離乳食で枝豆を活用しよう!与える時の注意点と段階別レシピ
離乳食のメニューに鮮やかな彩りを添えてくれる便利な食材、枝豆。旬の夏場は甘みのある生鮮の枝豆を、その他の時期は市販の冷凍食品を活用すれば、一年中手軽に離乳食に取り入れることができます。
しかし、豆類は与え方や大きさを間違えると、赤ちゃんの重大な事故(誤飲や窒息)に繋がる恐れがあるため、正しい知識と下ごしらえのステップを知っておくことが非常に重要です。
今回は、離乳食に枝豆を取り入れるメリット、生鮮と冷凍食品の選び方や塩抜きなど下ごしらえの方法、安全に配慮した与え方の注意点、そして離乳食の段階別おすすめレシピについてご紹介します。離乳食の献立がマンネリになって困っているというママも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
枝豆のおいしさと離乳食での魅力
枝豆は大豆が完全に熟す前に収穫されたもので、分類上は「野菜」の仲間になります。大豆特有の豊富なタンパク質を含みながらも、野菜ならではのビタミンやミネラル、自然な甘みとみずみずしさを兼ね備えているのが特徴です。
1赤ちゃんの成長を支える良質なタンパク質源
枝豆は一年中安定して与えることができるリーズナブルなたんぱく源です。たんぱく質は赤ちゃんの筋肉や内臓、髪や爪など体を作り出す大切な栄養素のひとつですので、順調な成長のために日々の食事からきちんと摂取する必要があります。
ただし、まだ胃腸が未発達な赤ちゃんに過剰に与えると消化の負担になってしまいますので、月齢に合った規定量(中期なら1食あたり豆腐で30〜40g相当のタンパク質)を守りましょう。
肉や魚などの動物性たんぱく質と、枝豆や豆腐などの植物性たんぱく質は、含まれているアミノ酸の種類が異なります。「今日は魚だったから明日は枝豆にしよう」と、偏らずバランスよく与えるように心掛けていくと献立の幅が広がりますよ。
2彩りが良く、赤ちゃんの食欲を刺激する
離乳食が茶色や白色ばかりになってしまう…と悩むママは多いものです。枝豆の鮮やかな黄緑色は、視覚が発達してきた赤ちゃんの興味を引きつけます。「きれいな緑色のお豆だね、おいしそう!」と声をかけることで、食事へのワクワク感を高めてくれます。
生鮮の枝豆と冷凍の枝豆の選び方
赤ちゃんに美味しい枝豆の離乳食を食べてもらうためには、新鮮で品質の良い枝豆を選んであげたいですね。旬の時期の生鮮枝豆だけでなく、冷凍食品の枝豆の選び方にもコツがありますので、購入する時の目安にしましょう。
生鮮の枝豆の選び方
スーパーで売られている生鮮の枝豆は枝から切り取られたものが多いのですが、枝や葉つきの枝豆が購入できる場合はそちらを選びましょう。枝や葉がついたものは鮮度が落ちにくいですよ。
新鮮で良質な離乳食向き生鮮枝豆とは?
- 茎や葉の緑色が鮮やかで変色していない
- 豆が大きく粒が揃っている
- サヤは密集して張りがあり、産毛も濃い
冷凍食品の枝豆の選び方
「冷凍野菜は栄養がないのでは?」と思うかもしれませんが、国民生活センター等の調査によると、収穫後すぐに急速冷凍される市販の冷凍枝豆は、常温で数日放置された生鮮枝豆よりもビタミンなどの栄養価が高く保持されているケースがあることが分かっています(注1)。
ですから、冷凍食品の枝豆も品質の確かな物を選んで、積極的に離乳食作りに取り入れていくとよいでしょう。
選ぶ際には、冷凍食品協会による衛生面などの基準をクリアした「冷凍食品の認定証マーク」がついている商品や、「国産」と明記されているものを選ぶとより安心です。
離乳食で使う生鮮と冷凍枝豆の下ごしらえ
離乳食で使う食材は鮮度が命!生鮮の枝豆は長く保存すると甘みが落ちてしまいますので、購入したら出来るだけ早く茹でましょう。一度に使い切らない場合も全て柔らかく茹でてしまい、薄皮まで剥いた状態で冷凍保存袋に入れてストックしておくと便利です。
生鮮枝豆のゆで方など下ごしらえ
- 枝つきの場合は枝豆のサヤをキッチンバサミで切り落としてから流水でよく洗う

