【100均で簡単】手作りマグネットおもちゃ5選と知育効果
マグネットはくっつく力だけでなく、反発する独特の作用もあるため、知育おもちゃ作りにぴったりの材料です。幼児向けのおもちゃであれば、簡単な作り方でも十分に楽しんでもらえるものができるので、わざわざ高価な知育おもちゃを購入する必要はありません。ママの家計にも優しい手作りおもちゃをご紹介します。
今回は単純ながらも子どもが夢中になるマグネットのおもちゃの作り方を、全部で5つご紹介します。どれも材料は100均で購入できるマグネットやマグネットシートなどを使って簡単に作れますので、ぜひ親子で一緒に作って遊んでみてください。
マグネットの積み木(対象年齢:1歳頃~)
幼児期に触れるおもちゃの定番といえば「積み木」ですが、これにマグネットを取り入れると、くっついたり、離れたりと面白い動きの積み木になります。マグネットでくっつく分、崩れにくく高く積み重ねができたり、面白い形が簡単に作れたりするようになります。
マグネットの積み木の材料や道具
- マグネットテープ(またはマグネットシートと両面テープ)
- お菓子などの空き箱
- 色紙
- ノリ
- セロハンテープ
- ハサミ
100均ショップで市販されている粘着シート付きのマグネットテープを使えば、接着剤を使う必要がなく、より簡単にできあがります。
粘着テープ付きのマグネットテープが手に入らない場合には、マグネットシートに両面テープを貼り付けて代用しましょう。
マグネットの積み木の作り方
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マグネットテープを幅1cm程度の幅に切り、お菓子の箱の中に貼り付けます。貼り付けるのは6面全てでも、好みで2~4面程度でもかまいません。 -
箱のフタは閉じ、閉じた部分はセロハンテープでしっかり止めます。ポップな箱であればそのままでも面白いですが、色紙などで飾ればできあがりです。
箱の厚紙や色紙を通す分、磁力が弱くなる可能性があるため、できるだけ磁力の高いマグネットテープを使うのがおすすめです。箱同士を離すときに形が歪みやすいので、フタはしっかりセロハンテープで止めておきましょう。
迷路のマグネットおもちゃ(知育効果:手先の器用さ、論理的思考力)
迷路遊びは、小さな子どもから楽しめる人気のおもちゃです。指でなぞって「どっちへ行ったらいいんだろう?」と考えるだけでも知育になりますが、マグネットを使うこのおもちゃはさらに不思議な動きをプラスできます。
裏面のマグネットを手で動かすと、「スススッ」と表面のマグネットが勝手に動いて実際に道をたどっていけるのです。大人にとっては当たり前の現象ですが、幼児にとってはとても不思議で夢中になれます。お菓子の空き箱の紙の薄さと磁力を利用した、ダイナミックな迷路おもちゃです。
迷路のマグネットおもちゃの材料や道具
- お菓子の空き箱(フタと本体が一体型で薄いもの)
- マグネット 2個(ネオジム磁石など磁力の強いものがおすすめ)
- 画用紙
- 両面テープ・ボンド
- ハサミ
迷路のマグネットおもちゃの作り方
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お菓子の空き箱の表面には、迷路の絵を描いておきます。絵本などの迷路をカラーコピーして貼り付けると簡単です。 -
箱の表面に置くマグネットには、好みの絵をボンドなどで貼り付けてマスコットにします。 -
2つのマグネットを箱の表面(マスコット)と裏面に取り付けたらできあがりです。実際に裏面のマグネットを操作して迷路をたどって遊びましょう。
今回はアゲハチョウのイラストをつけていますが、画用紙で三角形の形を作って人間の絵を描いてつけるのもいいですし、マグネット積み木の要領で内部にマグネットを入れた車を作っても面白いです。
磁力で走るマジックカー(知育効果:科学的興味、観察力)
マグネットの持つ引き合う力(引力)と反発する力(斥力)を使うと、車が連結したり、手を触れずに動いたりする不思議なマジックカーが作れます。男の子も女の子も大喜びで遊べるので、ぜひ作ってみてください。
マジックカー(2台分)の材料と道具
- マグネット 5個(車2台に各2個、操作棒に1個)
- お菓子の空き箱 2個
- 割り箸 1本
- 段ボール箱
- 色紙・画用紙
- 竹ひご(または細い棒)
- ノリ・ボンド・両面テープ
- ハサミ・カッター
- キリ(穴あけ用)
マジックカーの作り方
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お菓子の空き箱のフタの裏にそれぞれマグネットをセロハンテープで取り付けます。このときN極とS極の方向に注意して、2台の車がくっついたり、反発したりするよう確認しながら取り付けましょう。フタはセロハンテープでしっかり貼り付けておきます。 -
段ボール箱を細長く切り、割り箸に挟んでからセロハンテープでグルグル巻きにしてしっかり固定し、操作棒を作ります。段ボールの先は二つに開き、両面テープをつけ、その上にマグネットをしっかり貼って取り付けましょう。 -
