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【離婚の流れ】協議~調停~裁判・かかる期間と必要手続き

【離婚の流れ】協議~調停~裁判・かかる期間と必要手続き

離婚すると決めたら、その流れをつかみましょう。手続きや調停の基本的な知識、公正証書の必要性や裁判離婚までの道のりまでを紹介。

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離婚の流れを把握してスムーズに離婚する方法

喧嘩の末離婚を決意した女性

離婚を「するか?・しないか?」の段階を経て「絶対に離婚する!」と決めたら今度はその流れを把握しましょう。結婚は、民法という法律に基づいて成立するので、その法律上の意味での夫婦という契約関係を解消する時、つまり離婚するにも時も、やはり民法のルールに基づいて行います。

離婚を成立させるためには、離婚の理由がないのに離婚したい時など様々な夫婦間の状況に応じて、対応していくルールは変わってきますが、結果的に法律的にも・精神的にも安心できる離婚を成立させるためには、慎重に段階を踏まえて、事を焦らずに進めていくのが一番です。

ただでさえ感情的になったりしていて、冷静な心境になれない時に「法律的な難しい用語の勉強」や「専門家がやるような難しい手続き」をしなくてはいけないのか・・・と思うかもしれません。けれど、その道の専門家になるわけではないので、基本さえしっかり押さえておけば、あとは経験者の意見なども、参考にしていき肉付けしていくだけなので、迷路のような複雑なルートではありませんので、ご心配なく。ちょっと枝葉に分かれた道を、専門家ナビの助けをかり、状況に応じて進むようにすればいいだけです。では、離婚の流れについて見ていきましょう。

協議離婚、調停離婚、裁判離婚の3つをまず押さえる

民法に規定のある、

  • 協議離婚
  • 調停離婚
  • 裁判離婚

の3つが離婚を成立させるための手続きとして知られています。

簡単に言ってしまえば、協議離婚で話し合いがまとまらなかったら調停離婚へ進み、調停離婚でも話がまとまらなかったら裁判離婚へ進んでいきます。協議離婚がうまくいき、「話」がまとまったらそこで離婚成立、調停離婚で「話」がまとまったらやはりそこで離婚が成立となります。とりあえず、離婚が成立するには、大まかな流れとして協議離婚、調停離婚、裁判離婚という3つの形式があるのだと思っておきましょう。

ちなみに、この3つ以外に審判離婚というのも民法で規定されていますが、現在ではあまり行われていないようです。

では、具体的に「協議離婚」や「調停離婚」や「裁判離婚」がどのようなものか見ていきましょう。

最初は協議離婚での合意を目指す~合意できない場合は次のステップ

離婚届に署名している女性

協議離婚とは、役所に離婚届を提出することだけで離婚を成立させることです。結婚をしたときに、役所に婚姻届を提出することで「結婚」が法的にも成立したことと同様に、「離婚」も法的な争いが伴わない話し合いの段階で、役所に離婚届けを提出するだけで、離婚が社会的にも認められることが、協議離婚です。

「結婚届け」と「離婚届け」は、各々の証人2人分の署名捺印が必要なのも同じです。婚姻は、昔からのお家制度のならわしなのか、習慣的に双方の親の同意が必要な場合もありますが、愛し合う者同士の「結婚したい!」という気持ちが合致していれば、証人が親でなくとも結婚届を提出するだけ、婚姻は出来てしまいます。

そうして結ばれた関係を解消するのが離婚ですから、基本的には結婚した時と書類を提出する時のルールは似ていて、離婚届けに証人のハンコがきちんと押されていて、必要な事が書かれている書類を、役所に提出すれば離婚は成立し、これで「離婚」の手続きは終了です。このように協議離婚は費用も時間もかからないので、一番手続きしやすい離婚方法として知られています。

ポイントは、「自分」にも「相手」にも離婚する気持ちがあるかどうかです。夫婦の二人がともに、離婚したいという気持ちが一致していたら、法的には合意とみなされ書類にも正当性がうまれ、その離婚届を役所に提出すると、そこで手続き終了、離婚成立となります。離婚後に、どちらか一方が不利になったりすることを少なくするため、事前に「相手」と何度も話し合いをすることが大切です。

