親の過干渉となる特徴と言動に関する記事

『親の過干渉を特徴・言動でチェック!いつの間にか毒親に!』

過干渉な親が増えているらしい!過干渉ってどんな行動?気になる人は自分の言動をチェックしてみませんか?

マーミーTOP  >  子育て  >  親の過干渉を特徴・言動でチェック!いつの間にか毒親に!

親の過干渉が子供の自立を阻害する?過干渉の定義、特徴、子供への影響と対処法

最近、親の過干渉や過保護が、子育てにおける大きな問題として取り上げられることが増えています。親が子供に与える影響は計り知れないため、ご自身の関わり方について悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

親の過干渉は、子供の自主性や自己決定能力、ひいては健全な成長に悪影響を及ぼすとされています。しかし、「どこからが過干渉なのか」「どんな行動が過干渉にあたるのか」という線引きが難しく、よくわからないという方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、親の過干渉とはどのようなものなのか、過干渉な親に見られる具体的な特徴、子供の自立を促すための適切な関わり方と対策についてご紹介していきます。ご自身の育児を振り返り、子供の健全な成長をサポートするためのヒントを見つけていただければ幸いです。

子育て4コマ漫画:これって過干渉?親が子に与える影響力

親の過干渉とは?過保護との明確な違いと定義

過干渉とは、その名の通り、子供に対して干渉しすぎることを指します。具体的には、子供の気持ちや意思を無視して、親が「これが子供のためになる」と思い込んでいることを無理にさせたり、子供の事柄に関して必要以上に口出しや支配的な行動をすることです。

同じように使われるワードに「親の過保護」もありますが、過保護と過干渉には明確な違いがあります。「過保護」は、子供の要望や甘えを過剰に受け入れ、子供を苦痛や危険から守りすぎる行為です。一方、「過干渉」は、子供が望まないことまで親が決めたり実行したりする、子供の領域への一方的な侵入という大きな違いがあります。

過保護は自立を遅らせる可能性がありますが、子供の望むことをしているため、子供は愛情を感じやすい傾向があります。しかし、過干渉は子供の自主性を奪い、自己肯定感を低下させるという点で、より注意すべき問題だとされています。

過干渉な親は気付きにくい?子供への影響

過干渉な親は、自分の行動が「子供のため」という強い愛情に基づいているため、自身が過干渉であることに気付いていないことが多いようです。しかし、親が良かれと思っている行動でも、子供が望むものでなければ、子供の心に大きな負担となり、「親の期待に応えなければならない」という強いプレッシャーを与えてしまうのです。

親の過干渉は子供の成長に毒?過干渉な親の5つの特徴

子供のために何でもしてあげたいという気持ちは親として当然ですが、それが度を越すと子供にとって「毒」となり、知らないうちに自立の芽を摘んでいる可能性があります。以下に、過干渉な親によく見られる特徴をご紹介します。

子供の交友関係やプライベートを支配する

子供のことが心配なのは親として当たり前ですが、遊ぶ友達を親が選んだり、子供の交友関係に頻繁に口出ししたりする場合は、過干渉にあたります。「あの子は乱暴だから、遊んではいけません」と遊ぶ相手を決めつけたり、子供の行動を詳細にチェックしようとすることです。

また、子供から話を聞く前に、事実確認をせずすぐに学校や幼稚園へ乗り込んでいく親(モンスターペアレントとして問題視されることもあります)も、子供が自分で問題解決する機会を奪っていることになります。過干渉な親と聞くと母親を思い浮かべがちですが、最近は過干渉な父親も増えている傾向にあります。

子供の意思を無視し、親の理想を押し付ける

「子育てはこうあるべき」「自分の子供なんだから、これくらいできなくてはいけない」という理想や義務感が強い親にありがちです。親が「これが正しい」と考える教育方針や習い事を、子供の興味や才能を推し量ることなく、強要するケースが多く見られます。

子供は、親の意見に大きく左右されます。その時の子供の気持ちを推しはかることなく、親の価値観や理想に近づくように強要することは、子供の主体性や自発的な行動力を損なう原因となってしまいます。

