伝い歩きの時期に家庭内での赤ちゃんの事故を防ぐには
赤ちゃんの成長は日々目まぐるしく、毎日の「できた!」を楽しみにしているパパママは多いはず。歩き始めるまでの過程には大きな個人差があるので、ここで紹介する伝い歩きの目安を参考にしつつ、わが子のペースを温かく見守ってあげましょう。
また、伝い歩きが始まると赤ちゃんの行動範囲が一気に広がり、これまではなかった事故やケガの危険が増えてきます。こども家庭庁も「周囲の大人が環境を整えることで防げる事故がある」と呼びかけています。赤ちゃんが伝い歩きを始めるこの時期こそ、家庭内の安全対策が万全かどうかをしっかり見直しておきたいですね。
| この記事のポイント | 内容 |
|---|---|
| 伝い歩きとは | つかまり立ちとひとり歩きの間の大切なステップ |
| 時期の目安 | 生後9ヶ月過ぎ〜1歳過ぎ頃。個人差が大きい |
| 先輩ママの体験談 | 4人のリアルな「いつから」エピソード |
| 安全対策 | 家庭内で見直したい6つのポイントとおすすめグッズ |
赤ちゃんがつたい歩きを始めるサインはあるの?
伝い歩きとは、つかまり立ちを始めたものの、まだ自力では歩けない赤ちゃんが、テーブルなどにつかまりながら体を移動させたり歩いたりすることです。大人が手すりを伝って歩くのとは違った、赤ちゃん独特のかわいい動きがあります。赤ちゃんはこの時期に、歩くためのバランス感覚や足腰の筋力を少しずつ身につけていきます。
伝い歩きはつかまり立ちから
ハイハイからつかまり立ちを覚えた赤ちゃんは、あっという間に伝い歩きを始めることがあります。とはいえ、始めたばかりの頃はまだ上手にバランスが取れません。立ち上がれても重心移動がスムーズにいかないため、膝を曲げてがに股のような体勢でバランスを取ろうとします。
また、最初のうちは片方の足に体重を乗せて踏ん張ることが難しいので、足を持ち上げずにずり足で移動します。その姿はまるでカニさん歩きのようにぎこちないのですが、慣れて足腰がしっかりしてくると、重心移動が上手になり、しっかり足を上げて一歩、二歩と進めるようになっていきますよ。
ハイハイより伝い歩きが得意な子も
赤ちゃんが歩くようになるまでには、お座りからハイハイを経て、腕や足腰の筋肉が育つとつかまり立ちを始め、徐々に伝い歩きへ…という流れが一般的です。ただし成長には個人差があり、中にはハイハイをほとんどせず、いきなりつかまり立ちや伝い歩きに進む子もいます。パンパースや花王メリーズなどの育児情報でも「ハイハイをしないでつかまり立ちをする子もいる」と紹介されており、珍しいことではありません。
立ち上がると視野が広がるので、ハイハイよりも立つことが好きな赤ちゃんは多いようです。そうした子は立つために必要な足腰の筋肉がすでに育っているとも考えられるので、ハイハイをしないからといって過度に心配する必要はありません。とはいえ、この時期にハイハイで得られる経験もあります。
ハイハイは、足腰だけでなく腕や体幹をたっぷり使う動きです。ハイハイをあまり経験せずに伝い歩きへ進んだ場合は、ときどきパパママが一緒に「ハイハイレース」をするなど、遊びの中でハイハイを楽しむ機会をつくってあげるのもおすすめですよ。
伝い歩きから歩くまでの期間はどれくらい?
