認定こども園とは一体何?幼稚園/保育所と違う第三の子育て施設
平成27年春より導入される「子ども・子育て支援新制度」に導入に伴い、認知度が増してきている「認定こども園」ですが、新婚さんや初めての赤ちゃんを妊娠中のママには、あまり馴染みがないという方も少なくありません。
保育所と幼稚園しか知らないママやパパに、昔とは違う新しい子育て施設「認定こども園」についてQ&A形式でご紹介します。
Q 認定こども園とはどのような施設なの?
A
認定こども園とは、平成18年から導入された保育所と幼稚園に次ぐ第3の子育て支援施設の名称で、保育制度と教育制度の両方、プラス地域の子育て支援機能を担う、新しい子育て支援施設です。
つまり保育所と幼稚園の機能を兼ね備え、プラス地域のママの子育てを応援する施設のことなんです!
認定こども園とは地域の子育て支援施設としての役割も併せ持つため、入園していない子供の親が、子育ての相談などで利用することもできます。
またママが急用の時や、短期パートなどで働く場合、一時保育を受けることもできます。
平成27年春より導入される「子ども・子育て支援新制度」により、子供たちは認定を受けて保育や教育を受けるようになります。
認定こども園には、どの認定の子供でも入園できます。
新制度に伴う認定
1号認定…満3歳以上の未就学児で、教育を希望する子ども
2号認定…満3以上の未就園児で、親が保育困難であると認められ、保育を希望する子ども
3号認定…0~2歳の幼児で、親が保育困難であると認められ、保育を希望する子ども
Q 認定保育園に通う3~5歳児の日常はどうなるの?
A
2号認定の園児は、1号認定の園児の登園前や降園後、従来の保育園同様に保育を受けます。
どちらの認定の子どもであっても、昼間同じクラスで4時間程度の幼児教育を受けます。
Q 認定保育園に通う0~2歳児の日常はどうなるの?
A
0~2歳の乳幼児は、従来の保育園同様に保育を受けますので、認定保育園に変わってからも日常生活がとくに変わることはありません。
Q 途中で認定が変わったら、転園させるの?
A
認定保育園はどの認定の未就学児も入園できますので、基本的に転園させる必要はありません。
ただし0~2歳児の認定がなくなった場合は、通園そのものが認められませんので、一時保育で保育を受けることになります。
また2号認定を受けていている3~5歳児の場合、親が休職中になったとき、原則として90日間は認定が継続されますが、認定事由がなくなった時点で保育認定は消滅します。
保育認定がなくなり1号認定になっても通園はできますが、保育を受けたい場合は、有料の一時保育を受けることになります。
Q そもそも保育所と幼稚園って何が違うの?
A
保育所と幼稚園では、通わせる目的も、時間も、国の管轄も全く違います。
新制度導入後は保育所には2号、3号認定の子どもしか通えません。また、幼稚園へは1号認定の子どものみが通うことになります。
保育所とは
ママの就業などの事情で、家庭での保育ができない就学前の児童に対して、「保育」を行うことを目的とする児童福祉法を根拠としている、厚生労働相管轄の福祉施設のことです。
そのためママが長時間働いていたり、病気で長期間入院したり、親の介護で赤ちゃんのお世話ができない場合などは、0歳から入所することができ、家庭同様の保育が受けられます。
幼稚園とは
3歳以上の就学前の幼児に対して、心身の発達を促す「教育」を施すことを目的とする学校教育法を根拠としている、文部科学省管轄の学校施設のことです。
集団の中で子どもの成長を重視した教育を受けることができ、施設ごとに音楽や体育、多種多様な行事を通した体験学習などのバリエーション豊かな幼児教育を受けることができるメリットがあります
Q なぜ認定こども園ができたの?
A
認定こども園が生まれた背景には、少子高齢化という社会の変化と、待機児童問題があります。
待機児童とは、親の就業のために保育を必要とするにもかかわらず、保育所の数が足りないために保育を受けることができない児童のこと!
待機児童のママは、働きたくても働くことができなかったり、働くために割高な実費を支払って認可外の保育施設に子供を預けざるをえないという問題を抱えていました。
高齢化により不足した労働力を女性の社会進出で補うためにも、何とかして待機児童を受け入れる施設を増やしたい!
そこで考えられたのが、幼稚園にある空定員を利用して、待機児童の受け入れを進めようという「認定こども園」の制度なんです。
保育所と幼稚園という全く異なる2つ施設を1つにまとめるのではなく、2つの施設の良い部分を併せ持つように整えられた施設、認定こども園とはそのようなワーキングマザーと日本に未来を担う施設なのです。