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アグネス・チャンの子育てと教育法:3人の息子をスタンフォードへ導いた家庭教育のヒント

アグネス・チャンの子育てと教育法:3人の息子をスタンフォードへ導いた家庭教育のヒント

アグネス・チャンさんの子育ては、点数よりも人間性を大切にする家庭教育。じっくり向き合う対話や得意を伸ばす関わり方など、一般家庭でも実践できる考え方をわかりやすく解説します。

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アグネス・チャンの子育てとは?3人の息子をスタンフォードへ導いた教育ママ

歌手・タレントとして知られるアグネス・チャンさんは、実は教育学博士でもあり、3人の息子全員をアメリカの名門スタンフォード大学へ送り出した子育てでも注目を集めています。

教育熱心な親としては、3男1女を国内最難関とされる東京大学理科三類に合格させた佐藤ママ(佐藤亮子さん)もよく知られています。受験を勝ち抜くための徹底したサポートが話題になりました。

一方でアグネス・チャンさんは、点数だけを追うのではなく、子供の人間性や心の育ちを重視した家庭教育で知られます。世界でも屈指の名門とされるスタンフォード大学に息子3人が進んだことから、グローバルな教育に関心を持つ親たちの視線を集めているのです。

アグネス・チャンってどんな人?教育学博士としての横顔

アグネス・チャンさんと聞くと、多くの人が「歌手」「タレント」を思い浮かべるでしょう。しかし、大学で教壇に立ったり、エッセイを書いたり、ユニセフ(日本ユニセフ協会)の大使を務めたりと、芸能以外の場でも幅広く活躍しています。学習教材「天神」のCMで見かけた人もいるかもしれません。

「どうしてそんなに幅広い活動を?」と不思議に思うかもしれませんが、その理由は経歴を見れば納得できます。アグネス・チャンさんは教育学博士であり、子供の教育を専門的に学んだ人だからです。

アグネス・チャンの主な経歴

  • 1955年 香港に生まれる
  • 1972年 「ひなげしの花」で日本の歌手デビュー
  • 上智大学国際学部を経て、カナダのトロント大学(社会児童心理学)へ
  • 1978年 トロント大学を卒業
  • 1985年 結婚
  • 1986年 長男を出産
  • 1989年 米国スタンフォード大学教育学部の博士課程に留学(留学中に次男を出産)
  • 1994年 教育学博士号(Ph.D.)を取得
  • 1996年 三男を出産
  • 1998年 日本ユニセフ協会大使に就任

歌手として走り続けながら、子育てと学業を両立させて博士号まで取得した歩みは、まさに「学び続ける母親」の姿。彼女が教育について語る言葉に説得力があるのも当然と言えるでしょう。

アグネス・チャンはワーママの先駆者!批判に負けずに子育てをした

お子さんと一緒に出かけるワーママ

アグネス・チャンさんの子育てで印象的なのは、子供の力を伸ばしつつ、自分自身の学びやキャリアもあきらめなかったところです。

長男を出産したのは1986年。「幼いうちはできるだけ子供のそばにいたい」という考えから、生後まもない赤ちゃんを職場に連れて働き始めました。

当時は共働き世帯が今ほど多くなく、赤ちゃん連れで仕事をすることに厳しい目が向けられた時代でした。子連れ出勤の是非をめぐって世間の意見が二分し、これは後に「アグネス論争」と呼ばれ、大きな話題になります。

それでもアグネス・チャンさんは批判に流されず、自分の信じる道を進みました。30代半ばで、幼い長男を連れ、次男の出産を控えた状態でスタンフォード大学院へ留学。教育学を学び、博士号を取得したのです。

アグネス・チャンの子育てで見習いたい姿勢

子育てや生き方の価値観は人それぞれです。もちろん、まわりに迷惑をかける行いは改めるべきですが、人目ばかりを気にして自分の生き方を見失ってしまうと、親も子も窮屈になりがち。「わが家はわが家」と芯を持つ強さは、子育てをする親として参考にしたいところです。

アグネス・チャンの叱り方:長くても子供を傷つけず安心感を与える

子育てのなかでも、多くの親が悩むのが「叱り方」。特に子供が小さいうちは、叱ったあとに親のほうが落ち込んでしまうこともあります。アグネス・チャンさんの叱り方は、叱られる子も叱る親も、後味悪く終わらないのが特徴です。

納得できるまで根気よく向き合う:長男には最長8時間かけたことも

母親と向き合って話す男の子

叱り方の基本として「短く・具体的に・その場で」がよく知られていますが、アグネス・チャンさんの場合は「ダメよ」で終わらせず、子供自身が「何がいけなかったのか」を納得することを大切にしました。そのため、話し合いが長くなることもあったそうです。