伝い歩きは、生後9〜10ヶ月頃から始める赤ちゃんが多いとされていますが、早い子では生後7ヶ月頃から、ゆっくりな子では1歳を過ぎてから始めることもあります。ひとり歩きを始める時期も個人差が大きく、1歳頃〜1歳半頃と赤ちゃんによってさまざまです。
厚生労働省の「平成22年乳幼児身体発育調査」では、つかまり立ちは生後9〜10ヶ月頃にできる赤ちゃんが最も多く、生後11〜12ヶ月頃までには約9割ができるようになると報告されています。あくまで全体の傾向なので、目安として参考にしてくださいね。
| 動作 | 始める時期の目安 | ひとこと |
|---|---|---|
| つかまり立ち | 生後8〜11ヶ月頃が中心 | 11〜12ヶ月までに約9割が経験 |
| つたい歩き | 生後9ヶ月過ぎ〜1歳過ぎ頃 | 早い子は7ヶ月頃、ゆっくりな子は1歳半頃 |
| ひとり歩き | 1歳〜1歳半頃 | 慎重な子ほどゆっくりめの傾向も |
※時期の目安は厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査」などを参考にした一般的な傾向です。発達には個人差があります。
慎重な性格の赤ちゃんやハイハイが得意な赤ちゃんは、手を離して一歩を出すまでに時間がかかることもあります。つかまり立ちができるとまもなく伝い歩きに進む子が多いのですが、伝い歩きがスムーズになったからといって、すぐにひとり歩きできるとは限りません。
この時期は「うちの子は遅いのかな?」「歩く練習をさせた方がいいの?」と不安になるママも多いものです。でも、無理に立たせたり歩かせたりするより、伝い歩きやハイハイの中で必要な筋力が自然に育っていくのを待つのが基本です。周りの赤ちゃんと比べず、その子のペースをやさしく見守ってあげましょう。気になることがあれば、ひとりで抱え込まずに乳幼児健診やかかりつけの小児科で相談すると安心ですよ。
伝い歩きはいつからだった?先輩ママの体験談
A伝い歩きが10ヶ月くらい、歩き出したのは1歳過ぎてから
我が家の娘は、寝返りが4ヶ月、お座りが6ヶ月、ズリバイからハイハイが7〜8ヶ月と、だいたい平均的な成長をしていたと思います。つかまり立ちをしたのは10ヶ月になるちょっと前で、1週間後には伝い歩きを始めました。特に、伝い歩きからのスクワットがお気に入りでしたね。
うちにはローテーブルがないので、テレビ台やソファ、空気清浄機などにつかまっていました。伝い歩きではスムーズに歩けていたので「1歳前には歩くかな?」と靴を用意して楽しみに待っていましたが、歩き出したのは1歳1ヶ月になる頃でした。
A伝い歩きは早かったのに・・・
息子は生まれた時から3700グラムと大きく、2ヶ月で寝返り、4ヶ月でずりばいをしていました。伝い歩きも7ヶ月頃にはしていたので、歩き出すのも早いのではと思っていましたが、結局歩き出したのはちょうど1歳になってすぐくらいでした。
歩くよりもハイハイの方が速いせいか、伝い歩きから一歩出そうになっても、すぐにハイハイの体勢になって移動していましたね。伝い歩きをたくさんしていたおかげか足腰がしっかりしていて、転ぶことも少なく、転んでも手が先に出るのでケガが少なかったように感じます。
A上の子も下の子も生後半年で伝い歩きをしていました。
上の子も下の子も、生後6ヶ月頃には伝い歩きをしていました。上の子は10ヶ月頃、下の子は8ヶ月頃には一人で歩いていて、周りの子と比べてもかなり早い方だったと思います。
細身で身軽なこと、好奇心旺盛で物怖じしないことが理由かなと思いますが、母に聞くと私と弟も1歳前には歩いていたらしいので、もしかしたら体質的なものもあるのかもしれません。今は二人とも保育園に通っていて、かけっこではいつも一番。体を動かすことが大好きな子に育っています。
A子供が3人いますが、性格によってそれぞれでした。
長男は何をするにも慎重派で、伝い歩き自体は9ヶ月くらいからしていたものの、なかなか手を離せず、歩き出したのは1歳3ヶ月くらいでした。次男は伝い歩きができたのは1歳前くらいでしたが、兄のまねをして歩きたい気持ちが強く、始めて半月ほどでコツをつかみ、支えなしで歩いていました。
末っ子は「何でも兄たちのようにできる」という自信があるようで、できるようになるのが早かったですね。伝い歩きが9ヶ月くらいで、10ヶ月頃には歩いていたかな?
