運動音痴の本当の原因は?スポーツ苦手を克服する6つの方法
子供の運動音痴が気になるママやパパが多いようです。
「私に似て、運動が苦手なんだな…」と思うママもいれば、「私は運動ができるのに、なぜこの子は…」と悩むママも少なくないと思います。
両親が運動音痴でも、小さい頃から運動させるようにすれば、運動神経は良くなるのでしょうか。
スポーツに苦手意識を持たないように、楽しく運動音痴を克服するにはどうすればいいのでしょうか。
運動音痴は遺伝!?本当の原因は??知っておくべき3つのポイント
昔から巷で言われている運動音痴の原因は、「親からの遺伝」と「小さい頃にあまり外遊びや運動をしなかったこと」の2つですが、実際のところはこのような原因で子供が運動音痴になってしまうのでしょうか。
1運動能力と運動神経は違う
運動能力と運動神経は同じもののように扱われがちですが、運動能力と運動神経は別のものです。運動能力は、持久的能力や骨格(筋力)など運動するために備わっている力のことを言い、運動神経とは運動をコントロールする力のことを指すことが多いです。
そして、運動能力は親からの遺伝が大きいと言われているのに対し、運動神経は幼児期の運動量やスポーツへの取り組み、外遊びなどで鍛えることができるとされています。
2運動神経はゴールデンエイジに発達する
運動神経の発達は、ゴールデンエイジといわれる3歳~7歳の幼児期が最も大きいといわれています。この時期に多くの運動・スポーツに取り組むことは、運動神経の発達に大きく影響するとされているのです。
運動神経が発達することで、子供がもともと持っている運動能力を更に高める効果が期待できるでしょう。
プロスポーツで活躍する選手の中にもゴールデンエイジから始めた人も少なくありません。ゴルフの石川遼さんは6歳から、テニスの錦織選手は5歳から始めています。
3トップアスリートはやはり遺伝?
オリンピックで活躍しているトップアスリートは、実は親もトップアスリートであることが多いです。そのため、「やはり運動能力が高い親からしか、トップアスリートは生まれないのではないか」と思ってしまうかもしれません。
もちろん、トップアスリートの親を持つ子供は素晴らしい運動能力を受けついでいるかもしれませんが、それだけでなく、トップアスリートである親は知識や正しい指導法を知っているケースが多いと言えます。子供の持っている運動神経をより高める指導・育て方をしているのです。
単に遺伝だけで、普通の練習をしていてもトップアスリートになるのは困難でしょう。遺伝による運動能力だけでなく、素晴らしい指導法と子供自身の努力の結果なのです。
運動能力は遺伝するのは事実です。
しかし、運動神経はゴールデンエイジの3歳~7歳に鍛えることで能力を高めることができます。
そして、知識と経験のある指導者と子供の努力次第では、更に運動能力を向上できるかもしれません。運動音痴にならないためには、幼児期の外遊びや運動が大切なのです。
運動ができることのメリット
- 体が丈夫になる。
- 活発に外で遊ぶことで友達とのコミュニケーション能力が育つ
- もっと頑張ろうという自信がつく
- 苦手意識をもたなくなる
- やればできる達成感を知る
- ルールを守ることができる
- 積極性が出る
- 頭が良くなる
「運動ができなければ、勉強をがんばればいい!」と子供を励ます親御さんもいるでしょう。しかし、運動も勉強のひとつです。
子供の勉強は、すべて五感を使って学んでいます。国語は想像力、算数や図工は創造力、理科は生き物に触れるなど…体全体で感じて学びます。
運動も体全体で学ぶことが多く、積み重ねていくことでどんどん発達していくのです。
又、スポーツの試合や競技中は頭脳をフル稼働させなければ勝つことができません。体を動かすのと同時に頭も使うので、学校の勉強にも相乗効果が期待できるでしょう。
子供の運動音痴を克服する6つの方法!
