ピアノ発表会の曲は何がいい?初めての舞台で子供が弾いた曲15
ピアノ発表会に着るドレス選びに余念がないママもいらっしゃるかと思いますが、その前に発表会で披露する曲は決まりましたか。一生の思い出になる、お子様が初めての舞台で弾く曲は慎重に選びたいものです。
初めての発表会でいちばん多い悩みが、「初級の子でも聴き映えする曲はどれか」という点です。難しい曲を選べば立派に聴こえるわけではなく、むしろ弾ききれずに止まってしまうと、本人の自信をそいでしまうこともあります。反対に、簡単な曲でも選び方と仕上げ方しだいで、客席には堂々とした演奏として届きます。
ここでは、初級の子供が聴き映えする曲を選ぶための考え方を整理したうえで、クラシック・ジブリ映画の曲・ディズニー映画の曲・かっこいい雰囲気の曲といったジャンル別に、実際によく選ばれている曲を紹介します。そのうえで、先輩ママ15人に教えてもらった「お子様が初めて舞台で弾いた曲」の体験談をお届けします。ピアノを練習しない子も、頑張ってたくさん練習した子も、人前で演奏するのは難しいことです。練習の成果を発揮できる素敵な曲を舞台で披露できると良いですね。ピアノ発表会の様子と共にご覧ください。
初級でも聴き映えするピアノ発表会の曲の選び方
まず押さえておきたいのは、「聴き映え」は曲の難易度で決まるものではないということです。客席で聴いている人が「上手だな」と感じるのは、音が正確に並んでいるときよりも、演奏が最後まで途切れずに流れ、音がしっかり鳴っているときです。ここを外さない選び方をすれば、初級の曲でも十分に映えます。
難しい曲より「余裕をもって弾ける曲」を選ぶ
選曲の相談でよくあるのが、「今のレベルぎりぎりの曲に挑戦させたほうが成長するのでは」という迷いです。もちろん挑戦には価値がありますが、初めての発表会に限っては、本番の1か月前には通して弾ける状態になる曲を選ぶほうが、結果として良い演奏になります。
理由は本番の環境にあります。舞台のピアノは家の楽器と鍵盤の重さが違い、客席の視線もあり、いつもより指が動きにくくなります。練習でぎりぎり弾ける曲は、本番では弾けないと考えておくくらいがちょうどいいのです。逆に余裕がある曲なら、指の心配をしなくてよい分、強弱をつけたり最後の音をていねいに響かせたりする余力が残ります。この余力こそが、聴き映えの正体です。
聴き映えを左右する4つの要素
同じ初級レベルの曲でも、次の4点でステージ映えは大きく変わります。
ひとつめはテンポです。速い曲は指がもつれると崩れやすく、ゆっくりな曲は一音ずつがはっきり聴こえます。初めての舞台なら、ゆったりした曲のほうが安全で、しかも情感が伝わります。ふたつめは音の重なりです。右手のメロディーだけの曲より、左手に和音が入る曲のほうが音に厚みが出て、豊かに響きます。左手が難しくても、和音を押さえるだけの伴奏型なら初級でも扱えます。
みっつめはペダルです。ペダルを使えるようになると、音がつながって一気に本格的な響きになります。踏み替えが難しければ、曲の終わりの数小節だけ使うという方法もあります。よっつめは曲の長さです。1分未満だと、あっという間に終わってしまい物足りなく感じられることがあります。2分前後あると、聴き手の印象に残りやすくなります。
| 要素 | 聴き映えする条件 | 初級での工夫 |
|---|---|---|
| テンポ | ゆったりで音が明確 | 速い曲は避け、歌えるテンポに落とす |
| 音の重なり | 左手に和音がある | 単音の伴奏でも指定の和音だけ足す |
| ペダル | 響きがつながる | 曲の最後だけ使う形から始める |
| 長さ | 2分前後 | 短い曲は2曲続けて演奏する |
選曲は本番の3か月前が目安
体験談を読んでいくとわかりますが、練習期間は3か月前後というケースがもっとも多くなっています。3か月あれば、最初の1か月で譜読み、次の1か月で両手を合わせて通す、最後の1か月で暗譜と仕上げ、という流れが無理なく組めます。
