離乳食にいんげんはいつから?初期からだけど実際は後半や中期から
離乳食では初期からいんげんを与えられますが、初期前半はさやいんげんよりも食べやすく調理しやすい人参や大根などの野菜、白身魚や豆腐などのたんぱく質を与える人が多いです。
初期は栄養源というより飲み込みや味への慣らしが目的なので、実際には生後5ヶ月で離乳食を開始した場合は初期後半から、生後6ヶ月の場合は生後7ヶ月の中期からとなりますが、遅れを心配する必要はありません。
離乳食のいんげんは野菜?たんぱく質?豆とさやの2種類を使い分けて
離乳食に使える「いんげん豆」には、白いんげんやうずら豆、金時豆、トラ豆などの種類があります。
豆の形をした成熟したいんげん豆は、100gに20~30gの豊富なたんぱく質を含む肉や魚には劣るものの、茹でた状態で100gに9.3gのたんぱく質を含んでいます(注1)。
一方「さやいんげん」は未成熟ないんげんのさやですが、成熟させる豆とは品種も異なります(注2)。
茹でたさやいんげんのたんぱく質は100g中1.8gと他の野菜とそれほど変わらず、むしろ野菜からとりたい栄養が豊富です(注3)。
離乳食向きのさやいんげんの選び方|新鮮だと張りがあり青々としている
離乳食の食材は味つけをせず素材の味をシンプルに味わうので、美味しくて新鮮なものを選んであげたいですね。生のさやいんげんを購入する時は次の点に注意して選びましょう。
- 表面がツヤツヤして緑色が鮮やかなもの
- さやの先が黒ずんだりしぼんだりせずピンと立っているもの
- 曲げるとポキッと折れるもの
- 豆の形がですぎていないもの
離乳食のいんげんの茹で時間や筋は?下ごしらえの方法
離乳食のさやいんげんの茹で時間は、歯ごたえを楽しみたい大人用とは異なります。
白いんげんやひよこ豆などの成熟したいんげん豆は乾燥した状態か水煮缶が主流なので、さやいんげんよりさらに茹で時間が必要。
離乳食調理に使ういんげんの戻し時間や茹で時間、筋のとり方などの下ごしらえ方法を詳しく見ていきましょう。
離乳食にさやいんげんの筋は不要!あったら取り除いて
昔のさやいんげんには筋がありましたが、最近は筋のないさやいんげんがほとんどです。とはいえ念のため、さやいんげんを使う際は筋があるか確認し、ある場合にはとり除きましょう。
確認は両端を筋側に折ってポキッと折れるか、筋が残るかで分かります。筋がないさやいんげんは、両端を切り落としてから離乳食に使いましょう。
さやいんげんの筋の取り方
- さやいんげんのヘタの先を筋側に折る
- ゆっくりと下に引き、そのまま反対側まで筋を取る
離乳食のさやいんげんの茹で時間は?目安は3~4分
大人用のさやいんげんの茹で時間は2分が目安ですが、離乳食ではやわらかく仕上がるように3~4分は茹でましょう。
電子レンジで加熱する場合は、耐熱容器に水とインゲンを入れて3分が目安の茹で時間となります。
さやいんげんの離乳食用の下ごしらえ方法
1. さやいんげんをきれいに水洗いする
2. さやいんげんの筋を取り除き、両端を切り落とす
3. 鍋に湯を沸かしてからさやいんげんを入れ、3~4分茹でてから柔らかくなったのを確認する
4. ザルにあげて冷水にさらし、再びザルにあげて水気を切る
離乳食の白いんげんやひよこ豆の下茹で時間は?目安は1時間
乾燥した白いんげんやひよこ豆を下ごしらえとして茹でる場合は、まず水に一晩つけて戻しましょう。
翌朝、弱火で1時間アクを取りながらコトコト煮て柔らかくし、鍋ごと冷まして下茹で完了。冷凍保存しておくと便利です。
缶詰や下茹で後のひよこ豆は、皮を外してから離乳食用に細かく切ったりすり潰したりします。切って使う場合は野菜などと一緒に15分茹でると、より柔らかくて食べやすい離乳食に仕上がります。
冷凍いんげんを離乳食で使う時の注意
一年中手に入る冷凍さやいんげんは栄養価が高いのにお手頃価格で便利ですね。ただし、離乳食に使う際には次の点に注意し、鮮度や栄養が損なわれていない状態のものを与えましょう。
- 冷凍焼けしていないさやいんげんを選ぶ
- 霜がついているものは劣化しているので与えない
- 購入後2ヶ月以内に食べきる
- 開封後は冷凍焼けや霜にちゅういしてできるだけ早めに食べきる
- しっかりと加熱してから与える
- 再冷凍して与えない
離乳食中期におすすめのさやいんげんレシピや調理のコツ
さやいんげんは繊維質が多く、離乳食初期後半や中期の赤ちゃんが上あごや歯ぐきですり潰すのが難しい食材。
この時期の赤ちゃんの離乳食に使う場合は軟らかめに茹で、すり潰しやみじん切りにして与えましょう。他の野菜と一緒にスープにすると食べやすくなります。
初期後半にもおすすめ!さやいんげんスープのレシピ
材料:さやいんげん10g、玉ねぎ10g、野菜スープ80cc
1. 下ごしらえ済みのさやいんげんをみじん切りにする
