実の子供でも相性が悪いことはある!上手く行く付き合い方を学ぼう
実の子でも再婚相手の子でも、母親になり「子供と相性が悪い」と感じる人は結構います。
実の子供の場合は基本的に外見や内面のどこかが似ているからこそ「女の子は自分と嫌な面が同じでイライラする」と感じたり、父親似や男の子の場合は「ちっとも理解できない」と悩んでしまったり。
特に母と娘は同性のため気づかぬうちに子供に依存し、娘を一人の人格者として見られなくなり不都合なことは相性が悪いせいと捉える傾向があります。
子供と相性が悪いと思っても放置してない?早めの対処が重要
子供と親の相性が悪い家庭では、親が子供に暴言を浴びせて傷つけたり、無自覚に脅して言いなりにさせようとしたりすることが少なからずあります。
またイヤイヤ期やギャングエイジなどの手に負えなくなる反抗期に、子供との相性の悪さから育児スランプに陥って悩む母親も少なくありません。子
いずれの場合も子供の発達段階の特徴や接し方を知っておくことで、相性の壁を乗り越えたケースが少なくありません。
悩みすぎることでストレスや関係が悪化することがありますので、占いなどで子供との相性が悪いと気になるかもしれませんが、良い人間関係を築くには血のつながりよりも距離感が大切だと意識して、上手に気持ちをコントロールしましょう。
子供との相性の悪さを放置する悪影響
親が子供の発達に適切な育て方をしていれば、相性が悪くても問題はありません。しかし子供との相性が悪いという問題を放置して誤った接し方をしてしまうと、将来子供に悪影響が出る恐れがあります。大切なのは子供との相性が悪いと感じた際に、接し方や距離を見直して子供への悪影響を回避することです。
情緒不安定になる
理由もないのになぜかイライラしたり不安を感じたりする程度の情緒不安定は、多かれ少なかれ誰もが経験する一般的な感情です。しかし親との相性が悪く、親子関係が修復されないまま育ってしまった子供は、単なる浮き沈みでは済まなくなることがあります。
最終的に日常生活に支障が出て、病気と診断されてしまうこともあるため、そうならないように子供の心に傷を負わせないことが大切になります。
自己肯定感が低くなる
相性が悪いために親から正当な評価をされずに育ってしまうと、子供は自分に自信が持てなくなってしまう恐れがあります。自己肯定感が低くなって情緒不安定になるだけでなく、自立に支障をきたしてしまう子供や、自分自身を粗末にしてしまう子供もいます。
また自己肯定感が低い子供は褒められ慣れていないため、褒められると自己イメージとギャップに戸惑う傾向があります。褒められると相手に下心があるのではないかと警戒心を抱いたり、いずれ相手を失望させるのではないかと不安になったりします。そのため褒められることに抵抗を感じてしまうため、どうしても居心地の悪い思いをしやすくなるのです。
人を愛せなくなる
自分自身が愛されていた経験が無いまま大人になってしまうと、人が向ける好意を信じられない、愛し方が分からないといったことに悩む傾向があります。
親としては普通に愛情をかけているつもりでも、子供に伝わらなければ意味がありません。そのようにならないためにも、「愛している」をたくさん伝えてあげましょう。
人間関係を上手く構築できなくなる
子供は人との付き合い方を親との関係を通して学びます。しかし親からよい付き合い方を学べない子供の中には、人との円滑な係り方が分からないまま成長してしまう子供もいます。
そうなると人間関係に苦手意識が生まれる、人の顔色を伺うなどのネガティブな感情を持ってしまい、人間関係の負のスパイラスに陥るのです。
依存症になる
人は様々な要因から依存症になるのですが、子供の頃の親との相性の悪さの悪影響から不安定な精神のまま大人になった場合も、無意識に気持ちを何かしらで安定させようとして依存症になる傾向があります。
- タバコ
- お酒
- 買い物
- スマホやインターネット、ゲーム
- ギャンブル など
依存性の高い対象物によってドーパミンが脳から大量に分泌され、一度快楽を味合うことで「もっと感じたい」と思うようになり、どんどんのめり込んでしまいます。異変に気づいた頃には、止めたくても止められない依存症へと陥っているのです。
