【年齢別】子どもの成長を育む絵本の選び方と読み聞かせに人気の定番おすすめ作品
お子さま向けの絵本は種類が非常に多く、どの本を選べば喜んでもらえるか、迷ってしまうパパ・ママも多いのではないでしょうか。絵本の読み聞かせは、親子のスキンシップを深めるだけでなく、お子さまの心と知性を育むための大切なツールです。
絵本がもたらす効果は、単なる知識の習得にとどまりません。物語を通して、言葉の力、豊かな想像力、他者への共感性といった、生きていく上で不可欠なさまざまな能力を身につけることができます。お子さまの年齢や発達段階に適した本を選ぶことが、絵本の効果を最大限に引き出す鍵となります。
ここでは、読み聞かせに最適な絵本の選び方のポイントと、多くの親子に長年愛され続けている人気の定番作品を厳選してご紹介します。お子さまの成長に寄り添う、お気に入りの一冊をぜひ見つけてください。
絵本の読み聞かせが子どもに与える効果
絵本の読み聞かせは、単に文字を追う行為以上の、多角的な教育的効果を持ちます。
- 言語能力の発達: 絵本特有のリズミカルな言葉や、日常会話では使わない豊かな表現に触れることで、語彙力や表現力が自然と身につきます。
- 想像力・思考力の育成: 絵と言葉から情景をイメージし、物語の展開を予測することで、想像力や論理的な思考力が養われます。
- 情緒の安定と集中力: 親に抱かれながら聞く読み聞かせは、お子さまに安心感を与え、情緒の安定に繋がります。また、物語に集中することで、自然と集中力を育むことができます。
- 共感性・社会性の芽生え: 物語の登場人物の気持ちに寄り添う体験を通して、他者への共感性や思いやりといった社会性を育みます。
年齢別!絵本の選び方のポイント
絵本を選ぶ際には、お子さまの成長に合わせて、その時に最も興味を持つ要素を重視することが大切です。
- 0歳~2歳(乳幼児期):
- 視覚的な要素: はっきりした色使いやコントラストが強く、短い言葉で構成された本がおすすめです。
- 五感への刺激: 「いないいないばあ」のような仕掛け絵本や、擬音語・擬態語(オノマトペ)が多く、リズム感のある本が言葉の発達を促します。
- 触覚への刺激: 布絵本や、触って楽しめる感触遊びができる絵本もおすすめです。
- 3歳~5歳(幼児期):
- 物語性: ストーリーが豊かで、登場人物の気持ちの変化や問題解決のプロセスが描かれている本が、想像力や共感性を育みます。
- 知的好奇心: 数、色、図形を学べる知育絵本や、図鑑のような絵本が好奇心を満たします。
- 社会性: 幼稚園や集団生活でのルールや挨拶、道徳的なテーマを扱った絵本が、社会性の学習に役立ちます。
【読み聞かせにおすすめ】世代を超えて愛される人気の定番絵本15選
1どうぞのいす
作:香山 美子 絵:柿本幸造
ひさかたチャイルド
うさぎさんが作って置いた「どうぞのいす」をめぐる、心温まるお話です。次々にやって来る動物たちが、次のだれかのために物を置いていくという展開を通して、思いやりや優しい心が自然と育まれます。ロングセラー作品として、多くの家庭で読み継がれています。
2はらぺこあおむし
作・絵 エリック=カール 訳:もりひさし
偕成社
鮮やかな色使いと、あおむしが毎日さまざまなものを食べていくユニークな仕掛けが楽しい、世界的にも人気の定番絵本です。食べ物の名前や、数の概念、そして変態(サナギからチョウへ)という生命の営みを、楽しみながら学ぶことができます。知育絵本としても優れています。
3ぐりとぐら
作・絵 なかがわりえこ 絵:おおむらゆりこ
福音館書店
カステラづくりを通して、協力することの楽しさや食べ物の美味しさを描いた、世代を超えて愛される語り継がれる人気作品です。リズミカルな言葉とテンポの良いストーリー展開は、読み聞かせにぴったりで、お子さまも飽きずに楽しむことができます。
4くずかごおばけ
作 せなけいこ
童心社
なんでもポイポイ捨ててしまう女の子と、くずかごから出てきたおばけのお話です。少し怖いけれど、最後はホッとできる展開で、ものを大切にする心を考えるきっかけを与えてくれます。貼り絵のやわらかなタッチも魅力です。
5とりかえっこ
