へそくりの目的や貯め方に関する記事

へそくりは良妻賢母の常識?隠して蓄えるメリットや貯め方

へそくりは良妻賢母の常識?隠して蓄えるメリットや貯め方

へそくりしてない主婦の皆さん、そして既にバッチリなあなた。他の家庭のへそくり平均額を知っていますか?へそくりの目的や賢い貯め方、メリットや離婚のときの財産分与に至るまで、よそのお宅のへそくり事情を詳しくご紹介します。

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へそくりは賢い主婦の常識!?平均額は?隠す目的や賢い貯め方

「夫婦になったら隠し事はせず、心も物も共有するのが理想」と思っているアナタ、世の中そんなに甘くはありません。「どうしても自由に使えるお金を確保したい!」と思う妻と夫は多く、へそくりは賢い主婦や夫の常識となっているんですよ。

今回は、へそくりの意味がよくわからない人にも知ってもらいたい、へそくりの語源や意味平均額、目的や使い道、保管場所、隠して貯めるメリット、賢い貯め方についてこっそり解説します。秘密口座にウン十万円と蓄える妻~夫の誕生日に豪華なプレゼントを買おうと貯めているハッピーなへそくりまで、目的も金額も貯め方もさまざまですよ。

へそくりとは?語源や意味

日本のタンス預金は数十兆円と言われていますが、その中には妻や夫が貯め込んでいる「へそくり」も含まれていますよね。夫から給料を渡されて家計を管理している妻にとって、へそくりとは一体どういうものなのでしょう?そして、夫にとってのへそくりとは?

へそくりの語源

糸紡ぎする女性のイラスト

へそくりの語源には諸説あるのですが、もともとは「綜麻繰り金(へそくりがね)」が語源であるという説が有力です。

「綜麻(へそ)」とは、お腹の臍ではなく植物の麻から繊維を取り出し、紡いだ麻糸をカラカラと巻き上げていく糸巻きの道具で、「おだまき」とも呼ばれています。昔の農家の女性は、畑仕事や家事をこなしながら、畑でとれた麻で糸を紡いで家計を助けてきたのです。そうして、女性がせっせと蓄えたお金がへそくりの語源となったのですね。

へそくりの意味

テーブルに置いてある小銭

へそくりとは、一般的に家庭を持った妻や夫がパートナーに内緒で、内職や節約をしてこっそり貯めたお金のことを意味します。日本に限らず昔から様々な国にへそくり文化はあり、ドラマなどに登場することも…。今では現金や貯金などの単なるお金だけでなく株や証券などに変えて、へそくりを貯め込んでいる人もいますね。

夫婦で違う!?へそくりの目的や使い道

家計を任されている主婦であれば堂々と貯蓄をすればいいですし、毎月のお小遣いもコッソリ隠さず堂々と貯めればいい。それなのになぜ、妻も夫も隠してへそくりを貯めるのでしょう?妻や夫に多いへそくりの目的や使い道とはどんなことなのでしょう?

妻がへそくりをする目的や使い道

へそくりを持つ女性のイラスト

歳を重ねる程、へそくり額が増えていく妻。圧倒的に多い目的は、不足の事態が生じた時の備えです。一般的に家計を預かる妻は堅実なので、必要な場合はへそくりを崩してでも危険を回避。ですから、家族のピンチを救える賢い主婦ほど、へそくりをしているわけです。

また、危険がなければへそくりは使わずどのままストック。ため込んでいくから年齢が高くなればなるほど、へそくり額が増して平均金額も上がっていくわけですね。

  • 万が一の備え…75.2%
  • 趣味のため …20.2%
  • 将来のため …37.3%
  • 家族のため …25.4%

明治安田生命「いい夫婦の日」に関するアンケート調査より

夫がへそくりをする目的や使い道

一方、夫の場合も妻とおなじように万が一の備えとしてへそくりをする人が多いです。ただし、夫の場合は妻と違い、自分の趣味に使うという人が多く、複数回答OKの調査結果ですので妻のように何もなければ貯めるのではなく、何もなければ趣味に使う可能性が高いわけです。

  • 万が一の備え ⇒ 63.1%
  • 趣味のため ⇒ 51.2%
  • 将来のそなえ ⇒ 23.7%
  • 家族のため ⇒ 24.4%

結婚をすると、妻の手前もあって自分の趣味にばかりお金をかけていられないのですが、やっぱり我慢ができなくて、へそくりを使ってしまうわけですね。

男性の場合は一定のへそくり金額は維持しますが、趣味のためなどにへそくりをどんどん使っていきます。そのため年齢を重ねても平均金額が増えることなく、むしろ危険な時期が過ぎるほどにへそくりの使い方が大胆になって、年齢があがるにつれて金額が減っていくという面白い結果が出ていますよ。

へそくりの平均額

なければ経済的に不安だし、あれば夫婦仲を険悪にさせるかもしれない夫婦のへそくり。どれぐらいの人がへそくりをため込む習慣を持っていて、どれぐらいの金額をへそくっているのでしょうか?