反対に、期間が短いときは曲のグレードを下げる、右手だけのアレンジにする、先生との連弾にするといった調整で対応できます。時間が足りないまま難しい曲を抱えると、練習が苦しくなり、ピアノそのものが嫌いになってしまうことがあります。期間から逆算して曲を決めるという順番を守ってください。
曲は誰が決めるのがいいのか
基本は先生が候補を出し、そのなかから本人が選ぶ形がうまくいきます。先生は現在の実力と、これから伸ばしたい技術を踏まえて候補を出してくれます。そのうえで本人が「これがいい」と決めた曲は、練習の動機がまるで違ってきます。
親の役割は、選ばせることではなく、選びやすくすることです。候補曲を家で一緒に聴いてみる、どこが好きかを言葉にしてもらう、といった関わり方が効果的です。もし本人が候補以外の曲を強く希望した場合は、頭ごなしに止めず、先生に相談してみましょう。難しい曲でも、易しいアレンジ譜が出ていることは珍しくありません。
ジャンル別 初級で選ばれている発表会の曲
ここからは、初級レベルでよく選ばれている曲を、ジャンル別に紹介します。同じ曲でも楽譜のアレンジによって難易度がまったく違うので、「初級用にアレンジされた楽譜があるか」を必ず確認してから決めてください。
クラシックの定番
発表会らしい雰囲気を出したいならクラシックです。初級で選ばれることが多いのは、オースティン作曲の「お人形の夢と目覚め」、パッヘルベルの「カノン」、ベートーヴェン作曲の「エリーゼのために」、モーツァルト作曲の「きらきら星変奏曲」、バスティンやキャサリン・ロリンといった教育的な作品を書いた作曲家の小品です。
「お人形の夢と目覚め」は、場面ごとに雰囲気が変わるので物語を語るように弾けて、客席の印象に残ります。「カノン」はテンポがゆっくりで、和音の進行が美しく、右手から順に覚えていけるのが利点です。「エリーゼのために」は誰もが知っている旋律なので、聴き手が引き込まれやすい一方、中間部が難しいため、初級では前半だけの短縮版を使うこともあります。
ジブリ映画の曲
子供が知っている曲を弾きたいという希望が多いのがこのジャンルです。「となりのトトロ」や、久石譲作曲の「海が見える街」(魔女の宅急便より)などは、初級向けのアレンジ譜が豊富にあります。
ジブリ映画の曲を選ぶメリットは、メロディーを耳で覚えているため譜読みが早く進むことです。デメリットは、原曲どおりに弾こうとすると和音が複雑で難易度が上がることと、聴き手も原曲を知っているため、テンポが揺れると気づかれやすいことです。初級で選ぶなら、思い切って易しいアレンジにして、その分ていねいに歌わせるほうが好印象になります。
ディズニー映画の曲
ディズニー映画の曲も、発表会の定番です。「レット・イット・ゴー ~ありのままで~」のように広く知られた曲は、演奏が始まった瞬間に会場の空気が和みます。曲が長めなので、右手のメロディー中心のアレンジでも聴きごたえが出るのが特徴です。
注意したいのは、原曲に転調や細かいリズムが含まれていることです。初級用の楽譜では調が易しく整理されていることが多いので、本人が「知っている音と違う」と感じないか、決める前に一度弾いて確認しておくと安心です。
かっこいい雰囲気を出したいとき
「かわいい曲ではなく、かっこいい曲を弾きたい」という子も少なくありません。特に男の子や小学校中学年以上の子から出てくる希望です。この場合は、短調の曲を選ぶのが近道です。短調というだけで、初級の易しい曲でも一気に引き締まった印象になります。
あわせて効果的なのが、テンポの速さより音の強弱です。冒頭を静かに始めて、途中でしっかり音量を上げる。この対比があるだけで、演奏はぐっと迫力を増します。低音の和音が入る曲、最後が力強く終わる曲を選ぶと、拍手の入り方が変わります。難しい曲に挑まなくても、短調と強弱の対比だけでかっこよさは作れるのです。
華やかな曲を弾きたい女の子には
