転勤族の子供の性格に関する記事

『転勤族の子供は性格が歪む?単身赴任の時期は?子育て術6』

転勤族の子供はどう育つ?転勤が子供の人格形成に及ぼすメリット&デメリットとは?転勤族の上手な子育て方法をご紹介します!

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転勤族は子供の性格に悪影響?単身赴任に切り替える適切な時期と子供の心のケア

パパが転勤族のご家庭では、転勤に伴うお子さまへの影響について深く悩まれることが多いでしょう。頻繁な環境の変化は、子供の精神面や社会性に何らかの影響を及ぼすため、親としては心配になりますよね。特に「転勤族の子供はかわいそう」「子供の性格が歪むのではないか」 といった世間の声を聞くと、不安を感じてしまうかもしれません。

そこで今回は、転勤族の子供が受ける心理的な影響(デメリット)、人格形成へのポジティブなメリット、転勤族の子供を上手にサポートする方法などを、体験談を交えてご紹介します。また、お子さまの成長に伴い単身赴任に切り替えるご家庭も増えるため、単身赴任に切り替えるベストなタイミングについても詳しく見ていきましょう。

転勤族の子供が受ける心理的な悪影響と転校ストレス

転勤族の子供は、環境の変化により精神面で大きな影響を受けます。転校や転園を繰り返すことで、子供が受けやすい心理的ストレスや、それに伴う行動の変化について解説します。これらの変化は、「転校ストレス」 として現れることが多いです。

友達付き合いを深く避ける傾向

子供も転勤を繰り返すと、「せっかく友達と仲良くなっても、すぐにお別れしないといけない」という状況を理解するようになります。すると、心の傷つきを避けるために、友達との関係をあまり深めず、当たり障りのない付き合いしかしないようになることがあります。

その結果、一見、お友達が多いように見えても、心からの親友や深い友情関係を築けないということになってしまう場合も少なくありません。親としては、たった一人でもいいから心の底から信頼できる親友を作って欲しいと願うものです。子供の交友関係について、量よりも質の面に注目して見守ってあげてください。

ストレスからくる情緒不安定や攻撃性

転勤すると、子供は新しい環境に順応するために非常に頑張ります。しかし、幼稚園や学校で過度に頑張り過ぎることにより、知らず知らずのうちに大きなストレスが溜まってしまうことがあります。特に、優しい子や内向的な子は、親に心配をかけまいと平気そうに振る舞い、ストレスを内に溜め込んでしまう傾向があります。

その結果、それまで平気そうに見えていた子でも、ある日突然、ママや兄弟に対して暴言を吐いたり、暴力をふるってしまうなど、情緒不安定な状態になることがあります。新しい環境に馴染んでいるように見えても、実は苦労しているということを理解し、転勤してしばらくは、子供の様子を注意深く観察し、変化を見逃さないようにしてあげましょう。

{内の文章の口調は『ですます調』に統一してください。}

孤立を避けるための「一人慣れ」

転勤族の子供の中には、「どうせお友達を作ってもすぐにお別れだから…」と、初めから友達を作るのを諦めてしまう子もいます。初めは一人が寂しいと感じても、転勤を重ねるうちに一人でいることに慣れてしまうのです。これにより、集団行動が苦手になったり、新しい環境に飛び込むことをためらうようになったりする可能性があります。

子供は友達と過ごすことでコミュニケーション能力や社会性を身につけていきます。親がさりげなく友達との関わり合いの大切さや、深い友情の素晴らしさを伝えてあげてください。また、一人の時間を楽しむ能力は大人になってからの強みにもなりますが、それが孤立につながらないよう、バランスを見守ることが大切です。

【年齢別】転勤が子供に与える心理的影響の違い

転勤が子供に与える影響は、子供の年齢や発達段階によって異なります。親が注意すべきポイントが変わってきますので、参考にしてください。

  • 幼児期(0歳〜未就学児): 言葉で不安を表現するのは難しいですが、親から離れる分離不安や、夜泣き、指しゃぶりなどの退行現象が見られやすい時期です。親子の愛着を深める時間や、新しい環境に親子で慣れる工夫が必要です。
  • 学童期(小学校低学年): 友達との関係が深まり始める時期です。転校への理解力はありますが、仲の良い友達と離れることに強いストレスを感じやすいです。学校生活に馴染むまでの学習の遅れにも配慮が必要です。
  • 思春期(小学校高学年〜中学生): 自己意識やプライドが高まり、地域コミュニティの中での人間関係が非常に重要になる時期です。転校に対する拒否感が強く、精神的な負担が最も大きくなりがちです。単身赴任を検討する大きなきっかけとなることが多いです。

