子供が朝ごはんをペロリと食べる4つの工夫!朝食べさせたい食材
「子供が朝ごはんを食べてくれない…」「朝は一口食べてくれればいいほう…」とお悩みの保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。朝食を抜くと、日中の集中力や活力の低下につながる可能性があります。実際、朝食を毎日食べる子供は、ほとんど食べない子供に比べて、学力や集中力の維持に大きく貢献するという調査結果もあり、朝ごはんは非常に大切です。
そこで今回は、子供が朝ごはんをしっかり食べてくれるようになるための工夫や、せっかく食べるならば体に良い朝に積極的に摂りたい食材、そして簡単な朝ごはんレシピをご紹介します。
子供が朝ごはんを食べない問題を解決!ペロリと食べる工夫4つ
朝ごはんは、一日の活動に必要なエネルギーを補給する大切な食事です。朝食を抜いてしまうと、午前中の集中力が続かなかったり、元気に過ごせなくなったりしてしまいます。朝から子供がしっかり食べてくれると、保護者の方も安心ですよね。しかし、朝は最も忙しい時間帯です。そこで、保護者の方の負担は少ないのに、子供が思わず手を伸ばし、しっかり朝ごはんを食べられるような工夫をご紹介します。
1見た目を工夫する
子供は見た目の工夫をすることで食欲が増すことがあります。お弁当では、キャラクターを模した「キャラ弁」にしたり、ハートや星型にくりぬいた野菜を入れたりすると、普段食べないものでも食べてくれることがありますよね。
子供の朝ごはんも、流行のワンプレートでカフェ風に盛り付けたり、おにぎりをキャラクターの形にデコレーションしたりしてみましょう。思わず手を伸ばしたくなる朝食に早変わりします。「朝からそんな手間はかけられない」という場合は、好きなキャラクターのお皿に、おにぎりやおかずを盛り付けるだけでも、子供の気分が上がり、食が進みやすくなりますよ。ぜひお試しください。
2小さめにカットする
特にお箸を使うのが苦手な幼児の場合、短い時間でお箸を使って朝ごはんを食べ終えることは、とても難しいことです。それならば、はじめからおかずを小さめにカットしたり、おにぎりを一口大にしたりして、子供が朝食を完食するためのハードルを一つ下げてあげましょう。
小学生でもサッとつまめる小さめカットなら、「あんまりお腹すいてないけど、一口食べてみようかな」と気軽に手を伸ばしやすくなります。一口食べれば、二口、三口…と食べ進めてくれる可能性が高まりますよ。
3スムージーにしてみる
近年話題になっている、緑黄色野菜をジュースにしたグリーンスムージーや、凍らせたフルーツを使ったスムージーを、子供の朝ごはんに取り入れてみてはいかがでしょうか。小松菜などの野菜、バナナやリンゴといった季節のフルーツ、ヨーグルト、牛乳、豆乳など、健康的な食材を入れてミキサーにかけるだけで、簡単に栄養たっぷりのスムージーが作れます。
加熱に弱い生野菜やフルーツのビタミンや食物酵素なども摂ることができ、栄養満点です。甘いフルーツや牛乳などと一緒に混ぜることで、野菜嫌いな子供でも、比較的飲みやすくなることがあります。
4好きなものプラス苦手なもの1つ
栄養バランスを考えると、好きなものだけ食べさせるのは避けたいところですが、子供は好きなものを優先しがちです。そこで、朝ごはんを食べたがらない子供には、朝食に限り好きな物を取り入れてみませんか。ただし、1つだけ苦手な食材をプラスするというルールを設けてみましょう。
例えば、生野菜は嫌いだけど卵サンドが好きな子には、卵サンドにハムとレタスをプラス。菓子パンを食べさせるなら、バナナや緑黄色野菜たっぷりのスムージーをプラス。コーンフレークが好きな子には、ビタミンCがたっぷりとれる柑橘系の果物もトッピング。白ご飯しか食べたくない子にはミネラルをたっぷりとれるよう、味海苔や「ごはんですよ」をプラスしてみましょう。
子供はビタミンやミネラルが不足しがちですので、プラスワンはこれらが補える食材を選ぶことをおすすめします。
子供の朝ごはんで積極敵に摂りたい食材とその効果
