眠をサポートする効果が期待できます。
私たちが「心地よい」と感じる自然の音の中には「1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)」と呼ばれる波長があると考えられています。
例えば、そよ風、川のせせらぎの音、小鳥のさえずりなど、一定のようでいて不規則な強弱がある揺らぎを感じると、人は心地よくなって眠くなりますよね。クラシックの弦楽器や管楽器の生の響きの中にも、この「1/fゆらぎ」が含まれていると言われています。
赤ちゃんの寝つきが悪くて困っているママは、寝室の電気を暗くして、毎晩寝かしつけの時のBGMに同じクラシック曲を静かに流す「入眠儀式(ルーティン)」を取り入れてみるとよいでしょう。
4ママ自身のストレス軽減効果
赤ちゃんへの効果だけでなく、ママ自身の育児ストレスを軽減するのもクラシックの大きな役割です。日中、赤ちゃんと二人きりで過ごしていると、泣き声や散らかったおもちゃにイライラしてしまうこともありますよね。
そんな時にBGMとしてクラシックを流すことで、家の中の空気がパッと変わり、ママ自身が「ホッと一息つける時間」を作り出すことができます。ママがリラックスして笑顔でいることが、赤ちゃんにとって何よりの安心材料になります。
クラシックは「モーツァルト」が効果あり?
「モーツァルトの曲を聴くと頭が良くなる」という都市伝説のような話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?実はこれ、1990年代にアメリカの心理学者が発表した論文から広まった話ですが、その後の世界中での検証により、長期的な知能向上をもたらす「モーツァルト効果」については科学的には立証されていません。
ただし、モーツァルトの曲は高周波音を多く含み、明るく軽快で世界中に愛好家がいるほど素敵です。好きな音楽を心地よく聴くことによるリラックス効果は確かなので、モーツァルトの音色が好きなママや赤ちゃんなら、一緒にリラックスして笑顔になれるという確かなメリットがあります。
いつから聞こえる?胎児や赤ちゃんの聴覚の発達
どんなにクラシックによい効果があっても、赤ちゃんに聞こえていなければ意味がありません。
まずは胎児や赤ちゃんの聴覚の発達について、いつからどの程度聞こえているのか確認しておきましょう。人間の五感(聴覚・視覚・触感・嗅覚・味覚)の中で最も早く発達するのが聴覚と触覚。ママのお腹の中にいる胎児の時から、赤ちゃんの耳はすでに聞こえているんですよ。
胎児の聴覚の発達(胎教)
胎児の耳の形は妊娠初期から作られ始めますが、聴覚を司っている脳の聴覚中枢は妊娠20週を過ぎると猛スピードで発達します。そのため、実際に外の音がしっかり耳に聞こえるようになるのは妊娠23~24週頃(妊娠6ヶ月頃)と考えられています。
ただし、胎児は羊水という「水の中」で音を聞いているため、私達に聞こえるクリアな音とは違い、お風呂の湯船に潜って外の音を聞いているような、低くこもった音として伝わっています。さらに、お腹の中はママの心音や腸が活動する音で常に賑やかです。
そのため、胎教として胎児にクラシックを大音量でお腹に当てて聞かせるというよりは、ママ自身が好きなクラシックを聴いてリラックスし、その穏やかな感情が赤ちゃんに伝わるというアプローチが一番自然です。
「胎教に良いから」と思って、クラシックが嫌いなママが無理をして堅苦しい交響曲を聴いても、ママのストレスが赤ちゃんに伝わって逆効果です!妊娠中はママが心地よいと感じる音楽(J-POPでもジャズでも!)を楽しむことが一番の胎教ですよ。
赤ちゃんの聴覚の発達
産まれてからの赤ちゃんの聴覚は、1歳頃までに急速に発達していきます。音に対する反応がどんどん良くなりますので、ママやパパも毎日のちょっとした変化に驚かされることでしょう。
赤ちゃんの月齢と聴覚の発達の目安
- 生後3ヶ月過ぎ:「アー」「ウー」というクーイングが始まり、ガラガラなどの音の方へ顔を向ける
- 生後5ヶ月頃:ママやパパなど聞き慣れた声のトーンが分かるようになる
- 生後6ヶ月頃:自分の名前を呼ばれると意識して振り返るようになる
- 生後8ヶ月頃:テレビの音やチャイムなど、様々な生活音に敏感になる
- 生後9~10ヶ月頃:大人の声のトーンを真似するようになる(声真似)
- 生後11ヶ月頃:音楽に合わせて体を揺らしたり手拍子したりして動くようになる
- 満1歳頃:目に見えないところから聞こえる音が、どの方向から鳴っているか正確に分かるようになる
新生児の時から赤ちゃんにクラシックは聞こえていますが、音の高さや方向を正確に聞き分ける力は日々の生活の中で育まれていきます。世界で活躍するピアニストの辻井伸行さんも、生後8ヶ月で母親のいつ子さんが特定の音への強い反応に気づき、以来毎日クラシックを聴かせたというエピソードが有名ですね。
赤ちゃんに効くクラシックの選び方
「クラシックには全く詳しくない」というママにとっては、妊娠中や子育て中がクラシックに親しむ絶好の機会です。難しく考えず、生活のBGMとして気軽に取り入れてみましょう。
胎教の場合は「ママが心地いい」が最優先
赤ちゃんがお腹にいる時は、ママが心から心地よく感じるクラシック曲を選んであげることが一番です。ママが好きな曲や、聞いていて心が休まる楽器(ピアノ、バイオリンなど)のCDを選んで聞いてみましょう。有名なショパンやドビュッシーのピアノ曲などは、カフェのBGMのようでおしゃれですよ。
赤ちゃんの場合は「偏らず色々な音」を
生後3ヶ月以上の赤ちゃんは、目にするもの・耳にするもの全てを吸収する時期です。より多くの種類の刺激を与えることで豊かな感性が育まれます。ですから「ピアノ曲だけ」「モーツァルトだけ」と偏らず、オーケストラや室内楽など様々な楽器の音色を聞かせてあげるのがおすすめです。
赤ちゃんの成長に従い好みが出てきたら、「この曲がかかると機嫌がいいな」「この曲だと手足をバタバタさせるな」と反応を観察して、お気に入りの一曲を見つけてあげると楽しいですよ。
赤ちゃんが行けるクラシックコンサートってある?