子供と自分を同一視し、異なる意見を許容できない

子供と自分を切り離して考えられない親は、「子供のこと=自分のこと」となってしまいます。「私(親)がこう考えるんだから、子供も同じように考えるべきだ」と、子供の人格や意見を尊重できません。

子供をコントロール(支配)しようと、「○○しなさい」「○○は、やめなさい」と命令口調や、禁止の言葉が多いのも特徴です。子供が自分の意見を持つことを恐れ、常に親の指示に従うよう仕向けてしまいます。

自分と子供の間に健全な境界線(バウンダリー)がない

過干渉の根底には、親自身の不安や自信のなさが隠されていることがあります。例えば、「将来、子供が自分の世話をするのは当然」と考えたり、子供が自立することで自分から離れていくことへの強い恐怖感や焦りがある場合などです。親は子供が自分の言うことを聞くように支配することで、不安を解消しようとします。

このような親は、「子供の人生と自分の人生は違う」という健全な認識がないため、子供が成人してからも、就職や結婚といった重要な人生の決定にまで干渉や指示を続けてしまうのです。

「条件付きの愛情」で子供をコントロールする

親の言う通りにするとご褒美として欲しいものを買ってあげたり、親の期待に応えられなければ罰を与えたりする行為は、子供に「親の言うことを聞かなければ愛されない」という誤ったメッセージを与えてしまいます。

子供は、自分が本当にやりたいことよりも、親から褒められることや叱られないことを優先するようになり、自分の意思に反して親に従うようになっていきます。これにより、子供は自分の感情や欲求を認識する能力を失い、自己肯定感の低い大人に育ってしまうリスクが高まります。

過干渉な親の心理的背景:なぜ過干渉になってしまうのか?

親が過干渉になってしまう背景には、様々な心理的な要因が関わっています。主な要因として、以下の点が挙げられます。

  • 親自身の不安の投影:親が抱える「子育てに失敗したくない」「子供が世間から認められなかったらどうしよう」という強い不安を、子供の行動をコントロールすることで解消しようとします。
  • 自己実現の代償:親自身が叶えられなかった夢や目標を、子供に託し、子供を通して実現しようとします。子供の成功を自分の成功と同一視してしまうのです。
  • 愛着の偏り:子供を深く愛するあまり、子供と自分を分離して考えることができず、必要以上に密着しすぎてしまう場合があります。

あなたは大丈夫?過干渉になりがちな具体的な行為

「え、これって過干渉なの?普通にやっていたけど…」と感じる具体的な例を紹介しますので、自分とお子さんの関わり方に置き換えて考えてみて下さい。

幼児への親の過干渉になりがちな行為

幼児期は特に親のサポートが必要ですが、「自分でやりたい」という自発的な芽を摘まないよう注意が必要です。

  • 遊びや友達をすべて選ぶ:「○○君はすぐ叩くから、□□君と遊ぼうね」など、子供の友達関係にまで口を出す行為。また、もめてもいないのに「友達とは仲良くね」とクギを刺すことも、子供を信用していないことに繋がります。
  • 危険を先に回避しようとする:遊具で遊んでいる時、「危ないからすぐ降りてきなさい!」とすぐに禁止したり、兄弟喧嘩をすぐに止めに入ったりする行為。多少の危ないことは身を持って体験したり、喧嘩の仲裁をせずに子供同士で解決させることで、社会性を育む機会を奪っているかもしれません。
  • 着る服を細部まで全て決める:「今日はこの服を着ようね」「靴下はコレ」と、ヘアゴムの色まで細かく指定する行為。子供が「ママに聞かなくてはわからない」という、自己決定能力の低い子に育ってしまうリスクがあります。

意外と多い!?小学生への親の過干渉になりがちな行為

小学生になると、自分で考え行動する力(自立心)が育ってきます。親はいつまでも幼児のように考えず、適切な距離感を持つことが大切です。

  • 勉強の計画や内容を事細かに指示する:「勉強は○時から始めて、今日はココとソコを勉強しなさい」と細かく指示を出す行為。細かく決められると、子供は勉強したい気持ちを失い、自発的な学習意欲を削いでしまいます。
  • 質問されていないのに答えや解説をする:勉強をしている時に、子供が求めていないのに「ここ間違ってるよ。正しい考え方はね~」と説明を始める行為。子供は自分で考えることを放棄し、思考力が育ちません。
  • 子供の行動を根掘り葉掘り確認・把握する:子供が学校から帰ってきたら、「今日はどうだった?」「学校で何かあった?」と詳細まで聞き出す行為。学校での出来事を把握しておきたいという親心ですが、あれこれ聞きだすのは過干渉になります。子供にも言いたくないことや話したくない時があることを尊重し、信頼することが大切です。

