年賀状の書き方を覚えよう!子供に伝えていきたい新年の挨拶状
年賀状の書き方には覚えておきたいマナーがあります。日ごろからお世話になっている人、年賀状のみのお付き合いの人、昔お世話になったけど最近はご無沙汰している人など、幅広い相手への新年のご挨拶として利用されている年賀状。メールなどの普及により昔より年賀状を出す人が減っていますが、節目のご挨拶はきっちりしたいという人もいますよね。
印刷のものや手書きのものなど様々な年賀状がありますが、覚えておきたい基本的なマナーや文例などを年賀状を書く前に確認しておきましょう。
年賀状はいつ書いたらいいの?
新年を迎えて最初のご挨拶となるのが年賀状です。1月7日までが松の内といわれており、それまでに届くのが礼儀とされていますが、1月3日までに届くほうが望ましいでしょう。1月7日を過ぎてしまう場合には「寒中見舞い」として出します。
年賀はがきはいつから販売されるの?
毎年11月1日にお年玉付き年賀はがきが発売されています。2017年の例でいうと、年賀はがきは2016年11月1日から2017年1月6日まで販売されます。インターネット通販での予約や販売受付は2016年9月1日から12月25日まで、お年玉くじの抽選は2017年1月15日に行われます。
毎年数種類のキャラクター年賀はがきが発売されていますが、2016年は初めてハローキティの年賀はがきが発売されます。
年賀状はいつまでに投函したらいいの?
年賀状は、毎年12月15日から受付が開始されます。通常はがきを投函するときに行われる消印を省略し、元旦以降に配達してくれる「年賀郵便特別取扱」にあたります。
日本郵便によると12月25日までに投函した年賀状は元日に、12月26日から28日までに投函した年賀状もできる限り元日に届けてくれますよ。確実に元旦に年賀状を届けるには、12月25日までに投函するようにしましょう。
切手の下に「年賀」と書きましょう
年賀状を出すときに、年賀はがき以外のはがきや私製はがきを使うときには、切手の下に「年賀」と朱書きをしましょう。これがないと普通郵便とみなされるので、年内に配達されてしまいます。また、私製はがきで年賀状を書くときには年賀切手を貼るようにしましょう。お年玉付き年賀切手というものもあります。
年賀状の宛名の書き方
年賀状の表書きをするとき、送り先の宛名がひとりの場合はいいのですが、相手が連名の場合の書き方や正しい敬称がわからなくて困ったことはないでしょうか。せっかく凝ったデザインで年賀状を書いても、宛名の書き方が間違っていてはもったいないですよね。表書きの宛名の書き方はしっかり覚えておきましょう。
宛名を印刷する時のフォント
昔はすべて手書きが当たり前でしたが、最近は宛名を印刷することが一般的になりました。宛名は年賀状を見るときに最初に目に入る部分なので、きちんとしたものを選びたいですよね。
パソコンにはいろいろなフォントがありますが、あまり凝ったものやポップなものよりは、シンプルなものがおすすめです。明朝体は美しくて上品な印象に、ゴシック体ははっきりして読みやすい、筆書体は古典的な和のイメージ。これらのベーシックなフォントが年賀状にはよく合います。
敬称の選び方
宛名には必ず敬称をつけます。一般的に「様」であれば誰に対しても使うことができます。相手がひとりのときは名前の下に「様」をつけ、夫婦や家族連名の場合はそれぞれに「様」をつけます。相手の家族の名前がわからない場合や人数が多い場合は「ご一同様」を使います。
また、恩師や医師、弁護士や政治家などに送るときは「先生」を使います。親しいお付き合いをされている場合は「様」でも構いません。
連名の書き方
夫婦や家族の名前も連名で書くときは、世帯主を一番右にフルネーム+敬称、次に奥様、子どもという順番で書いていきます。世帯主以外の苗字は省略します。子どもや家族の人数が多くて書ききれない場合は、子どもの名前は省略して夫婦連名での宛名にするか、省略して〇〇家ご一同様という書き方でも問題ありません。
年賀状の裏に書く5つのこと
年賀状の裏はデザインや写真、メッセージなどを書きます。書かなければならない言葉や書いてはいけない言葉もあるので、参考にしてみてくださいね。
1.賀詞!送る相手によって失礼にあたらないものを選ぶ
賀詞とは、新年を祝う言葉のことをいいます。年賀状には「あけましておめでとうございます」「謹賀新年」「賀正」のような新年を祝う言葉を大きめに書きます。
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「賀」「寿」「福」「春」「慶」
漢字一文字の賀詞は、目下の相手や友人向けです。 -
「賀正」「迎春」「賀春」「初春」
漢字二文字の賀詞も、目下の相手や友人向けです。 -
「謹賀新年」「恭賀新年」「敬頌新禧」
