伝い歩きの時期に家庭内での赤ちゃんの事故を防ぐには
赤ちゃんの成長は日々目まぐるしく、毎日の成長を楽しみにしているパパママは多いはず。赤ちゃんが歩くまでにも個人差があることから、ここで紹介する伝い歩きが始まる時期を参考に注意深く赤ちゃんの行動を観察してみましょう。
また、伝い歩きが始まると赤ちゃんの行動範囲が広がることから、これまでにはなかったような事故や怪我につながる危険が増えます。赤ちゃんが伝い歩きを始める時期には、家庭内の安全対策が万全かどうかしっかりと見直すことが必要です。
赤ちゃんがつたい歩きを始めるサインはあるの?
伝い歩きとは、つかまり立ちを始めた自力で歩くことができない赤ちゃんが、テーブルなどにつかまりながら体を移動させたり歩いたりすることです。大人が手すりを伝って歩く場合とは違った、赤ちゃん独特の動きがあります。赤ちゃんは伝い歩きをするこの時期に、歩くためのバランス感覚や足腰の筋力を身につけていきます。
伝い歩きはつかまり立ちから
ハイハイからつかまり立ちを覚えた赤ちゃんは、あっという間に伝い歩きを始めます。ところが、伝い歩きを始めたばかりの赤ちゃんは、まだまだ上手にバランスを取ることができません。立ち上がることができてもスムーズに重心移動することが難しいため、膝を曲げてがに股のような体勢をとってバランスを取ります。
また、最初のうちは片方の足に体重を乗せて踏ん張ることができないため、足を持ち上げずにずり足で移動します。その姿はまるでカニさん歩きのようにぎこちないのですが、伝い歩きに慣れて足腰がしっかりしてくると、重心の移動が上手にできるようになり、しっかり足を上げて一歩、二歩と歩けるようになります。
ハイハイより伝い歩きが得意な子も
赤ちゃんが歩くようになるまでには、お座りからハイハイを経て、腕や足腰の筋肉が鍛えられるとつかまり立ちをはじめ、徐々に伝い歩きができるようになるのが一般的です。しかし、赤ちゃんの成長には個人差があるため、中にはハイハイをしないで、いきなりつかまり立ちや伝い歩きができるようになる子もいます。
立ち上がると視野が広がることから、ハイハイよりも立つことが好きな赤ちゃんは多いようです。そのような赤ちゃんは、立ち上がるために必要な足腰の筋肉がすでに備わっているということなので、ハイハイをしないからといって特に心配する必要はありません。ただし、この時期にハイハイすることによって得られるメリットもあります。
ハイハイには、足腰のほかに腕の筋肉を鍛える効果があることから、赤ちゃんがハイハイを経験せずにいきなり伝い歩きをはじめた場合は、時々ママやパパが一緒にハイハイレースをするなど、赤ちゃんにハイハイを経験させる機会を作った方がよいでしょう。
伝い歩きから歩くまでの期間はどれくらい?
伝い歩きは一般的に、生後10ヶ月くらいに始める赤ちゃんが多いとされていますが、早い子では生後6ヶ月頃から始める子もいますし、1歳を過ぎてから始める子もいます。さらに、一人歩きを始める時期も個人差が大きく、1歳頃~1歳半頃と赤ちゃんによって様々です。
慎重な性格の赤ちゃんやハイハイが得意な赤ちゃんは、手を離して一歩を出すまでに時間がかかることがあります。また、つかまり立ちができるようになると、まもなく伝い歩きができるようになることが多いのですが、伝い歩きがスムーズにできるようになったからといっても、すぐに歩けるようになるとは限りません。
赤ちゃんが歩くようになるまでの時期には、「うちの子は遅いのかしら?」とか「歩く練習をさせた方がいいの?」などと不安になってしまうママは多いようですが、伝い歩きや一人歩きで必要な筋力が鍛えられると自然と歩けるようになるので、周りの赤ちゃんと比べずに優しく見守ってあげましょう。ただし、1歳半検診の時期までに上手に歩くことができないと感じたら、医師や保健婦さんに相談してみることをおすすめします。
伝い歩きはいつからだった?先輩ママの体験談
A伝い歩きが10ヶ月くらい、歩き出したのは1歳過ぎてから
我が家の娘は、寝返りが4ヶ月、お座りが6ヶ月、ズリバイからハイハイが7~8ヶ月と、だいたい平均的な成長をしていたと思います。つかまり立ちをしたのは10ヶ月になるちょっと前で、1週間後には伝い歩きを始めました。特に、伝い歩きからのスクワットがお気に入りでした。
うちにはローテーブルはないので、テレビ台とか、ソファとか、空気清浄機とかにつかまっていましたね。伝い歩きではスムーズに歩けていたので1歳前には歩くかな?と、靴を用意して楽しみに待っていましたが、歩き出したのは1歳1ヶ月になる頃でした。
