帰宅から寝るまで実質3時間! 子供との時間は「量より質」で乗り切る
「小さいうちから長く保育園に預けるのは寂しい思いをさせているかな」「もっとおうちで一緒に過ごしてあげられたらいいのに……」。
共働きだったり、シングルで子育てをしていたりする家庭では、子供との時間が十分に取れず、ジレンマを抱えているパパ・ママも多いことでしょう。たとえば平日は8時前に子供を保育園に預け、お迎えは18時。21時には寝かしつけるルーティンだと、ご飯やお風呂などの準備時間を除けば、純粋に子供の相手をしてあげられるのは実質3時間ほどしかありません。
もっと一緒にいられるに越したことはありませんが、生活や仕事がある以上、時間の長さには限界があります。そこで発想の転換を行い、「子供との時間は量より質!」と割り切って、帰宅後の限られた時間をいかに楽しく、濃密に過ごすかへと意識を向けてみましょう。
「少ない時間だからこそ、いっぱい愛情を伝えたい」「毎日怒ってばかりで終わるのを変えたい」と悩む方へ、1歳〜3歳ごろの子供と無理なく実践できる5つの工夫をお伝えします。
1なでなで・ギュー! スキンシップを「毎日の定番」にする
愛情をダイレクトに伝えるために、肌と肌が触れ合うスキンシップほど有効な方法はありません。幼児期に親としっかり触れ合うことは、情緒の安定や他者への信頼感といった心の発達に直結するといわれます。特別な遊びの時間がとれなくても、生活のちょっとした隙間に、遊び感覚のスキンシップを積極的に組み込んでいきましょう。
たとえば、ご飯を食べ終わった直後に「おなかいっぱいになりましたか〜? ○○ちゃんのおなかに聞いてみよう」とお腹を優しく撫でて、親が耳をぴったりくっつける。これだけでも立派なスキンシップです。寝る前には、布団の中でお気に入りのぬいぐるみと子供を一緒に挟み込み、「サンドイッチ、ぎゅー!」と言いながら抱きしめるのもおすすめ。言葉の理解が未熟な1〜2歳でも、肌の温もりを通じて「愛されている」という安心感をたっぷり受け取れます。
保育園に預ける際も、「いってきます」のタッチを「両手でパン、次にほっぺをツン」など、2人だけのオリジナルバージョンにして定番化すると、別れ際のグズり対策にもなります。子供は「いつもと同じ繰り返し」が大好きです。機嫌が悪くて振り払われる日もありますが、めげずに続けることで「どんなときでも受け止めてくれる」という安心のベースになります。
また、子供が求めていなくても、「今日はママ疲れちゃった、ちょっと充電させてー」と親のほうから膝枕を求めて甘えてみるのもひとつの手です。3歳ごろになると「もう、しかたないわね〜」という顔で頭を撫でてくれることもあり、親のストレス解消やリフレッシュにもつながります。
2お風呂は水遊びの時間! 自作おもちゃで「お風呂ギライ」を克服
帰宅して、ご飯を食べて、お風呂に入ったらもう寝る時間。「ゆっくりおもちゃで遊んであげる時間がない」と悩むなら、お風呂そのものを遊びの時間にしてしまいましょう。子供は水遊びが大好きなので、お風呂場は季節を問わず年中遊べる最高のプレイエリアになります!
水道代やガス代の心配はいったん目をつむりましょう。家族が別々の時間にお風呂を沸かし直すことを思えば、一緒に入って一気に済ませてしまうほうが、トータルで見れば節約になっているはずです。
お風呂での遊び道具は、わざわざ高価な市販品を買わなくても十分に楽しめます。空になったペットボトルやゼリーのカップ、洗濯洗剤の計量スプーンなどを持たせるだけで、夢中になって水をすくったりこぼしたりして遊びます。水が落ちる様子を観察することは、手先の器用さや集中力を養う良い刺激になります。
また、休日に廃材を使ってお風呂用のおもちゃを一緒に手作りするのもおすすめです。たとえば、一時期お風呂に入るのを嫌がっていた子でも、ペットボトルに油性マジックでアンパンマンなどの好きなキャラクターを描いたり、牛乳パックの底に穴を開けてシャワーを作ったりすると、「自分で作ったおもちゃであそぶ!」と喜んで服を脱ぐようになります。
シャンプーを嫌がるときの声かけ例
髪を洗うのを嫌がって泣くときは、「シャワーかけるよ!」と唐突に流すのではなく、自作のペットボトルを見せながら「〇〇マンのシャワーがジャーって行くよ、上を向いておめめギュッてしてね」とキャラクターになりきって実況中継をすると、意識がそれてスムーズに洗わせてくれることが多くなります。
おもちゃの出来栄えは気にしなくて大丈夫です。「パパやママと一緒に作った」という記憶が、そのおもちゃへの愛着を生み、毎日のお風呂タイムを特別なものに変えてくれます。
3惣菜や冷凍食品に頼る日こそ「特別感」を演出して盛り上げよう
毎日手作りのご飯を出してあげられたら理想ですが、仕事の疲れや帰宅時間によってはどうしても作れない日があります。そんな日は無理をせず、冷凍食品やスーパーのお惣菜に堂々と頼りましょう。盛り付けや声がけを少し工夫するだけで、お惣菜の日も「楽しい食事のイベント」に変えることができます。