謹んだ気持ちやへりくだる意味を持つ言葉の入った漢字四文字の賀詞は目上の人向けです。 -
「あけましておめでとう」「謹んで新年のお慶びを申し上げます」
基本的に誰にでも使うことができます。後者は特に「謹んで」という言葉があるので、目上の人に対しても失礼に当たりません。「あけましておめでとう」を使う場合、頭に「新年」をつけてしまうと意味が重複してしまうので要注意です。 -
「Happy New Year」
親しい人に向けてはこのようにくだけた表現も使うことができます。「A Happy New Year」だと「よいお年を」という意味になってしまうので、新年の挨拶としては「A」がないほうが正しいといえます。 -
「新しい年のご挨拶を申し上げます」
「おめでとう」「慶」「祝」のようなおめでたい言葉がない文章も最近は増えています。良くないことが続いていて、新年をお祝いする気持ちになれないようなときに使うことができます。
賀詞には様々な種類があるので、送る相手によって失礼にあたらないものを適切に選ぶようにしましょう。また明らかに元旦に届かないことが分かっている場合は、「元旦」という言葉を使わないようにしましょう。
2.お礼
頻繁に会う相手でも、年賀状のやり取りだけになっている相手でも、「昨年はお世話になりました」など、日ごろの感謝やお礼の言葉を書きます。
このとき注意しなければならないのが「去年」と書いてはいけないということです。「離れる」「去る」という不吉な意味を連想させてしまう「去」のような言葉を「忌み言葉」といいます。忌み言葉は、おめでたいご挨拶やお祝いのときには使ってはいけません。
3.日付!年号の書き方に注意
「平成××年 元旦」「20××年1月1日」のように年号や西暦と日付を書きます。日付を書くときは、裏面の文の最後に書きましょう。
元日は1月1日、元旦とは1月1日の午前中のことをいいます。日付を書く際に「平成××年 一月元日」のように重複しないようにしましょう。縦書きの場合は漢数字で書きますが、横書きの場合はアラビア数字で構いません。
4.差出人の名前、住所
差出人が誰なのかわかるように、名前や住所を書きます。マンションやアパートに住んでいる場合、建物名までしっかり書くようにしましょう。
5.添え書き!手書きの一言で好印象にする
相手の健康や幸福を願う言葉や、今後の親交を願う言葉、近況報告などを書きます。最近は裏面もパソコンで印刷することも多くなっていますが、そのような場合にも手書きで一言メッセージを添えると好印象です。パソコンで印刷するときは、添え書きの余白を残しておくようにしましょう。
昨年は大変お世話になりました
- お互いにとって実り多き一年になるといいですね
- 近いうちにまた会いましょう
- 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます
昨年夏に新たな家族が加わり
- 今年はにぎやかな正月を送っています
- 近くに来られた際にはぜひ遊びに来てくださいね
- 本年もどうぞよろしくお願いいたします
私事ですが結婚することになりました
- 披露宴は今年○月に予定しております
- また改めて連絡しますのでぜひとも出席してくださいね
- 本年からは夫婦ともどもよろしくお願い申し上げます
昨年は大変お世話になりました
- おかげさまで家族そろって新年を迎えることができました
- 心より御礼申し上げます
- 本年も引き続きよろしくお願い申し上げます
新住所に転居して新春を迎えました
- 家族そろって元気に過ごしております
- 皆様のご健康をお祈り申し上げます
お元気で新年をお迎えのことと存じます
- 本年も変わらぬご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします
- 先生の益々のご活躍をお祈り申し上げます
年賀状に使ってはいけない言葉!句読点はいれないで
正式には「、」「。」などの句読点は年賀状では使いません。筆で書くのが一般的だった時代の名残で、年初めのご挨拶なので「区切りをつけないため」などの意味があります。句点を使いたいときには改行、読点を使いたいときには一文字分空けるなど工夫して読みやすさを心掛けましょう。
年賀状で使ってはいけない忌み言葉として「去る」の他にも「枯れる」「衰える」「破れる」「滅びる」などがあります。賀詞や年号を重複させるのもよくないので注意しましょう。
また、年賀状は家族で回し見ることを考えて、新年らしい明るい話題が適しています。「景気は厳しいですが・・・」「体調を崩したので・・・」のような暗い話題はできるだけ避けましょう。
年賀状のこれが知りたい10のQ&A
年賀状について気になる疑問を10個ご紹介します。誰かに聞きたかったけれど聞けなかった…ことがある方は、きっと参考になりますよ。
Q1.年賀状は、筆ペンじゃないとダメなの?