- 鍋にたっぷりの湯を沸かしたら、大人用より長く(7~10分ほど)茹でる。試しにサヤの中から1粒取り出し、親指と人差し指で簡単につぶせる程度の硬さになっていたら火を止める

- ザルに上げてうちわなどで冷ます(※水っぽくなるので水にはさらしません)

- 粗熱が取れたらサヤから取り出し、さらに薄皮を剥いて月齢にあった大きさに切る


冷凍食品の枝豆のゆで方や塩抜きなどの下ごしらえ
市販の冷凍枝豆は、大人向けに塩水で茹でられているものがほとんどです。塩分はサヤだけでなく実にも浸透しています。
また、冷凍枝豆は解凍してそのまま食べられるよう、あえて「固め(8割程度の加熱)」に仕上げられていることが多いです。離乳食では大人が食べるよりも十分に柔らかくする必要があるため、再加熱と塩抜きが必須です。
- たっぷりの熱湯で軟らかめ(指で潰せる程度)になるまで数分間茹で直し、加熱と同時に塩抜きをする
- 生鮮の枝豆同様に、冷ましてからサヤと薄皮を必ずとり除く
離乳食で枝豆を与える時の注意点(誤飲・窒息を防ぐために)
枝豆は生で食べることはできません。消化を阻害する成分が含まれているため、十分に加熱しないとお腹の調子を崩してしまう恐れがあります。必ずしっかりと柔らかく加熱してから与えるようにしましょう。
さらに最も注意しなければならないのが、丸い豆類による「窒息・誤嚥(ごえん)」の事故です。消費者庁は、硬くてかみ砕く必要のある豆やナッツ類は、5歳以下の子どもにはそのまま食べさせないよう強く注意喚起を行っています(注2)。気管に詰まると呼吸ができなくなったり、小さなかけらが入って深刻な事態を招く恐れがあります。
赤ちゃんに枝豆を与える時は、絶対にそのままの形で与えず、以下のルールを必ず守りましょう。
- 薄皮は喉に張り付きやすいため、必ず綺麗にむいてから与える
- 離乳食の進み具合に合わせ、初期・中期は完全なペースト状に、後期以降も1/4以下のサイズに細かく刻む
- 赤ちゃんが歯茎でしっかりとかみつぶせる硬さに茹でる
- 食べている時は姿勢を良くし、寝転んだり歩き回ったりさせない
- 口の中に枝豆が入っている時は、泣かせたり大声を出させたりしないよう、大人が側で見守る
また、テーブルに大人のおつまみ用の枝豆をおきっぱなしにしないように注意し、パパやおじいちゃんおばあちゃんにも「赤ちゃんにそのまま枝豆を与えるのは非常に危険であること」を共有しておきましょう。
【離乳食の枝豆】段階別おすすめレシピ6選
枝豆は栄養が豊富なだけでなく、離乳食の彩りを手軽によくすることができる優れもの。モサモサとした食感が苦手な赤ちゃんも多いため、じゃがいもや「とろみ」と合わせるのがパクパク食べてくれる秘訣です。
【離乳食中期】枝豆レシピ
離乳食中期(生後7〜8ヶ月)で枝豆を初めて与える場合は、完全にすり潰したペーストをひと匙あたえるところからスタートしましょう。水分が少なく喉に引っかかりやすいため、だし汁やスープでのばしてポタージュスープにしたり、じゃがいも等のホクホクした野菜に混ぜ込んだりするのがおすすめです。
枝豆とジャガイモのだし煮のレシピ
材料
- 枝豆(薄皮をむいたもの)10g
- ジャガイモ20g
- だし50cc
- 水溶き片栗粉 適量
- 枝豆を柔らかく茹で、薄皮をむいてから細かくすりつぶす(または極小のみじん切りにする)
- ジャガイモを細かく刻み、柔らかくなるまで茹でる

- 小鍋に和風だし、枝豆、じゃがいもを入れ、弱火にかけて味をなじませる

- 最後に水溶き片栗粉でとろみをつけ、飲み込みやすくする
【離乳食後期】枝豆レシピ
離乳食後期(生後9〜11ヶ月)は、歯茎でカミカミする練習の時期です。手づかみ食べの意欲も湧いてくるため、おやきや卵焼きの具材として混ぜ込むと、自分で食べる楽しさを味わえます。
後期になっても丸呑みの危険があるため、枝豆は必ず1/4以下の大きさに細かく刻んでから与えましょう。
枝豆と人参のディップのレシピ
材料
- 枝豆(薄皮なし):15g
- 人参:15g
- 食パン(耳なし):1/2枚
- 下ごしらえした枝豆をすり潰してなめらかなペーストにする
- 人参を柔らかく茹でてすり潰してペーストにする

