寝返りはいつから?効果的な練習方法とおすすめ寝返り防止グッズ
赤ちゃんの成長はママやパパにとって嬉しいものです。その中でも寝返りは、赤ちゃんの大切な成長の目安として考えられることから、「うちの子、まだ寝返りしないけど大丈夫?」と不安になった経験があるママも多いはず。周囲の赤ちゃんと比べて、自分の子の成長が遅かったら心配になるのは当然ですよね。そのため、寝返りをする時期や上手に寝返りできるようになる方法を知っておくと安心だといえます。
ここでは、赤ちゃんはいつから寝返りをするのか、うまく寝返りができない場合はどのような練習をさせたらよいのかなど、赤ちゃんの寝返りのについて詳しくご紹介。さらに、寝返りができない理由を知っておくと、いざという時に役立ちますよ。赤ちゃんの寝返りについて詳しく知ると、我が子がどれくらいペースで成長しているのかが分かるはずです。
寝返りはいつから?
赤ちゃんが寝返りをするのは、早くて生後2ヶ月頃から遅くても9ヶ月頃。個人差もありますが、平均的には首がしっかりすわった5~6ヶ月頃からはじめます。実は、大人と違って赤ちゃんの寝返りは独特で、下半身を上手に使って腰をひねって勢いをつけ、足を交差してクルっと回るのです。生後2ヶ月頃から手足をバタバタするほか、足を交差するなどの寝返りの兆候が見られることもあります。
赤ちゃんに寝返りが必要な3つの理由
赤ちゃんが寝返りをすることには、精神的にも身体的にも赤ちゃんの発達にとって良いことがたくさんあります。「赤ちゃんに寝返りされると目が離せなくなって心配」なんて思わず、赤ちゃんに寝返りが必要な理由を知って、上手に寝返りができたら、いっぱい褒めてあげましょう。
1感情を表現するための手段
ずっと寝たままだった新生児期の赤ちゃんは、泣くことや手足をバタバタさせることで、ママやパパに自分の意思や感情を伝えようとしてきました。そして、さらに成長して身体を動かすことができるようになると、意思や感情を表現する新しい手段として、寝返りを取り入れるようになるのです。ご機嫌なときに寝返りをして、嬉しさを身体全体で表現する赤ちゃんの姿は本当に可愛いですね。
2下半身の筋肉のトレーニング
赤ちゃんが寝たままの姿勢でいると、下半身の筋肉を使うことがほとんどありません。ところが、寝返りをすることで腰回りの筋肉が鍛えられることから、寝返りは赤ちゃんの身体的発達のために重要な役割を果てしているのです。何度も寝返りをしてしっかりと筋肉が鍛えた赤ちゃんほど、スムーズにずりばいやハイハイに移行できます。
3赤ちゃんの好奇心を育てるため
仰向けで寝てばかりいると、ママやパパの顔のほかには、天井やメリーしか見えません。それが、寝返りをすることで、仰向けの姿勢から見ていた景色とはまったく違う景色が見えるようになるのです。そうすると視野も広がり、興味がある物を見つけると手を伸ばして取ろうという好奇心も生まれます。このような好奇心によって知的発達が刺激されるので、赤ちゃんの発達のためには寝返りが必要なのです。
寝返りの練習は必要なの?
寝返りをしないからといって、無理矢理赤ちゃんに寝返りをさせようとする必要はないでしょう。でも、赤ちゃんがなかなか寝返りできない場合、パパやママが手助けをして、寝返りのきっかけをつかむために練習させるのは悪いことではありません。ただし、赤ちゃんが嫌がったらやめてあげましょうね。
赤ちゃんの寝返りの練習法
では、赤ちゃんの寝返りの練習はどのようにすれば良いのでしょうか。ポイントは、赤ちゃんが腰をクルっと回転させるコツを覚えさせることです。単なる「練習」としてではなく、ママやパパとのスキンシップとして、楽しみながら行っていくといいですね。具体的には次のような手順で行ってみましょう。
1.赤ちゃんをうつぶせの状態にして、パパやママの右手で赤ちゃんの右側の足首を優しく持ちます。
2.手に持った赤ちゃんの足を持ち上げて左足と交差させるようにして、赤ちゃんの体全体をクルっと回転させます。
3.赤ちゃんが楽しそうにしていたら、声をかけながら1と2を何回か繰り返してみましょう。
赤ちゃんを回転させる際、パパやママの左手で赤ちゃんの腰のあたりを支えてあげると、寝返りしやすくなりますよ。
寝返り練習の際の注意点
寝返りをすると、赤ちゃんが普段しないうつぶせの姿勢になるため、窒息のほか母乳やミルクの吐き戻しの危険があるので注意しましょう。苦しい思いをすることで、赤ちゃんが寝返りの練習を嫌がるようにならないためにも、安全で、楽しく寝返りの練習が行えるように、以下のことに気をつけてください。
・授乳の直後には行わない
・赤ちゃんの機嫌が良いときを選んで行う
・顔の近くに柔らかいクッションや枕を置かない
・赤ちゃんをうつぶせのまま放置しない
赤ちゃんが寝返りしない理由と対処法
赤ちゃんの身体的発達には個人差があるので、寝返りを始めるのが遅い場合があります。特に、太めの赤ちゃんやうつぶせが嫌いな赤ちゃんは、寝返りをしないことも。とはいえ、寝返りを赤ちゃんの発達の目安として考えているママも少なくありませんよね。そこで、なぜ寝返りができる月齢になっても赤ちゃんが寝返りをしないのか、その理由と対処法について考えていきましょう。
服を着せすぎていませんか?