ドレスに合う華やかな曲を、という希望もよく聞きます。この場合はワルツ系の3拍子の曲が向いています。「キャンドルライトで踊るワルツ」のような曲名からイメージが伝わる曲は、本人のやる気にも直結します。
3拍子の曲は、1拍目にわずかに重みを置くだけで踊るような雰囲気が出るので、技術的に難しいことをしなくても表現が付けやすいという利点があります。装飾音がひとつ入るだけでも華やかさが増すので、先生に相談してみてください。
大人の初級者が発表会で弾くなら
近年は、大人の生徒も一緒に舞台に立つ発表会が増えています。大人が初級から選ぶ場合、子供とは事情が少し違います。指は子供ほど速く動かない一方で、曲の構造を理解する力や、強弱をコントロールする感覚は身につけやすいという特徴があるからです。
そのため、速いパッセージのある曲より、ゆっくりで和音の美しい曲のほうが向いています。「カノン」やクラシックのゆったりした小品、映画音楽のバラード系は、大人が弾くと落ち着いた深みが出ます。また、練習時間が細切れになりがちなので、繰り返しの多い構造の曲を選ぶと、覚える量が減って負担が軽くなります。暗譜が不安なら、楽譜を見て弾くことを最初から前提にしておくと、当日の緊張がかなり和らぎます。
ピアノ発表会の曲に関する体験談15
オースティン作曲「お人形の夢と目覚め」
娘がピアノを習い始めたのは、幼稚園の年中さんで5歳の頃です。初めての発表会はピアノを始めてから約2年後の、小学1年生、年齢は7歳の時でした。
私がそれ以前何気なく弾いていた、オースティン作曲「お人形の夢と目覚め」がどうしても弾いてみたかったらしく、「まだ難しいのではないか」と不安に思う先生を、半ば説得する形で発表会の曲に決まったのが、発表会の3ヶ月半前でした。
それからは毎日一日1時間くらい一生懸命練習を重ねていました。長い曲なので暗譜をするのに苦労しましたし、指の運びがスムーズにいかずに悔しさで何度も泣いたり、くじけてしまいそうになったりして、日々練習を見てあげる私もサポートに苦労しました。
その努力もあって、発表会は大きなミスもなく大成功でした。娘は大きなことをやり遂げたという達成感を感じ、それ以降は「もっともっと上手になりたい」と日々練習に励んでいます。
幼い子供に少し難しい曲を弾かせることには不安もありましたが、やはり本人の意思を尊重してあげて良かったという思い半分、無事終わったことへの安堵感半分の発表会でした。
パッヘルベルの「カノン」
娘がピアノを習い始めたのは、5歳です。幼稚園でピアニカを吹いたのがきっかけでした。初めての発表会は、小学校一年生のときです。曲目は、パッヘルベルの「カノン」でした。
この素敵な曲を一年生が弾けるとは思っていなかったので、本人も私も、弾けるようになるかなと不安でした。しかし、テンポが比較的ゆっくりなので、右手はすぐに弾けるようになりました。続いて左手も練習し、両手で繰り返し練習していました。
この曲は、ママとパパの結婚式でかかっていた曲だよと教えたら、ますます練習を頑張り、「発表会楽しみにしていてね」と言ってくれました。
本当に発表会まで毎日のように練習していたので、かなり上達したと思います。本番でもミスすることなく弾いていました。思い出の曲ということもあり、感動して涙が出ました。
「ありがとうの花」
娘がピアノを習い始めたのは5歳の時でした。習い始めてすぐの発表会は見送ったため、習い始めてちょうど1年後に初めての発表会を迎えました。6歳になっていた彼女は幼稚園でも歌いなれた、「ありがとうの花」を発表会の曲として練習を始めました。
今までは短い練習曲しか弾いたことがなかったため、初めは一曲に集中するのが難しいようでした。また、一曲を長い期間かけて取り組むこともなかったため、同じ曲を3ヶ月以上も弾き続けるのが苦痛になり、「もう弾けるから、この曲は練習しない」と言うこともありました。
お互いにストレスを抱えながらの練習期間でしたが、ステージに上がることが怖くないようで、楽しんで発表会に参加していました。ぐったりと疲れる毎日でしたが、彼女が良い笑顔で弾き終わったのを見てとても感動しました。
