共働き家庭の子供が充実した夏休みを過ごすコツ&留守番の注意
夫婦共働きで仕事をしているパパやママにとっての悩みは、なんといっても学校の長期休みに子供をどう過ごさせるかですね。特に夏休みは40日、短い地域でも約1ヶ月もの長いお休みなので、浮かれる子供達に反してため息をついてしまうパパやママは多いのではないでしょうか?
親が仕事を休めなければ、夏休みの間子供は家に1人きり。普段は学校に通わせているから安心だけれども、休み中はそうは言っていられません。共働き家庭が直面する、夏休み中の生活の実態と、子供に安全で楽しい夏休みを過ごさせるためのポイントについてご紹介します。
夏休み中の子供の居場所はどこ?
アクサダイレクト生命保険が公開した「夏休み期間中の小学生の過ごし方調査」のアンケートによると、夏休みなどの学校の長期休暇中に、子供を家で留守番をさせて過ごさせると回答した共働き家庭は、低学年で34.3%、高学年で66.3%にのぼったそうです。子供の預け先が見つからない、かといって親は仕事を休めない、やむを得ないという家庭は多いのですね。
しかし、小学生の子供が日中一人きりというのには、何かと不安がつきまといます。子供が高学年であったり、中高生の兄弟がいたりすれば少しは安心ですが、最近では留守番中や外出中の児童を狙った巧妙な犯罪が増加していることから、子供に携帯電話を持たせるなどの対策をとっているパパやママも多いようです。
実家を頼るには家から離れすぎている、就業状況などの利用条件が厳しくて学童保育などの公的な施設を利用できないなど、様々な問題が共働き家庭に立ちふさがっているのが現状です。
夏休み中に頼りになる子供の預け先
- 実家や婚家、姉妹や親戚などの家
- 学童保育などの公的施設
- 仲の良いママ友と順番で預かりあう
- 民間の学童保育や塾に通わせる
- 夏季集中講座や合宿などに参加させる
- ベビーシッターや自治体の子育て援助活動支援事業(ファミリー・サポート・センター事業)を利用する
夏休み中のトラブルに要注意!
子供が小学校に進学して働くママが実感するのは、『学校制度って優しくない…』ということではないでしょうか。保育所などと違って小学校が終わる時間は早く、放課後の預け先になる学童保育も長くて午後6時までと短時間。日本ではまだまだ子供の面倒は母親が見るものという風潮が強く、子供のお迎え時間に間に合わないという理由で、子供の小学校入学を機にやむを得ず仕事を辞めなくてはいけないママが多いのです。
夫婦仲が悪くなる!
夏休みなどの学校の長期休業になると「ちょっとはあなたも仕事を休んでよ!」と夫に対して不満を持つママが続出し、ママのトゲトゲした態度にパパがイラついて…いつの間にか関係がギクシャクしてしまうご夫婦も少なくありません。子供にとっては最悪の夏休みに…!互いに相手の気持ちや立場を思いやり、譲り合う心を忘れないようにしましょうね。
パパの協力が必要不可欠
夏休み期間中は子供の昼食の支度や旅行の準備など、ママの仕事が増えます!子供の自由研究や家族旅行の手配はパパが担当したり、洗濯や食器洗いをパパが行ったりして、ママの負担を少しでも軽くする気遣いをしましょう。
社会で働く女性は男性同様に責任を負わねばなりません。パパだけが休みをとれないのではなく、ママも同じ!パパがママの気持ちを理解し、子育てや家事をママ任せにせず主体的に行うことで、老後も互いに尊敬し合えるよい夫婦関係を築いていけるでしょう。
ママは手を抜くことも大切
『子供のしつけは親の義務』と考え、起きる時間や寝る時間、宿題、自由研究、自主学習、片付け…とあれこれママがしっかり面倒見ようとし、家はいつもキレイにすべき、食事は全て手作りにすべき…と何でもきちんとこなそうと無理をすると、ママも疲れてしまいますよね。当然パパへの不満も募るでしょう。
子供は親だけでなく、先生やお友達、親戚や祖父母、近所の大人達など、様々な人との触れ合いや経験を通して成長します。ママが頑張ってしつけをしても、子供の学年が上がるにつれて自分の意志が出てくると、低学年までは早寝をさせてきたのに、深夜まで部屋でこっそりゲームをするようになった、何事にもやる気を示さなくなったなど、上手くいかなくなることもあります。
夏休み中に多少生活がルーズになっても、ママとの関係が良好で安心感のある日常を過ごせていれば、周囲からの刺激を受けて、いずれ自分で正しいことを選択するようになるものです。しつけや家事にこだわって、失敗させないように口うるさく子供の注意する、家事を完璧にこなすために子供とのコミュニケーションを後回しにするのは得策とは言えません。
共働き家庭の子供の夏休みを充実させる基本
子供が安心して過ごせることが一番大切!夫婦仲や親子関係を最優先にし、何度も注意するよりも一声かけたらあとは本人に任せてみる、一日の出来事を聞いてあげる時間を作る、疲れているときは外食にするなど臨機応変に対応しましょう。夫婦で協力して子供にとって安心できるよい環境を作りましょう
子供が夏休みによい経験ができる方法
学業から離れてゆっくりとした時間が持てる夏休みは、子供を成長させる良い機会です。仕事のある日中はなかなか子供に目が行き届きませんが、一緒にいられるお休みの日などは、できるだけ子供に良い経験をさせてあげたいですね。
英語をみっちり学べる語学合宿や、集団生活を学ぶサマーキャンプなども人気がありますが、親子で経験を共有できるプログラムを選んであげることで、親子共にゆっくりとコミュニケーションをとれる機会を有効活用したいですね。
特にお金をかける必要はありません。大事なのは子供のやる気を育てて、自分から取り組む力をつけさせることです。家族旅行に定番の海水浴や山登りなどのイベントは、計画段階から子供に参加させましょう。「親に用意してもらったイベント」よりも「自分で選び考えたイベント」は、子供の満足度が違います。普段の日常では味わえない夏休みのイベントで、どんどん子供の成長を促してあげて下さいね。
家族旅行で子供の自主性を養うポイント
- 目的を決めてさせる!
