頻回授乳はいつまで?頻回授乳の必要性と上手な乗り切り方
生まれたばかりの赤ちゃんは、昼も夜も関係なくおっぱいを欲しがるので、頻回授乳となります。ママにしてみれば、出産後の疲れも取れていないのに、おっぱいが欲しいと泣かれるのは大変ですよね。あまりの辛さに、「もう母乳育児やめようかな」と思うことがあるのではないでしょうか。
しかし、頻回授乳は赤ちゃんの身体にとって意味があるため、授乳間隔が伸びるまで、色々工夫して上手に乗り切る必要があります。今回は、頻回授乳について、月齢ごとの授乳間隔や回数、辛い時期の乗り切り方などをまとめました。これから出産を控えているプレママや、産後間もないママはぜひ参考になさってください。
頻回授乳の間隔や回数とは?
頻回授乳とは、生後間もない赤ちゃんに頻繁に母乳を与えることを言います。新生児の授乳間隔が落ち着き始めるのは、生後3ヵ月頃です。ここでは、生後3か月までの授乳間隔と回数を月齢ごとにまとめました。ただし、おっぱいの飲み方には個人差があるので、これからご紹介する数値は、あくまでも目安としてとらえてください。
新生児~生後1ヶ月の授乳間隔と回数
生まれてから生後1か月までは、最も授乳回数が多い時期で、30分~1時間おきに、1日10~20回くらい授乳することになります。この頃の赤ちゃんは、あまり体力がなく、おっぱいを吸っているとすぐに疲れてしまいます。そのため、一度にたくさん吸うことができず頻繁にお腹が空いてしまうのです。
中には30分くらいで次のおっぱいを欲しがる場合も。こんなにおっぱいを飲ませて大丈夫なのか、不安になるかと思いますが、母乳なら消化が良いため何度飲ませても大丈夫です。ママは大変ですが、赤ちゃんが欲しがるだけ与えましょう。
粉ミルクを与えた時の授乳間隔に注意
粉ミルクを頻繁に与えると胃に負担がかかるため、次の授乳までは2~3時間空けるようにしましょう。粉ミルクの原料である牛乳は、元々牛の赤ちゃんに合わせた成分となっています。人間の赤ちゃんが飲めるように加工されてはいますが、母乳に比べると消化に時間がかかります。混合育児で育てている人は、粉ミルクを飲ませた後の授乳間隔に気を付けてください。
生後2ヶ月の授乳間隔と回数
生後2か月になると、2~3時間おきに1日8~10回くらいの授乳回数が目安です。新生児期に比べると、夜間まとめて寝てくれるようになるので、夜のお世話が少しだけ楽になります。とはいえ、まだ一度に飲める母乳の量が少ないので、日中は頻回授乳となることが多いです。
生後3ヶ月の授乳間隔と回数
生後3ヵ月になると、授乳間隔が3~4時間おきとだいぶ延び、1日トータルで6~8回くらいとなります。この頃になると赤ちゃんもママも授乳に慣れてきて、親子の授乳リズムができてきます。
赤ちゃんの成長により、一回の授乳でしっかり飲むことができるようになるので、ママもたくさん母乳を飲んでいることを実感できるでしょう。
また、夜間の睡眠が長くなるので、夜の授乳回数が減ってきます。寝る前におっぱいを飲んだ後、6,7時間眠る赤ちゃんも増えてくるので、ママもやっと眠れるようになる時期です。
頻回授乳が必要な理由
授乳回数が多い時期は、夜中に何度も起こされるので熟睡できず、「おっぱいの回数が多くて辛すぎる」と思うこともあるでしょう。ただ、この時期に何度も授乳を行うのには、ちゃんとした意味があるのです。ここでは、頻回授乳が必要な理由について2つご紹介します。
小さな赤ちゃんはこまめな授乳が必要
赤ちゃんが小さなうちは、こまめな授乳が必要です。生後3ヵ月頃の赤ちゃんは、生まれた時に比べると、体重が2倍まで増えます。身体が急激に成長する時期に栄養が必要なのですが、胃袋が小さく、一度にたくさん母乳を消化することができません。そのため、頻繁におっぱいを飲む必要があるのです。
ママの母乳の出がよくなる
頻回授乳は、ママの母乳の出を良くするためにも必要です。出産後にプロラクチン(乳汁分泌ホルモン)の分泌量が増えるため、母乳が作られるようになります。
さらに、赤ちゃんに乳首を吸われることで、「幸せホルモン」で知られるオキシトシンが分泌され、赤ちゃんが飲みやすいよう母乳を乳腺から乳管に運ぶようになります。このような理由から、頻回授乳することでおっぱいが出やすくなるのです。
また、オキシトシンには子宮を収縮させる働きがあります。頻回授乳には産後の子宮復古を促し、産後の肥立ちを良くする役割もあるのです。一日に何度も授乳するのは大変ですが、女性の身体を回復させるためにも、必要なことなのですね。
赤ちゃんが泣くのは母乳が足りないから?