A伝い歩きは早かったのに・・・
息子は生まれた時から3700グラムと大きく、2ヶ月には寝返りをして、4ヶ月にはずりばいをしていました。伝い歩きも7ヶ月頃にはしていたので、歩き出すのも早いのではないかと思っていましたが、結局歩き出したのはちょうど1歳になってすぐくらいでした。
歩くよりもハイハイをする方が速いせいか、伝い歩きから一歩出そうになっても、すぐにハイハイの体勢になって移動していましたが、伝い歩きを始めてからは、しっかり足腰が鍛えられていたせいか、転ぶことも少なく、転んでも手が先に出るので怪我が少ないですよ。
A上の子も下の子も生後半年で伝い歩きをしていました。
上の子も下の子も、生後6ヶ月頃には伝い歩きをしていました。上の子は10ヶ月頃、下の子は8ヶ月の頃には一人で歩いていました。周りの子と比べても、かなり早い方だったと思います。
細身で身軽な体質なこと、好奇心旺盛で物怖じしないことが原因かなと思いますが、私の母に聞いたところ、私と弟も一歳前には歩いていたらしいので、遺伝の影響もあるのかもしれません。今は二人とも保育園に通っていますが、かけっこではいつも一番を取るくらい運動神経がよく、体を動かすことが大好きです。
A子供が3人いますが、性格によってそれぞれでした。
長男は何をするにも慎重派で、伝い歩き自体は9ヶ月くらいからしていたものの、なかなか手を離して歩くことができず、歩き出したのは1歳3ヶ月くらいでした。次男は、伝い歩きができたのは1歳前くらいでしたが、兄の真似をして歩きたい気持ちが強く、伝い歩きを始めて半月くらいでコツをつかみ、支えがなくても歩いていました。
それに対して末っ子は、何でも兄たちのようにできるという自信があるようで、何でもできるようになるのが早かったですね。伝い歩きが9ヶ月くらいで、10ヶ月頃には歩いていたかな?
やっぱり、好奇心が強い子は、歩き出すのも早い気がしますね。歩き出すとまた目が離せなくなるので、下の子ほどゆっくり成長してほしいと思っているのに、逆に下の子の方が早いんです。子供たちを見ていて、歩き出す月齢は性格によっても差があるのかなと思います。
伝い歩きの事故防止に!家庭内で注意すべき安全対策6つ
伝い歩きを始めた赤ちゃんは行動範囲が広がるので、思わぬトラブルが発生することがあります。赤ちゃん目線になってみて、お家の中に危険がないかを再確認してみましょう。
1ベビーゲートを用意しておく
伝い歩きができるようになると、目線が高くなり、赤ちゃんはどんどん行動的になります。危険が分からず、興味を持ったものに向かってどんどん進んでしまう赤ちゃんを守るために、入ってほしくない部屋や場所にはベビーゲートやベビーフェンスを活用しましょう。
スーパーワイドゲイト
日本育児
価格:29,800 円 + 税
ベビーサークルのように赤ちゃんを囲ってしまうこともできるほか、部屋や廊下に設置することで、赤ちゃんがゲートの向こうに行かないよう、自在に仕切ることが可能です。
お部屋の入り口やトイレ前、階段下など用途は多岐に渡り、壁に傷をつけずに使うことができるため、賃貸住宅でも安心して使うことができます。
2家具の角にはクッションをつける
伝い歩きを始めたばかりの赤ちゃんは、フラついたり転倒することが多いことから、ちょうど赤ちゃんの目線の高さにある家具の角の部分は大変危険です。赤ちゃんが転んだ際にぶつかりそうなテーブルやテレビ台、チェストなどの角張った部分には、クッションをつけて赤ちゃんが怪我をしない対策をしましょう。家具のコーナークッションやコーナーカバーは、100均やベビーグッズのお店で手軽な値段で購入が可能です。
ディズニーベビー セーフティシリーズ コーナーガード アナと雪の女王 オラフ
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映画「アナと雪の女王」でお馴染みのオラフのコーナーガード(4個入り)です。ゴム製の軟らかい素材が、衝撃をしっかりと吸収してくれます。見た目がカワイイので、お部屋のあちこちに貼りたくなるはずです。
3ジョイントマットを敷く
頭が重い赤ちゃんはバランスをとるのが難しいため、伝い歩きの際にたびたび転倒してしまいます。特に、フローリングの床は、畳やカーペットに比べて滑りやすく、転んだ際の衝撃も大きいことから、ジョイントマットを敷いておくと安心です。敷きたい場所の面積や、お部屋のインテリアに合ったデザインのもの選ぶとよいでしょう。食べ物などこぼしてしまってもすぐに洗える、水洗い可能なタイプがおすすめですよ。