ディズニー映画の曲「レット・イット・ゴー ~ありのままで~」
うちの娘は、幼稚園の年長さんの6才のときに近所のピアノ教室に通い始めました。小学校に入って、7才で初めての発表会を迎えました。曲目は、アナと雪の女王でおなじみの、「レット・イット・ゴー ~ありのままで~」です。
発表会というのがあまりピンときていなかったのか、間近になっても練習に熱が入っている様子もなく、親としては少し不安でした。本番当日も、本人は演奏のことより、髪型や着ていく服を決めるのに大忙しでした。
出番が近くなってやっと実感が湧いてきたのか、緊張して硬くなっている様子でした。本番では、時折つっかえて止まってしまった部分もありましたが、慌てることもなく何とか無事最後まで演奏を終えることができました。その落ち着きぶりに驚きました。
メロディーラインを弾いていくだけですが、他のお子さんの曲より長めの曲だったせいか、実力より上手に聞こえたらしく、知り合いのママから褒められて、まんざらでもなかったようです。
バスティン作曲「山においでよ」
娘は5歳になりたてからピアノを始めました(私も子どもの頃、同じ年齢からピアノを習い始めたので)。初めての発表会は6歳になってでしたが、バスティン作曲の「山においでよ」を弾きました。
時間にすると2分くらいと、ものすごく短い時間でしたが、通っているピアノ教室では「全員暗譜をすること」を目標としているため、短い曲ながら譜面を見ずに頑張りました。
先生が少し厳しい方なので、泣きながら帰ってくることもありましたが、お家では毎日30分、一緒に練習をするようにしています。本人も、やっぱり弾けるようになると嬉しいようで、私が子どもの頃に弾いていた発表会のビデオを見せたりすると、「こんな風になりたい!」と張り切るようになりました。
初めての発表会、やはり親ばかなのか、泣いてしまいましたが、一人でステージに立ち、お辞儀をして、弾きはじめる…という光景は、娘の成長を感じることができとても嬉しかったです。
「きらきら星」を両手で上手に弾けました
4歳半からピアノを習わせて、5歳の時に初めて発表会に出させていただきました。曲目は童謡の「きらきら星」で、3ヶ月ほどかけて練習しました。
きらきら星というとすごく簡単な曲なのですが、5歳の娘には両手で同時に弾くというのが難しく、形になるまで時間がかかりました。
右手と左手それぞれ別々に弾かせると上手に弾けるのですが、両手になるとどうしてももう片方のリズムにつられてしまったり、思うように指が動かせなかったりと思い通りにいかなくて、悔しくて泣いてしまうことも何度もありました。なので、初めて両手で弾くことができた日は、私もすごく嬉しかったです。
発表会当日は初めてだったこともありとても緊張していましたが、緊張しながらもきちんと最初から最後まで弾くことができました。私は娘の成長を感じて感動してしまい、涙を堪えるのが大変でした。
童謡「ぶんぶんぶん」と「ちょうちょう」
子供がピアノを習い始めたのは、ちょうど幼稚園の年中さんの冬で、早生まれなので4歳の頃です。うちの子供が通っているピアノ教室の発表会は年に一度夏に開催するので、初めてのピアノの発表会はちょうど5歳半頃のことでした。
初めての発表会で演奏した曲目は、童謡の「ぶんぶんぶん」と「ちょうちょう」の2曲でした。その当時はまだ指が細く、指に力を入れるのが難しかったので、あまり長い時間弾いていることが大変でした。
指が疲れたり、飽きている中で練習してもあまり意味がないと思っていましたので、一回の練習時間は短くても構わないと考えました。そして、子供と「毎日必ずピアノに触るようにする」という約束をしました。
毎日の練習に付き合うのは楽なことではありませんでしたが、親も決めた約束をきちんと守るよう意識しました。毎日ピアノに触るようにして、子供が嫌がっている時はすぐ中断し、時間をおいて改めてまた触ってみたり、ノッている時は褒めて楽しみながら沢山弾くように練習しました。