アンケート調査の結果では、平均898,495円という結果になりました。

<へそくり平均金額>

年代
20代 508,431円 828,346円
30代 863,299円 736,449円
40代 782,691円 1,055,051円
50代 699,325円 1,725,000円
20~50代 713,003円 1,083,987円

圧倒的に妻のへそくり額の方が多く、その差はなんと約1.5~2.5倍。男性は働き盛りの30代をピークに、年をとるほどへそくりの金額が減少していきますが、女性は年齢を重ねれば重ねるほど金額が増えていき、よりため込む傾向があることがわかりますね。

それにしても、どちらもへそくりをしていな夫婦からしてみれば、かなりの高額。これだけあれば、思わぬトラブルが起こっても、かなり助かりますよね。

なぜ隠す?へそくりのメリット

さまざまな目的で貯め込まれるへそくりですが、「貯金でも同じじゃない?」と考える主婦も多いですよね。へそくりも貯金も同じく家計からストックされ、万が一の時に使えるお金ではありますが、意味合いは全然違うんです!実際の体験談も交えながら、へそくりのメリットについてみていきましょう。

安心感が違う

貯金はあくまでもライフプランに組み込まれた家計のお金。基本的にはトラブルがあってお金が必要になると、貯金から使われていきます。でも、貯金では間に合わなかったときは、どうしたらいいのでしょう?そんなときに「あっ、ここにあった」と使えるのがへそくりなんです。万が一の保険の保険として使えるから、へそくりは安心感が違うんです
す。

ささみママ
36歳

助かった

苦笑いするパパのイラスト

私は専業主婦で、現在結婚7年目。2歳の子供もいます。子供が生まれてから生活費が余ったらへそくりをしていますが、今年の年始は思った以上に親戚の子供が集まってしまい、「あっ、銀行も開いていないのに現金がたりない!」となって一瞬焦りましたが、へそくりのお蔭で助かりました。

へそくりは特に目的があって貯めていたお金ではないので、迷わずにパパッと使えます。パパは「さすがだ」と苦笑いしていましたが(笑)。

自分の好きに使える

貯金は家族のお金ですから、大きな支出をするときにはパートナーの同意が必要です。でも、ちょっと夫に言いづらいことや説明したくない支出って、夫婦といえどもあるものですよね。また、夫が家計管理をしている場合、使い道にうるさく口を出して束縛され、お金をもらえず自由に使えない人も…。へそくりはそんなときに、こっそりと使えるまとまったお金。本当のピンチの時、強い味方になります。

みちこ
38歳

へそくりのお蔭?娘が合格

へそくりという意識はなかったのですが、結婚前から貯めていた私の個人口座に、自分の収入から毎月1万円夫に内緒で貯めていました。

2年前に長女が私立中学校を受験することになったので塾に入れようと思ったのですが、入学金がかなり高くて、「公立でいいじゃないか」という夫には相談しづらく、自分のへそくりから支払いました。

夫はあまり関心がないのですが、娘が狙っているところは私が小さな頃に憧れた女子中で、私もあきらめきれなかったのです。その時へそくりを使ったおかげか、娘は1年後に受験に成功し、今は元気に中学校に通っています。

満足感を味わえる

へそくりはコツコツと身近で貯めていけるお金です。毎月コンスタントに増えていくお金を目の当たりにするのは、やっぱりうれしいことですし、やりくりをして少しでもお金を捻出できると「やった!頑張った!」という満足感が得られて、暖かな気持ちになりますよね。

トン子パパ
31歳

コツコツ貯めて喜ばせます

妻にプレゼントする夫

結婚と同時に夫婦で一戸建てを購入したため節約生活なのですが、小遣いからへそくりを貯めて、たまに妻へのプレゼントを買ったり、子供のおもちゃを買ったりしています。実家の両親が自営業なので、たまに手伝うと小遣いをくれることもあり、それもへそくりにしていますが、妻は知っているのに文句を言いません。

実はプラチナ積立もこっそりしているのですが、それは結婚記念日に使う予定です。へそくりで妻の喜ぶ顔が見られると、たまらなく幸せな気分になります。妻は私の一番の自慢ですので、いつまでも綺麗でいてもらうためにもへそくりをしっかり貯めて、妻をもっと喜ばせたいです。

へそくりの賢い貯め方

積立貯金のように勝手に貯まっていくだけではなく、自分の工夫一つで増やすこともできるのがへそくりの醍醐味。コツコツと貯めるもよし、運用するも良しのへそくり。賢くへそくりを貯めるのに大切なのは、目減りさせずに一定のラインを守ること。そして、飽きない工夫をすることです。