日本製ジョイントコルクマット【スポンジ有】 ミドリ/アカ 12枚1セット(ミドリ6枚/アカ6枚)
永柳工業株式会社
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安心して使える国産のコルクマットです。ナチュラルで優しい色合いなので、どんな部屋にも合わせやすいのが特徴です。肌触りがよく、赤ちゃんも思わずゴロゴロ転がりたくなってしまうかも!?厚さが5ミリのスポンジタイプは、赤ちゃんが転倒しても衝撃を抑えてくれます。
4家電や調理器具にはチャイルドロックをかける
伝い歩きを始めた赤ちゃんは、いろいろな場所に手が届くようになるので、事故に繋がらないよう特に注意が必要です。火傷や家事につながりかねないガスコンロやライターなどは、チャイルドロック機能付きのタイプを選ぶことをおすすめします。また、ガスコンロは使用していない時は必ず元栓を締め、ライターは手の届かない場所に保管する必要がります。
また、水を張ったバスタブやトイレの便器、ドラム式の洗濯機は、赤ちゃんが覗き込んで事故に繋がるケースもあります。「お風呂に水をためておかない」「チャイルドロックをかける」「入れないようにベビーゲートを設置する」などの工夫をして事故を防ぎましょう。
5戸棚にストッパーをつける
伝い歩きが始まって視野が広がると、それまでは普通に机の上に置いておいても安全だったものも、赤ちゃんが手を伸ばしてしまう可能性があります。赤ちゃんは大人が思っても見なかった行動をとることから、赤ちゃんに触れて欲しくないものは赤ちゃんの手が絶対に届かない高い場所に置くか、戸棚などの見えない場所にしまっておく必要があります。
赤ちゃんは大人の行動をよく観察していて、洗面台や流し台などの低い部分の収納に、洗剤などの普段触れないものがしまってあること知っているため要注意です。大人が見ていない隙に戸棚の中のものを触ってしまう可能性があるので、赤ちゃんの手が届く範囲の戸棚や扉にはストッパーをつけて、赤ちゃんが開けられないようにしておくとよいでしょう。
ベビーガード リラックマ 開き戸ロック
リッチェル
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リラックマがプリントされた可愛い開き戸ロックです。開き戸のほか、引き戸、引き出しなどのいたずら防止に役立ちます。ボタンを押しながらスライドさせることでロックが解除できることから、大人の方なら簡単に扉を開けることができます。
6誤飲しやすいものを置かない
5ヶ月を過ぎたあたりから、赤ちゃんは何でも口の中に入れてしまう傾向にあります。カギや指輪、硬貨などを何気なくテーブルの上などに置いておくと、赤ちゃんが飲み込んでしまう恐れがあることから、誤って飲み込む誤飲を防ぐために、日頃から赤ちゃんの手が届く場所にはできるだけ物を置かないように注意が必要です。
特に、タバコやおもちゃに内蔵されているボタン電池などは体に有害なほか、ナッツ類やキャンディーなどは気道を塞いで窒息する恐れがあります。そのため、普段から誤飲につながるものチェックして、しかるべき場所に保管しておくように心がけましょう。
誤飲チェッカー
日本家族計画協会
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誤飲チェッカーは、子供の誤飲や窒息を防ぐために開発された教材です。科学的な数値をもとに設計されていることから、このチェッカーの中に対象のものを入れることで、一目で危険度が分かります。
赤ちゃんが伝い歩きを始めたら家の中の安全を見直しましょう!
ただ布団の上で寝ているだけだった時期とは違い、赤ちゃんが成長するごとに危険度が増していきます。「テーブルに飲みかけのお茶を置きっぱなしにする」「洗剤を床に置いたままその場を離れる」などの行為は、大人にとっては普通のことですが、伝い歩きが始まったばかりの赤ちゃんにはどちらもとても危険です。
赤ちゃんが伝い歩きを始めたら、一度パパママで赤ちゃんと同じ目線になって部屋の中を歩いてみましょう。大人が安全だと思っていても、「テレビ台の角がちょうど赤ちゃんの目線の高さ」「包丁をしまってある戸棚の戸が簡単に開けられる」など、思わぬ危険が見つかるかもしれません。
伝い歩きを始めた赤ちゃんは、今後ますます活動的になることから、成長に合わせて周囲の大人が安全面を考慮した環境づくりに取り組むことが大切です。