愛着障害になる
虐待や養育者の度重なる変更だけでなく、親の無視や誤った養育法によっても愛着障害は起こります。どちらも必要な時期に母親などの養育者との間に心の絆(愛着)を形成できなかったために起こる障害です。
- 反応性愛着障害
自分の気持ちをアピールすることができないまま成長し、自分の感情に自信が持てずに苦しみます - 脱抑制愛着障害
特定の相手と愛着形成ができないまま成長し、他人と過度に関わろうとしてトラブルを起こしやすくなります
子供との相性が悪いからと親が過度に誤った対応を行うと、愛着障害を引き起こしてしまうことがありますので注意しましょう。
相性が悪くても仲良くできる!9つの方法
子供との相性が悪いと感じているママにぜひ実践して欲しいのが、程よい距離をとることです。これは「突き放す」「見捨てる」というネガティブな意味ではありません。
次の9つの方法は、自然に程よい距離をとりやすくなる方法です。お互いに信頼し合い、尊重される親子関係を築くには、相性の良し悪しに関係なく相手への配慮が必要。親子だから、家族だからと甘えずに、ぜひ心掛けて取り組んでみましょう。
1占いに頼りすぎない
何気なく読んだ雑誌の占いコーナーや占い師。疲れたり悩んだりした時に気になったり、利用したりする人は少なくありません。占いの力は侮れず、良い占いを信じて良い結果を手に入れる人もいます。けれど悪い結果を信じて状態を悪化させる人がいるのもまた事実。
占いにはバーナム効果と呼ばれる『誰にでも該当する曖昧なことを、自分だけに当てはまるものと捉える心理』が働きますので、捉え方に注意しましょう!
物事の評価は表裏一体。「暗い子供=落ち着きのある子供」「やんちゃな子供=自主的に行動できる子供」「相性が悪い子供=自分を成長させてくれる存在」と、占いの結果は捉え方によって見方が変わるもの。
ところが親がネガティブな受け止め方をしてしまうと、子供への言動に悪影響を及ぼしかねません。
ですから何気なく利用した占いで、もし子供との相性が悪かった場合は、影響されて振り回されないように注意しましょう。どうしても気になる場合はリフレーミングを利用して、子供の特性をポジティブに受け止めなおしましょう。
2気分転換をする
子供との相性が悪いことを、必要以上に考え込むのも考えもの。ネガティブな思考に陥りやすくなり、円滑な親子関係が築きにくくなってしまいます。
ですから子供が幼稚園や学校に行って一人になれる時間は、ママの時間を確保しましょう。髪を切る、ママ友とランチをする、ショッピングを楽しむなどで気分転換をすれば、自分の心に余裕ができるため冷静な思考や接し方がしやすくなります。
未就園児の場合は一時保育やファミリーサポート、託児サービスなどに預けるのもおすすめです。
3笑顔を忘れずオーム返しをする
オーム返しとは、同じ言葉を繰り返す会話の手法です。
例えば「お腹すいた」と子供に言われた場合、「お腹すいたのね。もう少しでご飯できるから待ってね。」と伝えるだけでOKです。大切なのは言われた言葉と同じ言葉(+α)で返事をすることです。そのことにより、ちゃんと話を聞いてもらえていると子供は感じます。
そしてオーム返しにプラスで笑顔を足すことも忘れないでください。子育て中は頭で分かっていても忘れがちな笑顔。子供は笑顔で話を聞いてもらえていると感じるだけで満たされるのです。
4話のペースを子供に合わせる
これはペーシングと呼ばれる手法で、コミュニケーションセミナーでは基本スキルとして紹介されています。
様々な人と円滑な人間関係を築くことが求められる営業マンや管理職の人が学ぶ手法ですので、子供との相性が悪いことに悩むママもぜひ取り入れてみましょう。
- ゆっくり話す子には遅めのテンポで話す
- 声が小さい子には小さめな声で話す
- 驚いている子には一緒に驚いて見せる
- 子供が踊ったら一緒に踊る
- お友達に怒っていたら一緒に怒る
ペーシングをすることで、子供は自分を理解してもらえていると感じ、安心感が生まれてコミュニケーションがスムーズに進むようになります。
ただし子供の腹立ちに同調する場合、それだけでは問題が解決しないため、子供の怒りが収まらないことがありますし、原因が明らかに子供にある場合もあります。
