産後の美容院はいつからOK?ママが注意すべきこと
赤ちゃんのお世話が始まると毎日が慌しく、産後は美容院に行く機会/時間がなかなかありませんよね。
それでも思い立って何とか赤ちゃんの預け先を確保して美容室に行ってみた結果、「思わぬトラブルが起きた…」というママも少なくないようです。
薬剤による母乳への影響などが気になるパーマやヘアカラーはもちろん、ママの身体の状態によってはカットだけしに行くという際にも注意が必要かもしれません。
ここでは、産後すぐに美容院へ行くことで考えられるリスクや、産後に美容院に行く時期の目安/タイミングについて解説していきます。
産後に美容院へ行く目安は?
女性ホルモンの急激な変化から産後に抜け毛のトラブルを経験するママは多いものです。
妊娠前との体質や髪質の変化に加えて、赤ちゃんを預かってもらえる環境が整っているか、母乳育児なのかどうかということも個人差が大きいことから、明確に産後何ヶ月からなら美容院がOKという基準は明確ではありません。
産後の美容院の目安の例は?
・悪露や会陰切開の傷が落ち着いて、長時間座っていても問題ない
・赤ちゃんの授乳間隔が3時間以上開いている
・産後1ヶ月検診が済み、ママの体調が安定している
・担当の産科医から産後の美容室の許可が下りている
産後1ヶ月を過ぎても、慣れない育児のストレスからママの体調が優れず、すぐにはホルモンバランスが整わないことで体質や髪質が変化したままの状態が続くこともあります。
基本的にママと赤ちゃんが心身ともに元気で、安心して赤ちゃんを預けられることが前提と考えるとよいでしょう。
産後の美容院はいつから?先輩ママの体験談
先輩ママたちは実際にいつ頃から美容室に行き始めたのでしょうか。産後の美容院デビューについて、5人のママから体験談を聞いてみました。
Aカラーは産後半年を過ぎてから
妊娠中から敏感肌になって、カラーを入れると頭皮のかゆみがひどく、染色できなくなりました。
ずっとプリンになったままだったので産後はすぐにでも染めに行きたかったのですが、産後2ヶ月くらいで美容院に行ったら、「薬剤でかぶれる可能性がある」と言われてカラーは見送ってカットだけ済ませました。
子供を預けるタイミングもあって、結局カラーが入れられたのは産後半年を過ぎていたと思います。その頃には敏感肌も落ち着いて、かぶれたりかゆくなったりすることもありませんでした。
1年以上染めていなかったので、髪のダメージを考えてあまり明るくできなかったのが残念だったかな。
今、二人目妊娠中でまたカラーがお預けなのがつらいです。
A娘が生後7ヶ月頃
妊娠前は3ヶ月に一回のペースで美容院に通っていました。
でも産後は本当に娘と離れることができなくて…完母だったのもありますが、両実家が飛行機を使って行く距離だったので頼ることができず、旦那も「一人で子供を見ているのは無理!」と言うので預けられず…。
娘が7ヶ月くらいになって離乳食が進むようになったら、旦那でも少し塩せんべいとかのおやつでごまかして機嫌がとれるようになったので、美容院に行く許可が降りました。
それが産後初めて娘と離れて自分だけの外出で、がっつりカットとカラー、パーマにトリートメントと4時間くらい美容院に居座りました。笑
旦那も「生後7ヶ月で4時間も子供を見るなんて俺はイクメンだ」と自信がついたらしく、それからは3ヶ月ペースで美容院に通うことができるようになりました♪
Aカットだけなら産後すぐ、カラー込みなら3ヶ月頃
妊娠前から妊娠中とずっと髪を伸ばしていたのですが、息子が生まれてから授乳の時に髪が邪魔で仕方がなかったので、病院を退院してから2週間くらいでカットだけしに行きました。
…が、私が通っていた産婦人科は会陰切開をしない方針で、出産時に結構裂けてしまい縫った後の治りが悪く、シャンプーブローとカットで1時間くらいだったのに結構座っているのがつらかったです。
骨盤が安定していないのもあったのかもしれません。
息子が3ヶ月頃、授乳の間隔が3~4時間は開いていたので、これならカットも行けるかもと実家にお願いしてヘアサロンに行きました。
お昼寝時間とかぶるように授乳を済ませて、美容院までの移動時間も含めて3時間半くらいで帰ってくることができたので、あまり息子もぐずることがなかったようです。
また美容院に行きたいと思っているのですが、最近息子の人見知りが始まったので実家に預けにくくて困っています。人見知りしないうちに行っておくべきかもしれません。
A抜け毛がひどくて産後10ヶ月くらいまで行けなかった
私は産後の抜け毛がとにかくひどく、朝起きた時とかシャンプーした後の抜け毛はホラーか!?っていうくらいでした。
髪の毛にボリュームもコシもないし、一時期かなり悩んで、外出する時もいつも帽子をかぶっていました。
美容院にも行きたかったのですが、頭を見せるのが恥ずかしくてためらっていました。