やっぱり、好奇心が強い子は歩き出すのも早い気がします。歩き出すとますます目が離せなくなるので、下の子ほどゆっくり成長してほしいのに、逆に早いんですよね。子供たちを見ていると、歩き出す時期は性格によっても差があるのだなと感じます。
伝い歩きの事故防止に!家庭内で注意すべき安全対策6つ
伝い歩きを始めた赤ちゃんは行動範囲が広がり、思わぬトラブルが起こることがあります。こども家庭庁の「こどもの事故防止ハンドブック」でも、家庭内の事故は「窒息・誤飲」「転落・転倒」「水まわり」「やけど」などに分類して注意が呼びかけられています。赤ちゃん目線になって、お家の中に危険がないか再確認してみましょう。
| 事故のタイプ | 主な対策(本記事の番号) |
|---|---|
| 転落・転倒 | ①ベビーゲート ②コーナークッション ③ジョイントマット |
| やけど・はさむ | ④チャイルドロック ⑤戸棚ストッパー |
| 水まわり(溺水) | ④浴槽の水を抜く・ベビーゲートで仕切る |
| 窒息・誤飲 | ⑥誤飲しやすいものを置かない |
1ベビーゲートを用意しておく
伝い歩きができるようになると目線が高くなり、赤ちゃんはどんどん行動的になります。まだ危険がわからず、興味を持ったものに向かって進んでしまう赤ちゃんを守るため、入ってほしくない部屋や場所にはベビーゲートやベビーフェンスを活用しましょう。特にキッチンや階段の上り口は、転落事故を防ぐためにも仕切っておくと安心です。
スーパーワイドゲイト
日本育児
価格:29,800 円 + 税
ベビーサークルのように赤ちゃんを囲うこともできるほか、部屋や廊下に設置して、赤ちゃんがゲートの向こうへ行かないよう自在に仕切ることができます。お部屋の入り口やトイレ前、階段下など用途は幅広く、壁に傷をつけずに使えるため、賃貸住宅でも安心して使えます。
2家具の角にはクッションをつける
伝い歩きを始めたばかりの赤ちゃんは、フラついたり転倒したりすることが多いもの。ちょうど赤ちゃんの目線の高さにある家具の角は、特に注意したい場所です。転んだ際にぶつかりそうなテーブルやテレビ台、チェストなどの角張った部分には、クッションをつけて備えておきましょう。家具のコーナークッションやコーナーカバーは、100均やベビーグッズのお店で手軽に購入できます。
ディズニーベビー セーフティシリーズ コーナーガード アナと雪の女王 オラフ
タカラトミー
価格:999 円 + 税
映画「アナと雪の女王」でおなじみのオラフのコーナーガード(4個入り)です。ゴム製のやわらかい素材が衝撃を吸収してくれます。見た目がかわいいので、お部屋のあちこちに貼りたくなりますよ。
3ジョイントマットを敷く
頭が大きくて重い赤ちゃんはバランスを取るのが難しく、伝い歩きの最中にたびたび転んでしまいます。特にフローリングの床は、畳やカーペットに比べて滑りやすく、転んだときの衝撃も伝わりやすいため、ジョイントマットを敷いておくと安心です。敷きたい場所の広さやお部屋のインテリアに合うデザインを選びましょう。飲み物などをこぼしても拭きやすい、水洗い可能なタイプがおすすめですよ。
日本製ジョイントコルクマット【スポンジ有】 ミドリ/アカ 12枚1セット(ミドリ6枚/アカ6枚)
永柳工業株式会社
価格:3,695 円 + 税
安心して使える国産のコルクマットです。ナチュラルでやさしい色合いなので、どんな部屋にもなじみやすいのが特徴。肌触りがよく、赤ちゃんも思わずゴロゴロ転がりたくなってしまうかも!?厚さ5ミリのスポンジタイプは、転んだときの衝撃をやわらげてくれます。
4家電や調理器具にはチャイルドロックをかける
伝い歩きを始めた赤ちゃんは、いろいろな場所に手が届くようになるので、特に注意が必要です。やけどや火事につながりかねないガスコンロやライターなどは、チャイルドロック機能付きのタイプを選ぶのがおすすめ。ガスコンロは使わないときに必ず元栓を締め、ライターは手の届かない場所に保管しましょう。
また、水を張った浴槽やトイレの便器、ドラム式洗濯機は、赤ちゃんが覗き込んで転落・溺水事故につながることもあります。消費者庁や国民生活センターも、乳幼児はわずかな水深でも溺れる危険があると注意を呼びかけています。「お風呂に水をためておかない」「ふたやチャイルドロックをかける」「ベビーゲートで入れないようにする」などの工夫で事故を防ぎましょう。
5戸棚にストッパーをつける