赤ちゃんが泣いていると、「おっぱいが足りないのでは?」と思いますよね。しかし、おっぱいをちゃんと吸ったのに、泣き止まないことがあります。泣いている原因が空腹ではないのに、おっぱいを吸うのはなぜなのでしょうか。
生後3ヶ月くらいまでの赤ちゃんには、口の中に入ってくるものに吸いつく吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)や、口の周りに触れたものに口を持って行くルーティング反射があります。そのため、赤ちゃんは満腹や空腹に関わらず、おっぱいを与えられれば飲んでしまうのです。
もし、授乳してもすぐ泣くようなら、空腹以外の原因が考えられます。泣くからと言ってすぐにおっぱいをあげるのではなく、次のことをチェックしてみてくださいね。
赤ちゃんが泣く主な原因
- 飲みすぎでお腹がいっぱい
- おしめが汚れて気持ちが悪い
- 暑い・寒い
- 抱っこしてほしい
また、母乳が足りないのか足りているか不安な場合は、体重が順調に増加しているかをチェックしましょう。もし体重が増えていなければ、何らかの原因で成長が妨げられている可能性があります。体重の変化を記録し、かかりつけ医に相談することをお勧めします。
赤ちゃんの体重を測るには?
赤ちゃんの体重を手軽に測るには、ママが赤ちゃんを抱っこして測った体重から、ママの体重を引くと分かります。もっと詳しく知りたい場合は、赤ちゃんを寝かせて測るベビースケールを使うと良いでしょう。ベビースケールは病院や保健センターに置いてありますし、レンタルショップから個人で借りることができます。また、ショッピングセンターの授乳スペースに設置されていることも増えてきたので、お出かけついでに測るママも多いですよ。
頻回授乳のつらさを乗り切るには
生まれて間もない時期は、頻回授乳が大事とはいえ、産後の身体にはきついものがありますよね。頻回授乳の辛さを乗り切るには、どのような工夫をしたらよいのでしょうか。
家事ができない時はあきらめる
頻回授乳で疲れていたり、赤ちゃんが泣いて家事ができない時は、思い切ってあきらめましょう。赤ちゃんが生まれる前のように家事ができず、イライラすることがあるかもしれません。
頻回授乳が続くのは生後3ヵ月までなので、今は赤ちゃんを育てるのが仕事と割り切ることが大事です。旦那さんにも大変な時期であることを理解してもらい、赤ちゃんが寝ている時はママもしっかり休憩しましょう。
家族に協力してもらう
頻回授乳で体力が持たない時は、家族に授乳をお願いして休むのも手です。フリーザーパックで母乳を冷凍しておけば、ママ以外でも授乳をすることができます。パパが休日の時や、休日前の夜にお願いしてみるといいですね。パパと赤ちゃんの距離も縮まります。
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外出先では授乳方法を工夫しましょう
赤ちゃんと外出する時は、授乳場所の確保や便利グッズの用意など、授乳方法を工夫するようにしましょう。赤ちゃんの成長により、一緒にお出かけする機会が増えますよね。外でおっぱいと泣かれた時のために、授乳方法を考えておくと安心です。
「お出かけ前にしっかり授乳しておく」「外出先に授乳スペースがあるか調べておく」「いざというときのために授乳ケープを用意しておく」など、あらかじめ準備しておくと良いですね。
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