子供の寝相が悪い原因は?蹴られて眠れない親がすべき対策5つ
「昼間は元気で手が付けられなくても、夜寝ている時の子供は天使の可愛らしさ!」と油断をしていたら、子供の寝相が悪くて蹴られることってありますよね。寝ている時だって子供は元気で、とんでもない寝相の悪さに吹き出すやら、びっくりしてしまうこともしばしば。
今回は、子供の寝相が悪くなる原因や寝相の悪さが続く期間、寝相から見えてくる子供の性格や心理を解説しながら、パパやママができる寝相対策についてご紹介します。「子供に蹴られるから眠れない」と嘆いているママとパパ、振り返っても痛みや苦痛はいい思い出とは言えませんが、その苦痛がなくなる頃は「あの頃にもう一度戻れたら…」なんて、少し寂しさを感じて苦痛を懐かしむハズですよ。
子供の寝相が悪い原因って実は9つもあったんです!
「子供は寝相が悪い」という言葉はよく耳にしますが、なぜ寝相が悪いのか考えてみたことはありますか?寝相が悪くなる原因は一つではありません。さまざまな要因が影響し合って、毎夜のアクロバティックな動きに繋がっているのです。
1室温が高い
一般的に眠りやすいのは体温が下がるときで、私たちの体はあまり室温が高いと寝苦しくなってしまいます。ですから、子供も体や布団にこもった熱を逃がそうと、無意識に布団をはぐなどの理由で、寝相が悪くなってしまうのです。
子供は大人よりも体温が高く、より睡眠中に熱を逃がすことが必要になります。空調が効いていない部屋や暑い季節は、子供の寝相がとても悪くなりますので、夜中の急な足蹴り攻撃にはご注意あれ!
2眠りが浅い
眠っているとき、私たちの体は「浅い眠り=レム睡眠」と「深い眠り=ノンレム睡眠」を、波のように繰り返しています。浅い眠りの時は、体は休んでいても脳は活発に動いていて、寝返りを打って姿勢を変えて血流などを維持しているのですが、子供は大人よりも浅い眠りの時間が長く、時間が長い分だけ盛んに寝返りをするので、寝相が悪く見られがちなのです。
3夢の内容
大人でも寝ているときに見た夢の内容に合わせて、ビクッと手足を動かして目が覚める経験をしますよね。私たちは浅い眠りの時に、昼間経験した出来事を繰り返して記憶に留めようと、夢を見ています。
日中活発に体を動かして遊ぶ子供も、夢の内容によってはリアルに手足を動かして反応してしまうので、寝相が悪くなったり、大きな声で寝言をつぶやいたりすることがしばしばあるのです。
4成長ホルモン
睡眠中は昼間受けた体のダメージを癒し、子供の体を成長させる効果のある成長ホルモンが盛んに分泌されますよね。この成長ホルモンが分泌されると体の内部は活発に活動を始め、その時に出た熱を逃がすために手足や体表の温度が上がります。すると、暑苦しくなってしまい寝返りを盛んに打つため、子供の寝相が悪くなってしまうのです。
5夕食の時間が遅い
私たちの体は食べ物を食べて消化しているとき、内臓が活発に動くため眠りが浅くなります。ですから、子供が夕食を食べすぎてしまったり、夕食が遅かったりすると、胃や腸はまだ活発に消化活動をしなければならず、それでも就寝時間が来て眠ると、眠りが浅くなってひどい寝相になってしまうのです。
遅くとも布団に入る2時間前には適量の夕食を済ませるようにし、眠りに備えられるようにパパやママは配慮してあげましょうね。
6部屋が明るい
私たち人間は、夜に休み日中活動をする生き物。そのため、日の光に近い明るさのある所では、どうしても眠りが浅くなってしまいます。これは、明るい環境にいると睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの分泌量が低下するため。寝苦しく、睡眠が浅くなるので寝相がひどくなるだけでなく、子供の不眠症も招きやすいので注意しましょうね。