A. そんなことはありません。最近はパソコンでの印刷も増えていますし、ペンでももちろん大丈夫です。パソコンには筆のようなフォントもたくさん種類があるので、お好みのものを選ぶとよいでしょう。手書きのほうが心がこもっている感じがするので、筆が苦手だからといって印刷にせず、ペンで丁寧に表書きをするのもおすすめです。
Q2.書き間違いました。修正してもいい?
A. 書き間違いをしてしまったときは、修正をするのではなく新しい年賀はがきを使って書き直すようにしましょう。手数料が5円かかってしまいますが、書き間違えてしまった年賀状は、郵便局で新品のはがきと交換してもらうことができます。
Q3.子供の写真を使ってもいいの?
A. パソコンでの年賀状作成が普及してから、写真入りの年賀状も多くなってきています。親しい人であれば親近感もあり近況報告にもなるのでよいですが、目上の方や仕事上のお付き合いしかないような相手にはふさわしくありません。
親しい相手でも子どもだけが写った年賀状に不快感を覚える人もいます。しかし、どの相手には子どもの写真を送ってよくてどの相手にはだめなのかわからないし、何種類もの年賀状を作成することはできないという場合、本人を含めた家族写真などにすると無難かもしれません。
Q4.海外の人に年賀状を送りたいのですがどうすればいいの?
A. 海外で暮らす人にとっても年賀状をもらうと嬉しいものです。年賀はがきに18円足すだけで海外にも年賀状を送ることができます。
注意しなければならないのが、海外では年賀状を1月1日の配達まで待つというシステムはありません。あまり早く投函すると年が明ける前に届いてしまうので、日本郵便サイトの国際郵便お届け日数表というのを参考に日数を逆算して投函しましょう。
Q5.年賀状を出すのが遅れたらどうすればいいの?
A. 年賀状を12月25日までに投函できなかった場合でも、1月7日までに届くようであれば問題ありません。1月7日を過ぎてしまうようであれば、年賀状ではなく「寒中見舞い」を出します。
Q6.年賀状を出さなかった人から年賀状が届いたらどうすればいいの?
A. 年賀状を出していない人から年賀状が届いた場合、遅くても1月15日までには寒中見舞いとして返信をします。1月7日までに返信できる場合は年賀状として出します。ご挨拶が遅れたことを一言謝罪するようにしましょう。
Q7.喪中の人に年賀状を出してもいいの?
A. 喪中の人には基本的に年賀状は控えます。12月初旬までに喪中であることを知らせるはがきが届くこともあるので、目安になるでしょう。
Q8.喪中の人に間違って年賀状を出してしまったらどうすればいいの?
A. 喪中の人に年賀状を出してしまった場合、寒中見舞いとして1月7日以降にお詫びの返信をします。相手が喪中であることを知らなかったり、間違えてしまったりと理由は様々でしょうが、その旨を述べてお詫びするようにしましょう。
Q9.自分が喪中の場合、年賀状を出してもいいの?
A. 自分が喪中のときも年賀状は出しません。喪中とは、一般的に二親等以内の方が亡くなって喪に服しているときのことをいいます。喪中であることを知らせるために、先方が年賀状を準備する前(12月初旬頃まで)に届くように喪中はがきを出します。
Q10.年賀はがきが余りました。どうすればいいの?
A. 余った年賀はがきは、郵便局に持っていくと通常切手や郵便はがきなどと交換してもらえます。前の年の年賀はがきでも交換してもらうことができるので、「そういえばあったかも…」と心当たりがある方は探してみてください。