当日、子供は意外と堂々としており、練習よりも上手に弾けたように思います。ドレスアップした姿で、普段より大きなグランドピアノで弾くことにテンションが上がっていたのかもしれません。
子供が弾き終わるまで親は心臓がバクバクでしたが、終わってみると一回り成長した子供にとても感動したことを覚えています。子供も、一つ自信になったようで、とても良い経験だったと思います。
「となりのトトロ」
息子は一年生です。幼稚園の年長さんの時にピアニカが楽しいというのでピアノを始めました。五歳の時でした。
発表会では、大好きな「となりのトトロ」を弾きました。習い始めて直ぐだったので、すごく簡単にアレンジしたものです。左手はあまり使いませんでした。ほぼ右手のみのメロディーなので、簡単に覚えることができました。間違わないようにと頑張って練習していました。
プレッシャーになるとかえって上手く弾けなかったりするので、「間違えても大丈夫だよ」と話をしました。男の子が他にいなかったので、目立っていました。親の方が緊張してしまいました。
けれど、間違わずに最後までゆったりと弾けたので良かったです。ピアノは女の子の習い事のイメージもありますが、男の子にもお勧めです。
ベートーヴェン作曲「エリーゼのために」
子供がピアノを習い始めたのは年長にあがってすぐ、5歳の時でした。実家にあったピアノに興味をもったのがきっかけです。
そんな子供が初めて発表会で演奏したのは10歳の時です。とても小さな個人の先生についていたので、後にも先にもこれ一回のみでした。私もそれが分かっていたので、一生に一回きりの発表会なんだからと、とても喜び一番張り切っていたと思います。
演奏した曲名は、定番のベートーヴェン作曲「エリーゼのために」です。練習する時間はたっぷりとあったのに、のんびり屋の我が子は「まだ大丈夫、まだ平気」と言っては練習しなかったので、こっちの方が焦りましたが当日までには何とか形になりました。
暗譜する自信がないというので私が横に立ち、譜面をめくってあげていました。感無量だったと言いたいところですが、子供よりも私の方がとても緊張して、冷や汗だらけに。終わってみると、案の定、いつも練習で引っかかっていたところはごまかしが利かないほど演奏自体が止まってしまったのですが、子供は焦ることなく引き直したりして、親がドキドキするほどには緊張もなかった様子でした。
人前で何かをできる子だとは思ってなかったので、例え小さい発表会でも子供の雄姿が見られて良かったです。
キャサリン・ロリン作曲「楽しいダンス」と「チック・タック・ミュゼット」
私がピアノを弾くので、娘は、生まれた時から楽器が身近にあり、遊び道具でした。3歳で、音楽教室に入り、本格的にピアノを弾きだしたのは、4歳からです。
グループレッスンだったので、発表会はソロで弾くことはありませんでした。そんな時に友人が声をかけてくれて、友人の発表会で弾かせてもらえることになりました。
曲は、キャサリン・ロリン作曲の「楽しいダンス」と、「チック・タック・ミュゼット」でした。初めて一人で弾くので、責任重大です。幼稚園から帰って毎日、時にはできなくて悔し涙を流すこともありました。舞台上のマナーもあるので、一週間前からは、衣装を着て、靴を履かせて、出入りからお辞儀の仕方まで練習させました。
当日は、緊張することもなく、ミスをすることなく弾き終えることができました。親はドキドキでしたが、本人はケロッとしていて、「あー、楽しかった」で終わりました。発表会に向けて努力するということを学んでくれたと思います。あれから6年、現在、今年の発表会に向けて、バルトーク作曲の「ミクロコスモス」より153番を練習しています。
童謡「きらきら星」
長女がピアノを習い始めたのは、5歳の時でした。初めての発表会も5歳の時で、「きらきら星」を演奏しました。お友達がピアノを習っていて、自分もやりたいと言って始めたので、とても楽しんで練習していました。