好みで色紙を貼って箱を車の形に飾り付けます。さらに段ボール紙を丸く切ってタイヤに、竹ひごを切ってタイヤの軸にします。 -
キリなどを使って空き箱に軸が通る穴を開けて、タイヤを取り付ければ、マジックカーのできあがりです。
車にマグネットを取り付けた操作棒を近づけると、触らなくてもタイヤが回ってススッと前に動いたり、下がったりします。
車の連結もできますので、何台か作って遊ぶのもおすすめです。
小さな子どもはタイヤが回るのを見るのも好きなので、今回はタイヤを作りましたが、タイヤがなくても磁力で空き箱は動きます。面倒であればタイヤを別に作るのではなく、イラストにしてしまってもかまいません。牛乳パックなどの長めの箱を使えば、男の子が大好きな電車や新幹線も作れます。
マグネットタングラム(知育効果:図形感覚、空間認識能力)
図形パズルであるタングラムは、購入すると高価な商品が多いのですが、最近は100均ショップでもカラフルなマグネットシートが手に入りますので、手作りしてみましょう。タングラムで遊ぶことは、空間認識能力や図形感覚を養うのに大変効果的です。
マグネットタングラムの材料や道具
- マグネットシート(複数色あると良い)
- マグネット付きホワイトボード
- ハサミまたはカッター
- 定規
- カッティングマット(あると便利)
「磁石=硬い」というイメージがありますが、マグネットシートはハサミやカッターで簡単に切ることができます。
また、作業の際は線が引いてあるカッティングマットがあると便利です。カッティングマットやマグネット付きホワイトボードも100均で購入できます。
マグネットタングラムの作り方
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マグネットシートをハサミやカッターを使って正方形、三角形、平行四辺形など、タングラムの基本となる図形に切り出します。ハサミを使う場合には裏のマグネット部分に油性ペンで切断線を描いて切ると、正確な形を作りやすくなります。 -
丸い形を作る場合には、ペットボトルのキャップなどを型にして切断線を入れるといいでしょう。お好みの数のパーツができたら、パズルの完成です。
出来たパズルはホワイトボードに貼って、形を作って遊びます。単純なパズルですが、繰り返して遊んでいると、小さな図形を組み合わせると正方形や長方形、複雑な動物の形など、さまざまな形が作れることがわかり、小学校の算数で習う図形を読み解く力や空間認識能力が身につきます。
着せ替えマグネットおもちゃ(知育効果:創造力、色彩感覚)
同じマグネットシートでも、絵や折り紙をノリや両面テープで貼って切り抜けば、女の子向けの着せ替え遊びに使えるマグネットおもちゃにもなります。
子どもが好きな色柄や形のお洋服を作って遊べるので、ファッションセンスや色彩感覚、そして創造力を養う遊びとしてもおすすめです。
着せ替えマグネットおもちゃの材料や道具
- マグネットシート
- ホワイトボード(マグネットが付くもの)
- 色紙または布、折り紙
- ハサミ・カッター
- ノリ・両面テープ
- サインペン
着せ替えマグネットおもちゃの作り方
白い紙に女の子の絵を描き、両面テープでマグネットシートに貼り付けてから、ハサミで形を切り抜きます。お人形のサイズにあわせて、色紙などを貼り付けてドレスやシャツ、スカートやパンツなどのアイテムをいくつか作れば完成です。
絵が苦手であれば、塗り絵などの絵を切り抜いてそのまま貼り付けてもかまいません。マグネットの服を自由に組み合えて遊びましょう。服だけでなく、リボンやカバン、靴などの小物を作ってあげると、子どもなりに物語をつけて遊んでくれます。
シールを使った同様のおもちゃが市販されていますが、粘着力が弱くなってすぐにパーツが紛失してしまうこともあります。その点、マグネットであればボードにしっかりとくっ付いているので長く遊べますし、お片付けも簡単です。今回はお着替えセットですが、モチーフを果物や野菜などに変えれば、お買い物ごっこにも使えます。
マグネットのおもちゃは理系脳の形成にも効果的
磁石(マグネット)とは、磁性を帯びて鉄などの強磁性体にくっつく性質がある物体のことです。一般的な磁石には必ずN極とS極という2つの極があり、N極同士、S極同士は反発し、N極とS極はひきつけ合います。これがマグネットの不思議な動きを生み出す元です。
ところが、平らなシート状に加工したマグネットシートは鉄にくっ付きますが、シート同士を重ねても反発することはほとんどありません。なぜなら、多くの市販のマグネットシートは、片面にN極とS極を非常に細かく交互に配置する「多極着磁」という特殊な加工が施されているため、全体として磁力の反発が打ち消し合っているからです。
磁石の原理は小学校3年生の理科で学習しますが、実際にマグネットのおもちゃを作ってみると、磁力で動く不思議さや、N極とS極の引き合う・反発する仕組みがよくわかります。遊びを通して、子どもの科学的な興味や観察力を育むのに役立ちます。