7寝る前のテレビ・ゲーム・スマホ
子供はテレビが好きで、眠るギリギリまでテレビを見たがりますが、テレビやゲーム、スマホなどのブルーライトの電子的な光が点滅する画面を見ていると、光が目に強い刺激を与え、神経を高ぶらせるため睡眠の質が低下してしまいます。そのため、深い眠りにつくことができずに、寝相がひどくなってしまうのです。
8寝る前の飲み物
眠る前に大量の水分をとると、トイレが近くなり眠りにくくなりますが、飲み物に含まれるカフェインにも注意が必要です。カフェインを寝る前に摂ることで、子供は目が覚めてしまい、寝苦しさから寝相がひどくなってしまいますよ。布団に入る3~4時間前には次のような、カフェインの多い飲み物は控えるように心掛けましょうね。
<カフェインが含まれる飲み物>
9ストレス
学校の友達関係や入園入学、習い事の発表会、引っ越し、弟妹の誕生などで極度のストレスを抱えると、子供の神経は極度に疲れてしまい、寝相が悪くなることがありあります。ストレスは万病のもとといわれますが、睡眠の質を下げる要因でもありますよ。環境の変化による強いストレスを受けると、自律神経系の働きが乱れて常に興奮状態になるため、寝相が悪くなってしまうのです。
ストレスは、夜中に叫び声をあげる夜驚症に発展しやすいので、子供の寝相が急に悪くなった場合には、日中の子供の様子にも注目をしておきましょうね。
子供の寝相が悪いのはいつまで続く?落ち着く目安
子供の寝相の悪さには個人差がありますが、一般的に寝返りができるようになった赤ちゃんは1時間に20回程度、1歳前後の幼児で1時間に10回前後の寝返りをうつといわれています。そのたびにあっちへゴロゴロ、こっちへゴロゴロと転がっていきますので、子供が小さい時はひっきりなしにお布団をかけて回らないといけないわけですね。
問題は、この面倒な寝相の悪い時期がいつまで続くかなのですが、これは成長ホルモンが盛んに分泌されている限り続くと考えた方がいいでしょう。成長ホルモンの分泌が落ち着いてくるのは、子供の成長の様子により個人差がありますが、概ね次の年齢が目安といえます。
子供の寝相が落ち着く目安
- 男の子 … 中学生~高校生
- 女の子 … 小学校高学年~中学生
寝相の悪い子供に親がすべき5つ対策!笑い飛ばさず環境を見直して
子供の寝相の悪さは眠るための自発的な行動によるもので、矯正する必要はありませんが、寝相が悪いことで風邪をひいたり、家具にぶつけて怪我をしたりすることが心配です。
女の子の場合はお泊り保育や宿泊研に行くのが心配になる子もいます。子供が質の良い睡眠をとり自信を失わずに生活できるように、たかが寝坊と笑い飛ばさず少し環境を整えてあげましょう。
眠りの質が良くなるように環境を整えることで寝返りが改善し、パパやママが蹴られる、布団を治してばかりで眠れないなど、苦痛や手間がすこしは楽になりますよ。
1布団やローベッドにする
こちらは、子供のベッドからの転落事故が心配なパパとママにおすすめしたい寝相対策です。子供は睡眠中に頻繁に寝返りを繰り返して動いてしまうので、広い布団かローベッドで寝かせた方が安全です。既に高さのあるベッドを使っている場合は、一方を壁につけ、他の面にはベッドガードをつけ、子供の転落を防ぎましょう。布団のズリ落ちも防げます。
ベッドガードは1歳6ヶ月から
-
ベッドのマットレスに挟むタイプのベッドガードとマットレスの間に乳児が挟まる窒息事故が起きていて、日本小児科学会では注意を呼び掛けています。ベッドガードの対象年齢は1歳6ヶ月以上の商品がほとんど。商品によっては安全性を確保するため、取り付けるベッドのマットレスの厚みやベッドのサイズに指定もあります。商品の対象年齢はきちんと守り、安全に使いましょう。
2スリーパーやフリースパジャマを着せる