発表会は、習い始めて半年後でしたが、発表会を子供なりに目標にしていたようで、きらきら星だけでなく、バイエルなどの練習も、より気合いをいれて頑張っていました。
発表会当日は、広い会場や厳かな雰囲気に少し戸惑っていたようですが、すぐに慣れたのか、自分の出番までには、普段通りの長女に戻っていました。演奏も、間違えたり焦ったりすることなく、無事に終えられました。
本人も、発表会に向けて頑張って練習したことや、当日落ち着いて演奏できたことが自信につながったようです。やはり、一年に一度、発表会があるのは良いと思います。
久石譲作曲「海が見える街」(魔女の宅急便より)
私の娘がピアノを習い始めたのは、幼稚園の時に友だちが通っているピアノ教室に見学に行って気に入ったことがきっかけでした。
娘が初めてのピアノ発表会に参加したのは、小学校3年生のころでした。それまで「自信がない」と発表会に出ることを嫌がっていたのですが、ピアノの発表会で弾く曲目が、久石譲作曲「海が見える街」(魔女の宅急便より)だと聞いて、大好きなアニメの曲を弾けることで、チャレンジすることになりました。
発表会まで一生懸命に練習していて、家に帰ってきてからも、1時間ほどピアノに向かって練習していました。発表会当日は、緊張しながらも、一度もミスすることなく、上手に弾くことができました。本人も、初めてきちんとしたドレスを着て、たくさんの人の前で演奏できたので嬉しかったと、喜んでいました。
「キャンドルライトで踊るワルツ」
7歳からピアノを習い始めて、1年3ヶ月後に初めての発表会がありました。曲目は「キャンドルライトで踊るワルツ」です。最初に先生から「この曲はどう?」と提案され聴いてみると、とてもきれいな曲で、娘も「これがいい!」と気に入っている様子でした。
でも、それまでペダルも踏んだことがなかったし、少しレベルが高いかなとも思いました。それでも逆に、ペダルを踏めることが嬉しかったようで、頑張って練習しました。音域も広く、体いっぱい伸ばして弾いていました。
発表会当日までの出来栄えは完璧とまではいかなかったけれど、当日は堂々と思いっきり弾いて、満足の出来だったと思います。会場がそれほど広くないところだったので、娘は緊張しなかったようです。この調子で頑張れば、来年もきっと素敵な発表会になることでしょう。
「ドレミの歌」(連弾)
息子は5歳の時にピアノを習い始めました。それまでは私と家で自由に楽しんでいましたが、私も経験者だったので、息子への教え方が厳しくなってしまいました。ピアノを楽しんでほしいと思い、教え方が優しく厳しくない先生の教室へ通い始めました。
レッスンを始めて2ヶ月後にピアノの発表会があり、出ることにしました。練習期間も少ないので右手だけの演奏にし、私が伴奏をする連弾にすることになりました。それまではあまり積極的に練習に取り組みませんでしたが、私と連弾をすると右手だけの演奏よりも音に厚みが出るので、それが楽しかったようです。
毎日必ずピアノへ向かい自分のパートを練習し、「お母さんも練習しようよ!」と声をかけるようになりました。息子にとっては指使いが難しく、毎回同じ所で間違えていましたが、初めて間違えずに弾けた時はとても喜んでいました。
元々、人前に立つことが好きだったので、発表会は緊張した様子もなく、堂々とした演奏でした。間違いもありましたが、一生懸命の素晴らしい演奏でした。息子も、「間違っちゃったけど上手にできた!」と嬉しそうでした。
モーツァルト作曲「きらきら星変奏曲」
我が子は6歳からピアノを習い始めました。それから1年半経った頃そのピアノ教室で発表会がありました。いろいろ候補曲があったようですが、最終的には我が子が自分でモーツァルト作曲「きらきら星変奏曲」に決めました。とても曲を気に入ったからです。
自分で選んだ曲なので、私が何も言わなくても家で自ら練習していました。まだ指がなかなか滑らかにいかないようで、途中途中突っかかって止まってしまうことが多かったのですが、発表会前にはほぼ間違えることなく弾けるようになりました。
