離婚の慰謝料計算方法&相場に関する記事

『離婚慰謝料の計算方法~離婚時の慰謝料の決め方&相場~』

離婚の慰謝料の計算方法とは具体的にはどのようなものなのでしょうか?相場や支払いの実態についても説明いたします。

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離婚した場合の慰謝料の計算方法と実際に支払われる額について

離婚をする場合、苦痛を受けた方に対して苦痛を与えた方が慰謝料を支払うことがあります。日本の場合は夫婦2人の話し合いで離婚を決める「協議離婚」が80%~90%を占めますが、性格の不一致などを理由に円満に離婚を決意する場合には慰謝料は発生しませんが、どちらかが精神的もしくは身体的に苦痛を受けた場合には、慰謝料を取り決めることができます。

責任の程度によって慰謝料の相場は異なる

子どもの養育に関わる費用(養育費)は、養育を担当する側と養育を委託する側の年収によって相場がある程度決まっていますので、東京家庭裁判所のホームページで算定表が公表されています。ですが、慰謝料はケースバイケースですので、一律で離婚時の慰謝料を算出する計算方法はありません。

話し合いの上で双方が納得する額が「慰謝料」となりますが、話し合いがまとまらないときは、千葉県弁護士会が発表した「慰謝料算定の実務」を目安にすることがあります

慰謝料算定の実務による慰謝料の目安(慰謝料を支払う側の責任が軽度と判断されるとき)

  • 婚姻期間が1年未満:100万円
  • 1年~3年のとき:200万円
  • 3年~10年のとき:300万円
  • 10年~20年のとき:400万円
  • 20年以上のとき:500万円

慰謝料算定の実務による慰謝料の目安(慰謝料を支払う側の責任が中度と判断されるとき)

  • 婚姻期間が1年未満:200万円
  • 1年~3年のとき:300万円
  • 3年~10年のとき:500万円
  • 10年~20年のとき:600万円
  • 20年以上のとき:800万円

慰謝料算定の実務による慰謝料の目安(慰謝料を支払う側の責任が重度と判断されるとき)

  • 婚姻期間が1年未満:300万円
  • 1年~3年のとき:500万円
  • 3年~10年のとき:700万円
  • 10年~20年のとき:900万円
  • 20年以上のとき:1000万円

もちろん、支払う側の経済状況も加味されますので、あくまでも目安として使用されます。このように慰謝料を設定する場合は、慰謝料や養育費を記した離婚協議書を公正証書で作成することが勧められています。公正証書で作成しておくなら不払いや延滞が起こったとしても、裁判所に訴えて摂りたてることが可能になるからです。

離婚の慰謝料計算ポイント責任の程度を決める基準は…

では、離婚時の慰謝料計算に重要となる責任の程度とは、どのように測ることができるのでしょうか。まず、重視されるのは離婚に至った原因を誰が作ったのかということです。その原因が一方的なものであれば、責任は重いと判断することができます。婚姻状況を脅かす不法行為が行われた回数や頻度なども、責任の程度を測る上で大事な要素となります。

その他にも、次のような事柄で責任の程度を測ります。

  • 精神的な苦痛の程度(精神的DV、それによる症状や通院履歴など)
  • 金銭的に与えられた苦痛の程度(生活費の不払いや金銭に対する過剰な監視)
  • 生活能力(働かないこと、夫婦どちらかに家事を含む一方的な労働を強要すること)

責任の程度以外で慰謝料の額を決める要因

離婚時の慰謝料の額は、責任の程度以外にもいくつかのポイントで決定されます。苦痛を与えた方の年齢や職業、収入、社会的地位、資産、別居期間や婚姻期間も考慮し、離婚時の慰謝料を計算します。

実際に慰謝料として支払われるのは100万円~300万円

協議離婚の場合、双方が話し合うことで慰謝料を決めます。一般的には、100万円~300万円程度で決着がつくことが多いです。

離婚の慰謝料を上げる方法とは

受けた身体的苦痛や精神的苦痛に比べると、慰謝料が不当に低いと感じる場合はどうすることができるでしょうか。

慰謝料を上げる方法1:離婚裁判を実施する

協議離婚は夫婦二人の話し合いになりますので、相手が納得しない場合は慰謝料を支払ってもらうことができません。慰謝料の支払いに応じない場合や、あまりにも低い慰謝料を提示する場合には、「離婚裁判」を起こすことができます。

一概に断定することはできませんが、今までの離婚裁判の判決を見てみますと、身体的な暴力を受けていた場合なら300万円~500万円程度は請求できることが多いようです。

慰謝料を上げる方法2:第三者に慰謝料を請求する

また、夫もしくは妻以外の第三者にも慰謝料を請求することができます。離婚の原因と密接に関係がある第三者へは、内容証明郵便を送り、慰謝料の請求を行います。この場合、書き方に特別な決まりはありませんし、弁護士を立てる必要もありません。

第三者が内容証明郵便で送った慰謝料請求に応じる場合には、慰謝料の支払いと額を示した紙を、公正証書にしておきましょう。第三者が慰謝料請求に応じない場合は、地方裁判所に訴えることができます。この場合は弁護士が必要となりますので、離婚慰謝料の裁判実績の多い弁護士事務所に相談するようにしましょう。

慰謝料関連の裁判の前に

慰謝料は裁判を起こせば必ず上がると言うものではありません。まずは双方が話し合い、納得がいく答えを模索することが大切です。離婚時の慰謝料について話が平行線をたどる場合は、経験豊富な弁護士の力を借りるようにしましょう。

この記事を書いたライター

木村さくら

自称「健康オタクで美容オタク」。最近自家栽培にハマってます。

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