転勤族の子供はかわいそうではない!人格形成への5つのメリット

「転勤族の子供はかわいそう」と思われがちですが、転勤は子供が大きく成長する貴重なきっかけにもなります。転勤が子供の人格形成に及ぼすポジティブなメリットを知って、ママも転勤を前向きに受け止め、子供の成長をサポートしていきましょう。

人懐っこく社交的な性格になりやすい

転勤族の子供は、多くの子供や大人と関わる機会が増えます。そのため、他人に対する警戒心や垣根が低く、人懐っこい性格になる傾向があります。人懐っこい性格の子供は、幼稚園や学校でも友達や先生に受け入れてもらいやすいため、新しい環境に馴染むのが早いという強みを持っています。

また、人見知りせず相手の懐に飛び込んでいける社交性は、成長してからも大きな武器になります。子供時代の転勤の経験は、子供の生きる力(適応能力)を育てるチャンスでもあるのです。

家族の絆を大切に思える子に育ちやすい

転勤の辞令から短期間での引っ越し、そして新しい土地での慌ただしい新生活は、家族の協力が不可欠です。このような経験を乗り越える中で、家族の絆が強くなり、子供が自然に家族を大切にするようになります。

パパ、ママ、兄弟を大事に思う心の優しい子供に育ってくれることは、親にとって非常に嬉しいことです。家族を大切に思う優しい心は、子供自身にとっても大きな財産になるでしょう。困難な状況で家族を支えた経験は、他人から信頼される人格形成にも役立ちます。

順応性が高く、変化への抵抗が少ない

転勤族の子供は、短い期間で環境が大きく変わる経験を何度もするため、順応性の高い子供に育ちやすいです。幼稚園や学校ではお友達が変わるだけでなく、その土地の独自の習慣や決まりごとなども変わってきます。子供でも転勤を繰り返すうちに、早く新しい環境に慣れる技術を自然と身に付けるようになるのです。

ただし、順応性には個人差がありますので、馴染むのが遅い子ももちろんいます。「うちの子は馴染むのが遅い…」とあまり心配しすぎるのはよくありません。上手くいかない経験も、「ところ変わればルールが変わることを経験する機会が増やせてよかった」 などとポジティブに捉え、子供の力を信じて見守りましょう。

多角的な視野と異文化理解が身に付く

転勤によりさまざまな地域で生活することで、子供はそれぞれの土地の方言、文化、食習慣などに触れることができます。これにより、特定の価値観に固執せず、物事を多角的に捉える視野が養われます。これは、グローバル化が進む現代社会で非常に重要な能力であり、異文化理解の基礎を子供時代に築けるという大きなメリットになります。

早く自立する傾向がある

転勤前後は、親も引っ越し準備や片付けで余裕がありません。そんな親の様子を見て子供は敏感に何かを感じとり、困ったことがあっても「自分で解決しよう」と自然に思うようになります。そのため、転勤族の子供は早く自立する傾向があると言われます。

ただし、子供が早く自立するからといって、親が子供を放任していいということではありません。子供の力だけではどうしても解決が難しいことも多々ありますので、「いつでも相談にのるよ」という安心感を与える姿勢を見せたり、口を出さずに子供の様子や変化を見守ったりすることが大切です。


転勤族の子供はもう卒業?単身赴任に切り替える時期

家族揃っての転勤を繰り返してきたご家庭も、お子さまの成長に伴い、いずれ単身赴任に切り替えることを検討する時期が来ます。どのタイミングで単身赴任にしてもらうかは、それぞれの家庭の事情やお子さまの性格により異なります。単身赴任を選ぶ際は、メリット・デメリットを理解したうえで、ご夫婦でよく話し合って決めましょう。

単身赴任で心配される子供への影響

パパが一緒に暮らしているのと、完全に離れて暮らすのでは、子供にとって大きな違いがあります。パパの存在は子供にとって非常に大きく、パパがいない生活は子供に様々な影響を与える可能性があります。

<単身赴任で起こりやすい子供への影響>

     
  • 情緒不安定になり、夜泣きや発話の乱れ(一時的などもりなど)が見られることがある
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  • 母親に対して反抗的な態度をとるなど、甘えと反発のバランスが崩れる
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  • パパに対してよそよそしい態度をとるなど、父子のコミュニケーションが希薄になる
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  • 母親の育児や家事の負担が増えることによる、家庭内の雰囲気の変化