人前で発表などする機会が今までなかった我が子は、当日はとても緊張してました。私の方はもっと緊張してましたが。けれども、その緊張も感じさせないくらい上手に弾けていてこちらも安堵しました。また次回の発表会が楽しみになりました。
15人の体験談からわかる、初めての発表会の選曲のヒント
15人の話を並べてみると、いくつか共通する傾向が見えてきます。曲名だけでは分からない、選び方の実態を整理しておきます。
初舞台は5歳から7歳、練習期間は3か月前後
初めての発表会を迎えた年齢は、5歳から7歳に集中しています。習い始めてから半年から2年程度で最初の舞台に立つケースが多く、「まだ早いのでは」と感じるタイミングでも十分に成立していることがわかります。練習期間は3か月前後という声が目立ち、この期間で無理なく仕上がる曲を選ぶという逆算の考え方が、実際に機能していると言えます。
年齢が低い場合は、演奏時間の短さを気にする必要もありません。あずささんの体験談にある「時間にすると2分くらい」という長さでも、暗譜して弾ききれば立派な演奏になります。Mmamaさんのように短い童謡を2曲続けるという構成も、初めての舞台では現実的です。
本人が「弾きたい」と思った曲が、いちばん練習される
もっともはっきりした傾向がこれです。きのこままさんの娘さんは、どうしても弾きたい曲のために先生を説得し、毎日1時間の練習を続けました。はるままさんの子は自分で曲を決めたことで、親が言わなくても自ら練習するようになりました。あいりんさんの娘さんは、発表会そのものを嫌がっていたのに、大好きなアニメの曲だと聞いてチャレンジを決めています。
反対に、りりかさんの体験談では、3か月以上同じ曲を弾き続けることが苦痛になり、「もう弾けるから練習しない」という状態になったことが率直に語られています。選曲の段階で練習の続きやすさが決まるという現実が、ここに表れています。
あやママさんのように、「この曲はママとパパの結婚式でかかっていた曲だよ」と意味づけを足したことで練習に火がついたケースもあります。曲そのものへの興味が薄いときは、家族との思い出や物語を結びつけてあげると、取り組み方が変わることがあります。
右手中心のアレンジや連弾という現実的な選択
プリンさんの息子さんは、習い始めて間もなかったため、ほぼ右手のみのメロディーというアレンジで「となりのトトロ」を演奏しました。さよっこさんは、練習期間が2か月しかなかったため、子供は右手だけ、親が伴奏を担当する連弾という形にしています。
この2つの方法は、初めての舞台では非常に有効です。特に連弾は、子供のパートを易しくしても、伴奏が入ることで音に厚みが出て、客席には豊かな演奏として届きます。さよっこさんの息子さんが「音に厚みが出るので、それが楽しかった」と練習に前向きになったように、演奏の満足感が高いのも利点です。
本番でつまずいても、聴き手の印象は崩れない
ちあきママさんの娘さんは、本番で時折つっかえて止まったものの、慌てず最後まで弾ききりました。めぶりんさんの子は、練習で引っかかっていた箇所で演奏が止まってしまいましたが、焦らずに弾き直しています。さよっこさんの息子さんも、間違いはあったけれど堂々とした演奏でした。
3人に共通するのは、ミスそのものより、その後の落ち着きが演奏の印象を決めているということです。だからこそ、練習の段階で「止まってしまったらどこから弾き直すか」を決めておくことが、実はもっとも実践的な本番対策になります。曲の途中に2、3か所、再開ポイントを作っておくだけで、当日の安心感がまったく違います。
親の関わり方は「毎日触る」を守ることから
練習の習慣づけについては、Mmamaさんの方法が参考になります。一回の練習時間は短くても構わないと割り切り、子供と「毎日必ずピアノに触るようにする」という約束をして、親自身もその約束を守ることを意識した。嫌がっているときはすぐ中断し、時間をおいて再開する。この柔軟さが、3か月という長い期間を乗り切る鍵になっています。
