引きこもり育児は子供に悪影響がある?人見知りママの脱出方法
近年、ママと子供が自宅から出ないで生活する「引きこもり育児」という言葉が注目され、問題視されていますね。「子供のいる生活はどんなに楽しいだろう?」と出産前は想像していたママでも、実際に子供との生活が始まると、大変なことだらけでうつ状態になることがあります。
今回は、引きこもり育児が子供やママに及ぼす悪影響、引きこもり育児を引き起こす原因、無理なく引きこもり育児からの脱出する方法についてご紹介していきます。人見知りのママや入園前の1歳~2歳児のママ、双子ちゃんや年子を育児中のママにとって、公園遊びやママ友作りは気が重いかもしれませんが、気楽になる7つの方法をとりいれて、子供と一緒に外に出てみませんか?
引きこもり育児とは
最近では高層マンションなども増え、人と交わらないで生活ができる環境にいる親子が多いですよね。
引きこもり育児とは、ママと子供がほとんど外に出ることなく、一緒に家の中で過ごしている育児を意味し、幼稚園や保育園に通う前の0~3歳の子供を持つママに多く見られます。
引きこもりという言葉からは、「慣れない育児に疲れて産後うつ状態」とイメージされがちですが、実はパパや周囲のサポートが少なく育児や家事を一人で抱え込んでいるため、引きこもり育児に陥っているママも少なくありません。
引きこもり育児になる原因
子育て中のママは、子供のお世話に家事にと、家にいても色々としなければいけないことがありますね。そのため、チョットしたことがきっかけで外に出ることが億劫になってしまうと、子供と二人でダラダラと家の中で過ごすように…。
最近は、ネットショッピングなども充実し、オムツなどを自宅まで届けてくれるため、買い物に行く機会も減っていますね。
<引きこもり育児になる主な原因>
きっかけは一言
私が息子と二人で自宅に引きこもるようになったきっかけは、児童館に行った時に隣で遊んでいた子供のママに言われた一言。息子が積み木を上手に積めないで試行錯誤していると、隣にいたママに「何歳ですか?積み木まだ出来ないんですか?」と聞かれたためです。
自由に遊べる場所で気に入っていましたが、それ以降行く気になりません。他に遊べる場所もなく、家で過ごす時間が多くなってしまいました。
ママ友に馴染めず
娘が歩き始めたので公園に行くようになりましたが、同じ公園にいたママさん達が10歳ほど年上の方ばかりで、話が合わず一緒に過ごすのが徐々に苦痛に感じるようになりました。
収入差もありランチのお誘いを受けても頻繁にはお付き合いできないため、徐々に公園に行かなくなり、家で娘と過ごす日が多くなりました。
子供と遊ぶ体力が…
我が家の息子は活発な1歳児で、うちは引っ越してきたばかりの核家族です。パパは仕事が忙しくて家事も全くできません。子供を産んでから夜中に起こされることも多く、眠りが浅くなり、産後からあまり休めず精神的にも肉体的にもフラフラ。子供と外で遊ぶ体力なんてありません。
引きこもり育児による子供への悪影響8
引きこもり育児によって、子供に社会性が身につかなくなることを心配するママが多いのですが、一般的に社会性が身につきやすい時期は幼稚園入園の3歳頃。その前から社会性を育てることはできますが、2歳頃までは無理にお友達を作らなくても大丈夫。あまり、神経質に心配する必要はありません。
ただし、外に出ない引きこもり育児は、子供の健康と発達に様々な悪影響を及ぼしてしまいますので注意が必要ですよ。
1くる病になりやすい
家で過ごす時間が長い子供は、太陽の光に当たる時間が少ないですので、体内のビタミンDが欠乏してしまう恐れがあります。乳幼児にビタミンDが不足すると、体の骨に異常が生じる「くる病」になります。そのため、子供の骨を順調に成長させるためには、毎日少しの間でも良いので外に出る時間を作ってあげるようにしたいですね。
ただし、今は紫外線による皮膚ガンなども心配も指摘されていますので、直射日光に長時間当たらせることはできませんよね。また、曇りの日は外に出ても日の光に当たれないと思われがちですが、実は曇りの日でも外に出れば、室内に比べて10~20倍の光を浴びることができるんです。
さらに、肝油ドロップでビタミンD不足を予防することも出来ます。戦後の食糧難の時代に活用された肝油ドロップですが、現在でも利用している保育園や幼稚園があるんですよ。
2便秘になりやすくなる
日中を家の中で過ごしている子供は、公園遊びをしている子供や保育園に通っている子供と比較すると、どうしても運動量が少なくなっています。そのため、便秘がちになってしまうことが多いんです。そのため、特に便秘がちな子供には、出来るだけ子供が思いっきり体を動かせる時間を毎日作ってあることが望ましですね。
