単身赴任が子どもやママに与える影響とは?家族の絆を深める対策
突然パパに転勤の辞令!子どものことを考えたら、家族いっしょについていくのがいいのか、それとも単身赴任してもらって転園・転校なしの環境を維持するのが良いのか、深く悩んでしまいますよね。子どものことだけじゃなくママにとっても、単身赴任してもらう方が生活しやすいのか、それともワンオペ育児で負担が増えるのか、今後の夫婦関係に不安を感じる人も多いのではないでしょうか。
そこで、単身赴任が子どもやママにとってどんな影響を与えるのか、メリット・デメリットを整理しつつ、単身赴任を選択した先輩ママの経験談をご紹介します。また、離れて暮らしても家族関係を良好に保つための具体的なコツやコミュニケーション術をいっしょに考えていきましょう。
家族が離れて暮らす「単身赴任」のメリットとデメリット
メリット1:ママが自分のペースで生活できる
例えば、仕事で遅くなったり飲み会で午前様だったりするパパの帰りを待つことや、遅い時間の夕食の準備をしなくて良いので、ママは自分のペースで生活と家事をコントロールすることができます。「子どもが寝た後は誰にも邪魔されないママだけのリフレッシュタイム」というのが、単身赴任中の家庭ではお決まりの楽しみになっているようですよ。
メリット2:転園・転校がなくライフプランが立てやすい
子どもの転園や転校を考えなくてすむので、仲の良いお友達と離れる悲しさを経験させずに済みます。また、これからの進学先などのライフプランが立てやすいという大きなメリットがあります。進学には塾代や学費など経済的なことも関わってきますから、マイホームの購入なども含めて、早めに定住して将来の見通しが立っていると安心ですよね。
メリット3:離れているからこそのありがたみ
当たり前のようにそばにいたパパと、離れてみて初めてパパがいてくれたことへのありがたみを感じることでしょう。夫婦としても、たまに会うことで恋人時代のような新鮮な気持ちになりますよね。また、面と向かっては照れくさくて伝えられないことも、この機会に電話やメールで「いつもありがとう」と意識して伝えてみると、家族の親密度がグッとアップしますよ。
デメリット1:子どもが情緒不安定になり寂しさを感じやすい
パパがいないことで家族の生活環境が変わり、パパがいない寂しさから一時的に甘えん坊になったり、ワガママが増えたりして情緒不安定になる子どももいます。もっと年齢の高い子になれば、パパがいないことがきっかけで相談相手がおらず、反抗期が激しくなる子もいるかもしれません。いずれにせよ、パパ不在は子どもの心に何らかの変化やストレスを及ぼすことは否めません。
デメリット2:頼りになるのは自分だけ(ワンオペ育児の負担)
単身赴任中は子どものことで困ったとき、すぐに相談して頼りたくてもパパがいない…というのは大きな不安要素となります。「パパが単身赴任中は子どもの病気も家のトラブルも、すべて自分でなんとかしなきゃ…」とママが一人で育児を抱えこむ場合があります。たった一人で24時間育児をしなければならないと、そのプレッシャーとストレスは計り知れません。ママのイライラや不安は、敏感な子どもにも伝わってしまいます。
また、働くママの場合は、今までゴミ出しや保育園の送迎などパパと分担していた家事・育児を一人でこなさなければならなくなり、仕事との両立が極めて難しいと感じる人が多いようです。パパがいないことで、ママの心身の余裕がなくなってしまうのです。
デメリット3:父親の居場所がなくなる
たまの週末にしか帰省できない場合、ママと子どもは「パパのいない生活リズム」に慣れきってしまいます。突然現れたパパのペースに合わせるのが難しく、どう接したらいいかわからない子どもも多く、パパの方も「自分はお客さんみたいだ」と居心地の悪さを感じてしまいます。
デメリット4:経済的な負担が大きい
何といっても単身赴任の初期費用(引越費用や家具・家電品の購入費)、家賃や光熱費などの二重生活費、そして月に何度かの帰省費などでかかる経済的負担は想像以上に大きいものです。会社から単身赴任手当が出ても足が出るご家庭がほとんどです。単身赴任の期間にもよりますが、家族みんなで引越していっしょに住む方がトータルの費用はかからないこともあります。
単身赴任を選んだ先輩ママのリアルな理由と体験談
A新しい世界に踏み込めない
子どもが一歳にもなっていない頃、夫に転勤の辞令が下りました。子どもが小さいうちは家族一緒が良いと思い、そのとき一度だけ夫の転勤に付いて行ったのです。しかし、子どもが小さいと頻繁に外に出ることもできないため、なかなか地域に馴染めないことも。夫は転勤しても会社という同じグループに属していることに変わりはないけれど、私は引越によってまったく別の社会に入った気がして、居場所がないと感じました。
この歳になって新しい世界に踏み込むにはかなりの勇気が必要です。結局友人もできず話を聞いてくれる人もなく、毎日暗い気持ちで過ごしていました。そんな私の精神状態は子どもにも影響し、夜もぐずることが増える日々。これを教訓に、次の転勤からは夫に単身赴任で行ってもらっています。
A子どもが小学校に上がったら