子供の運動音痴を克服するために、親としてどのようなサポートをしてあげればよいのでしょう。結果が目に見えて出そうなスパルタに走らず、次の方法を試してみましょう。
1子供が興味をもつ運動をみつける
運動と一言でいっても、走る、鉄棒、マット運動、球技など、様々な分野があります。「走るのは苦手でも球技は得意」という方も多いでしょう。
運動音痴の子供でも、興味がある分野があれば、そこを鍛えてあげると良いでしょう。
例えば、子供の頃はドッチボールをよくやりますよね!?ボールの受け方、投げ方を大人が教えてあげましょう。
最初から速いボールを投げさせようと、親が力んではいけません。まず、子供自身が楽しめることが大切です。
運動は楽しんでこそ本人がやる気になっていくものです。嫌がることを無理強いしても、継続することはできません。
2自宅でできる運動もある
あまり外遊びが好きでない子供もいると思います。家でばかり遊んでいると、「外へ出ないと運動神経が育たないのではないか」と心配になってしまうかもしれません。
しかし、家の外でなくても、自宅で体を動かすことは可能です。自宅でできるストレッチや体操を取り入れる方法もあるでしょう。
自宅で楽しみながら体を動かす遊びの例
- 「ゴミ箱などの箱に丸めた新聞紙をシュートする遊び」感覚調整の訓練になります。
- 「新聞紙でチャンバラ」とっさによけたり、瞬発力を養います。
- 「パパの体によじ登らせる(子供の足場を作るためパパはスクワットの体勢になる)」
筋力とバランス感覚を養います。
3昔の遊びは運動神経を高めるのに効果的
ママやパパ、おばあちゃんおじいちゃんが子供の頃にやっていたような遊びを教えてあげましょう。
昔の遊びには、運動神経を鍛える遊びがたくさんありました。
- うまとび
- 縄跳び
- ケンケンパ
- 鬼ごっこ
- たけうま
- 輪投げ
- ゴム段
どの遊びも一人ではなく、友達同士でやると楽しいものばかりです。それだけでなく、上手な子に影響されて「もっとがんばろう」と向上心も育てられそうです。
鬼ごっこ、ボール遊びなど、身近な遊びでも運動神経を養うことは十分可能です。
4運動系の習い事に通わせる
今は未就学児でも教えてくれるサッカー教室、体操教室、ダンス、バレエなどもあります。さまざまな習い事がありますが、体を動かす習い事を始めてみるというのも一つの方法でしょう。
小学生になると自分から「やりたい」ということもありますが、低学年や幼稚園の時期に自分から「やりたい」と言い出す子は少ないかもしれません。早めに始めたいというママ・パパは、子供の好きそうな教室を体験させてみるという方法もあるでしょう。子供が体験する様子を見て、習い事を継続するかを判断すると良いでしょう。
もちろん、子供が拒否したら無理矢理に習わせることはいけません。
5叱らないこと
子供のやる気を損なわないために「叱らない」は大前提です。
できないことを叱られるというのは、非常につらいです。
何でもそうですが、続けていれば少しずつ出来るものです。
努力の成果が見えたらしっかりと褒めてあげてください。
パパやママに認めてもらえることで子供はもっと頑張ってくれるでしょう!
6安心感と自信をもたせる
運動が苦手な子供は、運動会や持久走大会の前日などに憂鬱になってしまいがちです。
近年、“速く走れる”とうたわれている運動靴や、「速く走る方法」の動画や本なども人気ですね。
子供の気持ちを切り替えるために、靴を変えてみたり、速く走る方法を実践して練習してみることもおすすめです。
ネガティブな気持ちのままより、自信をつけて挑むことはとても重要です。そして「今年は順位をあげるぞ!」という成功をイメージすることも効果的だそうです。
子供が自信を持てるように、良いイメージを持てるように、ママ・パパがサポートしてあげることが大切でしょう。
イメージトレーニングはプロのアスリートが実践していることでもよく知られています。
運動音痴は治せるのか?
運動といっても瞬発力が必要なものもあれば、持久力や筋力が必要なもの、様々ですよね。
子供が興味を持ちそうな分野の運動をみつけてあげてください。学校で行う体育だけが運動のすべてではありません。「チャンバラが好きだから剣道はどうかな?」「音楽に合わせて身体をよく動かしているからダンスはどうかな?」など、子供が夢中になれるスポーツ・習い事を始めることで、運動や体を動かすことへの苦手意識の克服・運動音痴を治すきっかけになるかもしれません。