単身赴任期間中は、オンライン通話や週末の帰省などを活用し、父親が育児に参加する機会を意識的に作り、家族のコミュニケーションの質を維持することが非常に重要です。

単身赴任に切り替えるベストな時期やきっかけ

転勤族のママは、「どのタイミングで単身赴任に切り替えようか常に悩んでいる」という人が多いです。どのタイミングがベストかはご家族により異なりますが、他の転勤族家庭ではどのような時期やきっかけで単身赴任を決意したか、知っておくと参考になりますよ。

<単身赴任に切り替える時期やきっかけとして多いもの>

     
  • 子供の小学校入学(小1の壁): 幼稚園・保育園と違い、小学校は転校の手続きや学習内容の面で負担が大きくなるため、最初の定住の目安とされます。
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  • 子供の重要な受験: 中学受験や高校受験など、特定の学校への進学を伴う受験がある場合、その時期は学習環境を固定することが最優先されます。
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  • 子供の友達関係の固定化(思春期): 中学生以降になると、友情関係が人生の基盤として深く固定化され、転校への抵抗が極めて強くなります。
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  • 親の介護: 遠方の実家の親の介護や病気がきっかけとなり、定住を決意するケースです。
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  • マイホームの購入: 家を購入した土地を「本拠地」 と定め、定住を始めるきっかけになります。
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  • ママの仕事やキャリア: 妻のキャリア形成や、専門職への就職を機に、家族の拠点を固定する場合があります。
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  • 子供が転校を強く嫌がる: お子さま自身が精神的な負担の限界を感じ、「もう転校したくない」 と明確に意思表示した場合、単身赴任を検討する大きなきっかけとなります。

転勤族の子供の性格は歪んだ?先輩ママの体験談

転勤族のママたちは、子育てでどのようなことに気を遣い、どのような経験をしたのでしょう?転勤族の先輩ママの体験談をご紹介します。

 
   

ねがいごと
37歳

 
 

兄弟が一番の友達

     

5人家族の我が家。子供3人それぞれ別々の土地で出産しました。長男は引っ越しを繰り返したおかげで日本の地理に詳しくなり、今でも社会が得意です。転校する時も、一人じゃないという気持ちがあるのか、子供たちはそれほど不安な様子を見せませんでした。

 

けれど、毎年2月ごろになると、「今年は転勤ある?」と気にして落ち着かない日々を過ごしています。我が家は兄弟が多いおかげで、友達が出来るまでは兄弟で遊ぶことが出来たので、子育てにそれ程気を遣ったり苦労したりしませんでした。転勤により兄弟の絆は強くなったような気がします。

 
   

ワンパック
33歳

 
 

順応性は兄弟でも異なります。

 

男二人兄弟です。長男は人見知り、次男は人なつっこい性格だと思っていたのですが、転勤先になじむのは長男の方が早かったです。初めての転勤の時には、長男は学校にすぐに馴染み放課後もすぐに友達と遊ぶようになりました。

 

ところが、次男は幼稚園になかなかなじめずお友達の名前も1ヶ月ほど出ませんでした。さらに、次男はいつの間にか爪を噛む習慣が付いていました。かなり不安だったようです。私は出来るだけ子供の様子をよく見るようにし、穏やかに子供を受け止めるように気遣っていましたが、一時は私に対しても暴力的な態度に出ることもありました。けれど、慣れるに従い落ち着いてきました。

 
   

オリンピア
40歳

 
 

いきなり意地悪されて…

     

娘が小学校2年生の時に初めて転勤を経験しました。一人っ子なのでかなり心配していたら、転校早々に登校班の同級生に意地悪され、2年間あまり馴染めないまま過ごしました。

 

その苦い経験から、次の転校先では自分から積極的に友達を作ろうとしたようで、仲の良い友達が出来ました。子供も新しい環境に順応しようと自分なりに努力しているんですね。親があまり心配し過ぎるより、子供を信じて過ごすことも大切だなと思いました。


転勤族の子供を上手に育てる6つのサポート方法

転勤族は良い面も沢山ありますが、やはり子供ならではの悩みや辛さもあります。両親がどのように子供に接するかが、子供の成長に大きく影響しますので、転勤族の子供を育てるために親が注意すべきことを6つご紹介します。

子供の不安や葛藤を真摯に受け止める

「新しい幼稚園や学校になじめるかな?友達は出来るかな?」と、子供は不安でいっぱいです。引っ越し前後は、いつも以上に子供と一緒にいる時間や話を聞く時間をとって、子供の不安や、友達と別れる寂しさを真摯に受け止めてあげましょう。