- 食パンを食べやすいスティック状の大きさに切る
- 食パンに、枝豆と人参のペーストをディップして(塗って)できあがり
枝豆入り卵焼きのレシピ
材料
- 枝豆(薄皮なし):20g
- 全卵(しっかり加熱確認済みのもの):1/2個
- だし:小さじ1
- 枝豆を柔らかく茹で、薄皮をむいてから1/4以下のみじん切りにしておく

- 卵をボウルに割り入れて溶き、だしと1の枝豆を加えて混ぜる

- 少量の油をひいた卵焼き器(またはフライパン)で、中までしっかりと火が通るように焼く
枝豆のおやきのレシピ
材料
- 枝豆(薄皮なし):10g
- ジャガイモ:30g
- 片栗粉:少々
- 枝豆を柔らかく茹で、1/4以下のみじん切りしておく
- ジャガイモの皮をむいて柔らかく茹で、ボウルに入れてマッシャーかフォークで潰したら、ジャガイモのゆで汁を少量加えて滑らかになるまで混ぜる
- 1の枝豆と2のジャガイモ、片栗粉をボウルに入れて粉っぽさがなくなるまで混ぜる

- 赤ちゃんが手で持ちやすい小判型に丸め、テフロン加工のフライパン等で両面をこんがりと焼く

【離乳食完了期】枝豆レシピ
離乳食完了期(1歳〜1歳半頃)になると、お粥を卒業して軟飯やご飯に進みますね。おにぎりを食べることができるようになるので、外出時に持っていくお弁当にも刻んだ枝豆を混ぜると彩りがぐっと良くなります。
完了期になっても丸ごとの枝豆は窒息の危険があるため、必ず薄皮を剥き、1/4~1/2程度の大きさに切ってから調理に使いましょう。
枝豆の3色丼のレシピ
材料
- 枝豆(薄皮なし):20g
- 人参:20g
- 鶏ミンチ:20g
- 軟飯:90g
- 和風だし:適量
- 下ごしらえした枝豆を細かく刻む

- 人参を細かく刻んでから柔らかく茹でる
- 鶏ミンチを和風だしでそぼろ状になるまでしっかり煮る
- 器に盛った軟飯の上に、1~3を彩りよく盛り付ける
枝豆の煮込みうどんのレシピ
材料
- 枝豆(薄皮なし):20g
- 大根:20g
- ゆでうどん:80g
- だし汁:50cc
- 水溶き片栗粉:適量
- 下ごしらえして薄皮を剥いた枝豆を、1/2〜1/4の大きさに刻む

- 大根を食べやすい大きさに切り、柔らかく茹でる(またはすりおろす)
- うどんを2cm程度の長さに切り、たっぷりの湯で表示時間よりも長めにくたくたになるまで茹でたら、水にさらして塩抜きする

- 小鍋にだし汁を入れて火にかけ、1~3を入れてしばらく煮込む

- 最後に水溶き片栗粉でとろみをつけ、ツルンと飲み込みやすくする
よくある質問(FAQ)
| よくある質問 | 考え方と対応のヒント |
|---|---|
| 薄皮をうまく剥くコツはありますか? | サヤから出した枝豆を指で軽くつまむと、ツルッと簡単に薄皮が剥けます。滑りやすいので、まな板の上などで作業するとやりやすいですよ。 |
| 枝豆をペーストにしてもパサパサして食べてくれません | 枝豆は水分が少ないため、そのままでは赤ちゃんが飲み込みにくい食材です。お湯やだし汁、粉ミルクを加えてなめらかにのばしたり、とろみのもと(水溶き片栗粉)を混ぜると格段に食べやすくなります。 |
| いつからなら「丸ごとの枝豆」を食べさせても大丈夫ですか? | 消費者庁では「硬い豆やナッツ類は5歳以下の子どもには食べさせない」よう注意喚起しています。奥歯がしっかり生えそろい、噛んですりつぶす力が十分に発達する5歳頃までは、丸ごと与えず小さく刻んであげてください。 |
参考文献
- 注1:国民生活センター「冷凍野菜の比較テスト結果」
- 注2:消費者庁「食品による子どもの窒息・誤嚥(ごえん)事故に注意!」