特に、以下のような事柄について話し合うのが円満離婚のコツです。

    • 慰謝料
    • 財産分与
    • 住居のこと
    • 子どもがいる場合、親権
    • 子どもがいる場合、養育費

以上のことについて、なるべく自分も遠慮せず「慰謝料」や「財産分与」「親権」などの譲れない主張をした方が、協議離婚した後でも揉めることが少なくなります。協議離婚であっても、専門家立ち合いのもと、公正証書や協議書などに記載しておけば、「相手」が何かしらの不満をうったえてきたとしても、そこに記載があれば、離婚後のもめ事にもうまく対処することができます。

2人だけで話し合いを何度も行っても、離婚の話がなかなかまとまらなかったら、調停離婚へ進むことになります。

調停離婚~成立するか・しないかで次の手続きが決まる

裁判所

調停離婚は「離婚の話し合い」が当事者同士だけではうまくまとまらない場合に、家庭裁判所が任命した第三者にも「離婚の話し合い」に入ってもらい、二人にとって中立的な立場の人の意見も取り入れて「離婚の話し合い」をまとめてもらおうという狙いがあります。

調停離婚も家庭裁判所で行われるから、「調停は裁判ではないの?」と思いますが、「調停」と「裁判」とは異なります。その違いは、調停は友好的なムードでの前向きな話し合いで、裁判はお互い敵対するような雰囲気の戦いのイメージを浮かべてもらえば、わかりやすいでしょう。

調停離婚において第三者として、役割を果たす人を調停委員と言います。調停委員とは普段聞きなれない言葉なので、どのような人達がなっているのかというと、最高裁判所があらかじめ有識者の中から「この人」はふさわしいと任命された人たちの中から、さらに絞りこまれていき家庭裁判所が任命した人たちが、調停委員に選ばれます。

とにかく人生経験が豊富であることが第一条件。実績からして国のお墨付きであり、いかにも頼りがいのある調停委員に話を聞いてもらうと、離婚話がもつれてしまって、たまってしまったストレスが発散できそうですよね。平等に双方の言い分を聞いてくれるので、二人だけの時よりは感情的にならずに冷静に話し合いができます。

それでもやはり、どちらか一方の思いが強く「離婚」を決めたからには、感情的になってしまう事も多くて。調停委員が二人の間に入って「離婚の話し合い」をまとめようと思っても、なかなか「話」がまとまらないことも多々あります。

弁護士さんに依頼して、調停離婚を進める人もいます。調停離婚を弁護士さんに依頼するメリットとしては、最も大きいのはプロに相談できるということで、必要な書類の書き方から、調停での話す内容など、普通に暮らしていたら分からないことを教えて貰うことができます。自分1人で調停離婚を進める場合は、「何が必要か、どうすれば良いのか」と調べるために多くの時間がかかってしまいますが、弁護士さんに相談・依頼することで時間と手間という負担を減らすことができます。
もちろん弁護士さんに相談する時点で費用がかかりますから、調停離婚にかかる弁護士費用を調べておいて、依頼した場合に減る時間や手間や精神的な負担と、弁護士さんにかかる費用を比較して納得してから依頼するようにしましょう。

調停離婚の段階に入っても、二人の意志が合意しなければ離婚はやはり成立しません。そして、離婚の流れは、次の裁判離婚へ進んでいきます。

長い道のりだけど裁判離婚でスッキリ解決しよう

調停離婚でも離婚が成立しなくて、「どうしても離婚をしたい」という思いを、簡単には諦めきれない場合には、裁判離婚の道を選ぶ女性も数多くいます。家庭裁判所に離婚の訴訟をおこして、裁判所が下した判決により離婚を成立させる形式を裁判離婚と呼びます。

離婚裁判は「自分」と「相手」が代理人を立てて、とうとう法廷の場でお互いの「意見」や「思い」を交わし合わせ、その判断を裁判官の判断に任せなければいけません。裁判離婚では、民法に規定のある次のような離婚申し立て理由が、実際あったかどうかにより判決が下されます。