寒い時期には、赤ちゃんにたくさん服を着せすぎてしまうので、その服が邪魔をしてなかなか寝返りができないという場合があります。寝返りはしないけれど、お座りやつかまり立ちができるようなら発達的には問題ありません。赤ちゃんが活発に動くときだけでも、少し薄着にしてみてはいかがでしょう。
シャフリングベビーかも
寝返りをしないままの状態で、1歳頃になってもハイハイやつたい歩きをしない場合は、シャフリングベビーの可能性もあります。シャフリングベビーは、先天性ミオパチーなどの疾患が原因となる可能性があるため、気になる場合は一度、かかりつけ医に相談してみるとよいでしょう。単に足の筋肉が弱いだけなら、他の発達にはあまり問題がないことが多いので、「赤ちゃんはゆっくり成長しているんだ」と考えて、あまり心配しないようにしましょう。
発達障害の可能性
寝返りをするためには、首がきちんと座っている必要があるため、上手に寝返りができない場合は首のすわりに問題があるのかもしれません。一般的に、首の座りは3ヶ月検診で確認されますが、もし5~6ヶ月を過ぎても首が座らないという場合は発達障害が疑われるため、気になるようならかかりつけ医を受診するようにしましょう。
赤ちゃんの寝返り防止について~こんな時には寝返り防止が必要
寝返りは上手にできるようになっても、寝返りしてから元の仰向けの状態に戻る「寝返りがえり」ができない赤ちゃんは要注意です。特に、赤ちゃんがうつぶせの状態のままでいると危険な目に遭う可能性が高いことから、赤ちゃんの寝返りを防止することが必要な場合があります。
ママの目が行き届かない
ママが家事で手が離せない時や寝ている時に、寝返りによって赤ちゃんが長時間うつぶせの状態になってしまうと、鼻や口の気道が塞がって、呼吸がしにくくなる恐れがあります。うつぶせで寝てしまうと「乳幼児突然死症候群」になるリスクも高いため、ママの目が届かないときはしっかりと赤ちゃんの寝返りを防止しましょう。
ベッドやソファに転落防止柵がない
よくあるのが、「ちょっとだけ…」のつもりで赤ちゃんをソファの上に寝かせておいた際、用事をしている間に赤ちゃんが寝返りを打つことで床に落下してしまうというケースです。それまでは寝返りをしていなかった赤ちゃんでも、その時に初めて寝返りをすることもあります。転落の防止柵がないベッドやソファに赤ちゃんを置く場合は、必ず寝返り防止が必要です。
母乳やミルクを飲んだ直後
消化器官が未発達の赤ちゃんは、母乳やミルクを飲んだ直後に寝返りすると吐いてしまう可能性があります。もし、うつ伏せの状態で吐き戻しした場合、吐いた母乳やミルクが喉に詰まって窒息してしまう危険があることから、母乳やミルクを飲んだ後は、きちんとゲップをさせてしばらくは寝返りを防止して仰向けに寝かせておきましょう。
市販されている寝返り防止対策グッズ
赤ちゃんの寝返りを防止するためには、赤ちゃんの身体の両側から固定して赤ちゃんが動けないようにする方法が一般的です。
ただしクッションなどを使った場合は、赤ちゃんが寝返りをしようとして顔をうずめてしまい窒息するリスクもあるため、次のような寝返り防止グッズが市販されています。
ファルスカ ベッドインベッド エイド オーガニック
ファルスカ
価格:6000円 + 税
三角型のクッションが、赤ちゃんの寝返り防止だけではなく、ママやパパが添い寝するときに赤ちゃんの保護にも役立ちます。持ち運びも簡単なので、寝るとき以外にも、おむつ替えの際に赤ちゃんが動いて困るというママにもおすすめです。
寝返り防止クッション くまのがっこう
アカチャンホンポ
価格:1834 円 + 税
赤ちゃんの寝返りやうつ伏せ防止するクッションです。赤ちゃんの胴の部分を2つのクッションで挟むことで、寝返り防止の効果があります。クッションの間隔は面ファスナーで簡単に調節が可能なので安心ですね。
寝返り防止クッションに埋もれる窒息事故に注意
2017年10月、イギリスの一部小売業者が赤ちゃんの窒息の危険性があるとして寝返り防止クッションの販売を自主的に中止したことを、BBCが取り上げました。米国の保健規制当局も窒息の危険性がある商品と位置付けています。その点を十分に理解し、お勧めできませんがもし使用する場合は窒息事故に至らないように十分注意しましょう。上手に寝返りができるようになったら
寝返りができるようになったら、赤ちゃんの好奇心はますます高まり、もっと身体を動かそうとし始めます。寝返りから元に戻る「寝返りかえり」ができるようになると、寝返り→寝返りかえり→寝返りを繰り返すことで、ゴロゴロ転がりながらの移動ができるようになるのです。これが上手にできたら、ずりばいで動きはじめるのはもうすぐです。
ずりばいができるようになると、腕の力が強くなってくるとすぐにハイハイができるようになるなど、赤ちゃんの成長には寝返りが大切な役割を占めていることから、無理のない程度に練習しながら上手に寝返りができるようになるといいですね。