長男のときには最長8時間向き合ったこともあるのだとか。ひとつひとつの出来事に時間をかけて丁寧に伝え、次男は最長6時間、三男は最長4時間と、経験を重ねるほど要領よく伝えられるようになったといいます。

ここで大切なのは「時間の長さ」そのものではなく、怒鳴らず、責めず、子供が腹落ちするまで対話をやめないという姿勢でしょう。8時間の話し合いに子供が付き合い、その後も良い親子関係が続いたことからは、穏やかで愛情深い人柄がうかがえます。

家庭で取り入れるヒント

もちろん、毎回何時間もかけるのは現実的ではありません。忙しい日常では、「どうしてダメなのか」を一言添えるだけでも十分です。たとえば「走らないで」ではなく「ここで走るとぶつかって危ないから歩こうね」と理由をセットにするだけで、子供の納得感は変わってきます。時間があるときにじっくり、余裕がないときは短く、と使い分けるとよいでしょう。

手はあげず、きつい言葉も使わない:愛情を言葉で伝える叱り方

話し合う親子

アグネス・チャンさんは勉強よりも人間性を重んじる子育てをしていたため、子供のうそも見過ごしませんでした。返却されたテストを隠して「まだ返ってきていない」とうそをついた子供に対しても、頭ごなしに叱るのではなく、まず「どうして隠したの?」と理由をたずねたそうです。

子供が「点数を見てママが悲しむと思ったから」と答えると、その気持ちを受け止め「何点でもママはあなたを愛しているよ」と繰り返し伝えたといいます。そのうえで、なぜうそがいけないのかを納得できるまで話しました。

うそは確かに良くないことですが、子供には子供なりの理由があります。だからこそ「うそをつく必要はないんだ」と子供が思えるように、愛情を言葉にして伝えたのです。手をあげたり、「なんでうそをつくの!」と怒鳴ったり、点数を持ち出して人格を否定したりする必要はない、という考え方です。

問題行動の裏にある子供の心理を考えて対応する

小さな子供は、親にかまってほしくてわざと困らせる行動をとることがあります。そこで強く叱ってしまうと、子供にとっては「かまってもらえた」というごほうびになり、同じ行動を繰り返す原因になりかねません。

そこでアグネス・チャンさんは、困った行動にはあえて大きく反応せず、良い行いをしたときにこそしっかり目を向けて思い切りほめました。つまり、ほめることで子供の良い行動を伸ばす関わり方です。

たとえば部屋を散らかしているときは深追いせず、自分で片づけたときには抱きしめて大いにほめる。こうした積み重ねで、子供は「どうすれば親が喜んでくれるか」「自分にとって気持ちのよい行動は何か」を自然と学んでいきます。

アグネス・チャンの才能の伸ばし方:一般家庭でも取り入れられる6つの考え方

アグネス・チャンさんの子育てには、「学歴や肩書にとらわれず、心豊かな子に育ってほしい」という思いが込められています。特別なお金をかけなくても、多くの家庭で取り入れられる考え方ばかりです。

「高い学費は出せない」という人も、「勉強さえできればいいという考え方には賛成できない」という人も、思いやりの心や夢を描く力、その子らしい才能を育てるヒントとして参考にしてみてください。ここでは大きく6つに整理して紹介します。

大切にしたこと具体的な関わり方
心身の土台づくり食事・睡眠・運動を学業より優先する
得意を伸ばす苦手より得意分野に目を向けて自信を育てる
人との関わりを尊重恋愛も含めた人付き合いを人間性を育てる経験と捉える
じっくり考える時間本や体験を通して考える力・想像する力を養う
多様な体験習い事は無理強いせず、合わなければ切り替える
自分で選ぶ訓練選択を任せ、失敗も見守って軌道修正させる

大切なのは「1に食事、2に睡眠、3に運動、4番目が学業」

ご飯を食べる女の子

アグネス・チャンさん夫妻は、子供の心身を第一に考える子育てを心がけてきました。「受験のために体調管理を」と勉強を最優先する学校ではなく、「受験勉強はさせないでください」という方針のインターナショナルスクールを選んだというエピソードもあります。

心と体を大切に育てた結果、子供たちが自分の意思で選んだ進学先がスタンフォード大学だった、という順番だったのです。

彼女が学業より先に置いた「食事・睡眠・運動」の3つは、大人にとっても健やかに過ごすための土台です。難しく考えず、決まった時間に食卓を囲む、早寝早起きのリズムをつくる、外遊びの時間を確保する、といった当たり前のことを丁寧に積み重ねることが、集中力や意欲の土台になります。