最近は、深刻な便秘やトイレトラウマによる子供の便失禁が問題視されています。たかが便秘とママが侮っていると、いずれ心理的な影響も作用して、子供を便失禁症状で苦しませる恐れも…。早い段階から、便秘や運動不足には気をつけるようにしましょうね。
3体力がつかない
外で遊ぶのと家の中で遊ぶのとでは、子供の疲れ方が全然違いますよね。家の中ばかりで過ごしていると、どうしても運動量が少なく、動きも刺激も限られてしまいますので体力がなかなかつかないんです。小さいうちはそれでも不便を感じないのですが、幼稚園や保育園に入園すると体力がない子供は苦労します。
頻繁に保育園や幼稚園をお休みしたり、運動会などの行事についていけなくなったりしますし、すぐにバテて機嫌が悪くなり、感情をコントロールできなくなってトラブルを起こすことも…。毎日公園に行けなくても、歩いてお買い物に行くなどで構いませんので、子供が少しずつ体力をつけるように心がけましょうね。
4神経や五感が発達しにくい
「百聞は一見に如かず」と言われるように、家の中に沢山のおもちゃがあったとしても、外で本物に触れたり感じたりするのには及びません。家の中にばかりいては、五感への刺激の種類が減るため、小さい頃だからこそ育つ様々な好奇心も育てにくくなり、五感の発達にも悪影響を及ぼします。
人との触れ合いがそれほど必要ない3歳までの子供には、五感への刺激が重要。外に出て花や草木に触れたり、雨の音や鳥の鳴き声を聞いたり、日の光の温かさや風の冷たさなどを感じたり、公園で砂遊びをして指先の感覚を育てたりなど、外の刺激を体験させることが大切ですよ。
5情緒不安定になることがある
家の中で子供と自分だけで過ごす時間が長いと、誰でもストレスが溜まってしまうものです。けれど、そうしたママのストレス状態が継続したまま引きこもり育児を続けていると、子供の精神面に悪影響を及ぼして情緒不安定になってしまうことがあります。
子供はその環境が嫌だからと、自分の意思で外の空気を吸うことすらできません。不機嫌なパパと2人きりで家から一歩も出られない状況を想像すれば、子供が情緒不安定になるのもうなずけますよね。
そうして、子供が情緒不安定によってかんしゃくを起こしたり、ママにベッタリで離れなかったりといった行動を起こすと、ママはさらに追い詰められてストレスが溜まるという悪循環に陥りかねません。
6姿勢が悪くなりやすい
引きこもり育児により外で運動する時間が短くなると、子供の姿勢にも悪影響を及ぼします。公園などで体を動かして自由に遊ぶことで、子供は自然に様々な部位を動かし、良い姿勢を保つための筋力が鍛えられます。ところが、引きこもり育児により限られた運動しかできないと、全身の筋力を鍛えにくくなるため、姿勢が悪くなりやすいのです。
最近は、外に遊びに出てもゲームをする子供が増え、運動時間が短くなったために姿勢が悪い小学生が増えたと言われています。小さいうちから外で活発に遊び、正しい姿勢を身に着けさせてあげたいですね。
7ストレスを感じやすくなる
ストレスを感じると出るストレスホルモンは、過剰に分泌されると体に様々な悪影響を及ぼします。脳の下の方から首のあたりに位置する延髄(えんずい)と呼ばれる部分は、脳がストレスを感じるとストレスホルモンを出す副腎に「ストレスを感じたよ~」と連絡する働きがありますが、運動をすることによってストレスを受け取りにくい形に構造を変えるため、ストレスが副腎に伝わりにくくなりストレスホルモンが出にくくなることが明らかになっています。
ですから、外で運動している子の方がストレスを感じにくく、十分な運動をしていない子はストレスを感じやすくなるんですよ。
8テレビに依存しがちになる
引きこもり育児により家で過ごす時間が長いと、自然とテレビを見る時間も長くなってしまいますよね。子供がテレビを見ているとママの家事がはかどりますので、ついついテレビをつけっぱなしにしてしまうという方もいるのではないでしょうか。
テレビを見る時間が長いと、言葉の発達への影響などさまざまな悪影響を及ぼしますので、注意しましょうね。
引きこもり育児によるママへの悪影響
引きこもり育児をしているママへの悪影響として最も心配なのは、ママ自身が育児ノイローゼになってしまう可能性があるということです。子供と自分だけで過ごす時間が長いと、どうしても子供のことばかり考えてしまい、子供のチョットした行動が気になって叱ってしまったり、子育てに自信が持てなくなってしまったりしがちになります。
ママが育児ノイローゼになってしまうと、子供に愛情が届かなくなってしまうなど、そのしわ寄せは子供にもいってしまいます。少しでも「ノイローゼ気味かな?」と感じたら、積極的に外にでるようにしましょうね。
引きこもり育児から脱出する7つの対策