2. 玉ねぎを細かく切って耐熱容器に入れ、水を少し入れて電子レンジで下茹でする
3. 1と2の野菜と野菜スープを鍋に入れて煮る
4.野菜が柔らかくなったら火を止め、粗熱が取れたらミキサーですり潰す
5. 茶こしでこす
離乳食後期のさやいんげんおすすめレシピや調理のコツ
離乳食後期になると赤ちゃんの指先の動きもだいぶ器用になります。一人で離乳食をつかんで食べ始める月齢でもありますので、赤ちゃんが自分で手づかみ食べできる献立を取り入れていきましょう。
さやいんげんのチヂミのレシピ
材料:さやいんげん20g、人参10g、米粉20g、水30g、卵1/4個
1. 下ごしらえ済みのさやいんげんをみじん切りにする
2. 人参を下茹でにしてみじん切りにする
3. ボウルに米粉・水・卵を入れてよく混ぜ、1と2を入れて更に混ぜる
4. フライパンで両面をこんがり焼く
さやいんげんのカッテージチーズあえのレシピ
材料:さやいんげん10g、人参10g、コーン10g、手作りカッテージチーズ10g
- さやいんげんは、みじん切りにする
- 人参は皮をむき、みじん切りにする
- コーンは薄皮をむき、みじん切りにする
- 1~3を電子レンジで柔らかくなるまで加熱する
- 4の粗熱が取れたら皿に盛り、カッテージチーズを乗せてあえながら食べる
※飲み込みにくい場合はヨーグルトをくわえて滑らかに調節する
さやいんげん&イチゴのロールサンドのレシピ
材料:さやいんげん10g、イチゴ1/2個、サンドイッチ用食パン8枚切り1枚
1. 食パンの耳を切り落とし、縦に8等分する
2. 軟らかめに下ごしらえ済みのさやいんげんを食パンの横幅に合わせて切り、ラップの上で食パンにクルクル巻き付ける
3. イチゴを細切りにし、さやいんげんと同様に食パンにクルクル巻き付ける
4. 2と3をそれぞれさらに半分に切ってから皿に並べる
さやいんげん入りポテトサラダのレシピ
材料:じゃがいも10g、さやいんげん10g、ミックスベジタブル10g、ミルク50ml、ヨーグルト小さじ1杯
- じゃがいもは皮をむき、1cm大のサイコロ状に切る
- さやいんげんはみじん切りにする
- ミックスベジタブルのコーンとグリーンピースは薄皮をむき、人参とともにみじん切りにする
- 鍋にミルクと1~3を入れ、柔らかくなるまで加熱する
- 熱いうちに4の全体をつぶしてマッシュにし、ヨーグルトを加えて混ぜる
さやいんげんとかぼちゃのパスタのレシピ
材料:パスタ20g、かぼちゃ10g、さやいんげん10g、ミックスベジタブル10g、ミルク大さじ1杯、きなこ小さじ1杯
- パスタは柔らかく茹で、小さく切って器に盛る
- かぼちゃは中心部分を使い、サイコロ状に切る
- さやいんげんはみじん切りにする
- ミックスベジタブルのコーンとグリーンピースの薄皮をむき、人参と共にみじん切りにする
- 1~3を電子レンジで柔らかくなるまで加熱する
- 5が熱いうちにつぶし、ミルクときなこを加えてよく混ぜ1に掛ける
離乳食完了期のさやいんげんおすすめレシピや調理のコツ
離乳食完了期になるとある程度の長さに切ったさやいんげんも食べることができるようになりますが、離乳食の進み具合には個人差がありますので赤ちゃんのペースでゆっくりと進めていくようにしましょう。色鮮やかなさやいんげんはパスタ料理の色付けなどにも活躍してくれますよ。
さやいんげんのゴマあえのレシピ
材料:さやいんげん20g、ゴマ少々、かつおだし少々
1. 下ごしらえ済みのさやいんげんを1cmに切る
2. ボウルに1のさやいんげん、ゴマ、かつおだしを入れて和える
さやいんげんと豚肉のパスタのレシピ
材料:さやいんげん20g、人参20g、スパゲッティ(乾麺)30g、豚肉20g、野菜スープ50cc
1. 下ごしらえ済みのさやいんげんを1cmに切る
2. 人参を1cmの細切りにし、柔らかく茹でる
3. 豚肉を細かく切ってから茹でて脂分を落とす
4. スパゲッティを3~5cm程度に折ってから茹でる
5. フライパンに1~4の具材を入れ、野菜スープを加えて味をなじませる
さやいんげんと豆腐のミルク煮のレシピ
材料:さやいんげん10g、人参10g、玉ねぎ10g、豆腐20g、牛乳40ml、片栗粉少量
- さやいんげんはみじん切りにする
- 人参と玉ねぎは皮をむいて、みじん切りにする
- 豆腐は1cm大のサイコロ状に切る
- 鍋に牛乳と1~3を入れて加熱する
- 材料が柔らかくなったら水溶き片栗粉を加えて、とろみをつけたら完成です
さやいんげんのヨーグルトあえのレシピ
材料:さやいんげん20g、だし汁20ml、ヨーグルト大さじ1杯、ゴマ少量
- さやいんげんは0.5cm大に切る
- 鍋にだし汁と1を入れ、柔らかくなるまで加熱する
- ザルにあげて煮汁を切り、ヨーグルトとゴマを加えて混ぜたら完成です