そのような場合は一緒に怒りながら子供の腹立ちの原因が何であるかを考え、親が原因や対策を伝えるのではなく、どのように問題を解決すればいいのかを子供が考えられるように、繰り返して細かい点に話を向けていくとよいでしょう。
5スキンシップを増やす
低年齢の子供やスキンシップを嫌がらない子の場合は、特に有効な方法です。手を繋ぐ、頭をなでる、抱きしめるなどのスキンシップを増やし、子供と自分にたくさんのオキシトシン(別名:愛情ホルモン、幸せホルモン)を分泌させましょう。オキシトシンには不安や恐怖を減らし、家族の絆を深める効果があります。
オキシトシンの働きを実感する経験は、多くの人が持っています。子供の頃、ぶつけて痛いところなどをさすってもらって痛みが和らいだ経験。あれは正にオキシトシンによる効果。オキシトシンには痛みを和らげる働きもあるのです。
6パーソナル・スペースに配慮する
一般的に幼児の場合はスキンシップや褒め言葉による関係改善が行いやすいのですが、感覚過敏を持っている子供の場合は困難で、逆に自分の声をうるさがられたり、触るのを嫌がられたりすることがあります。そのため「子供との相性が悪いのかなぁ」と心配するお母さんもいます。
また思春期などある程度年齢が高くなると、親がベタベタ触る、自分の部屋に勝手に入るなどを嫌がる子が増えてきます。
他人に近づかれると不快に感じる空間のこと。この空間には個人差がありますが、一般的には、親密な関係(家族、恋人など関係が近い人)ほどパーソナル・スペースは狭く、男性の方が女性よりも広いと言われています。
パーソナル・スペースは各々が持つ特性ですので、配慮が適切であるかどうかを見直すことで関係を良好に保ちやすくなります。子供に嫌がられる場合は、心や体が子供に近づきすぎている可能性がありますので、パーソナル・スペースに踏み込んでいないかを一度振り返ってみましょう。
7子供の目を見て話す
子供の話を聞くときは、目を見て聞きましょう。見つめ合うことでオキシトシンの分泌が促されます。
ただし幼児であれば目を合わせてくれやすいでしょうが、相性が悪い再婚相手の子供や反抗期の子供の場合は、目を合わせて話すことが難しくなる場合もあります。
それでも「目は口ほどに物を言う」とはよく言ったもので、目が合うか合わないかに関係なく、子供の目をみることで子供が今何を感じているのかを察しやすくなります。ですから子供との相性が悪いからと投げやりにならず、自分だけはいつも子供の目をしっかりと見て話をするようにしましょう。
8子供を信頼する
子供との相性の悪さに悩んでいる場合、子供の行いが悪いことではない限り、失敗すると分かっていても子供を信頼し、子供自身が考えた選択を尊重できているかを考えることが大切です。
親は子供が失敗しないように、自分の思い描くレールから外れないようにと、気が付かないうちに子供を思い通りにさせようとしがちですが、子供にも人格があり、特に幼少期の失敗経験は被害が少なく人生の糧になります。
親はいつまでも子供を守ることはできません。それなのに親が「子供のため」と先回りして目先の失敗を回避させ、打たれ弱い大人へと子育てしまうカーリングペアレントであれば、子供が反発するのもいたしかたありません。
子供は失敗とリカバリーを繰り返すことで「どんな失敗も、自分には乗り越えられる!」という自信を身に着けていくことができます。ですから目先の失敗に捕らわれて子供の失敗経験を奪わず、子供を信頼して経験させてみることで、子供も親を信頼しやすくなり、その結果子供との相性の壁を超えやすくなります。
9パパにSOS
ママ一人では解決できないときは、パパにも相談しましょう。子供と二人で過ごすことにお互い居心地の悪さを感じている場合、パパと子供だけの時間を作ってもらい、子供の気持ちを聞いてもらうのも有効な方法です。ママには言えないこともパパには素直に言えることもあるのです。
子供との相性の悪さは親が率先して改善!
親子だけでなく全ての人間関係で、相手を尊重することや適切な距離を保つことは大切です。子供との相性が悪いことや、子供を平等に愛せないことに悩んで後ろ向きになるのではなく、子供と向き合って付き合いたいと思う気持ちを大切にし、まずは親が率先して接し方を見直してみましょう。