保冷剤を再利用!消臭剤からネックウォーマーまで7つの節約術
ケーキを買ったり肉や魚を買ったりした時にもらう保冷剤。とりあえず冷凍庫にしまっておくうちに「気づいたら冷凍庫に大量の保冷剤が溜まってしまった」ということよくありますよね。冷凍庫に物を詰め込み過ぎると電気代が高くなるので捨ててしまう人も多いのですが、保冷剤を再利用せずに捨ててしまうのはもったいない!
今回は保冷剤を捨てずに再利用する7つの方法をご紹介しますので、消臭剤やアロマなどにタダでもらった保冷剤を再利用して、家計節約に役立てましょう。冷凍庫がすっきりするだけでなく無駄な出費が抑えられるのでお得な気分が味わえますよ♪
目次
保冷剤7つの再利用術!節約に役立てよう
保冷剤の袋を破ってみると中からドロドロとしたジェル状の物体が出てきますよね。まずは、このジェル状の物体の特性を利用した簡単にできる7つの再利用術をご紹介していきます。
1下駄箱の消臭剤
保冷剤の中身のジェルには市販の消臭剤にも含まれている吸水ポリマーという成分が含まれていて、この吸水ポリマーの働きを利用することで保冷剤を消臭剤として再利用することができるのです。解凍されてジェル状になった保冷剤は表面が凸凹していますが、この凸凹が気になる臭いを引き寄せる役割を果たします。
再利用の方法はとても簡単!保冷剤の中身を少し高さのある容器に出し、下駄箱に入れておくだけ。下駄箱以外にも冷蔵庫など臭いの気になる場所に置いてみましょう。
2お部屋のアロマ芳香剤
保冷剤を容器に入れて置くだけでも消臭効果が期待できますが、少しアレンジを加えることでオシャレなお部屋やトイレのアロマ芳香剤に変身しますので、毎月芳香剤を購入している方はぜひ保冷剤の再利用で代用しましょう。かなり節約できますよ。
保冷剤で作るアロマ芳香剤の材料
- 保冷剤 適量
- アロマオイル又は香水 適量
- 容器(中身が見えるガラスなどがおすすめ)
- 割りばし
- 絵具(色付けする場合)
- 保冷剤の中身を容器に移し入れる
- お好みの色の絵具を少量加えて割りばしで混ぜる
- アロマオイルや香水を数滴たらす
3車内の臭い消し
車の中は色々な臭いが入り混じっているので、車酔いをしやすい人や臭いに敏感な人は車内の臭いを出来るだけなくしたいですね。市販の車用消臭剤を購入しても「香りがきつくて逆に苦手」という人も…。そこでおすすめしたいのが保冷剤を再利用した車用消臭剤です。
車内は置く場所がないですので、カップホルダーに入るサイズの容器に保冷剤の中身を移し入れて置いておくと良いでしょう。
4子供用ネッククーラー
暑い日のお出かけや公園遊びに活躍してくれるネッククーラー。着られなくなった子供服や家庭にある歯切れで作れば市販品を購入しなくてもタダで手に入れることができます。お子さんのお好みの布でオリジナルのネッククーラーを作ってあげれば、夏のお出かけもより一層楽しくなりますね。
子供用ネッククーラーの材料
- 保冷剤 1~2個
- 布90cm×35cm程度
- 平ゴム
- 布の裏面を上にして広げ、三つ折りにする
- 布にアイロンかけて形を整え、折り目をつける
- 布の中心部分に待ち針で印をつける
- 布の右端から20cmの場所に平ゴムを二つ折りにして挟み込み、待ち針で仮止めする
- 保冷剤を布の中央に置いて保冷剤の両端から1~2cm程外側に印をつけたら、そこを縦に縫って保冷剤ポケットを作る(2個保冷剤を使用する場合は、ポケットを2つ作る)
- 保冷剤ポケット以外を除いた布の端を縫い合わせ、ゴムを挟んだ部分は外れないように返し縫いにしたら完成!
