ワイシャツの洗濯が上手くなる10のコツ!自宅でもキレイに洗える
ワイシャツの仕上がりは、着る人の見た目を大きく左右します。汚れていると「不衛生」「仕事を任せられない」という印象を与えてしまうので、洗濯する側の責任は重大。クリーニングに出せばキレイに仕上がりますが、節約したい人にとってはその費用がもったいない。
そこでこちらでは、簡単にきれいに仕上がるワイシャツの洗濯や染み抜きのコツをご紹介していきます。これまで上手く洗えなかった人も、今日から自信を持って自分で洗い、クリーニング代をガッチリ節約しましょう。
シワなく真っ白に洗濯する4つのコツ
ワイシャツは真っ白な生地や淡い色の生地が多く、汚れが目立ちやすい衣類です。長時間着ることで汚れがこびりつきやすいので、汚れの種類をよく理解して落としていきましょう。
ワイシャツの汚れの多くは襟や袖口につく皮脂汚れですが、落ちにくく蓄積しやすいので毎日の洗濯でしっかり落としていく必要があります。
1前準備をしてから洗濯機に入れる
脱いだらそのまま洗濯機に入れてしまう人も多いのですが、ワイシャツをきれいに洗濯するためには前準備が必要!
襟や袖口の黄色いシミ汚れ、ポケットに入れたボールペンのインク、前身ごろにつきやすい食べこぼしなどの飛び散りがある場合には、染み抜きをしてから洗濯をする必要があります。
洗濯機に入れる前の5つの前準備
- ポケットに物が入っていないかを確認
- 汚れの状況をチェック
- ひどい汚れは染み抜きをする
- 裏返す
- 洗濯ネットに入れる
ワイシャツの汚れをキレイに落とすポイントは、裏返して洗うこと。
それほど汚れていない時は、ワイシャツを脱ぐときに前身ごろや袖のボタンをつけたまま、ひっくり返して脱いでおくことをお願いしておきましょう。ワイシャツの汚れの大部分は体と接触する内側につきますから、内側を外に出して洗濯をすることで、より汚れが落ちやすくなるのです。
また、ワイシャツは洗濯頻度が高いため、洗濯中に他の衣類と擦れることで生地が傷みやすいです。面倒でも洗濯ネットに入れて洗いましょう。
ワイシャツを広げて肩幅の中程でまっすぐ折り、袖をシャツの中心に合わせて折り返したら、洗濯ネットの大きさにあうように全体を1~3回折りたたむと、余計なシワもつきませんし、洗濯中の絡まりによるダメージを防ぐことができます。
2洗濯表示に従ってコース設定
ワイシャツを洗濯する場合は、タグについている洗濯表示に従って洗濯コースを設定します。ドライなどの特別な指定がない場合には、通常の水洗いで大丈夫です。一般的な標準コースで洗いましょう。
洗剤は液体ものものでも、粉末のものでも問題なく使えますが、白いワイシャツをよりキレイに仕上げたい場合は、洗浄力の強い粉末洗剤がおすすめです。
また、淡い色付きワイシャツに蛍光剤入りの洗剤を使うと、色が褪せてしまうので気を付けてください。
おすすめは50~60℃の温水洗濯
皮脂汚れは温水の方が落ちやすく、洗剤の洗浄力も高まりますので、できるだけお風呂の残り湯など40℃以上の温水を使いましょう。ベストは50~60℃ですが、洗濯機の水温上限を超えると故障しますので、取扱説明書を必ず確認してください。
また酵素系の洗剤は洗浄力が15分後からアップしますので、洗濯時間を20分以上に設定し、洗濯中に一度洗濯機を止めて30分以上つけ置きしてから再開すると、汚れ落ちが良くなります。
洗濯の仕上げに柔軟剤を使うと、生地の柔軟性がよみがえり洗濯シワがつきにくくなります。最近は洗濯中の絡みを予防する「洗濯シワ防止機能」がついた柔軟剤もありますので、活用してみてもよいでしょう。
3脱水時間は15~30秒がベスト
洗濯機から出したワイシャツがいつもクシャクシャでシワだらけになってしまうのは、脱水のせい。ワイシャツは程よく水分が残っている方が洗濯シワを取りやすいのです。
他のものよりビシャビシャのまま干そう!