苦手より得意に着目して伸ばす

本を読む子供

あなたは、子供の得意なことと苦手なことのどちらが気になりますか。日本の学校教育では「まんべんなくできること」が求められがちなため、つい苦手なほうに目が向いてしまう人が多いかもしれません。

たとえば算数が100点、国語が50点だったとき、口では算数をほめても、心のなかでは「国語をどうにかしなきゃ」と気になってしまう、という具合です。

けれどアグネス・チャンさんは、得意分野に注目して伸ばすことに力を注ぎました。得意なことで手応えを感じると子供は自信を持ちやすく、その自信が土台になって、結果的に苦手なことにも前向きに取り組めるようになる、という考え方です。まずは「できたね」と認められる場面を増やしてあげることが、子供のやる気を育てます。

人との関わりや恋愛も、人間性を育てる経験として尊重する

受験まで恋愛を控えさせる家庭もありますが、アグネス・チャンさんの考え方は少し違います。息子たちには高校時代にそれぞれ交際相手がいたそうです。

アメリカの大学入試では、点数だけでなく、それまでの活動や小論文などを通して人となりが総合的に評価されます。そのためアグネス・チャンさんは、人と深く関わる経験は人間性を豊かにし、自信につながり、結果的に本人の成長にも良い影響を与えると考えていました。恋愛に限らず、友人や周囲との関わりを大切にする姿勢がうかがえます。

ゲームや漫画とのつき合い方に工夫を:考える力・想像する力を育てる

アグネス・チャンさんの子育てでよく知られているのが、ゲームや漫画とのつき合い方です。ただ勉強時間を増やすためではなく、「じっくり考える力・想像する力を育てたい」という狙いがありました。そのため、あえて子供に読ませた漫画もあります。「はだしのゲン」です。

はだしのゲン コミック版(全10巻)

はだしのゲン コミック版(全10巻)

作・絵:中沢啓治

汐文社

広島で育った9歳の主人公ゲンが、原爆で家族を失いながらもたくましく生き抜く、作者の自伝的な漫画です。原爆の悲惨さが生々しく描かれた作品として知られています。

その描写をめぐって図書館での扱いが議論になったこともあり、戦争や平和について深く考えさせられる一冊として、幅広い世代に読み継がれています。

アグネス・チャンさんは、ゲームは夢中になりやすく、座っている時間が長くなりがちだと考え、体を動かす時間を大切にするために、幼いうちはあまり近づけないようにしていたそうです。

また、漫画は絵があってわかりやすい分、文章だけの本のほうが頭のなかで情景を思い描く必要があります。そこで、あえて漫画より読み応えのある本を選び、考える力・想像する力を育てたのだとか。ただし「はだしのゲン」だけは、平和の尊さを感じてほしいという思いから、あえて小さいうちに読ませたそうです。

習い事は「やめたい」と言ったら切り替える:人生を豊かにする体験として

ダンスを習う子供たち

アグネス・チャンさんは、好奇心が旺盛な幼い時期には、家計の許す範囲でできるだけ多くの体験をさせるとよいと考えていました。

実際に子供たちにもピアノや野球、バイオリンなどを習わせています。なかには、始めてみて合わないとわかり、短期間でやめた習い事もあったそうです。

結果的に「これがものになった」という習い事はなかったそうですが、勉強や習い事を「人生を豊かにする体験のひとつ」と捉えていたため、やめることをマイナスとは考えず、イライラすることもなかったといいます。合わないと感じたら別の体験に切り替える、という柔軟さが親子双方の負担を軽くします。

「自分の人生を良くする選択」を練習させる

アグネス・チャンさんは、子供たちが「自分の人生を良くする選択」ができるよう、日ごろから練習を重ねさせました。賢い選択は生まれつきではなく、経験を通して身につくものだと考えたのです。

具体的には、できるだけ自分で決めさせること。たとえ選択を誤っても、あわてて手を出さずに見守り、「間違えても直せばいい」と口出しをこらえたといいます。

一方で、必要なときは親が情報を集め、それぞれの選択肢の良い点・気になる点を説明したうえで、最終的な判断は子供に委ねました。自分で選んだからこそ、大変なことにも粘り強く向き合える、という考え方です。小さなことから「どっちにする?」と選ばせる練習を重ねるだけでも、子供の自己決定力は育っていきます。

アグネス・チャンの子育ての進め方:夫婦で力を合わせる

公園で子供を追いかける夫婦

親の言うことがバラバラだと、子供は不安になり、混乱してしまいます。だからこそアグネス・チャンさんは、夫婦で足並みをそろえた子育てを実践してきました。

責任は夫婦それぞれ100%:寂しい思いをさせない工夫を重ねる

共働きだったアグネス・チャンさん夫妻は、子供が寂しさを感じないよう、二人で協力して愛情を注ぎました。「あなたのせい」と責任を押しつけ合うのではなく、夫婦それぞれが100%の責任を持って子育てに向き合う、という考え方です。