一番やってはいけないのは、手抜きをしたことに罪悪感を抱き、「今日は手作りじゃなくてごめんね」と悲しそうな顔で食卓に出すことです。パパが帰宅して「なんだ、今日は惣菜か」とネガティブな発言をするのもNG。子供は親の表情や空気にとても敏感なので、大人が残念そうに出した食べ物に対しては、味がどうであれ拒否反応を示してしまうことがあります。
普段ママが手作りしているなら、子供にとって市販のお惣菜や冷凍食品は「たまにしか出ない特別な味」です。そこを上手に刺激して、「今日は珍しいね! 特別だね!」とポジティブな雰囲気を演出しましょう。
| お惣菜の日を盛り上げる工夫 | 具体的な声かけ例 |
|---|---|
| 盛り付けをお願いする | 「いつもよりおいしそうに見えるように、このお皿に並べてくれる?」と、普段使わない可愛いお皿を渡して任せる。 |
| 味の違いを実況する | 「ママが作るオムライスと味が違うね、お豆が入ってる! 今度おうちでも入れてみようか」と前向きに会話を弾ませる。 |
| 味比べ・変顔ゲーム | 唐揚げの塩味と醤油味を買ってきて「どっちが好き?」と食べ比べる。レモンを絞ってかじり合い、酸っぱい変顔を見せ合う。 |
このように、「何を作ったか」よりも「どう食べたか」の記憶のほうが、子供の心には色濃く残ります。手抜きに罪悪感を持つより、笑顔で向き合える余裕を確保するほうが、限られた時間の質を高めてくれます。
4一緒にクッキング! 混ぜるだけのデザートでバイキング気分
少しだけ時間や体力に余裕がある週末の夜などは、火や包丁を使わない簡単なものでいいので、夕食後のデザートを子供と一緒に作ってみましょう。「パパやママと一緒にキッチンに立って、自分だけの特別なおやつを作った」という満足感は大きく、満たされた気持ちのままスムーズに布団へ向かってくれやすくなります。
おすすめは、用意するだけの「トッピングバイキング」です。プレーンヨーグルトをベースに、切ったイチゴ、バナナ、コーンフレークなどを用意します。コンビニの冷凍ブルーベリーや冷凍マンゴーを使えば切る手間も省けます。フルーツソースを数種類並べ、子供に自分のお皿を渡して「好きなものを自由に乗せていいよ」と盛り付けを任せます。
2〜3歳ごろになると「自分で選びたい」「自分でやりたい」という自立心が強くなるため、見た目がカラフルで選択肢があるバイキング形式は心をくすぐります。「バナナ何個乗せる?」「パパの分も作ってあげて」と会話しながら取り組む時間は、テレビを見ながら何となく過ごす30分よりも、ずっと濃密なコミュニケーションになります。
5寝る前にもうひと遊び! 絵本を読みながらゆったりとクールダウン
寝る前は、布団の中で添い寝をしながら絵本を読んであげると、親の声のトーンで気持ちが落ち着き、安心して深い眠りに入りやすくなります。家事や仕事の段取りから解放されて、パパやママにとってもゆったりと1日を振り返る大切な時間です。
寝かしつけのコツは、あえて「もう寝る時間だよ!」と強制せず、「絵本の時間にしよっか」と誘うことです。まだテレビを見たがったりおもちゃで遊びたがったりしても、「ベッドのところで続きの遊び(絵本)が待っている」と思えば、しぶしぶでも移動してくれるようになります。
我が家では、毎晩2冊の絵本を読むことを習慣にしています。1冊は子供が好きなものを選び、もう1冊は親が選びます。こうすることで、子供の「自分で決めた」という欲求を満たしつつ、新しい物語にも自然に触れさせることができます。
また、「寝かしつけに時間がかかってイライラする」「子供が寝たあとに残った家事をやろうとしているのに、寝落ちして絶望する」という声は共働き家庭のあるあるです。それならばいっそ、親も子供と一緒に朝まで寝てしまう生活リズムに変えてみるのもおすすめです。親が隣で本当にスヤスヤと寝息を立て始めると、子供も「ママが寝ちゃったなら、起きててもつまらないな」と良い意味で諦めて寝付きやすくなります。残った家事や自分の時間は、翌朝早起きして片付けるほうが、イライラせずに穏やかに過ごせます。
子供と過ごす時間は「心の余裕」が一番のプレゼント
一緒に過ごす時間が短くても、一番大切なのはパパやママがその時間を心から楽しんでいるかどうかです。時間に追われて「早く食べなさい」「早くお風呂に入りなさい」と急かしてばかりの長い時間よりも、短くても「大好きだよ」と笑顔で向き合える時間のほうが、子供の心はずっと満たされます。
仕事や家事で疲れているからこそ、完璧な育児を目指す必要はありません。お惣菜に頼る日があっても、お風呂が適当になる日があっても大丈夫です。生活環境や子供の個性に合わせて、今日できそうなスキンシップや会話をひとつだけ取り入れてみてください。
親が笑顔でいることが、子供にとっては「自分は大切にされている」「ここにいていいんだ」という自信につながり、明日も元気に保育園へ通う原動力になってくれるはずです。






