共働き夫婦DINKSの貯金の方法とは
DINKSとはDual Income No Kidsの略で、「子供をあえて作らず共働きで生計を立てる夫婦」のことを指します。
DINKSは2収入子供なしの意味です。夫婦の時間は存分に仕事に充てることも可能である、いわば稼ぎ時夫婦であると言えるでしょう。
DINKSが貯金を増やすためには
DINKSの理想的な貯金の割合・目安は、夫婦の手取り収入の3~5割です。DINKS夫婦は時間、お金が比較的自由で生活水準も自分の理想に近い状態を保つことが出来る状況です。
しかし、DINKSに多いのが、なんとかこのまま行ってもお金が貯まるだろうと思っている過信です。人生の時間の中、今が働き時で貯め時であることに気付かなければいけません。
収入も多いが支出も多い
・仕事に充分時間を費やすことが出来る
・妊娠、出産、育児、教育費など将来子供ができた時にかかるお金が一切ない
・夫婦で自由になるお金が多いため支出も多い
・お金を出して解決出来る環境があるので家計が膨らみがちになる
・家事をこなすにもお金をかけるようになる
・高級総菜で夕食、または外食で終電終バスがなくなったらタクシーで帰宅
などお金があるため、将来を軽視しているため収入も多いが支出も多い状況に陥っています。これらの状況を変える為には将来を見据えた計画性が重要になります。
将来を考えるのがDINKSの課題
DINKS夫婦の貯金の仕方は夫もしくは妻の収入で生活していき、残りの収入を貯金にすべて回す方法が理想的です。DINKSは稼ぎ時であると同時に貯め時ですが、今を存分に楽しむ夫婦や自己投資や自己成長に価値観を見出している夫婦が多いのが現実です。自己実現を叶えている、とても素敵な人生スタイルだと言えますが、その一方で将来子供が出来た時の準備が疎かだと言えます。
理想を追い求めるばかりで現実が見えていない、そのため将来設計もあいまいな状態がDINKSの現状だと言えます。
貯金が増えない理由
・共働き高収入のため「どうにかなる」という過信
・お互いの収入また貯金額を把握していない
・今までの生活水準を下げたくない
・今の生活で贅沢をしているとは全く感じていない
・人への見栄を張る傾向がある
・交際費にお金をかけ過ぎる
・趣味にお金を使いすぎる
・独身生活の感覚のままである
これらの特徴は夫、妻の両方に当てはまります。特に交際費や趣味が独身時代と同水準な場合は支出額が大きくなり貯金は難しいと言えます。DINKSというライフスタイルを選択した時点でパートナーに縛れず自由に生活したい、という思いがあるかもしれませんが金銭感覚を統一し家計の支出を再度見直すことが貯金をする第一歩です。
貯金を作るべき理由
・子供が出来たら破綻する
結婚生活の一番の節目と言えるのが妊娠、出産です。子供を意図的に作らないDINKSですが、子供が欲しい思う時がくるかもしれません。そんな時に貯金がないと子育てはおろか出産すら難しい状況に陥る可能性があります。
・夫、妻のリストラもしくは転職時に対応出来ない
DINKSの特徴は共働きだから成り立ちます。どちらか一方がリストラや転職をした場合は生活水準を下げざるを得ません。しかし貯金があればそんな状況にも水準を下げずに対応することができます。DINKSのライフスタイルを守るためにも貯金は必要不可欠です。
DINKSの平均年間収入額
DINKSなら20代~30代が稼ぎ時です。貯金率20%~25%前後、毎月の貯金額10万円を目標に貯金を目指すのが理想です。30代のDINKSは、家計収入や自由に使えるお金が増えますが今後控えているもしもの妊娠、出産、子育て、養育費、住宅購入費用などの多額の出費に備えてしっかり貯金をする時期を認識する必要があります。
貯金額は毎月10万円を目標に
今現在貯金のないDINKS夫婦にとっての目標金額を設定する良い機会なのではないでしょうか。
ここで、「平成21年全国消費実態調査」(総務省)より年代別DINKSの毎月貯金額を引用しました。
30代までは貯金率、貯金額が増えていますが、40代、50代になると年間収入が上がっている中でも貯金率、貯金額が下がっています。人生のライフスタイルの移行で貯金のペースが変動しますが、子供のいない共働き夫婦にとっては20代~30代はやはり貯め時と言えます。
項目 | 30歳未満 | 30代 | 40代 | 50代 |
---|---|---|---|---|
項目 年間収入(万円) |
30歳未満 611.5 |
30代 707.4 |
40代 847.9 |
50代 826.3 |
項目 月収(万円) |
30歳未満 47.3 |
30代 51.2 |
40代 59.4 |
50代 57.7 |
項目 可処分所得(万円) |
30歳未満 39.5 |
30代 42.0 |
40代 47.7 |
50代 46.5 |
項目 平均貯蓄率(%) |
30歳未満 25.5 |
30代 28.4 |
40代 24.7 |
50代 16.9 |
項目 貯蓄額(万円) |
30歳未満 10.1 |
30代 11.9 |
40代 11.8 |
50代 7.9 |
項目 貯蓄現在残(万円) |
30歳未満 347.9 |
30代 634.1 |
40代 1233.1 |
50代 1574.6 |
DINKS夫婦の金銭感覚の確認
経済的に自立した男女と捉えた時DINKS夫婦間でも、お互いの収入や貯金を把握していないことは多々あるのではないでしょうか?または、お互いの貯金を充てにしていたら実際はかなり少なくてトラブルに…なんてこともよくあります。相手の貯金を使い込んで離婚にまで発展してしまったケースなどパートナーとの貯金トラブルになる可能性もあるようです。
今、実際に相手の貯金を知らない方もこれを機会に、お互いの収入や貯金額などを話し合って、家計管理と貯金目標を二人で協力する意識づくりはとても大切です。
いつまでも独身感覚の夫にわかってもらう
お金の使い方にDINKS夫婦特有の用途、自由さが存在していることを把握する必要があります。夫婦それぞれに収入があるということは、自分が稼いだお金を自分のために使いたい意思が働いて自分の思いのままに使うことが普通のことになっているのが根底にあるためです。
今後の妊娠から出産、子育てで女性の収入が必然的に減ると、家計管理や節約やりくりはどうしても女性の役割になっていきます。夫は、変わらず働き続けるため独身感覚が抜けず、妻の負担は大きくなりトラブルの元になってしまいます。
この夫の気ままな金銭感覚をパパとして、大黒柱として意識改革してもらうためには、今までを振り返り愛情の基盤の上に将来の設計図を二人で描いて、今後の人生で女性が仕事を持ち続けることの不可能さを伝え、すでに夫婦生活を営んでいることを再確認する必要があります。
DINKSならではの貯金の在り方を模索する
先に述べた通り、夫婦のどちらかの収入で生活をやりくりし、片方の収入をすべて貯金に回して生活するのが理想な貯金です。これはDINKSならではの貯金の在り方だと言えます。この貯金を実践出来た場合は、たとえ今後の人生において何が起きても、想定外の出来事にも対応出来るはずです。
実行するにはお互い夫婦の再認識と目標設定、協力が不可欠です。お金や生活に余裕があるからこそ、貯金方法を考え模索できるのがDINKSの強みと言えます。その強みを活かして将来設計を再考してみるのも良いのではないでしょうか。