  • 異性関係のトラブル
  • DVや借金のトラブルを解決せずに、放置している悪意が認められていること
  • 生死が不明である状態が3年以上の期間も続いていること
  • 回復や治療の見込みがない重い精神疾患にかかっていること
  • 上記以外の婚姻関係を継続することが難しいトラブルを抱えていること
喧嘩している夫婦

以上の理由は、女性が離婚を選ぶ理由ランキングでも、上位に登場する「離婚」を考えてしまうものばかりです。裁判離婚までの段階までくるのにとても長い時間がかかりますが、裁判所に判決が下されれば、やっと「離婚できて、スッキリしたと」肩の荷も下りて、安心する人が多いのも事実です。

そんな体験談を紹介します。

マイマイ
31歳

短いようで長い日々でしたけど、離婚できてスッキリしました。

私の場合、元夫が婚姻関係を継続させる上で、法律で明確に規定されているルール違反をした訳ではなかったけど、何というか色んな事が気になってしまって…この人とこの先何十年も一緒かと思うと、急に息苦しくなってしまって離婚を決意しました。

元旦那は、なかなか離婚には応じてはくれずに、もつれてしまってお互いで弁護士を立てて、裁判離婚になってしまいました。弁護士からは「旦那さんに、婚姻関係を維持するのが困難となる行為があれば、半年以内の期間で裁判を有利に進められますが、○さんのケースだと、裁判が長引いてしまって、似たようなケースだと2年以上もかかってしまうこともあります」と言われました。

いざ、裁判を初めてみると自分達のプライベートな事まで聞かれたりして、嫌な思いもしたけど、覚悟していた期間よりも短く済んでしまい、1年弱の裁判期間で離婚することができました。あの時は、苦しい日々でしたけど、今はスッキリした気持ちでいます。

審判離婚 ~ 裁判離婚より手続きは単純と言われる

最近ではあまり活用さなくなってきた審判離婚についても紹介しましょう。本来、審判離婚は調停離婚から裁判離婚へ移る、前の段階で行われる離婚手続きのことです。調停離婚は成立しなかったけれど、この夫婦は離婚した方が、お互いにとってよいと家庭裁判所が判断した時、「裁判」をせずに離婚成立を認める離婚のことを審判離婚と言います。

離婚届を破り捨てる女性

一見すると、家庭裁判所による一方的な判断で、離婚を言い渡すのはとても理不尽な印象を受けてしまいます。しかし、家庭裁判所が離婚の審判を告知した日から2週間以内の期間に、その判断への異議の申し立てを、どちらか一方がおこせば、家庭裁判所が下した「離婚」の判断は法的拘束力を失ってしまいます。意外と簡単に裁判所の審判がその効力を失うことが続いてきた為、現在ではとてもマイナーな離婚方法となってしまいました。

離婚の流れをきちんとつかめば、あとは前へ進むだけ!

離婚したいけどその思いだけが強くて、「法律とか書類の提出の仕方とか解らないことが多くて…」上手くいくかどうかを心配していた時期、離婚の事を考え行動に移そうとすると、想像以上に労力を使ってしまった時期、そこからは自分が思い描いてようにスムーズな流れで、離婚が成立していくとは必ずしも限りません。

自分の「離婚したい」という思いの強さに応じて、「相手」もこれまで気苦労をかけてきた事への、反省として、離婚の条件面でも上手く折り合いがついて、協議離婚で「離婚」が成立される女性も中にはいらっしゃいます。その思いが叶わずに、調停離婚や裁判離婚の経験をしてからようやく離婚にたどりつく女性もいるのかもしれません。

結婚生活や離婚をするのに、苦労した分きっとその先には明るい未来が待っています。不幸な事もいいことも中々連続では起こりません。辛いことを経験した自分には、次こそきっといい事が起こると信じて前へ進んでいき。もう一緒には居たくない人との過去とはスッキリさせて、これからの素敵な未来を歩んでいきましょう。

そのためには、離婚の流れをしっかりと捉えておいて、面倒で解りにくい事は、専門家たちの助けを借りて、自分が納得できるような離婚を目指して、今はその目標に向けて進んでいきましょう。

この記事を書いたライター
木村さくら

木村さくら

自称「健康オタクで美容オタク」。最近自家栽培にハマってます。

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