あずささんのように毎日30分一緒に練習する、自分が子供の頃の発表会のビデオを見せて目標のイメージを持たせる、というやり方も効果的です。プリンさんは「間違えても大丈夫だよ」と事前に伝えることで、プレッシャーを取り除いていました。
発表会当日までにやっておきたい準備
曲が決まったら、演奏以外の準備も進めておきます。ここを忘れると、当日に慌てることになります。
暗譜は本番の1か月前を目標に
教室によっては全員暗譜が原則というところもあります。暗譜は、通しで弾けるようになってから始めるのではなく、部分ごとに覚えていくほうが確実です。目を閉じて最初の4小節、次の4小節、と区切って進めれば、負担が分散します。
暗譜が難しい場合は、めぶりんさんのように親が横で譜めくりをするという方法もあります。教室の方針を確認したうえで、無理のない形を先生と相談してください。暗譜できないことを理由に、発表会そのものを諦める必要はありません。
衣装と靴を着けたリハーサルをする
しろしろさんの体験談にあるように、一週間前から衣装を着て、靴を履かせて、出入りからお辞儀の仕方まで練習させるという準備は、非常に理にかなっています。ドレスの袖が腕にまとわりつく、いつもと違う靴でペダルの感覚が変わる、といったことは、当日になって初めて気づくと動揺の原因になります。
特にペダルを使う曲の場合、靴底の厚さで踏み心地が変わります。本番で履く靴で必ず一度は練習してください。
入退場とお辞儀を通しで練習する
初めての舞台では、演奏より前後の動きのほうが不安になる子もいます。舞台の袖から歩いて出て、客席に向かってお辞儀をし、椅子に座り、高さを確かめてから弾き始める。弾き終わったら立ち上がり、もう一度お辞儀をして戻る。この流れを家で通して練習しておくと、当日の緊張が大きく減ります。
椅子の高さ調整は、本番で意外とつまずくポイントです。自分で調整できない年齢なら、係の人にお願いしていいと事前に伝えておきましょう。
ピアノ発表会の曲についてよくある質問
Q1. 初級で聴き映えする曲の演奏時間はどれくらいがいいですか。
1分半から2分半程度が目安です。短すぎると印象に残りにくく、長すぎると集中力と暗譜の負担が増します。短い曲しか弾けない場合は、2曲続けて演奏する構成にすると、ちょうどよい長さになります。
Q2. 難しい曲に挑戦させるべきか迷っています。
本人が強く弾きたいと望んでいるなら、先生に相談したうえで挑戦する価値があります。ただし、本番の1か月前に通して弾ける見込みが立つかどうかを判断の基準にしてください。見込みが立たないときは、易しいアレンジ譜に切り替えるという選択肢があります。
Q3. 男の子でも弾きやすい、かっこいい曲はありますか。
短調の曲、力強く終わる曲、低音の和音が入る曲がおすすめです。難易度を上げなくても、強弱の対比をつけるだけで迫力のある演奏になります。
Q4. 知っている曲と知らない曲、どちらがいいですか。
知っている曲は譜読みが早く、練習の意欲が続きやすいのが利点です。一方、知らないクラシックの曲は、弾き方の先入観がないため、先生の指導がそのまま入りやすいという良さがあります。初めての発表会なら、練習が続くことを優先して、知っている曲から選ぶのが無難です。
Q5. 大人が初級から発表会に出るとき、周りは子供ばかりで気後れしませんか。
近年は大人の生徒が出演する発表会が増えています。ゆったりした曲を選び、楽譜を見て弾く前提にしておけば、落ち着いた演奏ができます。子供にとっても、大人が真剣に演奏する姿は良い刺激になります。
初めての発表会は、上手に弾けたかどうかよりも、最後まで弾ききった経験が残ります。体験談を寄せてくれた15人のママたちも、演奏の完成度ではなく、一人でステージに立った我が子の姿に感動していました。お子様が心から弾きたいと思える一曲が見つかりますように。




