アクティブ・ラーニングとはに関する記事

アクティブ・ラーニングとは?小学校の授業はどう変わる?親ができる家庭でのサポート

アクティブ・ラーニングとは?小学校の授業はどう変わる?親ができる家庭でのサポート

2020年度からスタートした新学習指導要領により、英語の教科化やプログラミング教育の導入など、小学校の現場は大きく変化しています。単にグループワークをするだけでなく、子供たちが自ら課題を見つけ、解決する力を育むための具体的な授業風景を交えて紹介します。

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アクティブ・ラーニングとは?小学校の授業はどう変わる?親の関わり方

子供が小学校に入学すると定期的に授業参観がありますが、学校に出かけて子供の様子を見てみると、先生の話を静かにノートに書き写すばかりの姿が多く、「これからの時代、もっと自分の意見を言えるようにならなくて大丈夫かな?」と不安に思うことはありませんか?

こうした社会的な懸念を背景に、学校での子供の学習方法は今、歴史的な大転換を迎えています。
今回は、アクティブ・ラーニング(主体的・対話的で深い学び)とは一体何か、文部科学省の定義や目的、学校の先生の教え方の変化、小学校での新学習指導要領による変更点、そして家庭で親がどうサポートすべきかについて、具体例を交えて詳しく解説します。

アクティブ・ラーニング(主体的・対話的で深い学び)とは何か

グループ学習をしている小学生達

これまでの日本の子供達は、ペーパーテストの点数は高い一方で、「正解のない問題に対して自分の意見を述べる」「他者と協力して新しいアイデアを生み出す」といった国際社会で求められる競争力が弱いと指摘されてきました。この弱点を克服し、予測困難な未来の社会を生き抜く人材を育てるために導入が進められているのが「アクティブ・ラーニング」です。

現在、文部科学省の学習指導要領では、アクティブ・ラーニングという言葉ではなく「主体的・対話的で深い学び」という言葉で明記され、全国の小・中学校ですでに実践されています。

文部科学省による定義と分かりやすい解釈

文部科学省が目指す「主体的・対話的で深い学び」

教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称。学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。

引用元:文部科学省

少し言葉が難しいですが、かみ砕いて言うと「先生から教えられた正解を丸暗記するのではなく、子供たちが自分たちで『なぜ?』と問いを立て、友達と話し合いながら自分なりの答えを導き出す学習方法」のことです。

黒板と教科書

従来の「先生が黒板に書き、生徒が写す」一方通行の授業から、以下のような多様な学習方法が取り入れられています。

  • 発見学習・問題解決学習:自分たちで地域の課題(ゴミ問題など)を見つけ、解決策を考える
  • グループ・ディスカッション:「この物語の主人公はなぜこの行動をとったのか?」を班で討論する
  • 体験学習・調査学習:実際に街へ出てインタビューをし、タブレットで情報をまとめる

アクティブ・ラーニングは何が目的の学習法?

発表をしている小学生

アクティブ・ラーニングは、単に「話し合いをして楽しかったね」で終わるものではありません。以下のような具体的な実力を養うことを最大の目的としています。

  • 自分で問題の核心を見抜く思考力
  • 異なる意見を持つ相手の意図を正確に聞き取る理解力
  • 自分の考えを論理立てて相手に伝える表現力
  • 膨大な情報の中から、正しい情報を選び取る判断力(情報リテラシー)

小学校の全教科で実施中!新学習指導要領による授業の変化

学習指導要領の改訂のイラスト

2020年度から小学校で全面実施されている新学習指導要領では、すべての教科で「主体的・対話的で深い学び」の視点が取り入れられています。学校現場の具体的な変化を見てみましょう。

算数や国語でも「話し合い」が当たり前に

例えば算数の授業では、計算の答えを出すだけでなく、「どうやってその答えを導き出したのか、もっと簡単な方法はないか?」をグループで話し合います。解法が一つではないことを知るプロセスで、深い理解が促されます。

小3から外国語活動、小5から英語の「教科化」

英語の授業

小3・小4では週1回の「外国語活動」で聞く・話すを中心に英語に親しみ、小5・小6では週2回の正式な「教科」として成績の評価対象になります。単語の暗記ではなく、英語を使って自分の好きなものをプレゼンするなど、コミュニケーションツールとしての英語を学びます。

プログラミング教育の必修化

論理的思考力(プログラミング的思考)を養うため、算数や理科、総合的な学習の時間の中でプログラミング教育が行われています。パソコンでキャラクターを動かす手順を考える過程で、「目的を達成するためにどのような順序で指示を出せば良いか」を試行錯誤します。

アクティブ・ラーニングへの誤った認識と課題

グループ学習をしている子供達

教育現場が変化する中で、注意すべき誤解もあります。それは「グループ活動や話し合いをさせれば、それがアクティブ・ラーニングだ」という表面的な思い込みです。

基礎的な知識(漢字の読み書きや計算のやり方)が身についていない状態で話し合いをさせても、意見が出ずに単なるおしゃべりの時間になってしまいます。「基礎知識をしっかり教え込む時間」と「それを使って議論し、深く考える時間」のメリハリをつけることが、学校現場の大きな課題となっています。

よくあるお悩み・つまずきポイント 家庭での具体的な対処法と声かけのコツ
「子供が自分の意見を言えず、周りに流されがち」 日常会話で「あなたはどう思う?」「どうしてそう思ったの?」と問いかける機会を増やし、正解・不正解でジャッジせず意見を肯定してあげましょう。
「話し合いばかりで、基礎学力が落ちないか心配」 学校の宿題やドリルなど、家庭での反復学習で基礎知識(漢字や計算)の定着をサポートすることが、より深い話し合いに参加するための土台になります。
「成績表(通知表)の評価基準がよくわからない」 テストの点数だけでなく、授業中の発言の工夫や、ノートのまとめ方など「学びに向かう力」が評価されます。結果だけでなく、頑張ったプロセスを褒めてあげてください。

アクティブ・ラーニング導入で親が意識すべき家庭での関わり方

家庭学習をしている女の子

アクティブ・ラーニングを成功させるには、学校に任せきりにするのではなく、家庭での大人の接し方も「指示・命令型」から「子供の自主性を引き出すサポート型」へ変えていく必要があります。

例えば、子供が宿題の答えを聞いてきた時に「答えは〇〇だよ」とすぐに教えるのは従来の受動的な教育です。「教科書のどこにヒントがあるかな?」「前はどうやって解いたっけ?」と、自分で答えを見つけ出すための道筋を一緒に考えてあげる(足場かけをする)のが、アクティブ・ラーニング時代の子育ての基本です。

また、ペーパーテスト一発勝負ではなく、発表の内容や学習態度を総合的に見る「パフォーマンス評価」が重視されるようになっています。100点満点のテストの点数だけに一喜一憂するのではなく、「今日の発表、みんなに聞こえる大きな声で言えたね」「自分とは違うお友達の意見も、しっかり聞けていて立派だったよ」と、子供の学ぶ姿勢そのものを家庭で評価し、励ましてあげましょう。

この記事を書いたライター
羽根田るみこ

羽根田るみこ

第一子から15年間保育園に通い続け、まだまだ記録更新中です!