「クラシックコンサートは未就学児入場不可」というイメージがありますが、最近は全国各地のホールで「0歳から入場OK」「泣いても大丈夫!」をコンセプトにした親子向けクラシックコンサートがたくさん開催されています。
演奏時間が45分程度と短めに設定されていたり、途中で手遊び歌が組み込まれていたりと、赤ちゃんが飽きない工夫が満載です。目の前で響く生の楽器の振動は、CDでは味わえない大迫力の体験になります。毎日育児を頑張るママにとっても、非日常を味わえる最高の気分転換になりますよ。
赤ちゃんにおすすめのクラシックアプリ
せっかく赤ちゃんに聴かせようとクラシックCDを買っても、興味を示してくれない可能性もありますね。まずは無料で試せるスマホのクラシックアプリをダウンロードして、赤ちゃんのお好みの曲を探すのが便利です。
外出先や車の中でぐずった時の「泣き止ませ対策」として活用しているママも多いですよ。
「ドリームタイムの子守唄(赤ちゃんのためのクラシック音楽)」
モーツァルト、ベートーベン、バッハなどクラシックの有名作曲家の名曲が多数収録されています。テレビのBGMなどで一度は耳にしたことがある曲ばかりなので、クラシックに親しみのないママでも聴きやすいのが特徴です。タイマー機能がついているため、寝かしつけの時にセットしておけばそのまま一緒に寝落ちしても安心です。
「赤ちゃんのクラシック音楽」
赤ちゃんが「元気に起きている時用」と「寝かしつけ用」の二種類に分かれて収録されているので、時間帯や赤ちゃんのテンションに合わせて選曲することができます。オルゴール調の優しい音色がメインなので、お昼寝前の入眠グッズとして大活躍してくれます。
赤ちゃんにおすすめの定番クラシックCD
赤ちゃん向けのクラシックCDは、出産祝いのプレゼントとして定番のアイテムです。質の高いオーケストラや楽器の響きを楽しむなら、やはり専用にコンパイルされたCDがおすすめです。ただし、赤ちゃんに聞かせる時はボリュームが大きくなり過ぎないよう、会話が普通にできる程度のBGM音量に注意しましょう。
0歳からの育脳クラシック
デラ
2,000円 + 税
専門家が選曲・監修を行った「Disc-1:感性を刺激する軽快なクラシック」「Disc-2:優しい心を育むゆったりとしたクラシック」の2枚組になった赤ちゃん向けの人気CD。赤ちゃんの情操教育に関心があるママの入門編として最適です。
こどもクラシック大全集~音楽のおくりもの~
日本クラウン
2,286円 + 税
「トルコ行進曲」や「白鳥」など、テレビや運動会などで日本人に親しみのあるクラシック曲が全50曲も収録されています。曲調がバラエティ豊かなので赤ちゃんや子供が飽きにくく、成長してからも長く楽しめる大満足のコンピレーションアルバムです。
よくある質問(FAQ)
| よくある質問 | 考え方と対応のヒント |
|---|---|
| 寝かしつけでクラシックを流すと、逆に目が冴えてしまいます | 選曲のテンポが速すぎたり、音量が大きすぎたりする可能性があります。「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」のような華やかな曲は遊びの時間にし、「月の光」や「トロイメライ」のような静かなピアノ曲を、ごく小さな音量で流すように変えてみてください。 |
| 1日のうち、どれくらいの時間聴かせるのがいいですか? | 明確な決まりはありませんが、一日中ずっと流しっぱなしにするのは赤ちゃんも疲れてしまいます。朝の目覚めの30分、お昼寝前の30分など、時間を区切ってメリハリをつけるのが効果的です。 |



