慰謝料がもらえる離婚に関する記事

『離婚するときに慰謝料をもらえるケースともらえないケース』

慰謝料がもらえる離婚ともらえない離婚の理由や相場や算定方法、慰謝料の時効や相手に借金がある場合など慰謝料について解説。

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この離婚で慰謝料はいくら?慰謝料情報が知りたい!

どうしても配偶者が気に入らない、行動が納得いかない、離婚してやる!と頭に血が上ることは結婚生活が長くなると何度でも経験します。離婚という発想をするのは容易ですがいざ実行となると大変な労力が必要です。離婚を決意して最初の壁が慰謝料です。離婚したいパートナーと別れ、慰謝料が請求できたら生活がとても楽になります。

しかし、どんな離婚でも慰謝料がもらえるわけではなく、場合によっては慰謝料を請求されることも予想されます。相場や理由による計算方法など慰謝料に関する最新情報を知って、損をしない離婚を目指しましょう

正当な慰謝料をもらって自分が納得できる離婚をしよう!

慰謝料がもらえるとわかっている離婚だとしても、慰謝料について法的に制定されているような明確な金額の基準や計算方法は存在しません。基本的にケースバイケースなのです。

しかし、過去の実績から参考になる算定基準や計算方法を公表している弁護士会もあるのでご安心ください。例えば、千葉県弁護士会が発表した資料によると

・責任軽度で婚姻期間が1年未満だと100万円
・責任中度で婚姻期間が3年~10年だと500万円
・責任重度で婚姻期間が20年以上だと1,000万円

このように慰謝料の算定基準が存在します。より納得する金額の慰謝料をもらうには慰謝料をもらえる離婚を申し立てることが重要です。慰謝料がもらえる離婚の例をあげましょう。

暴力や悪意のある行為、婚姻生活への非協力的な行動

離婚における慰謝料として支払われる対象となるもの、基準になるもの、参考になるものは以下の事柄です。

・離婚に至った原因から生じる精神的な苦痛に対する代償
・離婚することにより配偶者としての立場を失うことによる精神的な苦痛の代償

具体的な例をあげると以下のようになります。

・暴力や悪意の遺棄
・婚姻生活の維持の不協力

つまり、暴力や悪意の遺棄、婚姻生活の維持の不協力などの事実が証明できれば、慰謝料がもらえる離婚が成立するということになります。暴力や悪意の遺棄というのは、暴力行為や悪意のある行為を起こしたのにその後のフォローを何もしなかったということです。また、婚姻生活の維持の不協力とは生活費を入れなかったなどいうことを指します。

婚姻生活を破綻させる異性関係のトラブルは重大理由

結婚していたら、異性関係のトラブルはもちろんタブーです。そして、明らかに慰謝料がもらえる離婚理由として認められる確率も非常に高いです。

・相手の不貞行為
・その期間

この2つは、明らかに慰謝料がもらえる離婚理由として認められています。婚姻生活を破綻させる大きな事実として認識されているからです。ただ、これらの離婚の申し立て理由が明らかに慰謝料をもらえる基準を達していても、裁判で話し合いがなかなかまとまらないことも珍しくありません。

最終的に裁判官の自由裁量、つまり裁判官の主観的な判断にゆだねられます。その場合の慰謝料の相場は100万円~300万円です。

慰謝料がもらえない離婚はどんなパターンか知ろう!

離婚すれば必ず慰謝料がもらえるとは限らないことも知っておく必要があります。離婚の申し立ての理由ランキング上位にあがる事柄の中にも、離婚は成立するけど慰謝料は請求できない理由が存在します。

それは、慰謝料というものの定義に関係があります。慰謝料というのは加害者が被害者に支払い、罪を償うものという意味のものです。つまり、どちらかが一方的に悪くないといけません。その一方である加害者が被害者に対してどのようなことをどの程度、損害として与えたのかが争点になります。これを離婚に置き換えると、もらえない離婚とはどんな例なのかがわかります。

どちらか一方に離婚する原因があるかどうかで決まる

では、慰謝料がもらえない離婚とは具体的にどんな事例なのでしょうか?どちらか一方に離婚する原因があれば、慰謝料がもらえるのですから、どちらにも離婚原因があったり、どちらに原因があるかわからないという離婚理由の場合が、慰謝料をもらえないということです。どちらが一方的に悪いと認められない離婚理由の主なものは