子供は冬でも体温が高く、布団を暑がってはいでしまうことが多いですよね。暑いと子供の寝返りはひどくなりますが、子供の寝冷えが心配でママが眠れない場合は、スリーパーやフリースパジャマを着せると安心ですよ。また、重ね着すると服と服の間に空気の層ができて温かくなりますので、Tシャツを重ね着させたり、背中にタオルを入れたりするのもおすすめです。
ただし、フリースは子供の体質や生地の質によって、子供がかゆがって使えないことも…。また、暑すぎると寝汗をかいてしまい、逆に風邪をひかせてしまいますので注意しましょうね。
3寝室の環境を見直す
子供の寝相が悪いと、睡眠中に手足を動かして家具揺らすほどぶつかってしまうこともあります。ベッドではなく布団をひいて子供を寝かせている場合、子供が寝ながら動き回るスペースにできるだけ物を置かないようにしましょう。
また、ケガ防止のためにも家具を固定し、家具の上に重い物を置かないように寝室の環境を整えましょう。子供が小さいうちは、家具の角に怪我防止用のクッションをつけておくのもおすすめです。
4室内の空調や布団を見直しましょう
子供が眠る寝室内の温度が高いと、寝苦しさから寝相が悪くなります。暑い夏の期間は無理をせずエアコンで室温を管理してあげましょう。一晩中冷房を入れるのではなく、眠る前にエアコンを強めにして室温を下げて、1時間ほどで切れるようにタイマーをかけておくのがおすすめ。
あわせて布団の量や素材を見直し、子供が快適に眠れるように布団は軽めで薄めの物にするなど、季節によって調整をしてあげましょう。
5夕方から眠る準備をしましょう
私達の身体は夜眠るようにできていますが、明るい環境では眠りにくいので、夕方になったら室内の照明を徐々に下げ、子供の身体が眠る準備をするのを助けてあげましょう。寝室の照明は消しても、室内でテレビがついていると明かりや音のために子供は眠ることができませんので、子供が寝るまでは大人も我慢しましょうね。
子供の寝相で性格や心理が分かるかも!?
安眠できる姿勢は人によってちがい、子供の寝相もさまざまですが、寝相によって子供の心理状態がわかるという面白い研究もあります。なんでも、眠っているときは本人がリラックスして、心の内の欲求のまま行動をしているのだとか。そう思うと、なんだか毎夜子供に蹴っ飛ばされても、楽しくなってきませんか?
「子供の寝相が悪くてイヤになっちゃう!」とイラッときたら、寝相診断を思い出してパパやママもちょっとリラックスしてみて下さいね。
寝相でわかる子供の性格や心理
- 横向きで、丸まって寝ている
警戒心が強く、甘えん坊 - 横向きで、体は比較的まっすぐ
協調性があり、お友達が多いタイプ - うつ伏せで寝るている
几帳面な性格で、無理はしないタイプ - 仰向けで、大の字になって寝ている
自信家で積極的、タレント向きのタイプ - 布団の中に潜り込んで寝ている
洞察力があり、物事を慎重に考えるタイプ
子供の寝相の悪さは元気の証拠!
よほど生活環境が悪く、強いストレスを抱える状況ではない限り、子供が睡眠中に寝返りしたり手足を動かしたりしてとんでもなく寝相が悪いのは、眠れずに苦しんでいるわけではありません。寝返りは正常な身体の反応によるもの。何の心配もいりませんよ。むしろ楽しい夢の中で、一生懸命手足を動かす練習をしているのかもしれませんので、暖かく見守ってあげましょうね。
子供が自由な寝姿を披露してくれるのは、子供の身体が健やかに成長し、パパやママの元で安心して伸び伸びと育っている証拠ですので、自由な発想で「寝相アート」の写真を残すパパやママも増えていますよね。心配し過ぎず心の余裕を持つように心掛け、今だからこそ味わえる夜中のキックやパンチを、時にはかわし、時には全身で受け止めて、子育てを楽しみましょう。