胎教にいい音楽とは?お腹の赤ちゃんに聞かせたい音楽のおすすめ
胎教というと何をイメージしますか。クラッシック音楽だったり英会話のテープだったり、胎教はお腹の赤ちゃんに対する早期教育のようなものだと思っているママも多いでしょう。しかし、本来胎教とは、お腹の赤ちゃんのいい影響を与えるために、ママが精神的に安定することを目指したものなのです。
では、どんな音楽を胎教として赤ちゃんに聞かせたらいいのでしょうか。ここでは、胎教の効果や胎教におすすめの音楽、音楽以外の胎教について解説していきましょう。何かと不安になりがちな妊娠中、ママがゆったりとした気持ちで過ごせるように、胎教にいい音楽を試してみましょう。
胎教にはどんな効果があるの?
胎教には、「赤ちゃんの情緒が安定する」「頭のいい子に育つ」などの効果があると耳にしたことがあるママもいるでしょうが、実際には科学的な根拠はないと言われています。だからといって、胎教にまったく効果がないというわけでもなく、主に次のような効果があるのです。
妊娠中のストレスの軽減
妊娠中は、思うように行動できなかったり体調不良になりやすかったりと、ストレスが溜まってしまいがち。ママが慢性的にストレスを強く感じていると、胎児にさまざまな悪影響を及ぼしてしまいます。胎教によってママが精神的に安定し、ストレスが軽減される効果があるのです。
ママになる心の準備ができる
胎教は、お腹の中にいるときから赤ちゃんのためにママができることの一つであり、胎教をおこなうことで、ママとしての自覚が強くなり、具体的に赤ちゃんについて考える時間が持てるようになるのです。妊娠したら、身体は勝手に準備されていきますが、心の準備が追いつかないこともあり、そんな時に胎教はおすすめです。
ホルモンの分泌
ママが心地よい気分になったり幸福感を感じたりするのは、ドーパミンなどのホルモンの分泌が関係しています。胎教を行うことでこのドーパミンの分泌を促すことができます。ママの体から分泌されたドーパミンは、胎盤を通して赤ちゃんに伝わることから、できるだけママが心地良い気分になることが大切なのです。
胎教に音楽を聞き始めるタイミングとは
妊娠6ヶ月になると、お腹の赤ちゃんの聴覚が発達し始めるため、それ以降に始めるのがよいタイミングと言えます。赤ちゃんにとって、ママの声は骨伝導によってはっきりと聞こえますが、ママのお腹の外の音は、羊水を通して赤ちゃんに届くので、水の中に潜った時に聞こえるような、ちょっとこもったような音に聞こえています。
生まれる前の記憶を持つ子供の中には、ママのお腹の中で聞いた音楽についての胎内記憶を持つ子供もいるというから驚きです。「お腹の赤ちゃんが生まれてからもこの音楽を覚えていてくれるかな」と楽しみに思いながら、胎教をおこなっていくのもいいですね。
胎教に音楽を聴く際に大切なこと
せっかく胎教に音楽を聴く時間を設けても、間違った聴き方では意味がありません。胎教の効果をアップさせるためにも、音楽を聴く際に必要なことについてみていきましょう。
直接スピーカーからの音を聞く
赤ちゃんには、ママのお腹を通して音が聞こえているので、ママがイヤホンで聞いた音はお腹の赤ちゃんには届きません。スピーカーから出た音を、ママが心地いいと感じる音量で聞くのがベストだと言えます。ただ、イヤホンからの音でも、聞きながらママがリラックスできるのなら、赤ちゃんにも良い影響は伝わっています。
リラックスした状態で聞く
音楽をのんびりと聞けるような状況ではない時に、胎教にいいからといって家事などでバタバタしている中で音楽を聞いても、効果は得られません。胎教を行う際は、ソファに座ったり横になったりなど、音楽を聞きながらリラックスできるような環境作りを心がけるようにしましょう。
胎教におすすめの音楽
音楽もジャンルが多く、胎教にはどのような音楽がいいのか迷ってしまいますよね。音楽の種類によっては、脳にリラックスするように働きかけるようなものもあるのですが、ママの好みもあると思うので、次のような音楽を参考にして、自分に合った音楽を見つけていきましょう。
クラシック