保険の見直し

賢くへそくりをするなら、まずは家計の無駄を見直しましょう。無駄に支払ってしまっている可能性が高いのが保険。勧められて加入したものの、現在のライフスタイルに合わなくなっているケースもありますので、定期的な保険内容の見直しは重要。

月払いから年払いに変更するだけで差額が得られますし、職場の給与天引きにすれば割引してくれるケースもありますよ。見直しで返金されたお金や浮いたお金をストックすれば、立派なへそくりになります。

無理な運用はしない

証券

へそくりを資本に株式や証券を購入して増やしている人もいますが、融資は元本が保証されるものではありません。リスクを承知でやっている分には問題ないのですが、知識不十分で始めてしまうと、大損をして中には子供のための貯金に手を付けなくてはいけなくなったケースも…。

大きく増えれば嬉しいけれど、リスクを承知して、自分にとって無理のない範囲でへそくりを活用しましょうね。

期待をかけすぎない

へそくりを貯めるのに喜びを感じているうちはいいのですが、「毎月〇〇円貯めるって決めたから!」と無理な節約をしていると、さすがにストレスが溜りますし、家族の生活も荒れてしまいます。へそくりにノルマをかけすぎると無理がかかってしまうので、へそくりは自分のできる範囲で、楽しくためられる範囲を心掛けましょう。

へそくりの置き場所はどこ?

隠したへそくり

へそくりはパートナーに隠れてすることにこそ意義があります。そうでないと、自分の好きな時に好きなだけ使うことができませんからね。へそくりを現金でため込む場合には、一般的に次のような所にお金を貯め込むことが多いです。

  1. タンスの中
  2. 机の引き出し
  3. キッチンの戸棚
  4. 本の中・本棚の中
  5. ベッドや布団の下
  6. 冷蔵庫の中
  7. 靴箱の中
  8. 絵画や額縁の裏
  9. 神棚の中

パートナーに見つからず、間違って捨てられることもない場所というと、家の中では限られてしまうのでタンスの中は昔から変わらない一番のへそくりの隠し場所。中には、油紙に包んでトイレの貯水槽に隠すという本格的スパイ映画のような隠し場所や、一年に数回しか開けない衣装ケースに隠すといった人もいます。

男性の場合は、スマホやゲーム機の入っていた空き箱に、説明書などと一緒にへそくりを隠しているケースも最近増えてきているそう。夫がへそくりしているそぶりを見せたら、夫の視点になってへそくりの隠し場所を探してみるのも、面白いかもしれませんね。

離婚する時、へそくりはどうなる?財産分与

離婚届を持つ妻の手

へそくりには、「貯めた人のお金」という誤解がよくあります。そのため、双方の意見が食い違い共有財産を黙ってため込まれたことや、勝手に使おうとしたことにより、夫婦の信頼関係が壊れてトラブルになってしまうケースもあるのです。

民法第762条によると、結婚前から自分で所有していた財産は共有財産には含まれませんが、結婚している間に共同で築いた財産は、特別な理由がない限り夫婦の共有財産になります。ですから、夫婦のどちらかが結婚生活の中で作ったへそくりも、離婚する時に平等に分けなければなりません

「私が節約して貯めたのに!」とか「もともとは俺が稼いできた金だ!」といってもダメなんですね。共有財産は、どちらが貯めたお金なのか、稼いだお金なのか、はたまた名義がどちらかなどには左右されません。「じゃあ、へそくりがあることを黙っておこう」と、悪いことを考えてバレずに離婚したとしても…。

後になってへそくりの存在が判明した場合には、「夫婦の財産権を侵害した」とみなされ、へそくりの金額に応じて相手から損害賠償請求をされることがあります。

へそくりも長く貯め込んでいれば、かなりの金額になります。そのため、へそくりを隠していたことで想像以上の金額を請求されることも!結婚と同様、離婚もお互いに対して誠実でなければけません。万が一、離婚を検討する場合には、へそくりについても包み隠さず相手に話して、キレイに分与できる手続きをとりましょうね。

へそくりで生活と心に余裕を!

長引く不況で私たちの生活はちょっぴり厳しい状況が続きますが、へそくりはそんな生活の中で貯める喜びを味わい、ピンチの時の助けになる、心強い味方です。「万が一のときに使えるお金がある」と思うだけで精神的に余裕が生まれますので、上手に活用してみてくださいね。

もし、夫や妻が自分に黙ってへそくりをしていることを知ってしまったら?金額や使い道にもよりますが、基本的には笑って認めあげましょう。ただし、へそくりは本来家族で使う大事なお金。さりげなくへそくりのことを話題に出して、自分勝手な使い方を控えるよう、クギを刺すことは忘れずにしておくことをオススメします。

この記事を書いたライター
木村さくら

木村さくら

自称「健康オタクで美容オタク」。最近自家栽培にハマってます。

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