保冷剤は落ちないように保冷剤ポケットの内側に入れ、子供の首にネッククーラーをひっかけたらゴムの中に両裾を通して着用しましょう
5植木や観葉植物の保水剤
旅行の時に困るのが自宅で栽培している植木や観葉植物の水やりですね。旅行から帰ったら観葉植物が枯れていたということになるとショック。そうなる前に保冷剤を保水材として活用して観葉植物を守ってあげましょう。
使い方は簡単!保冷剤の中身を植木や観葉植物の土の上に置いておくだけです。保冷剤の成分である吸水ポリマーは市販の園芸用保水剤にも使用されており、吸水ポリマーに含まれた水分が土の乾燥に伴って流れ出てくれるので乾燥から植物を守ることができます。夏場や長い旅行の時は少し多めにおいておきましょう。
6調理時の氷の代用
保冷剤は調理の時短や節約にも活用できます。紙ではなくフィルム素材で中身が外に漏れない保冷剤であれば、茹でた素麺や野菜を冷やす時に氷の代用品として使用することで、無駄に水を流したり氷を作ったりする必要がなくなります。
ただし、中には印刷に水溶性インキを使用している保冷剤もありますので注意して下さい。
夏場は飲み物用に氷を沢山使いますので、食材の冷却は保冷剤で代用して氷を節約しましょう。
7鏡の掃除
保冷剤は掃除にも利用できます。保冷剤の中身の吸水ポリマーは保水率がとても高く小さな凹凸があるため、水垢汚れが中に吸収されていきます。解凍した保冷剤を雑巾につけて洗面所や浴室の鏡を磨いてみましょう。
保冷剤を再利用する場合は、手で直接触れずにゴム手袋を着用しましょ
近年国内メーカーで製造されている保冷剤は食品添加物やろうそくの原材料として使用される安全性の高いものに変わってきていますが、これまで国内で保冷剤の中身による刺激性皮膚炎の被害も起こっています。家庭にある保冷剤が国産や安全性の高いものではないこともあるため十分に配慮しましょう。
保冷剤の成分は何?再利用の安全性
保冷剤を再利用する際に気になるのが成分や安全性。凍らせて冷やす本来の使用目的だけに使用するのであればよいのですが、再利用では袋から中身を出して使用しますので、成分やこれまで起こってきた中毒事故などについても知っておき、安全性への配慮を行いましょう。
保冷剤の成分
保冷剤は90%以上が水で出来ています。中には水100%の保冷剤もありますが、その場合は溶けた時にムニュムニュとした感触はありません。一般的にはカチコチにならないようにする不凍液や防腐剤、安定剤が入っていて、不凍液として高吸水性ポリマーや多価アルコールが用いられているものが多いです。
高吸水性ポリマーは水をゲル化させるもので赤ちゃんの紙オムツにも使われている物質。防腐剤はゲルのカビ防止のために使われています。さらに、保冷剤の中身を凍らせることで突起ができて袋が破損することを防ぐために安定剤が配合されています。
保冷剤によっては袋の表面に成分や生産国が表示されているものがありますので、ご家庭にあるものを確認してから再利用しましょう。
保冷剤で中毒?変わりつつある安全性
保冷剤はエチレングリコールという中毒性のある原料が不凍液として使用されていたことで、過去に健康被害が起きて問題になり日本中毒情報センターからも注意喚起が行われました。実際に高齢者がエチレングリコールを含む保冷剤を食べてしまい急性腎不全などの症状がでたといいう事故が起こっています。
日本保冷剤工業会(JCMA)によると、国内で製造された保冷剤は日本保冷剤工業会に加入する12メーカーによっておよそ70%が製造され、食品添加物グレードの麺類や歯磨き粉などにも使われているプロピレングリコールなど安全性が高い成分を使用しているため、万が一食べてしまっても大量摂取でなければ健康への心配はないとのことです(注1)。
ただし、国内の保冷材メーカーが保冷剤の安全性には気を配っていても国内には海外製の保冷剤も流通していますので、保冷剤を再利用する際は「JCMA」の表示の有無を確認するなど安全性に引き続き注意が必要です。
再利用した保冷剤を子供が誤飲したら?
JCMAの保冷剤は安全性が高く、家庭にある保冷剤の1g未満の誤飲はほとんど無害(注2)ですが、安全性については確立されていません。子供が再利用した保冷剤を食べ物と勘違いして口に入れる可能性もありますので、小さなお子さんのいるご家庭では再利用した保冷剤を子供の手の届かないところに置き、誤飲事故を起こさないように十分注意をしましょう。
子供が保冷剤を誤飲した時の対処
子供が万が一保冷剤を誤飲したら、口の中を拭いたりすすいだりしてきれいにした後に少量の場合は牛乳や水を飲ませて様子を見ましょう。また、何らかの症状が見られる場合や大量に誤飲した場合は病院に連れて行きましょう。
保冷剤を回収して再利用する海外支援団体
不要になった保冷剤は海外に送って再利用に活用してもらうこともできます。発展途上国に届けることで医療現場や物資の運搬時に利用されるなど、海外の人に役立てば嬉しいですね。国際社会支援推進会(ワールドギフト)では、保冷剤の回収を行い発展途上国に届けていますよ。
国際社会支援推進会ワールドギフト
ワールドワイドの回収及び再利用には費用が発生してしまいますので節約にはなりませんが、保冷剤の他にも家電や学用品、衣類など様々なものを回収して海外支援に役立てることができます。
参考文献