クラシックの中でも、特にモーツアルトやバッハが胎教にいいことはご存知でしょう。モーツアルトやバッハの音楽には、ヒーリング効果がある「1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)」と呼ばれる規則性のある音と、不規則な音の中間の音が多く含まれていることから、胎教にいいと言われているのです。
音楽以外にも水が流れる音や風の音、電車が揺れる音などからも、1/fゆらぎによる効果が得られます。しかし、「クラシックがあまり好きではない」「クラシックを聞くと嫌な気分になる」というママには、逆にストレスが溜まってしまい、赤ちゃんにも悪影響を及ぼすので、クラシックはおすすめできません。
オルゴール
オルゴールから流れる広範囲な周波数の音は、リラックスしているときに出るアルファ波を増やしたりストレスホルモンを減少させたりするので、癒しの効果があると言われています。ただし、CDやアプリなどのデジタル音では効果的な周波音がカットされているため、生のオルゴールの音を聞いた方がいいですね。
さらに、癒し効果がある高周波で豊かな音を聞くためには、音域の広いオルゴールがおすすめです。オルゴールは金属の筒が回ることで、表面の突起で弁と呼ばれる板をはじいて音を出す仕組みになっているのですが、この弁が72弁以上あるオルゴールが効果的と言えるでしょう。
自然音を使ったヒーリングミュージック
波の音や鳥の声などの自然の音に、ピアノやギターなどの演奏を合わせたヒーリングミュージックは、心を落ち着かせるために作られた音楽です。さらに、自然の音にも前述した1/fゆらぎがあり、ママが聞いてリラックスすることができ、赤ちゃんにもいい影響を与えられるのでおすすめです。
ママが好きな音楽
ママが楽しい気持ちになったり、リラックスしたりするには、ママが好きな音楽を聴くのが最も効果的とも言われています。クラッシックなどの静かな音楽が胎教には推奨されているように思いますが、ママが聞いて安らぐことができるのであれば、必ずしも静かな音楽でなければならないというわけではないのです。
音楽以外のおすすめの胎教
胎教とは、音楽を聞くことだけを指しているわけではありません。次の3つのような方法も胎教には効果的なのです。その音楽以外の方法と胎教にいい理由をみていきましょう。
ママが歌う
スピーカーから流れる音楽もいいですが、ママが歌う音楽も赤ちゃんにとっては心地よいものになります。どんな歌でもいいですが、スローペースなものだと、ママ自身も歌っていてリラックスすることができます。歌うのが苦手なママは鼻歌やハミングでも、赤ちゃんに聞かせるようにするといいでしょう。
赤ちゃんに話しかける
お腹の赤ちゃんは、ママの声が聞こえると心拍数が上がるというデータも出ているくらい、ママの声に一番反応してくれます。名前やニックネームをつけて呼びかけてもいいし、朝起きた時に「おはよう」、寝る時に「おやすみ」などの挨拶や、「おいしそうだね」「きれいだね」などママが感じた事を話しかけるのもいいでしょう。
絵本の読み聞かせ
「絵本は絵を楽しむものでは?」と思うママもいるかもしれませんが、実は、胎教に絵本の読み聞かせは効果的なのです。ママの声を聞かせるという点では、上述したような赤ちゃんに話しかけることと同じことですが、何を話しかけたらいいのかと苦手に感じるママもいますよね。そんなママには絵本の読み聞かせがおすすめです。
絵本を読みながら、かわいい絵とやさしい日本語に癒されること間違いなし!赤ちゃんが生まれてからも読み聞かせしてあげられるといいですよね。お気に入りの絵本を見つけて、胎教にいい絵本の読み聞かせをすることで、ママも赤ちゃんもリラックスしましょう。
リラックスすることが胎教につながる
「赤ちゃんのために胎教しなくちゃ!」「クラシックなんて本当は好きじゃないけど…」など、義務感にかられて胎教を行っても、お腹の赤ちゃんにいい影響があるとは限りません。胎教を行う一番の目的は、ママが赤ちゃんのためにリラックスした状態になったり、優しい気持ちになったりすることなのです。
音楽や音の種類や重要なのではなく、ママが「楽しいな」「幸せだな」と感じることであれば、それがママオリジナルの胎教の方法だと言えるでしょう。妊娠中は心身ともに疲れてしまうことも多いでしょうが、胎教する時間がママも赤ちゃんもリラックスした穏やかな癒しの時間になるといいですね。