ワイシャツで洗い15〜30秒の脱水をするか、他の洗濯物よりもワイシャツだけ早めに取り出して、脱水時間を短めにしましょう。
単身赴任で家事をする時間がない男性にはおすすめなのが、ワイシャツを全く脱水せず、ビシャビシャのまま干す洗濯方法。
水分の重みでしわが伸び、アイロンをかけなくてもキレイに生地が伸びます。
ただし乾くまで時間がかかるので、晴れた日の日中に屋外に干すようにするか、お風呂場の乾燥機を使うなどの工夫をして、生乾き臭を予防しましょう。
4脱水後はすぐに干す
ワイシャツを洗濯シワなく仕上げるためにも、洗濯が終わったらすぐに干すのが肝心です。脱水したあとにそのまま放置していると、折れ筋が乾いてしわが取れなくなってしまいます。
ワイシャツを洗濯機から出したら肩の部分を持ってバサバサと降り、大きな折れしわをとって水分の重みで全体的に伸ばしておきましょう。
ワイシャツは干す前に一度軽く折り畳んで片方の手の平に乗せ、反対側の手でパンパンと叩くと、細かい洗濯シワがとれてアイロンがけがグッと楽になります。
ワイシャツは肩の部分が型崩れしやすいので、しっかり厚みがあるハンガーに肩の部分がずれないように掛け、襟と袖口、ボタンのある前身ごろを一度ピンと伸ばすように引っ張ってから、風通しの良い場所に陰干しをしてください。
ワイシャツのシミを落とす3つのコツ
襟や袖の黒ずみや黄色い汗シミ、食べこぼしのシミ、ポケットのボールペン汚れは、洗濯機に放り込むだけでは落ちないワイシャツの3大シミ。
洗濯前のチェックでこうした特定の部位に汚れがこびりついている場合には、洗濯前に部分洗いをする必要があります。汚れは早く落とすほど効果がありますので、早めの処理を心掛けましょう。
1襟や袖汚れには洗濯用の固形石鹸
襟や袖は体に擦れる部分。黒ずんだ皮脂汚れや黄色い汗シミがつきやすく、特に袖口は机などとも擦れるので、皮脂汚れにほこりなどが付着して頑固な汚れとしてこびりついてしまいます。
シミになってしまった場合は、油汚れに強い洗濯用の固形石鹸で部分洗いをしておきましょう。
そうしても落ちない場合は玉ねぎのネットに固形石鹸を入れたり、古歯ブラシを使ったりして、生地を傷めない程度に擦ると、簡単にきれいになります。
ウタマロ
(株)東邦
ホームセンターやドラッグストア、スポーツ用品量販店などで購入できます。驚くほどよく落ちますので、これまでの洗濯の苦労は何だったのか…と初めて使った人は思うでしょう。本当によく落ちますので、生地も傷めにくくなります。
2食べこぼしの部分洗いにはドライヤー
調味料や食べこぼしの染みは、ついたばかりであれば水洗いでも落ちるのですが、時間が経ってしまうと繊維の奥まで入り込んで頑固な染みになってしまいます。洗濯のときに気が付いた染みは時間が経って残っている染みですから、固形石鹸や液体タイプの漂白剤などを使って部分洗いをしましょう。
熱を加えると洗浄力が高まりますので、石鹸や漂白剤を塗った後にドライヤーをあてると早く染みが抜けます。
食べこぼしの染みは油汚れが多いので、食器用洗剤を使うのも効果的です。洗濯ブラシに少量つけて、叩くようにして擦ってみてください。
部分洗いで染みがきれいにならない場合には、酸素系漂白剤を使います。色柄物に使える漂白剤でも、必ずワイシャツの裾の裏を使って色落ちの確認をしておきましょう。
粉末の酸素系漂白剤を使ってワイシャツ全体を漂白する場合にも40~50℃の温水を使い、染みが取れたら一旦よく水洗いをして、他の洗濯物と一緒に洗濯機で洗ってください。
3ボールペン汚れには除光液やベンジン
袖口にうっかりペンを走らせてしまった、ポケットに芯を出したままボールペンを入れてしまったなど、ボールペンのインク汚れもワイシャツの洗濯が上手くいかないシミの一つ。ワイシャツをダメにしてしまうこともしばしばあるのですが、これからは除光液や衣料用のベンジンを使って染み抜きをしましょう。
ワイシャツを裏返して染みの下に古タオルを敷き、除光液をつけた歯ブラシでシャツの裏側からトントンと根気良く叩くと、ボールペンのインクが古タオルに移って染みが抜けます。