せっかく朝食を食べるのならば、ただ食べるだけでなく、健康効果が期待できるものがいいですよね。子供が朝から元気に活動し集中して勉強するためには、朝ごはんに何を食べるかということも重要なんです。毎日は難しくても、頭の片隅に入れておくと、自然に頻度が増しますよ。こちらでは、子供に朝ごはんで積極的に摂りたい食材と、期待できる健康効果をご紹介します。
1味噌(味噌汁)
昔ながらの朝ごはんの定番である味噌汁。材料である味噌には、発酵の過程で生まれる乳酸菌や酵母が含まれており、腸内環境を整えることで便秘改善に効果が期待できます。野菜をたっぷり入れて具沢山の味噌汁にすれば、汁物だけでも十分な満足感が得られます。もちろん冷蔵庫にある半端な野菜で十分ですよ。
「朝から味噌汁を作るのは大変…」という場合は、作る手間を省くためにインスタント味噌汁を活用したり、味噌と具を1杯分ずつラップに包んだ「味噌玉」を準備しておいたりすると、忙しい朝でも手軽に作れて便利です。
2カレー
一時期、有名メジャーリーガーが朝ごはんにカレーを食べていると話題になったほど、朝食にカレーを摂ることは、脳の活性化に役立つと言われています。カレーにはウコン(ターメリック)など様々なスパイスが使われており、これらが食欲増進や脳の血流改善といった働きをサポートすると考えられています。
特に「カルダモン」や「ディルシード」といったスパイスは、脳の血流を促し、脳を活性化してくれる働きが期待されています。さらに、カレーには野菜とお肉(または豆類など)が入っていて、栄養バランスが比較的整えやすいメニューです。何より、子供はカレーが大好きですよね。朝ごはんにカレーを食べれば、活動的になり脳も活性化されるので、学校の授業にも集中しやすくなりますよ。
3バナナ
バナナは、子供が園や学校で元気に過ごすためにうってつけの食品です。バナナには、脳や身体のエネルギー源となる糖質と、糖質の代謝を助けるビタミンB1が豊富に含まれています。
ビタミンB1の働き
ご飯やパンなどの炭水化物(糖質)は、ビタミンB1の働きによってエネルギーに変換されます。これにより、体が元気に活動できるようになります。また、脳の主要なエネルギー源であるブドウ糖も、ビタミンB1が関与することで効率よくエネルギーとして利用されます。そのため、朝ごはんでバナナを食べれば、授業中の集中力アップが期待できます。
バナナには数種類の糖質が含まれていますが、それぞれが体内で分解されてブドウ糖になるまでの時間に差があるため、エネルギーを長時間にわたって安定的に供給できるのが特長です。炭水化物だけを食べていると、ビタミンB1が不足して糖をエネルギーに変換しきれず、疲れやすくなることがあります。
ビタミンB1が多い食品はバナナ以外にも、豆乳、昆布、たらこ、海苔、鶏ささみ、かぼちゃ、ブロッコリーなどがあります。
4グレープフルーツ
グレープフルーツには、ビタミンB1だけでなくクエン酸やビタミンCも豊富に含まれています。クエン酸は疲労回復効果があるため、疲れた体を元気にしてくれます。
また、ビタミンCは、通園や通学、外遊びなど屋外活動が多い子供にとって、健康的な肌を保つためにも役立ちます。個人差はありますが、グレープフルーツの香りには、リフレッシュ効果や、やる気を引き出すといった作用も期待されています。グレープフルーツの皮から抽出した精油がアロマセラピーとして使用されていることからも、その効果が分かります。
5白米(ご飯)
脳が活動するための最も重要なエネルギー源は、炭水化物が分解されてできるブドウ糖です。空腹の状態で起きた朝の脳は、まさにエネルギー不足の状態にあります。そのため、朝はご飯などの炭水化物をしっかり食べて、脳へエネルギー補給をしましょう。
同じ炭水化物でも、白米の場合はパンなどに比べて消化吸収が比較的緩やかで、血糖値の上昇も穏やかになり、エネルギーが長時間維持されやすいという特長があります。また、パンと違っておかずを食べやすく、単品になりにくい点もおすすめです。
子供が朝ごはんを食べない!年齢別おすすめレシピ
朝は子供が早く起き、朝ごはんをしっかり食べて登園・登校してくれるのが理想ですが、現実的には「朝寝坊をして朝ごはんを食べられない」なんてこともありますよね。こちらでは、ちょっとした工夫やアイディアで、子供も食べやすく、保護者の方も調理が楽な簡単朝ごはんレシピを、園児、小学校低学年、高学年向けにご紹介します。