引っ越し前後はママやパパも大変かと思いますが、子供の前であまり忙しそうにしていると、子供が遠慮して悩みや不安を打ち明けられなくなってしまうことがあります。ママもパパも子供の前では少し心の余裕を見せるように心掛けると、子供の安心感は格段にアップしますよ。

転居をポジティブな経験として伝える

「色々な土地で暮らせるのは素晴らしい経験だ」「転勤の経験が将来の力になる」「色々な土地にお友達が出来るのは嬉しいね」 などと、子供が引っ越しをマイナスに思わないような働きかけをしてあげましょう。実際に転勤族の子供として育った人の中には、大人になってから「引っ越しは自分の視野を広げた良い経験だった」と思っている人も多いです。

最近は、オンライン通話やSNSを通して遠方の友達とも交流することができますね。お友達と離れても連絡を取り合うことは可能ということも教えてあげると、子供の不安は和らぎやすいでしょう。

子供のペースに合わせ、過度な期待をしない

新しい土地にすぐ慣れる子供もいれば、慣れるまでに時間がかかる子供もいます。ママが「ウチの子なかなか友達ができない」と焦ってしまったり、他の転勤族の子供と比較したりすると、子供にプレッシャーを与えて悪影響を与える可能性があります。子供も幼稚園や学校で頑張っているので、子供の力を信じて、子供のペースに合わせてあげることが大切です。

子供に「お友達できた?」と何度も聞くと、子供が焦ってしまうため、新しい生活に慣れるまではあまり聞きすぎないようにしましょうね

親が笑顔を心がけ、安心感を与える

新しい環境になじむのが大変なのは、子供だけではありません。ママも慣れない土地での生活や、新しいママ友づくりなどで、不安になることもあるでしょう。それでも、子供の前では出来るだけ笑顔でいるように心がけることが大切です。ママの笑顔は子供に絶大な安心感を与え、ママが笑顔でいると子供もつられて笑顔になります。

逆に、ママが暗い顔をしていると子供まで暗い気持ちになってしまいます。転勤は大変なことも沢山ありますが、家族が心を一つにして笑顔で乗り越えたいですね。

家族で暮らせる幸せを感じさせる時間を作る

転勤しても家族が離れ離れになるわけではなく、一緒に暮らすことができます。家族で一緒に暮らすことができる素晴らしさを、子供達に今のうちに感じさせてあげましょう。いずれパパが単身赴任すれば、家族で一緒に暮らせなくなります。家族のコミュニケーションの機会を大切にしてください。

例えば、「家族一緒で幸せだね」という言葉をかけたり、休日は家族で一緒に遊びに出かけたり、夕食後に全員でボードゲームなどをしたり、家族全員が顔を合わせて楽しめる時間を増やすことで、子供に家族で暮らせる幸せを肌で感じさせてあげられるといいですね。

子供を「かわいそう」とネガティブに捉えない

よく世間では「転勤族の子供はかわいそう」 などと言われますね。確かに転園や転校など大変なこともありますが、その分、他の子供ができない貴重な経験をすることもでき、マイナスばかりではありません。

しかし、親が子供の前で「引っ越しばかりでかわいそうね」 などと言ってしまうと、子供は「私(僕)ってかわいそうなの?」と思ってしまいます。まず親が転勤をネガティブに捉えないことが大切です。

また、子供の前で転勤をネガティブにとらえる発言をすることや、前の土地と比較して今住んでいる場所を否定するような発言をすることも控えましょう。親の思いは子供に伝わりますので、子供の前では、常にポジティブな発言を心がけることが、子供の自己肯定感を高めることにつながります。

転勤族の子供の前で言ってはいけないNGフレーズ!

  • 前の土地の方が良かった
  • ○○に戻りたい
  • パパについて来なければ良かった
  • 今の幼稚園・学校は良くない

転勤族の親が避けるべき後悔や愚痴

親も転勤により悩みや後悔があるかと思いますが、一カ所にとどまっていても後悔することや愚痴を言いたいことは、きっとあるはずです。いつまでも過去を懐かしむばかりでなく、今いる場所で幸せを見つけることが、家族の幸せへの第一歩です。

子供もお友達と別れて、新しい環境に馴染もうと一生懸命努力しています。親が転勤に対する後悔や不安を子供の前で見せると、一生懸命頑張っている子供はやりきれない気持ちになるでしょう。親の後ろ向きな姿は、子供の自己肯定感や人格形成においても悪影響を与えかねませんので注意しましょう。親が前向きに生きる姿を見せることが、子供にとって最も大切な教育となります。

この記事を書いたライター

木村さくら

自称「健康オタクで美容オタク」。最近自家栽培にハマってます。