過干渉な親に育てられた子供の苦悩と長期的な影響

過干渉な親に育てられた子供は、大人になっても親から逃れられず苦しんだり、社会生活で困難を抱えたりするケースが少なくないとされています。過干渉が子供に与える長期的な影響には、以下のようなものがあります。

  • 自己肯定感の低下:常に親に否定され、自分で決めさせてもらえなかった経験から、「自分には価値がない」「自分には何も決められない」と感じ、自己肯定感が低くなります。
  • 主体性・自発性の欠如:常に親の指示に従ってきたため、「何をしたいのか」「どうしたいのか」という自分の意見や欲求がわからず、自分で行動を起こせなくなります。
  • 親への依存・愛着の問題:大人になっても親の意見を求め続けたり、逆に親との関係を完全に断ち切ったりするなど、健全な愛着関係を築くのに苦労する場合があります。
  • 対人関係での問題:親との支配的な関係を人間関係の雛形としてしまい、友人やパートナーに対しても依存的になったり、逆に支配的になったりすることがあります。

カーコ
36歳

A自分の意見がわからない!親への依存

母が過干渉で、なんでもかんでも自分の思うようにされてきました。私は指示されるがままに母に従い、コントロールされていましたが、それが普通の事だと思っていました。母は、「自慢の娘」を育てている「自分」も好きだったのかなと思っています。勉強ばかりを強いられてきたので成績だけはよかったのですが、自信がなく、いつも母の意見を聞いて確認をしていました。完全に母に依存です。

社会に出て、自分の意見がないということに気付き「自分ってなんだろう?」とよく考えていました。自分らしく生きる、ということがわからずモヤモヤした時期も長かったです。

もみじ
24歳

Aプライバシーがなく、親から逃れるために家出

小さな時から、親に言われたことは絶対でした。過干渉という言葉を知ったのは最近でしたが、聞いた時にまさにうちのことだ!と思いました。学校から帰ると、部屋の中がキレイに片付いていて、テストやプリント、友達と交わした手紙まで読まれていました。電話の内容まで「なんだったの?」と確認をされ、今だったらメールやラインも見られていたと思います。プライバシーというものが全然なく、反発しても、変わらず…でした。大きくなってからも門限が厳しかったりと止まらなかったので、過干渉な親との付き合い方を考え思い切って家を出ました。一人暮らしは大変ではありましたが、自由ってスゴイ!と感動したものです。

過干渉な親がすべき関わり方と対策:子供の自立を促すために

子供の満足度や自己肯定感を上げるためには、健全な親子のコミュニケーションが不可欠です。しかし、「あれもしなさい」「これもしなさい」「アレはダメ」といちいち指示をする過干渉な関わり方は、子供の自立にとって逆効果になってしまいます。

自分と子供は違う人間である、という認識を持つことが大切です。価値観も違って当然です。ですから、自分の意見を押し付けるのではなく、子供の声を聴き、子供の選択を尊重する関わりを増やすように注意していくことが大切といえるでしょう。

過干渉にならないための具体的な対策

ご自身が過干渉かも?と思ったら、以下の対策を試みてみましょう。

まず、子供の話を否定したり、途中で遮ったりせずに、最後までよく聞くことから始めましょう。子供の話を「うんうん」と聞くだけで、子供は満足し、今よりもたくさん話してくれるようになる可能性があります。子供も戸惑うでしょうから、時間をかけてゆっくりと聞いてあげるようにしましょう。

また、「見守る」ことは、口出しをするよりも大変なものです。子供が自分でできることを信じて、困った時にはいつでも相談に乗れるように一歩引いた姿勢でいることが、親の重要な役割ともいえます。子供の人生を支配するのではなく、子供の人生をサポートする伴走者として、どんと構えていたいですね。

この記事を書いたライター

小森ひなた

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