園児向けの朝ごはん
まだお箸を上手に使えない園児も多いです。朝ごはんを食べない園児にお困りの場合は、手でサッとつまめるようなおにぎりやサンドイッチに変えてみませんか。おにぎりも好きなふりかけをかけたり、キャラクターのラップで包んだりすると、子供が喜んで食べてくれるようになりますよ。
見た目も可愛い、サンドイッチのワンプレート朝ごはんをご紹介します。一つのお皿に食べる分をのせることで、目でも楽しめますし、後片づけも楽です。サンドイッチを食べやすくカットしておくことがポイントです。一緒にスープやスムージーなどを添えると、栄養バランスも考えられた朝ごはんになりますよ。
サンドイッチワンプレートのレシピ
材料:食パン2枚、ゆで卵1個、マヨネーズ大さじ1、レタス1枚、ハム1枚、ミニトマト3個、ヨーグルト大さじ3、バナナ1/3本
- ゆで卵をつぶしてマヨネーズと混ぜ、食パン1枚に塗ります。
- 1にレタスとハムをのせてもう一枚のパンで挟み、食べやすいよう4等分に切ります。
- ミニトマトは食べやすいように半分に切ります。
- バナナを1cm角に切ってヨーグルトにのせます(あればブルーベリーなどほかのフルーツも添えても良いでしょう)。
小学校低学年向けの朝ごはん
小学校低学年の子供にも、手でつかんで食べられるような小さめのおにぎりにしたり、おかずを一口大にカットしたりすると、お箸でも簡単につまめるため食が進みやすくなります。おかずは子供が好きなウインナーや卵焼きで十分です。苦手な野菜は味噌汁に細かく切って入れるなどすると「知らない間に食べられた」ということにつながるかもしれません。
一口おにぎりごはんのレシピ
材料:ご飯 お茶碗一杯分、味噌汁 好きな具材を入れて、卵焼き 1切れ、野菜の煮物 1食分
- ご飯にふりかけを混ぜ込み、3等分にして一口大のおにぎりに丸めます。
- 卵焼きと野菜の煮物は一口サイズにカットします。
- 1と2をワンプレートに並べます。
小学校高学年向けの朝ごはん
小学校も高学年になると一日の活動量が増えるため、できれば腹持ちのいい和食の朝ごはんが理想的です。納豆を一品プラスすると栄養も満点の朝ごはんになりますよ。あとは主菜と副菜を2品程度準備すると、朝の準備も楽になります。
おかずは前日の夜の残り物でも構いません。基本はご飯とみそ汁におかずと考えると、保護者の方の負担も減ります。高学年にもなると身体をつくるたんぱく質をより多く摂る必要があるので、できれば魚やウインナー、卵などを加えると栄養バランスの整った朝ごはんになります。子供が思わず手を伸ばしたくなるように、ご飯はおにぎりにすると食べやすくなります。
和食で簡単朝ごはんのレシピ
材料:ご飯 お茶碗1杯、味噌汁 好きな具材を入れて、魚の切り身 1切れ、納豆 1パック、野菜のお浸しや煮物など
- ご飯を小さめのおにぎりにします。
- おひたしや煮物など一口大にカットします。
- お皿に並べます。
和食には子供の朝ごはんにおすすめの秘密がたっぷり!
バランスがいい食事とはどんなものでしょうか。難しいことはありません。日本には昔から和食の基本である「一汁三菜」という言葉がありますよね。主食はごはん、汁は味噌汁、主菜(肉、魚、卵、大豆製品など)と副菜(野菜、海藻類など)を用意するだけで十分です。あとは好きな野菜やフルーツを加えましょう。
和食のいいところは、パンなどに比べるとご飯が比較的ゆっくりと消化され腹持ちがいいことです。そのため、午前中の活動に必要なエネルギーが安定的に供給されます。また栄養バランスが整いやすいため、朝から元気に過ごせるようになります。野菜や魚など良く噛む食材が多いので、脳が活性化しやすく集中力アップにもつながります。さらに食物繊維が豊富な食材が多く、朝から便通がよくなりやすいというメリットもあります。
朝から和食を作るのは大変ではないかと思っている方もいるかもしれませんが、常備菜をうまく活用すると、朝調理するのはご飯とみそ汁などで済むため、準備がとても楽になります。手間がかかるように見えても、やり始めると意外と簡単です。朝はもうちょっと寝ていたい、そんな保護者の方こそ、ぜひ取り入れてみてください。