作:さとうわきこ 絵:二俣英五郎
ポプラ社
ひよこがさまざまな動物たちと鳴き声をとりかえっこする、ユーモアあふれるお話です。動物の名前や鳴き声を覚える知育要素があるだけでなく、鳴き声が入れ替わる面白さに、お子さまはきっと大笑いしてしまうでしょう。親子で動物の鳴きまねをするなど、幅広く楽しめるおすすめの一冊です。
6ましろのあさ
作・絵:いもとようこ
金の星社
ウサギ小屋で満たされていながら、どこか物足りなさを感じて冒険に出るましろの物語です。未知の世界へ飛び出す好奇心とドキドキ感が描かれています。いもとようこさんの描くウサギの絵は非常に愛らしく、ほわほわとした毛並みは思わず触りたくなってしまうほど魅力的です。
7あめふりくまのこ
詩:鶴見正夫 絵:高見八重子
ひさかたチャイルド
雨の季節によく歌われる童謡が絵本になった作品です。絵本が少し苦手なお子さまでも、歌いながら読むことで、優しくほんわかした世界観に引き込まれるでしょう。親子で歌いながら楽しむ読み聞かせに最適です。
8100かいだてのいえ
作・絵:いわいとしお
偕成社
100階建てのてっぺんに住む住民から招待状をもらったトチくんが、上へ上へと階段をのぼっていく物語です。ページを縦にめくるユニークな仕掛けが、実際に階段をのぼっていくようなワクワク感を与えます。10階ごとに異なる動物が住んでおり、数や生き物の多様性を楽しく学べる知育要素も人気の理由です。シリーズ化されており、楽しみがさらに広がります。
9キャベツくん
文・絵:長新太
文研出版
お腹を空かせたブタヤマさんと、キャベツくんの不思議で独特なストーリーが展開されます。長新太さんの描くユニークな絵と、常識にとらわれない自由な発想が特徴で、大人が読んでも楽しめる作品です。お子さまの想像力とユーモア感覚を刺激します。
10うんこ!
作:サトシン 絵:西村敏雄
文溪堂
子どもたちが大好きな「うんこ」をテーマにした、タイトル通りの楽しい絵本です。犬がした道端のうんこがどうなるのかという物語を通して、命の循環や自然の仕組みをコミカルに描いています。ダジャレも登場し、親子そろってたくさん笑ってスッキリできる一冊です。
11しろくまちゃんのほっとけーき
作:わかやまけん
こぐま社
「こぐまちゃんえほん」シリーズの代表作です。ホットケーキの材料を準備し、焼いて、食べるまでの過程が丁寧に描かれています。食べ物が出来上がる様子に、お子さまは夢中になるでしょう。読み聞かせた後は、お子さまと一緒にホットケーキを作りたくなるという声が多く、食育にもつながる作品です。
12はじめてのおつかい
作:筒井頼子
福音館書店
主人公みいちゃんの「はじめてのおつかい」のドキドキ感と、無事に帰宅できた時の大きな安心感が、読み手に強く伝わってきます。お子さまが成長し、社会に出る一歩を踏み出す勇気を応援してくれる物語です。美しい絵も魅力的で、長く愛されている定番絵本です。
13おおきなかぶ
ロシアの昔話
福音館書店
なかなか抜けない大きなかぶを、おじいさん、おばあさん、孫、犬、猫、ねずみと、みんなで協力して抜こうとする物語です。リズミカルなフレーズと、登場人物や動物がどんどん増えていく展開に、お子さまは引きつけられます。協力することの大切さを学べる、世界的なロングセラーです。
14こんなときってなんていう?ともだちできたよ
文:たかてらかよ 絵:さこももみ
ひかりのくに
「こんなとき、なんていう?」という問いかけを通して、初めて会った時のあいさつや、自分の考えの伝え方など、日常生活や集団生活で必要なコミュニケーションを学べる知育絵本です。可愛らしい絵柄と、真似しやすい具体的な場面設定が、社会性を育む手助けとなります。シリーズ化されており、さまざまなシーンの学びが得られます。
15おしゃべりなたまごやき
文・絵:寺村輝夫
福音館書店
大人気の王様シリーズの一冊で、たまごやきが大好きな王様の大暴れを描いたユーモラスな物語です。おっちょこちょいな王様の姿は憎めず、どんどんと物語に引き込まれていきます。字数は多めですが、展開が非常に面白いため、読み聞かせにもぴったりです。ダイナミックな挿絵も魅力的で、想像力を刺激します。




