【性格の不一致】離婚できるorできない!?別れる準備と復縁
結婚したカップルの3組に1組が離婚すると言われている現代、性格の不一致は離婚理由のトップとなっています。幅広い解釈ができるため、離婚の動機としてあげられることが多いのでしょう。
ところが、「もうムリ!あの人とは性格が合わないからやっていけない…」とあなたが離婚を決意しても、実は場合によって性格の不一致で離婚できないケースもあるのです。離婚の二文字が頭によぎっているあなた、そのとても曖昧な「性格の不一致」について改めて確認してみましょう。
そもそも「性格の不一致」とは何?
性格の不一致とは、言葉通り夫婦の性格が合わないことを指しています。夫婦間の価値観の違いと言い換えることもできるでしょう。
夫婦にしか分からない深刻な価値観の違い
性格の不一致が原因で離婚する夫婦は、周りから見ると一見仲が良さそうに見えていたということもあります。DVやモラハラ、浮気などはっきりとした問題がないためです。しかし、夫婦にしか分からない心のすれ違いが、やがて修復できない大きな問題となり離婚に至るケースが多いようです。
「性格の不一致」という言葉は非常に曖昧で、明確な定義はありません。食の好み、生活スタイル、性生活、など日常生活を送る中で、夫婦にとって結婚生活を続けられないと思うほどの深刻なすれ違いを起こすのが、性格の不一致や価値観の違いなのです。
きっかけは些細なことが多い
きっかけはとても些細なことが多いようです。「靴下がいつも脱ぎっぱなし」「エアコンの設定温度」「生活費の遣い方」「子育てへの参加」など、どこの家庭でも一度はもめたことがあるのではないでしょうか。1つ1つのことは簡単なことでも、全てをお互いが納得できる形におさめることは大変です。
どんなに話し合いをしても相手に改善する兆しが見られず、どちらかだけが我慢していては不満もたまります。結婚生活は離婚しない限り一生を添い遂げるものです。長い期間をかけて積もり積もった相手への不満や不信感が、やがて愛情や信頼への埋められない程の大きな溝をつくってしまうのです。
生活環境の変化が原因ですれ違う
子供が生まれた、転勤が決まったなど夫婦間に大きな生活環境の変化があった時に、性格の不一致が浮き彫りになることもあります。特に女性は子供が生まれると心身ともに母親となり、大きな価値観の変化が起きることも珍しくありません。
恋人のときは愛しいと思えた相手の癖も、自分の価値観が変わって嫌悪感を持つということもあります。また、男性も子供が生まれるまでは自分を一番にしてくれていた妻が、子供が生まれたことで自分を見てくれなくなったと不満を抱き、その不満を態度に表すこともあるようです。
すると女性は父親になれない夫に対して、器の小ささを感じて幻滅してしまい、ドンドン溝が深まっていく…ということもあるようです。
性格の不一致での離婚は可能?
協議離婚(話し合って離婚すること)・調停離婚(調停を立てて離婚すること)の場合は性格の不一致を理由に離婚することができます。しかし、協議でも調停でも離婚が決まらず裁判することになると、性格の不一致を理由とした離婚は認められなくなります。
法律上では性格の不一致を理由とした離婚が認められていないからです。もしも性格の不一致で離婚したい場合には、裁判官に根拠を示す必要があります。離婚を考えているあなた、夫が離婚に合意しなさそうな場合は、早めに証拠集めを行うことも大切です。
性格の不一致を証明する例
- 別居期間(別居期間が長いほど、婚姻関係の継続が困難と判断される)
- 喧嘩の内容を記録した日記やボイスレコーダー
- 夫からの手紙やメールなど
離婚後のお金について
離婚後のお金のことでもめる夫婦も少なくありません。離婚してしまってからでは話し合いがスムーズにすすまないことも多いため、後悔しないように注意が必要です。離婚のケースによって支払いの有無や内容が変わってくるため、一例を紹介します。
慰謝料
慰謝料とは精神的な苦痛を与えたものに対する損害賠償です。そのため、ただの性格の不一致による離婚の場合は、どちらにも責任があるとみなされ慰謝料が発生しない場合があります。
養育費
養育費は離婚の原因に関係なく子供を養育しない方の親が、子供が社会人として自立するまで支払うことになっています。ただし、相手が途中で一方的に支払いをやめるケースも少なくありません。また、子供を養育する側が再婚することになった時には養育費が減額されることもあります。
性格の不一致で離婚したい夫婦がやり直せる4つの秘訣
子供や離婚手続きの煩わしさなどもあり、離婚って結婚の何倍もエネルギーを消耗します。その時は真剣に悩み別れるという決断を下しても、後で後悔して復縁するカップルも珍しくありません。
そこで、「相手と合わないな」と意識した時に、夫婦で話し合い日常の意識を変えることで、もう一度夫婦の絆を取り戻す努力をしてみませんか?
1–自分と相手をいたわる
自分自身の体や心が疲れている時は、いつも以上に相手の些細な言動が気になるものです。なんとなく相手にイライラすることが続いたら、家事など一旦お休みして仕事量を減らし、自分をリフレッシュさせる時間を作りましょう。
また、相手が些細なことに口を出しイラつくことを言ってきたら、ムカッとする前に「相手も疲れているのかも」と、自分の中で考え方を変換してみましょう。「ねえ、ちょっと疲れてるんじゃない?たまには、あなたの好きな美味しい物を食べにいかない?」などと、あなたが思いやりの気持ちを言葉にすれば、相手も素直に「実は今日…」と、会話ができることも多いですよ。
2–直してほしいところは具体的に
相手に直してほしいところがある場合は、あなたが具体的にどうして欲しいかを話すようにしましょう。男性はとくに「察する」ことが苦手だと言われています。「靴下脱ぎっぱなしはやめて」と言うよりも、「靴下を脱いだら脱衣所のかごの中に入れてね」と言った方が相手に伝わりやすいでしょう。
3–譲れない所をお互いに確認する
お互いの価値観を全て合わせることは難しいです。全てを相手に合わせるばかりでは不満が溜まって、いつか爆発してしまうかもしれません。「これだけは譲れない」と思う所をお互いに確認し、そうでないところは相手に歩み寄るようにすると、少しずつお互いに納得できる形に落ち着いてきますよ。
4–将来設計を話し合っておく
将来設計は具体的に話し合っておきましょう。両親との同居や親戚付き合い、持ち家か賃貸か、子供はいつまでに何人欲しいのか、など結婚してから改めて向き合わなければならない問題はたくさんあります。これらの問題は、お互いの考えが違うと後々大喧嘩になる可能性が高いです。面倒な問題を後送りにせず、具体的に話し合っておきましょう。
また、こういった話をとても嫌がる傾向がある男性も多いようです。相手が話しを聞けるタイミング(TVを見ているなど、何かに夢中になっていない時や、休日一緒に出掛けてお茶をするときなど)を見計らい、決して相手を責める口調ではなく、真剣にあなたが悩んでいるということを伝えてみましょう。