意外と知らなかった!服を傷めない「手洗い洗濯」の基本テクニックとは
泥汚れのひどい子どもの衣服や、お気に入りのニット、部分的な汚れが気になるときに手洗い洗濯をすることがあると思います。でも、手洗いの方法は「とりあえず手でゴシゴシこすっている」と、自己流で行っていることが多いのではないでしょうか?
実は、汚れを落とそうと力任せにゴシゴシこすると、繊維が傷んだり毛玉ができたりしてしまい、逆に汚れが繊維の奥に入り込んで落ちなくなることもあるのです。
手洗い洗濯の最大のメリットは、素材や汚れに合わせて力加減や洗い方を変えられることにあります。正しいテクニックを知っていれば、生地を傷めずに簡単に汚れを落とすことができます。ここでは衣服の手洗いテクニックを中心に、毎日の家事に役立つお洗濯情報をお伝えします。
【素材別】デリケートな服全体を手洗いする4つの方法
セーターや毛玉を作りたくない衣類、シルクのブラウスなどは、洗濯機の機械力による摩擦を防ぎ、風合いを損なわないように手洗い洗濯をするのがおすすめです。素材のデリケートさに応じた手洗い方法で、こすらずに洗ってみましょう。また、洗濯機に入らない大物も実はお風呂場で手洗いすることができます。大切な衣服全体を洗う方法3つと、大物を洗う裏ワザをご紹介します。
セーターやニットは「押し洗い」
ニット素材のセーターなど、空気をふんわりと含んだ厚手の素材には押し洗いが向いています。おしゃれ着用洗剤(中性洗剤)を使って優しく押し洗いすれば、素材本来の風合いや縮みを防ぐことができます。
- 洗い桶に30度以下のぬるま湯を入れ、指定の量の洗剤を溶かして洗濯液を作る
- 汚れた部分(襟や袖など)が外側になるように綺麗に畳み、洗濯液の中に入れる
- 衣服を手のひらで上から優しく「押して沈め、浮き上がってきたら再び押す」を20回ほど繰り返す(絶対に揉まないこと)
- 洗濯機の手洗いコース(一番弱い脱水)で1分ほど脱水する
- きれいな水(またはぬるま湯)に入れ替え、洗うときと同じように押して泡が出なくなるまですすぐ
- 再び洗濯機の手洗いコースで1分ほど脱水する
袖口の汚れなどは部分的につかんで洗う
首回りや袖口などは、皮脂がついて汚れやすい部分です。全体を押し洗いするときに、汚れが気になる箇所を部分的に洗います。袖口なら、片手で軽く握って「つかんで離す」動作を繰り返して、洗剤液を繊維の奥に通すイメージで洗いましょう。
シルクのブラウスなら「ふり洗い」
シルクのブラウスや薄手のランジェリーのような、水に濡れると破れやすいデリケートな極薄素材はふり洗いが向いています。水の中で衣服を素早く振ることで、水流を起こして汚れを落とす洗い方です。
- 洗い桶に洗濯液を作る
- 両手で衣服の肩や端の丈夫な部分をつかみ、洗濯液の中で左右に振る(こすらず、素早く泳がせるのがコツ)
- 水をかえて同じように振ってすすぐ(泡が出なくなるまで2回ほど繰り返す)
- 洗濯機の手洗いコースで数十秒だけ軽く脱水する
型崩れを絶対に防ぐなら「つけ置き洗い」
洗濯表示では手洗い可能であっても、「装飾が取れそうで怖い」「型崩れが不安…」と思うなら、つけ置き洗いで放置するだけの一番ダメージが少ない洗い方もあります。洗剤の界面活性剤が勝手に汚れを浮かせてくれます。
- 洗濯液を作り、綺麗に畳んだ衣服をそっと沈めるように入れる
- そのまま15分〜30分ほど放置する(とにかく動かさず、こすらないのが最大のコツ!)