擦ってしまうと生地が傷むので、焦らず、古タオルにインクを写すようなイメージで叩きましょう。染みが抜けたら軽く水洗いをして、他の洗濯物と一緒に洗濯機にかければきれいになります。
薄汚れたワイシャツを洗濯する2つのコツ
着る度に洗濯しているのに、なんだかワイシャツが薄汚れて見える場合には、汚れが蓄積している可能性があります。いちどスッキリ汚れを落としましょう。
1ポケットやボタンホールのほこり取り
まずはポケットやボタンホールの折り返し、裏側の縫い目にホコリが溜っていないかチェックをしましょう。
ポケット部分や折り返しの裏は衣類や洗濯で出たホコリがたまりやすく、生地が透けて部分的に黒ずんで見えることがあります。
定期的に生地を裏返してホコリの有無を確認して、あったら古歯ブラシや歯間ブラシを使って擦って取り除いておきましょう。
2繊維の黄ばみは鍋で煮洗い
真っ白なワイシャツ全体がくすんで見えるのは、繊維に染み込んだ皮脂汚れが酸化して黄ばみができているから。こうした漂白剤でも落ちない黄ばみは、ワイシャツを鍋で煮洗いすることで改善することができます。
大きな鍋に酸素系漂白剤と洗濯用洗剤をとかした水を弱火にかけ、吹きこぼれないように注意をしながら、30分程度ワイシャツを煮洗いしましょう。皮脂汚れが熱で緩み、繊維の奥から落ちやすくなります。
煮終わったらそのまま1昼夜放置し、軽く水洗いをして洗濯をすれば、クリーニングに出したのと同じくらいにワイシャツがキレイになります。
衣替えで出したワイシャツが襟周りを中心に黄色く変色しているときにも、煮洗いで改善できますが、こういった黄ばみを防ぐためにも、衣替えでワイシャツをしまう前に煮洗いを習慣にしましょう。
襟や袖の汚れを防ぐ!洗濯のコツ
ワイシャツについてしまう汚れを毎日手洗いで落とすのは大変だと感じたら、洗濯のときに糊付けをして、汚れの付着を防ぐという洗濯のコツを試してみましょう。
のり付けをするとワイシャツがパリッとするだけでなく、のりで生地の表面がコーティングされるため、皮脂や汗の汚れが付きにくくなり、襟や袖の黒ずみや汗シミを防ぐことができます。
洗濯のりは商品によって扱いが違いますが、基本的には最後のすすぎの段階で入れます。
ただしタオルなどと一緒に洗うと、当然すべてにのりがついて硬くなってしまいますので、数枚のワイシャツを一度に糊付け洗いすることをおすすめします。
他の洗濯物と一緒に洗う場合は、すすぎが終わってから一旦ワイシャツだけを取り出し、洗濯のりを入れた水を張った桶などにつけてなじませてから、脱水をかけるといいでしょう。
洗濯の際にのり付けするのが面倒の場合は、アイロンがけの際に糊付けスプレーを使うのも効果的です。コストパフォーマンスは悪いのですが、汚れが付きやすい襟や袖に念入りにスプレーをすれば、洗濯糊と同様の効果が得られます。
洗濯しやすいワイシャツを選ぶのも大事
ワイシャツを選ぶ場合は、色や形を見てパッと選ぶ人が多いかもしれませんが、長くきれいにワイシャツを着るためには、素材をしっかり選ぶことも大事です。ワイシャツは洗濯機で水洗いできることが大前提ですが、購入する前に洗濯表示の水温表示を確認しておきましょう。
洗濯機のマークの上に表示されている数字が、洗濯水に使える最高温度です。洗濯に温水を使う場合や季節の変わり目で煮洗いをすることも考えて、熱湯に耐えられるワイシャツを選ぶことをおすすめします。あわせて漂白剤が使えるかどうかも、取り扱い絵表示でしっかり確認をしてください。
ワイシャツの生地には綿やポリエステルが使われますが、綿は着心地が良いもののしわになりやすく、ポリエステルはしわになりにくいものの着心地が悪く、温度の高い温水で洗うと汚れた風合いになるという特徴があります。
綿素材のものでも形状記憶加工がされているものはしわがつきにくく型崩れもしにくいので、洗濯やアイロンの手間をできるだけなくしたいなら、お値段は張りますが形状記憶加工がされているワイシャツを選ぶといいでしょう。