子供に将棋を教える方法に関する記事

『子供が将棋で得られる力は無限大!教え方・見守り方のコツ』

子供は将棋を指すことで、判断力や集中力、忍耐力が自然に身に付きます。将棋のルールは何歳ぐらいから理解できるのか、教え方や見守り方のコツ、将棋に親しめるおもちゃや定跡を教えてくれる子供向けの本も紹介。習い事として将棋教室に通ってみては!?

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子供時代こそ将棋を指してほしい!人生で大切なことはすべて将棋で学べる?

携帯ゲームが普及する中、最近では、将棋を代表とするボードゲームの教育的効果が見直されていることをご存知でしたか?一部の学校の課外活動に導入されたり、巷では将棋教室が盛況のようです。

その背景としては、子供や若者を中心とした将棋ブームの影響が挙げられるでしょう。ここ数年、将棋のプロである棋士を主人公にした漫画や映画がヒットしたり、プロ棋士と将棋のコンピューターソフトによる対局・電王戦がネット配信されるなど、日本の伝統である将棋への人々の関心は高まっています。

この流れは、子供たちに人気のポケモンゲームにも影響を及ぼしました。2014年から『ポケモン竜王戦』と呼ばれる大会が開かれるようになったのですが、これはポケモンと将棋界最高峰の公式戦である「竜王戦」を主催する読売新聞社・日本将棋連盟が協力・全面サポートしての大会です。子供たちにとって身近なゲームであるポケモンから、将棋に興味を持つ子も出てきているようですよ。

将棋は最高の頭脳ゲーム!将棋で身につく力は無限大!

あまり広く知られていないようですが、将棋は数年前から学校教育導入推進事業に加わっています。「将棋」という日本の伝統文化に触れることにより、そこから日本文化への理解を深め、日常生活における礼儀作法の習得をはじめ、集中力や忍耐力、判断力、思考力、そしてなにより相手を思いやる心を育む、ということを期待してのものです。

先を読む判断力

将棋は、駒の役割さえ覚えてしまえば、ルールは非常にシンプル。しかし、対戦相手によって柔軟な対策が大切で、いかに臨機応変に判断・工夫できるか、常に相手の立場に立って思考し、一手先を読む必要があります。
将棋を指すということは、頭の前頭葉・右脳・左脳をバランスよく使わなくてはならず、プロ棋士は1度の対局で数キロ体重が落ちるといわれるほど、脳のカロリーを消費するそうです。

将棋には、一手に付き数百通りの選択肢があると言われています。一手指すことで、この手はいける、この手はいけないと言った単純なその場の判断だけでなく、この手を指せば相手はこう返すだろう…そうしたらこう指して、と何手も先のことまで考える必要があります。プロ棋士である羽生善治さんはなんと1000手先まで読めるそうですよ!

思考を続ける集中力・忍耐力

詰みまで持っていく(自分が勝つ)ために、最善な一手はどれなのか、将棋を指している時、人の頭はフル回転していて、非常に集中している状態です。この集中状態を持続するには、当然忍耐が必要です。勝負をあきらめずに、最善な一手を考え続けるのは、実はたいへんなことで、「勝ったかも!?」と油断した瞬間に、相手に一気に逆転されることだってありえます。
将棋を一生懸命指すことは、判断力や忍耐力など、生きるために大切な力を自然に身に着けることに繋がるでしょう。

礼儀作法~自分の負けを認める精神力

日本の伝統文化でもある将棋。将棋には「お願いします」、「負けました」「ありがとうございました」の3つの礼があります。将棋は両者の「お願いします」で対局が開始、負けたほうが「負けました」と頭を下げて宣言することで投了。最後に「ありがとうございました」と両者でお辞儀をし、対局を終えるのが習わしです。

普段の日常生活では、勝ち負けがはっきりする機会というのは、そう多くありません。自分の負けを盤面としてはっきりとした形で突き付けられ、しかも自ら「負けました」と声に出すことは、精神的に強くないと、実はなかなか難しいことです。

将棋は対局を通じて、目の前の相手とじっくり向き合うとともに、自分にも向き合っていると言えます。また、相手と向き合うからこそ、相手の気持ちを感じられるようになるとも言えますね。

将棋は何歳からはじめられる?

将棋の良さがわかってくると、子供に将棋をやらせたいと思いますよね。では将棋は何歳くらいから始められるのでしょうか。
個人差がありますが、一般的には将棋は5歳前後で始めると良いと話す方が多いようです。将棋のルールを理解できるのがちょうどその年齢の頃ということもありますが、小学校に入ってしまうとなかなか新しいことをはじめるのが難しく、将棋の基礎を学ぶ時間が取れなくなるというのも理由のようです。

将棋未体験の子供向け将棋盤&おもちゃ

小さいうちに始める場合、本格的な将棋盤よりも、おもちゃから始めると子供に難しい印象を与えず、楽しみなが
らルールを覚えやすいでしょう。
大人になって子供と一緒に始める場合にも、このほうが身構えずに済みそうですね。

どうぶつしょうぎ

幻冬舎エデュケーション

1,429円+税

女流棋士・北尾まどかさんがルールの考案、藤田麻衣子さんがイラストとデザインを担当して作られたかわいいどうぶつ将棋。盤面3×4の12マス、駒は8枚の小さな世界です。王様であるライオンを捕まえるためには…?駒には進行可能な方向も掛かれているので子供でもやりやすいです。小さな世界で繰り広げられる小さな戦いに子供たちも夢中になることでしょう!