産後10ヶ月を過ぎたらだいぶ抜け毛も落ち着いたので美容院に行くことができました。
美容師さんに「抜け毛がひどくて、なかなか来られなかった」と恥ずかしながら打ち明けてみたら、「結構産後に抜け毛になる方は多いみたいですよー」とのお返事で、安心しました。もっと早くに行けばよかったです。
A託児付の美容院に産後1ヶ月から通っています。
1ヵ月検診の時に産婦人科の先生に聞いたら、産後にカラーやパーマをすると頭皮にダメージを受けやすいとか、母乳に成分が移行することがあると言われたので、オーガニックの染料を使っていて頭皮にも優しいと評判の美容院を探して、産後1ヶ月の頃に行きました。
そこの美容院は託児所つきだったので、赤ちゃんがいても安心でした。
でもあんまり一回で時間をかけないように、一週間毎に予約してカットとパーマ、カラーだけと分けて行ったりしました。
産後の美容院で考えられるリスク
産後ママの身体はまだ万全ではないため、美容室に行くことで様々なリスクが考えられます。対策法とともに産後の美容室で考えられる問題点をチェックしておきましょう。
1長時間の施術による身体への負担が大きい
美容院でカラーリングやパーマをかけてもらうと、それだけでも2時間程度はかかります。施術を受けている間、基本的には座った体勢でじっとしていなければなりません。
産後すぐは悪露があったり、会陰切開の傷が痛んだりして座っているのがつらかったり、骨盤がまだ戻っていないので、長時間、美容室で同じ体勢でいると肩こりや腰痛が悪化してしまう可能性もあります。
また、頻回授乳の時期には授乳の時間が長く開くことで胸が張って苦しくなったり、乳腺がつまって乳腺炎になってしまったりするケースも考えられます。
ママの体の負担を減らすためには、カラーやパーマは産後の体が回復して、授乳の時間が3~4時間は開くようになってからにした方がよいでしょう。
「今週はカットだけで来週カラーを入れる」など、メニューを何回かに分けて行うと一日の負担量が少なくなるのでおすすめです。
2薬剤が母乳に移行する可能性がある
カラーリングの薬剤は肌から吸収され、血液中に成分が出る可能性があると言われており、薬剤も身体に影響が出にくいものに変わってきてはいるものの、100%影響が出ないとは言い切れません。
母乳はママの血液から出来ていますから、母乳育児をしている場合は赤ちゃんに影響が出ないように注意が必要です。
母乳への影響が心配な場合は、事前に美容師に使われている薬剤の安全性を確認し、なるべくヘナなどの天然成分を原料とするカラーリングを使っているサロンを選ぶようにしましょう。
また、薬剤が頭皮につかないようにしてもらうのも効果的です。
3薬剤により頭皮がかぶれることがある
妊娠中に体質が変わったというママは多いのですが、産後もすぐに妊娠前の体質に戻るわけではなく、さらに授乳によりホルモンバランスが乱れることもあります。
産後ママの身体はとってもデリケートなので、皮膚もカラーリングやパーマに使う薬剤の影響を受けやすくなっている可能性があります。
そのため、それまで何度もカラーリングやパーマをかけたことがある方でも、産後は頭皮がかぶれてかゆくなったり、刺激が強く痛みを感じたり、抜け毛がひどくなることも考えられます。
対策として、事前に美容師に相談して頭皮に直接薬剤がつかないようにしてもらったり、頭皮に優しい薬剤を使っている美容院を選んだりといった工夫をしましょう。
4パーマやカラーがかかりにくい場合がある
産後はパーマやカラーがかかりにくかったり、かかってもとれやすかったりすることが少なくないようです。
赤ちゃんの預け先をやっとの思いで確保して、長時間の施術を我慢した結果が納得のいかないものだったら…がっかりですよね。
これは、産後は女性ホルモンのバランスの乱れにより、髪質が細くなったり、髪の水分量が少なかったり、抜け毛が多くなっていることなどが原因と考えられています。
もちろん、カットだけなら、ママの体調が良く赤ちゃんが預けられれば問題ありません。
こればかりは施術を受けないと分からない部分もありますが、パーマやカラーは産後のホルモンバランスや体調が安定するまで控えておくのが無難かもしれません。
ちなみに…
市販のカラー剤は、美容院で使われている薬剤よりも刺激が強めになっており、授乳中の使用は避けるよう注意書きがあるものもあります。
産後の美容院が心配な方は担当医に相談を
産後はお腹の中に赤ちゃんはいないとはいっても、授乳中ならばママの体に吸収されるものが赤ちゃんに影響を及ぼす可能性もありますし、ママの身体もいきなり妊娠前の状態に戻るわけではありません。
赤ちゃんへの影響やママの体調が心配な場合は、無理をせずかかりつけの医師に相談し、産後しばらくは妊娠中と同じようにデリケートな時期であることを忘れずに、身体に優しく安心できるものを使用するようにしましょう。