- 畳んだまま洗濯ネットに入れ、手洗いコースで1分脱水する
- きれいな水に1分浸して洗剤分を溶かし出し、再度脱水する
- 再びきれいな水に浸してすすぎ、最後の脱水をする
洗濯機以外の脱水方法
洗濯機の脱水機能を使うと遠心力でシワがつきやすくなるため不安な時は、タオルドライをしましょう。大きめのバスタオルに衣服を広げて挟み、両手で上から押して水分を吸い取ります。絶対にねじって絞らないように注意してください。型崩れが気になる衣服にオススメです。
【番外編】洗濯機に入らない大物は「足踏み洗い」
子供用のおねしょ布団や大きめの毛布、ラグマットなど洗濯機に入らないサイズのものも、浴槽を使った足踏み洗いでスッキリ洗うことができます。大物洗いは水を含むと非常に重くなり、乾燥にも時間がかかるので、数日間晴れが続く天気の良い日を選んで洗濯をしましょう。
- 浴槽に水やぬるま湯を張り、洗剤をしっかり溶かす
- 洗いたいものを畳んで入れて、うどんの生地を踏むように上から足でまんべんなく踏む
- 浴槽の栓を抜いて汚れた水を捨て、足で踏んで水分を押し出す(脱水)
- 上からシャワーをかけて水を溜め、足で踏んですすぎをする(水が綺麗になるまで繰り返す)
- 最後に足で踏んで水分を押し出し、浴槽のふちにかけて1時間ほど放置して水を切る
- 外に干して中までよく乾燥させる(物干し竿を2本使ってM字に干すと風通しが良くなります)
【汚れ別】ガンコな部分汚れをピンポイントで落とす方法
子育て中の家庭なら、ちょっとした食べこぼしのシミや泥汚れを、洗濯機に入れる前に「予洗い(プレケア)」として手洗いすることが多いと思います。こすりすぎて衣服を傷めたり色落ちさせたりすることのないよう、汚れの性質に合わせた落とし方をマスターしましょう。
食べこぼしなどのシミには「つまみ洗い」
食べ物の汁がはねて付いたシミなど、部分的な汚れはつまみ洗いをしましょう。洗濯液に衣服をつけて、シミの部分だけを両手の親指と人差し指でつまんで、汚れを押し出すように軽くこすります。
油汚れはぬるま湯を使うと落ちやすいですが、牛乳や卵などの「タンパク質汚れ」を洗う時はお湯の温度に気をつけて。タンパク質は40度以上になると固まってしまう性質があるため、お湯を使うと余計に繊維に染みついて落ちなくなってしまいます。必ず水か30度以下のぬるま湯を使いましょう。
また、エプロンにはねた食用油やミートソースなど、洗濯洗剤で取れない油汚れには「台所用の食器用洗剤」を試してみてください。シミになった部分に直接少量つけてつまみ洗いをすると、油を分解する成分が働いて頑固な油汚れが浮き上がり、嘘のように綺麗になることがあります。
靴下や泥汚れなど広範囲の汚れは「もみ洗い」
繊維の奥に入り込んだ砂や泥汚れには、もみ洗いで物理的に汚れを押し出します。汚れた部分に洗剤をつけて、両手で生地同士をしっかりこすり合わせるように洗いましょう。ゴシゴシ洗っても破れにくい丈夫な靴下や、子供の野球ユニフォームなどに向いている洗い方です。
泥汚れや草の汁がついて取れない時は、液体洗剤よりも「固形の洗濯石鹸(ウタマロ石鹸など)」を使ってみてください。石鹸を濡らして汚れの部分に直接塗り込み、もみ洗いしてみると、泥の粒子が石鹸成分に絡め取られて劇的に落ちやすくなります。
すぐに洗えないアウターなどは「たたき洗い」
コートやダウンジャケットについてしまった部分汚れなど、今すぐ丸洗いできない汚れを落としたいならたたき洗いがおすすめです。中性洗剤を水で薄めたものをスポンジや使い古した歯ブラシにつけて、汚れた部分を上からトントンと優しく叩いて汚れを浮き上がらせます。汚れが浮いたら、水で濡らして固く絞ったタオルで洗剤成分を叩くように拭き取り、最後に乾いたタオルで水分を吸い取って自然乾燥させます。
手洗いテクニックで洗濯上手になって、お気に入りの服を長持ちさせよう♪
主婦の皆さんが普段何気なく行っている手洗いにも、繊維を守りながら汚れを落とすための色々な種類・科学的なアプローチがあります。「全部同じように揉み洗いする」のではなく、衣服の縮みや傷みを防ぐためにも、素材や汚れの種類に合わせて手洗い洗濯の方法を賢く変えてみましょう。お気に入りの服がずっと綺麗なまま着られるようになりますよ。