・価値観の相違
・性格の不一致

この2つの理由が当てはまります。性格の不一致という理由は、離婚申し立て理由ランキングで夫からの場合でも妻からの場合でも1位となる理由として知られています。そんなメジャーな理由でも慰謝料がもらえないのは、どちらが一方的に悪いのか、なかなかはっきりと証明できないからです。

一方的に離婚の原因があってももらえないことがある

配偶者の一方的な異性関係のトラブルが原因の離婚であっても、慰謝料の請求ができない、慰謝料がもらえない事例もあります。それは、次のようなパターンの場合です。

・配偶者が他人と異性関係を持つ前からすでにかなり長い期間夫婦関係が破綻していた場合
・配偶者と異性関係を持つ人物が、配偶者が婚姻している事実を全く把握していなかった場合

つまり、配偶者と異性関係を持つ人物には悪意がないと予想される場合、慰謝料はもらえないのです。また、離婚原因のある配偶者と、異性関係を持つ人物の両方に離婚の慰謝料を請求することはできません。いくら両者とも悪くて恨みを抱いても、あくまで離婚裁判としては配偶者一人だけにしか慰謝料は請求できないものだと覚えておくことが必要です。

相手に借金がある場合や時効があることに注意しよう

さて、慰謝料かもらえる離婚ともらえない離婚の例、だいたいの相場と算定基準の例など慰謝料に関する基本的な知識をお伝えしました。実は、慰謝料がもらえる離婚が成立しても、特定の離婚理由から想定される気がかりなことや注意しておきたいこともまだまだあります。

それは、慰謝料を払う側に借金がある場合は、本当に支払ってもらえるのかどうかです。また、なんと慰謝料にも時効というものが存在します。慰謝料がもらえる離婚でも油断できないルールと注意すべき点などを具体的に把握し、絶対失敗しない慰謝料をもらえる離婚を成立させてください。

借金があっても請求可能!問題は支払い能力の度合い

一方的に相手が悪いとして認められる離婚原因として、婚姻生活の維持の不協力というのがありましたが、その例として夫が家に生活費を入れないというのがあります。その原因となるのが借金であるのも多く見られる事例です。夫の経済的な能力のなさが原因で離婚する場合、妻の方は一方的に被害をこうむったのに慰謝料がもらえないという二重被害に遭うのでは?と心配になる人もいると思います。

実際は請求可能です。問題は支払い能力があるかないかです。自己破産している場合などは、結局支払われないこともあります。離婚をきっかけに、反省してギャンブルなどから足を洗い働いて稼いだお金を慰謝料にあてるようにしてほしいものです。

3年で時効が成立してしまう!慰謝料請求での注意点

慰謝料の請求は、3年以内にしないといけません。慰謝料の請求は3年で時効が成立することになっているからです。となると、時効としてカウントされるスタート時期がいつかというのが問題になります。

配偶者が本来の配偶者以外と異性関係を持った場合の離婚は、その事実を知ってからカウントされます。家庭内暴力などから起きる精神的苦痛に対して慰謝料を請求する場合は、該当する損害を意識した時からカウントされます。

一見、単純に思えますが意外と詳しい時期を覚えていないものです。気が付いたら時効がせまっていたという事例も少なくありません。配偶者を怪しいと思ったり不審に思うようになったら、どんな細かいことでも記録に残しておくことが必要です。

大事なのは両者とも納得し得する慰謝料額であること

夫婦ゲンカは犬も食わないとはよく言ったものです。その犬も食わないケンカが発展したものが離婚と言えます。犬も食わないものが巨大化してしまうのは、一体どうしてでしょうか?それは、夫と妻の双方が得をしたい、自分の思い通りになりたいからです。双方が幸せになるために離婚しないと本当に解決したことにはなりません。

離婚原因を作った配偶者が一方的に損をしたり、不幸にならないとおかしいのでは?と疑問に思う人もいるでしょう。裁判上ではそうですが、結果的に双方に平等に利益や幸福がないと離婚する意味がありません。離婚によって双方が公平に得するためにあるのが慰謝料です。

正しい慰謝料の相場や計算方法などの情報を得て、損をしない離婚を実行してくださいね。

この記事を書いたライター

木村さくら

自称「健康オタクで美容オタク」。最近自家栽培にハマってます。

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