また、親子で過ごす時間を少しでも増やすために、買い物は宅配を活用したり、洋服は通販ですませたり、美容院ではカットだけにして早く帰ったりと、家事や用事にかける時間を工夫していたそうです。

子供の情緒の安定は、いざというときに力を発揮するためにも大切です。「どんな自分でも親に愛されている」と感じられることが、安定した心を育てる土台になります。

幼いうちは夫婦の連帯を大切に:ここぞという時は父親も関わる

アグネス・チャンさんも、はじめから夫婦で息を合わせて子育てできたわけではありません。彼女が体調を崩して寝込んだとき、ふだん帰りの遅い夫と食事をした子供が、まるで知らない人と食事をしているようだった、という出来事をきっかけに改善していったそうです。

二人目の出産に夫が立ち会えたことも、父親としての自覚が芽生える良いきっかけになったのかもしれません。

アグネス・チャンさんは、「お母さんばかりが叱っていると疲れてしまうから、ここぞという時はお父さんもきちんと関わってほしい」と話しており、手のかかる乳幼児期こそ、父親も叱り役・関わり役を担い、母親と連携することが大切だと伝えています。

アグネス・チャンのおすすめ子育て本:親子が前向きになれる2冊

アグネス・チャンさんは、子育て以外にも料理や語学など多くの著書がありますが、ここでは数ある子育て本のなかから、特におすすめしたい2冊を紹介します。

スタンフォード大に三人の息子を合格させた50の教育法

スタンフォード大に三人の息子を合格させた50の教育法の表紙

著者:アグネス・チャン

朝日新聞出版

3人の息子をスタンフォード大学へ送り出し、自身もキャリアを積み重ねたアグネス・チャンさんの教育方法を、具体的にまとめた一冊です。

点数を取れば合格する従来型の受験から、これからの社会で活躍できる力が問われる時代へ。グローバルに通用する子育ての考え方に触れられる内容です。

子育てで絶対やってはいけない35のこと

子育てで絶対やってはいけない35のことの表紙

著者:アグネス・チャン 金子アーサー和平

三笠書房

児童心理学や教育学を学んだアグネス・チャンさんと、息子の金子アーサー和平さんによる共著。子育てで特に大切にしてきたことが詰まった一冊です。

子供は親から守られる存在ですが、だからといって親の「持ち物」ではありません。一人の人間として尊重し、命令や否定ではなく、対話しながら育てていくことの大切さが学べます。

アグネス・チャンの子育ては未来志向:これからの社会で生きる力を育てよう

アグネス・チャンさんは、子供たちがこれからの社会で自分らしく生きていけるようにと、勉強以上に人間性を育てることに力を注ぎました。

もちろん失敗も多かったそうですが、3人の息子は仲がよく、優しい大人に育ち、母親を旅行に誘ってくれることもあるのだとか。子供の教育に真剣に向き合い、一人の人間として大切に育ててきたことが伝わるエピソードです。

子供が選ぶ道は勉強とは限りません。スポーツや芸術など、進む方向は子供の数だけあります。アグネス・チャンさんのように、良質な体験をできるだけ多くさせ、自分の道を自分で見つけて歩けるように支えてあげられたら、親子ともに幸せですね。

アグネス・チャンの子育てに関するよくある質問

お金をかけないと、この教育法は真似できない?

いいえ。アグネス・チャンさんの子育ての中心は、食事・睡眠・運動を大切にする、得意を伸ばす、対話で向き合う、自分で選ばせる、といった日々の関わり方です。特別な出費がなくても、多くの家庭で取り入れられます。

「8時間叱る」ように、長い時間をかけないといけない?

時間の長さが本質ではありません。大切なのは、怒鳴らずに「なぜいけないのか」を子供が納得するまで伝える姿勢です。忙しいときは理由を一言添えるだけでも十分効果があります。

ゲームや漫画は禁止したほうがいい?

一律に禁止する必要はありません。アグネス・チャンさんも、考える力を育てたいという狙いから時期を区切って工夫していただけです。各家庭の方針に合わせて、時間や内容のルールを決めるとよいでしょう。

共働きでも、しっかり子育てはできる?

できます。アグネス・チャンさん夫妻のように、夫婦で責任と役割を分担し、限られた時間を工夫して親子の時間を確保することが、子供の情緒の安定につながります。

この記事を書いたライター
小森ひなた

小森ひなた

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