https://www.shogi.or.jp/

NEWスタディ将棋

くもん

3,200円+税

見た目はシンプルな将棋盤と駒ですが、駒には進行可能な方向が書き込まれているので初心者でも始めやすくなっています。対象年齢は5歳から。基本的な将棋のルールや実践例、優しい詰将棋など、将棋を始める大人が知っておきたい内容の「解説書」も付いているので親子で初めて取り組むのにぴったりの将棋です。監修:日本将棋連盟。

http://kumonshuppan.com

ゲームを利用してもOK

上記のような簡単な将棋セットで基本のルールを覚えたら、年齢によっては将棋のゲームソフトを購入したり、パソコンのオンラインゲームやオンライン対局を利用するのも良いでしょう。まずは数をこなして将棋に慣れることが大切です。

将棋は勉強するほど強くなる!小学生以上なら自分で本を読もう!

将棋が上達するためには、実戦を積むことももちろん大切です。ですが、将棋には「定跡」と言って、その場面に応じた1番良い手と考えられている戦法もまた存在するのです。定跡を知っているか、知らないかで、勝率はまったく変わってきます。

子供が将棋に興味を抱いて、「もっと強くなりたいかも!?」と思い始めたタイミングで、子供向けのわかりやすい将棋解説書を買ってあげましょう。普段は本嫌いな子供でも、「強くなるには、こうした努力も必要なんだよ」と伝えれば、読んでくれるかもしれませんよ。こうした子供向けの本は、将棋に必要な考え方がシンプルにまとまっていますので、ママやパパも勉強になること間違いなしです。

羽生善治のやさしいこども将棋入門

羽生 善治監

池田書店

950円+税

プロ棋士・羽生善治さん監修の将棋入門書です。他にもシリーズがあるので、単品で購入する人だけでなく、まとめて買って順に読み進める人も。
難しそうと感じる将棋の5つのコツが羽生さんのわかりやすい説明で紹介されています。子供にもわかりやすいと評判の一冊で、小学生であれば一人で読み進められるでしょう。

http://www.ikedashoten.co.jp

マンガ版 将棋入門

藤井ひろし著

創元社

1,080円(税込み)

将棋が全く初めての人も身構えずに読むことが出来る漫画版の将棋入門書。主人公は小学生の仲良し5人組。駒の種類・動かし方を始め、将棋の基本がわかりやすく解説されています。漫画なので子供が夢中になって読んでいるとの声も多数ある本です。幼稚園年長~小学校低学年に特におすすめです。

http://www.sogensha.co.jp

子供将棋教室とは?習い事としての「将棋」

子供が将棋に興味を持ち、もっと将棋を指したい、研究したいという意欲があるのなら、子供向けの将棋教室に通わせてあげるといいかもしれません。場面に応じた定跡を教えてくれたり、クラス生同士の対局があります。プロ棋士が指導してくれる教室もあり、日本将棋連盟のホームページで将棋教室を探すことも可能です。

自宅の近くに教室がない場合でも、オンラインの将棋教室もありますよ。定期的に子供向けの将棋大会等も実施されているので、慣れてきたらぜひ参加してみてください。大会に参加することで将棋の世界が広がっていきます!

ママやパパも一緒に将棋が強くなりたい場合

まず抑えて頂きたいのが「将棋教室」と「将棋道場」の2種類の場所があるということです。
将棋教室は、最近ではカルチャーセンターでも講座が開かれるようになってきました。他の習い事と同じように決まった曜日の決まった時間に開催されること、場面に応じた定跡や詰将棋を教えてくれることなどが特徴と言えます。始めは入門教室や入門講座といったクラスで将棋について学ぶといいですね。

そして将棋道場についてですが、ここは実践をメインにした場所です。教室とは異なり、様々な人とたくさんの対局を行う場所なので、最低でも将棋のルールを理解している必要があります。間違って慣れないうちに将棋道場のほうへ行ってしまわないように気を付けてくださいね。

将棋を上達させるために、親としての心構え

子供の吸収力はものすごく、将棋の虜になった子供たちは、親が驚くようなスピードで上達していくようです。夢中になれることがあるのはいいことですが、将棋は勝ち負けがはっきりするので、子供ゆえの精神的な未熟さが表にでてしまうこともあります。

強くなるには本人の努力が必要不可欠。そのうえで、親としての見守り方をお伝えします。

子供の悔しさは否定せず、感情のコントロールを学ばせる

将棋は1対1の真剣勝負です。自分か相手、どちらかが負けます。そのため、将棋は負けず嫌いな子ほど夢中になりやすいのですが、子供ですから、負けて泣いたり、不機嫌になるのもあり得る話です。親としては手を焼くこともあるでしょう。

ただ、対局相手に礼を欠くような行動をとったときは、注意する必要もありますが、そうでないなら、叱責したり、逆に甘やかすこともないように思います。「負けて悔しい」というのは、上達するためには大切な感情です。また、そうした悔しい気持ちにどう折り合いをつけるか、それも子供自身が学ばなくてはいけません。子供の感情が荒れていると、親もイライラしがちですが、ぐっとこらえて冷静に受け流しましょう。

親の感情は表に出さず、いつも通り接する

親としては、子供が負けてしまったときに「悔しい」「残念」だという気持ちになりますが、それは表に出さないようにしましょう。親がこうした感情を子供に向けることで、子供がより自分を責めてしまうこともあるからです。勝った時も負けた時も、いつも通り接してあげる。そうした方が、子供は安心できるのではないでしょうか。

この記事を書いたライター

小森ひなた

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