夫は頻繁に転勤のある仕事。毎回夫の転勤に付き合っていた私は、回を重ねるごとに引越にも慣れてきましたが、一つの場所に長くいられないことで、地に足が付いていないような感じでした。「ここ!」という気に入った場所もなかったので、ずっと転勤に付いて行ってもいいかなぁと思っていましたが、長女が幼稚園年長のときのママ友に、小学校受験のことをあれこれ聞くうちに、地域によって教育方針や、教育環境の整い方が全然違うことを知りました。
私は自分の実家の地域性や教育環境がすごく良いと感じていたので、長女の小学校入学を機に、実家の近くにマイホームを構え、それから夫は単身赴任を選んでいます。私はようやく地に足が付き、長女の中学受験のための環境を整えているところです。
A頼れる人が近くにいることが一番
子どもの入学を機に、夫に単身赴任してもらう人も多いですが、ウチの場合も同じです。子どもの転校による環境の変化から受ける負担はかなりのものだと思います。そして自分も・・・。私は、子どもが幼稚園の頃からのママ友と離れたくなかったのです。小学校に上がってからだと、親が行事で出ていく機会が減って、ママ友がなかなかできないと聞きました。
近くに私や夫の実家はなく、「遠くの親類より近くの他人」というように、頼れる人はママ友だけだったので、この関係を大切にしたいと考えたのです。夫も仕事人間なので、いっしょに住んでいても頼りにできないことが多いし、ママ友がいてくれるおかげで安心して過ごせています。
【深掘り:転勤族の妻が抱える「孤独」のリスク】
まっきーさんやきらきら星さんの体験談からもわかるように、見知らぬ土地での「孤独な密室育児」は、ママの精神的健康を大きく損なうリスクがあります。「家族は一緒にいるべき」という理想だけでついて行くと、誰も頼れる人がおらずママが倒れてしまうことも。ママ自身の精神的なセーフティネット(ママ友や実家などの居場所)を優先して単身赴任を選ぶのは、決して自分勝手な決断ではなく、結果的に子どもを笑顔で育てるための賢い選択と言えます。
単身赴任の壁を子どもと一緒に乗り越える5つのポイント
1パパとのコミュニケーションを大切にする
一番理想の形としては、パパが単身赴任先から頻繁に帰省し、週末くらいは家族水入らずの時間を過ごせると良いのですが、距離や金銭的にもそれは難しいことです。その会えない分、家族でいろいろなことを日々の生活の中で伝え合いましょう。
その日のたわいもない出来事やちょっとした子どもの成長、嬉しかったこと、悲しかったこと、悩んでいることなど、毎日伝え合うことが大切です。定期便のように毎日同じ時間に電話するように決めておくのも良いですし、現代ならではのコミュニケーション手段としてメールやLINEなどでこまめに連絡を取り合うのも良いでしょう。
家族のコミュニケーションが豊かになるコンピューターツール
・ビデオ通話ツール・・・LINEのビデオ通話やZoomなどが手軽でおススメです。音声だけでなくお互いの顔を見て話せるので、パパの顔を忘れがちな幼い子どもにとっても強いつながりと安心感を生みます。
・オンライン共有ツール・・・Evernoteやスケジュール共有アプリ(TimeTreeなど)を使って、夫婦間の情報を共有すると良いです。子どもの行事予定、相談したいこと、いっしょにおでかけしたい場所などを夫婦でお互いにメモして、離れていても家庭の運営にパパを巻き込みましょう。
2常にパパの存在をアピール
子どもに、「今度パパが帰ってきたときにこれで遊ぼうね。」「この絵が描けたこと、パパに教えてあげようね。」など、日常会話の中でパパの存在を実感できるような声かけをしましょう。パパの存在を実感できることで、物理的に離れていても心はしっかり繋がっていると思えるはずです。リビングや子どもの目につく場所に、家族みんなで笑っている写真を飾っておくのも非常に効果的です。
3パパは家族のために頑張っていることを伝える
「パパが単身赴任で寂しいのは○○ちゃんだけじゃないよ。パパも同じだよ。」「パパは寂しくても、家族みんなが暮らしていくために頑張ってくれているよ。」ということを子どもに言葉で伝えましょう。
パパが家にいる場合でも、家事や育児を目の前でしているママの方が、子どもから見たら「自分のために頑張ってくれている」と伝わりやすいものです。だからこそ、パパが遠くで仕事を頑張っているからこそ、今の不自由ない生活があるということを子どもにわかってもらうことが、父親への尊敬と愛情を育むために大切なのです。
4パパが帰省したときはスキンシップで埋め合わせ
パパが久々に家に帰ってきたときは、日頃の会えない分を取り戻せるくらい、大袈裟なくらいのスキンシップを心がけましょう。言葉以上に、ハグなどの直接的なスキンシップは子どもにとっては何よりの不安解消になります。思いっきり抱きしめてあげたり、膝の上に乗せて絵本を読んだりして、愛情の充電をたっぷりしてあげると良いですね。子どもだけでなく、夫婦間のスキンシップも忘れずに!
5夫婦ともに感謝の気持ちを忘れない
お互いを頼りにできない分、何かと不満や愚痴も出てくると思いますが、お互いに感謝の気持ちを絶対に忘れてはいけません。パパは仕事をしながら慣れない洗濯や身の回りのことを一人で頑張っているし、ママはたった一人で子育てと家事を回して家族を守ってくれています。お互いを思いやり、「離れていてもいつもありがとう」と伝えることで、「自分もまた明日から頑張れる!」と思える強い絆が築けるはずです。