目的を持つことで、子供のやる気を養う良いきっかけになります
- 旅行の目的地を選ばせる
何故そこを選んだのか、そこで何をしたいのかを考えさせることが大事です
- 目的地へのルートを調べさせる
地図や時刻表を見ることで、子供の知識欲や好奇心に良い刺激が得られます
- 旅行中の計画を立てさせる
子供の自主性や計画性を自然に養うことができます。
子供だけで留守番させるときの注意点
ママやパパの仕事や、学童保育などの受け入れの状況によっては選ばざるを得ない子供だけの留守番ですが、やはり親の目が行き届かないぶんトラブルが起きることも多いようです。なかには仕事の途中に小学生の子供が心配になって自宅に戻ってみたら、まったく知らない高校生が家の中に入り込んで遊んでいたなんてことも!
子供同士の付き合い方によっては親を巻き込んだトラブルに発展する可能性も高いので、できれば学童やファミリーサポートを利用した方がいいのですが、夏休み中に子供を留守番させるためには、しっかりと子供とルール作りをしておく必要がありますね。
子供と留守番中のルール作りをするときには、いろいろなことを想定したうえで「こういう場合は、どうする」と具体的に約束をすることが大事です。留守番中のルールは家庭の状況や子供の年齢によっても大きく変わってきます。子供の安全を守ることを中心に、子供の成長にあわせてルールの見直しをしましょう。
小学校低学年向けにおススメの留守番中のルール
- 外出の必要があるときには必ずママやパパに連絡をして、許可がでたら出かける
- 子供同士で勝手に遊ぶ約束をしない
- 親のいない家にはお友達をあげない、自分もお友達の家にあがらない
- 来客があっても応対しない
- 電話が鳴っても応対しない
- 子供だけでコンロなどの火は使わない
- 家事などの万が一のことが起きたらすぐ逃げる
- 非常事態が起きたときに、頼るご近所さんを決めておく
A留守中に油断はいけないと実感しました
正規職で働く、男の子一人の母親です。小学校に入ってから夏休みは学童保育を利用していましたが、子供の数が多くて3年生以降は預かってもらえないため、それ以降は息子に一人で留守番をさせていますが、小学校5年の時の留守番でちょっと困ったことがありました。
息子はとてもしっかりしていて、電話の取次ぎも安心して任せられる子だったのですが、留守中にかかってきたセールスの電話の相手がかなり高圧的で、親がいないのでわからないといったら、「ふざけんな、今からそっちへいくぞ!」と怒鳴ってきたらしく、それ以来電話に出ることもできなくなってしまったんです。
他のママ友から聞くと、わざわざ電話をかけてきて、子供しかいない時を狙う犯罪者もいるそうで、親が対処できない時に子供に電話をとれせることが危険なんだと実感しました。
油断禁物!子供だけの夏休みは安全を最優先
学校が長い休みとなる夏休み中は、子供を安心して預けられる家族や、子供の指導のプロがいる学童保育などにお願いできればベストなのですが、家庭の事情はそれぞれ違い、子供が過ごす環境もそれぞれで違います。子供の成長によっては一人で留守番ができる子もいれば、まだちょっと難しい子がいても当然です。共働き家庭の子供の場合、夏休み中の過ごし方はお子さんの成長を考慮して、安全を最優先に選ぶことが大切です。
日中仕事をしていてなかなか子供にあわせてあげられないと、「子供にかわいそうなことをしている」とうしろめたさを感じてしまうママも多いのですが、どうぞ胸を張って下さい。パパやママが一生懸命に働く姿を見せることは、十分に子供に良い影響を与えていますよ。
夏休みは宿題も自由研究もあって、長いようでアッという間に過ぎてしまいます。仕事のある日は忙しいのですが、お盆休みなどを上手に利用し、子供とのコミュニケーションを大切にして親子共に楽しい時間を過ごしてくださいね。