伝い歩きで視野が広がると、それまで机の上に置いておいても平気だったものに、赤ちゃんが手を伸ばすようになります。赤ちゃんは大人が思いもよらない行動をとるので、触れてほしくないものは赤ちゃんの手が絶対に届かない高い場所に置くか、戸棚などの見えない場所にしまうのが基本です。
赤ちゃんは大人の行動をよく見ていて、洗面台や流し台の下の収納に洗剤などがしまってあることも覚えています。大人が見ていないすきに開けてしまう可能性があるので、手が届く範囲の戸棚や引き出しにはストッパーをつけて、開けられないようにしておくと安心です。
ベビーガード リラックマ 開き戸ロック
リッチェル
価格:650 円 + 税
リラックマがプリントされたかわいい開き戸ロックです。開き戸のほか、引き戸や引き出しのいたずら防止にも役立ちます。ボタンを押しながらスライドさせるとロックが解除できるので、大人なら簡単に開けられますよ。
6誤飲しやすいものを置かない
生後5ヶ月を過ぎたあたりから、赤ちゃんは何でも口に入れて確かめようとします。カギや指輪、硬貨などをテーブルの上に何気なく置いておくと、飲み込んでしまう恐れがあります。日頃から、赤ちゃんの手が届く場所にはできるだけ物を置かないように心がけましょう。
特に注意したいのが、タバコや、おもちゃ・リモコンなどに使われているボタン電池・コイン形リチウム電池です。国民生活センターや電池工業会は、これらを飲み込むと放電によって出るアルカリ性の物質で、短時間のうちに食道や胃などの消化管が傷つく恐れがあると強く注意を呼びかけています。また、ナッツ類やキャンディー、ぶどうなどは気道をふさいで窒息につながる危険があります。普段から誤飲につながるものをチェックし、しかるべき場所に保管しておきましょう。
もし赤ちゃんがボタン電池やタバコなどを飲み込んだ可能性があるときは、ようすを見ずにすぐ医療機関を受診してください。判断に迷うときは「中毒110番」などの相談窓口も活用できます。
誤飲チェッカー
日本家族計画協会
価格:500 円 + 税
誤飲チェッカーは、子どもの誤飲や窒息を防ぐために作られた教材です。小さな子どもの口の大きさをもとに設計された筒状のもので、この中に通り抜けてしまうサイズのものは、口に入って誤飲・窒息につながる恐れがある、と一目で確認できます。手元にない場合は、トイレットペーパーの芯(内径約38mm)を通り抜けるかどうかが目安になりますよ。
| 誤飲・窒息に注意したいもの | ポイント |
|---|---|
| ボタン電池・コイン形リチウム電池 | 飲み込むと消化管を傷つける恐れ。すぐ受診を |
| タバコ・灰皿の吸い殻 | 水に溶けた液はより危険。手の届かない所へ |
| 硬貨・指輪・キャップ・小さな部品 | 芯(約38mm)を通るサイズは口に入る |
| ナッツ・あめ・ぶどう・ミニトマト | 気道をふさぐ恐れ。小さく切る・与えない |
伝い歩きの時期のよくある疑問
歩く練習はさせた方がいいの?
特別な練習は必要ありません。十分な筋力がつく前に無理に立たせたり歩かせたりするのは避け、伝い歩きやハイハイをたっぷり楽しめる環境を整えてあげるのが基本です。赤ちゃんは遊びの中で自然と歩く力を育てていきます。なかなか歩かないけど大丈夫?
歩き始める時期は1歳〜1歳半頃と幅があり、個人差が大きいものです。乳幼児健診で指摘がなければ過度に心配はいりません。気になるときは、次の健診を待たずにかかりつけの小児科で相談すると安心です。靴はいつ用意すればいい?
ひとりで数歩あんよができるようになり、外を歩く準備が整ってきたタイミングが目安です。足にフィットし、足首までしっかり支えてくれるファーストシューズを選んであげましょう。赤ちゃんが伝い歩きを始めたら家の中の安全を見直しましょう!
ただ布団の上で寝ているだけだった頃とは違い、赤ちゃんが成長するごとに家の中の危険度は増していきます。「テーブルに飲みかけのお茶を置きっぱなしにする」「洗剤を床に置いたままその場を離れる」といった行為は、大人には普通でも、伝い歩きを始めた赤ちゃんにとってはどちらもとても危険です。
赤ちゃんが伝い歩きを始めたら、一度パパママが赤ちゃんと同じ目線になって、部屋の中を歩いてみましょう。消費者庁も「子どもの目線で家の中を見直すこと」を呼びかけています。大人が安全だと思っていても、「テレビ台の角がちょうど赤ちゃんの目線の高さ」「包丁をしまった戸棚が簡単に開く」など、思わぬ危険が見つかるかもしれません。
伝い歩きを始めた赤ちゃんは、これからますます活動的になります。成長に合わせて、周囲の大人が安全な環境づくりに取り組んであげることが何より大切ですね。