引きこもり育児には様々な悪影響があることが分かって頂けたと思いますが、それでも体調が悪い時、気分が沈みがちな時、人見知りなど、様々な理由により中々引きこもり育児から脱するのが困難なママもいるでしょう。
そんなママは、無理なく子供と離れることや、親子で体調を整えることからスタートしてみませんか?子供やママの友達作りなどの外出の目的は2の次3の次にして、まずは脱引きこもり育児にすぐに取り掛かれる、比較的ハードルの低いことから無理せず始めてみましょうね。
1子育て支援や代行サービスを利用する
ママの体調がすぐれない場合は、ファミリーサポートなど送迎もしてくれる子育て支援や代行サービスなどを利用し、まずは子供だけでも外に出してみましょう。子供と離れる時間が持てるだけで、結構多くのママが精神的に楽になることを実感していますよ。
精神的に余裕ができたら、美容院に行ったり、友達と合ったり、映画に行くなど気分転換をして楽しんでみましょう。
引きこもり育児から脱出するためには、まずママが精神的も肉体的にも健康になることが大切。自分の心や体は自分だけのものではなく、子供や家族にとって大切なものなのだということを自覚し、「無理をしないことや楽しむことも大切な仕事」という自覚をもって、自分自身の心身の健康に努めましょうね。
2早寝早起きを心掛ける
引きこもり育児になっている家庭では、パパが出勤する時間になってもママと子供は寝ていることがあります。夜泣きが続いているなど、ママの生活が昼夜を問わないサイクルになっている場合を除いては、できるだけ朝早く起きて部屋のカーテンを開け、家族で朝食をとり、パパを見送ってみましょう。
朝の光を浴びると体内時計がリセットされ、親子で早寝早起きがしやすくなり、体調を整えやすくなりますよ。また、午前中に外にでると子供も疲れて昼からスムーズにお昼寝をしやすくなりますので、ママも一人の時間が出来きて一石二鳥!
3子供を遊ばせることを目的に外出
人見知りママにとっては、子供のために無理にママ友や子供の友達を作ろうとすると、それがプレッシャーになり余計に外出したくなくなりますよね。ですから、外出は買い物や子供を遊ばせることを目的にし、無理にママ友を作ろうとするのはやめましょう。
世の中10人に3人は努力しなくても仲良くなれる人がいると言われていまので、無理しなくても自然にママ友ができる時はできますよ。
4双子ちゃんママは迷子紐を活用
双子ちゃんや年子を育児中のママは、子供達と外出すると体力的にも精神的にも疲れてしまいますよね。そのため、事故などへの不安もあり、外出を控えてしまうご家庭も…。そんなママの悩みを解決してくれるのが「迷子紐」です!
子供を繋いで引くので、「犬みたい」という批判的な意見も一部にはありますが、実際に迷子紐を使って子供が道路に飛び出しそうになるのを防ぐことができたなど、活用しているママも沢山いますよ。
他にも便利なグッズをご紹介しますので、一時期のことと割り切って使えるものは何でも使って、ママもできるだけ楽に外出ができるように工夫しましょうね。
デジタルまいごひも
KING JIM
3,800円 + 税
スマホアプリと連動させるデジタル機器で、子供がママから8~30m離れるとアラームが鳴ります。子供達につけておけば、予測不能な行動にも対応しやすく、精神的にも楽になりますよ。
5図書館は人見知りママにも快適!
子供と外出するとなると公園や児童館などを思いつきますが、どちらも他の子供やママとの接触することになりそうですね。また、他の子供達がグループで来ていると疎外感を味わうことも。そこで、引きこもり育児をしている人見知りママにぜひおすすめしたいのが図書館なんです。
図書館では周りの親子と接触する必要がありませんし、色々な絵本を読む機会も増えます。また、借りた本は必ず返さないといけないので、また外出するきっかけにもなりますね。
6パパのお迎え&お見送り
昼間公園に行ったりするのが億劫だというママは、朝、子供と一緒に駅までパパをお見送りに行ってみてはいかがですか?パパと子供の触れ合い時間も増えますし、一石二鳥ですよ。帰りが早いパパなら、パパを駅までお迎えにいくのもいいですね。
特に夏場は涼しくて、朝や夕方の景色は昼間とは違い五感のよい刺激にもなります。ママの気分転換にもなるので、思い切ってパパと家族で一歩踏みましてみましょう。
7子供だけで出来る習い事を始める
2歳頃になると、子供だけを預かってくれる習い事(幼児教室・プール・英会話など)もあります。1時間ほどですが、ママも自由になるので、その間お買い物をしたりお茶をしたりとリフレッシュできます。母子一緒の習い事ほど、ママ同士の繋がりもありませんので、楽ですよ。
最近は、デパートやショッピングモールに幼児教室や木育ルームなどの託児施設が入っていることが多いので、引きこもり育児から脱出し、一人になれる自由なお買い物タイムを満喫してみてはいかがですか?